我が子と過ごす時間によって父親としての自覚が強くなった体験談
旦那と子ども二人の時間が必要
山本 佳世(30代前半)
産後、旦那は家事も手伝っているつもり、育児もしているつもりだったようですが、泣けば「ママじゃないと…」と言い、5分ほど抱っこするのみでした
しかし、子供が1歳になったら私が週1でパートに出ると決めたので、その間は旦那が一人で子どもを見ることに決まりました。そこで、少しずつ子供のお世話や家事になれてもらおうと試みました。
最初は寝かしつけにも時間がかかったり、家事が進まなかったりと、大変だったようです。でも、半年たった頃には一人で公園に連れて行き、買い物や洗濯、掃除など家事は全て終わらしておいてくれるようになりました。
最初は二人きりにするのに不安もありましたが、思い切って任せてみて本当に良かったです。旦那も今では「あの頃はやってるつもりだったけど、今考えたら全くできていなかった」と言うようになり、お互いにストレスを感じることも減り、毎日楽しく暮らせています。
里帰り後に育児経験を積み重ねるうちに
木下華江(39歳)
妊娠中、旦那に父親としての自覚がないと思った1番の出来事は、お腹を触って子どもが足で蹴ったり、動いたりしているのを手で感じて「気持ち悪い」と言ったことでした。冗談だったとしても父親として自覚のない言葉だったなと思います。
それから、里帰り出産をしたので出産して数日は見に来たのですが、旦那は海外にいたため次に会ったのは1ヶ月後のことでした。なので、父親としての自覚という意味でとても心配していました。
旦那のもとに戻ってすぐに、会社から帰って寝るまで、それと週末はオムツ替えと抱っこは全て旦那にさせました。それで、かなり自分の子という自覚を持っていきました。
とにかく、旦那がいるときは子育ては旦那、家事は奥さんというくらいの分担をして子どもと触れ合う時間をたくさん持たせるのが、自覚を持たせるコツだと思います。
子の成長と、妻が仕事に出るということ
高野由紀恵(30代後半)
妊娠することのない男性は、なかなか父親としての自我が芽生えにくいようです。いざ赤ちゃんが生まれても、最初の頃は授乳や寝かしつけなど、母親の出番ばかり多く、我が家の夫も「育児は母親の仕事」と思っている節がありました。正直、イライラしましたが、私は当時専業主婦でしたので、仕方ないと思っていました。
それが多少変化したのは、下の子が入園し、私が仕事を始めるようになってからです。
子供も成長して、母親べったりだったのが、夫にもなつくようになりました。夫も大変だと思ったのか、家事をするようになりました。子供の行事も、以前は絶対に出ませんでしたが、出るようになりました。
母親が働くことは、父親としての自覚を芽生えさせるきっかけになると思います。
初めて娘がお父さんと言えた時
吉田友子(40代後半)
娘が赤ちゃんだった頃、初めての子供と言う事もあり、育児に悩んだりお世話に精一杯だったのですが、夫にオムツ交換をお願いしても、なかなか手伝ってくれませんでした。赤ちゃんのお世話はいつも私任せで、夫は父性がないのでは、と悩んだものです。
しかし娘が夫に何か言いたげな素振りをしたり、笑いかける様になると、次第に夫の気持ちに変化が出てきた様に感じました。夫が娘にメロメロになり出したのは、娘が言葉を片言で話せる様に、なった頃からです。お母さんと言うよりも早く、おっとうさんとたどたどしくも言える様になり、夫はとても喜び、周りの人にも得意気に話していました。
それ以来、娘の事を常に気に掛け可愛がるようになり、育児にも協力的になってくれました。男性は赤ちゃんと触れ合っていくなかで、少しずつ父親としての自覚が出てくるものだと思います。新米お父さんが赤ちゃんと仲良くなれる様に、お母さんはお父さんに、赤ちゃんが喜ぶ事や好きな事等を、沢山教えてあげて下さい。
パパ見知りが始まって気付いた自覚のなさ
田中美咲(20代後半)
妊婦の私を置いて夜遊びに出ていた主人。急に仕事帰りに友達とご飯に行ってみたりと独身気分のままで、正直父親らしくしてくれるのか不安で仕方ありませんでした。産んでからもそれは変わりませんでした。
ですが、5ヶ月くらいになって急に息子が主人に抱っこされるのを嫌がり出したのです。人見知りならぬ、「パパ見知り」というものでしょう。危機感を覚えたのかその後は「父親らしくしたいけどどうすれば良いか」など相談してくるようになり、子供の面倒を見る時間が増えました。
一緒に遊べるようになれば、一生懸命遊んで、一生懸命オムツを替えたりしているのでそれまで待ってみるのも良いかもしれませんね。
