赤ちゃんが物をなめる理由とは?
「赤ちゃんが食べ物以外のものをなめるので困ってしまう」というのは、新米ママやパパが抱えがちな悩みです。
しかし、大人にはなかなか理解しづらい行動ですが、0歳の赤ちゃんが物や床など身近なものを手当たりしだいになめるのはごく当たり前のことで、「なめなめ期」なんて言い方もあるほどです。
なぜ赤ちゃんは「なめる」のが好きなのでしょうか?
赤ちゃんにとって「なめる」のは確認行為であり、好奇心の表れ!
赤ちゃんの物を「なめる」のは、赤ちゃんがなめた物に興味を持ち、自分の口や舌でそれがどういう物であるか確認しているからです。赤ちゃんのなめるという行動は、色々なものに興味を示し始めたという証拠でもあります。
私たち大人は、目で見て手で触れることで物を認識しますが、赤ちゃんは舌で認識します。これは赤ちゃん特有の行動のため、初めて見た方は「ええっ?汚ないよ!」とビックリしてしまうかもしれませんが、赤ちゃんが健全に発達している証です。危険がある場合をのぞき無理になめるのを止める必要はありません。
赤ちゃんの「なめる」行為はいつからいつまで続く?
赤ちゃんのなめる行為は、発達段階に見られる当たり前の行為であっても、赤ちゃんが物をなめているのは、やはり気になるという方もいるでしょう。
赤ちゃんがなめる「なめなめ期」のはじまりは生後半年頃が多い
赤ちゃんのなめる行為に最も夢中になる時期、「なめなめ期」のはじまりは、生後6カ月前後のことが多いです。寝返りやハイハイをし始める頃になると、好奇心が旺盛になり、近くにあるものを手当たり次第なめるようになります。
赤ちゃんがなめるのが終わるのは1歳半頃、食べ物とそれ以外の区別がつく頃
しかし、一般的に月齢が進むにつれて、なめることは減ってきて、1歳半を過ぎると物をなめるという行為が治まってきます。食べ物とそれ以外のものをきちんと区別できるようになり、「なめる」という確認行為を必要としなくなるためです。
赤ちゃんがよくなめるものとは?
赤ちゃんが好んでなめる物がありますが、そのほとんどが、赤ちゃんの身の回りにあるものやママやパパがよく手にしているものです。赤ちゃんは、なめることで、自分の周りにどのようなものがあるか確認しているのでしょう。
寝返り・ハイハイ期は「床」をなめる赤ちゃんが多い
寝返りやハイハイをし始めた赤ちゃんが、床に口をつけてなめている姿を見かけます。床は、赤ちゃんのすぐそばにあるものですので、興味がわきやすいのでしょう。
よだれの量が多い赤ちゃんの場合は、少し目を離すと床をなめていて、床が唾液でベトベトに濡れてしまったなんていう場合もあります。
大好きな「おもちゃ・ぬいぐるみ」は唾液でベトベトが当たり前
赤ちゃんはおもちゃやぬいぐるみをなめて、どんなものか確認します。ベビーカーに座っている赤ちゃんがずっとおもちゃをなめてご機嫌にしていることもあります。
おもちゃやぬいぐるみ、ラトル(にぎにぎ)など、赤ちゃんのおもちゃはなめて唾液がベトベト着くのが当たり前と考えましょう。
乳幼児用のおもちゃなら赤ちゃんがなめるのを前提で安全に作られているものが多いですが、中には危険なものもありますので、製品の取り扱い説明書を確認してから与えてください。
大人が使っている様子に興味津々な「リモコン」もなめって確認!
リビングで過ごす時間の多い赤ちゃんにとって、テレビのリモコンは身近な存在です。また、ママやパパがよく触っているので、「自分も触ってみたい!」という気持ちになるのでしょう。
リモコンを赤ちゃんになめられて壊れないか心配という方は、リモコンを赤ちゃんの手の届かない場所にしまっておくようにしましょう。リモコンカバーをつけて赤ちゃんがなめても大丈夫なようにする方法もあります。
テレビのリモコンに似せたリモコンおもちゃを与えて、本物のリモコンから赤ちゃんの気をそらす対策もありますが、赤ちゃんの中には「ママやパパが使ってる本物じゃないとイヤ!」とこだわる子もいます。
赤ちゃんは「自分の足」も口元まで持っていてなめられます
指しゃぶり、こぶししゃぶりは見慣れた光景ですが、時には横に寝転んでいる赤ちゃんが足を上げて口まで持って行き、自分の足の指をなめている姿が見られることもあります。まさに赤ちゃんならではの技と呼べるもので、体が柔らかいため足の指が口まで届いてしまうのです。
赤ちゃんは自分の足や指をなめることで、自分の体にどのようなものがついているのかを確認しています。
赤ちゃんが自分の足をなめられるというのは、赤ちゃんが自分の首を支える力がついていて、足を上げるだけの腹筋が備わっている証拠です。それだけ、赤ちゃんが成長しているという証明になります。
赤ちゃんが自分の指や足をなめる時期は塗り薬の成分をチェックする
多少の汚れや菌に触れることは赤ちゃんを強くしてくれますが、やはり口に入れては危険なものもあります。
赤ちゃんの体・足・手など、赤ちゃんがよくなめる部分に薬を塗った場合には、赤ちゃんがその場所をすぐなめて、とってしまう恐れもあります。
赤ちゃんの皮膚に少量塗るだけなら、なめても問題のない成分の塗り薬が多いですが、念のため医師に確認して、安全性やなめた時の対処法を教えてもらってください。
また、市販の日焼け止めを赤ちゃんに使用する場合は、安全性をよく確認してから赤ちゃんに塗ってあげるようにしましょう。
赤ちゃんがなめる物はキレイにしておこう
赤ちゃんが身近なものをなめる時期は、おもちゃや床などよくなめるものはキレイにしておくのが理想的です。赤ちゃんがよくなめる物の消毒・清掃方法をご紹介します。
おもちゃや床の消毒は、煮沸・浸けおき・拭き取りの3つの方法がある
おもちゃの消毒には、以下の3つの方法があります。それぞれの物品に向いている方法、いない方法がありますので、消毒したいものに合わせて柔軟に取り組みましょう。
煮沸消毒は、熱に強いものの除菌におすすめ
熱に強いおもちゃ(耐熱温度100℃以上)なら、哺乳瓶などと同じように煮沸消毒が簡単ですし、薬品を使用しないので安全・安心です。おもちゃ以外にも、赤ちゃんがよくなめて熱湯に強いものなら、煮沸消毒できます。
ただし、熱に弱いおもちゃを煮沸してしまうと、変形したり割れてしまったりする可能性があります。おそらく赤ちゃんのおもちゃで煮沸消毒できるものは少ないと思いますので