パパに微笑みかけたとき
新井真由美(30歳)
私の旦那は、初めての子供が産まれた時にとても喜んでいましたが、未知の生命体という感じでどう接していいか困惑している様子でした。始めのうちは授乳や寝かしつけなど母親にしかできないことがほとんどだったので、旦那は娘の父親としてと言うよりは「家族として」家事を協力してくれていました。
でも、最後4ヵ月ほど経って子供がパパの手をぎゅっと握り、微笑みかけた時に、「パパのこと分かってるのか、やっぱり俺の子供だなぁ」と感動していました。
それ以来、「我が家にやってきた赤ちゃん」ではなく、「自分の娘」として積極的にコミュニケーションを取ろうとしていて、父親としての自覚を感じました。
「パパ」という言葉で目覚めた父親の自覚
菊地空之輔(36歳)
お腹で赤ちゃんを育てる女性と違って、男性は父親の自覚を持ちづらいと思います。正直、自分も妻の妊娠中や出産直後はあまり「自分は父親だ」という自覚はありませんでした。
オムツ替えなど簡単なお世話はするものの、基本は妻に任せっきりで、会社の飲み会やイベント等にも子供が産まれる前と同じように参加していました。今思えば、父親の自覚は全くありませんでした。
自覚しだしたのは子供が2歳半くらいの時です。子供が私を「パパ」と呼ぶようになってから、急に父親としてきちんとしなければと思うようになりなりました。子供との時間を優先するようになり、特に仕事に支障がない飲み会やイベントなどは断ることも増えてきました。子育てにも積極的に参加するようになりました。
子供が産まれたからといっても、大半の男は急には変わらないと思います。しかし子供が成長するにつれて、同じように父親として成長するのが男だと自分は思います。
子供や妻の体調不調によって父親の自覚が目覚めた
乳児湿疹がきっかけです
楠木桜子(34歳)
赤ちゃんが産まれて1ヶ月は実家で過ごし、自分の家に帰りましたが、夫は今までの生活から抜け出せないままでした。やはり休みの日は自分の趣味や飲み会に行ってしまうのです。
ですが、赤ちゃんが3ヶ月頃から顔に湿疹が出てきたとき、私以上に心配したのが夫でした。あまり感心がないと思っていたから、ビックリしてしまいました。単なる乳児湿疹だったのですが、その様子をみて「いっきに父親の自覚が芽生えたのかな」とひそかに思いました。
今旦那さんに父親の自覚がないと悩んでいる妊婦さんなどもいると思いますが、ずーっと自覚がない人なんていないと思います。時間がかかるかも知れませんが、少し待ってあげる事も大切なのかもしれません。
私が体調を崩したのがきっかけでした
新田ななみ(30代前半)
ちょうど友人の結婚式が迫っていたこともあったのですが、私の妊娠中に夫は休みの日は二次会の練習に出かけたりしていて、もう少しセーブできないものなのかなと思っていました。
里帰り出産を終えて自宅に帰ってきてから、私が体調を崩してしまったのですが、その時に旦那が育児・家事全般をしてくれました。私ができなく、他に赤ちゃんの面倒を見てくれる人がいない以上、旦那が「自分でやるしかない」と覚悟を決めたのがいいきっかけになったようです。
また、旦那が赤ちゃんをあやしてくれるときには、「あやすのうまいねー」などと言うと上機嫌になっていました。自然に旦那が赤ちゃんと一緒にいる時間を増やしていけるような声かけをしていくと、良い変化が期待でるかなと思います。
夫に「父親になる自覚」を持たせる方法
妊娠中~産後にかけて、以下のような行動は「父親の自覚」を育てるうえで有効との意見がありました。
- 妊婦健診に一緒に行く
- エコー写真を見せる
- 両親学級に参加する
- 里帰り中も写真や動画などを贈る
- 赤ちゃんと二人きりにさせる
- 赤ちゃんのお世話はたくさん任せる
- 赤ちゃんが好きなことや喜ぶことを教える
- 妻も働きに出る
例え旦那さんの興味がそこまでなさそうでも、妊娠中から赤ちゃんの話は積極的にしましょう。エコー写真など、赤ちゃんの存在を視覚的に認識できるものも見せながら話すのも効果的です。里帰り中も、電話やメールで赤ちゃんの様子はどんどん伝えましょう。
お世話に慣れないうちはどうしてもおっかなびっくりの触れ合いになってしまいがち。しかし、あえて赤ちゃんと二人きりにさせたり、おむつ替えやお風呂などのお世話も遠慮なく頼みましょう。一緒に過ごす時間が増えるほど、子供への愛情が強くなり、父親としての自覚も芽生えてくるはずです。
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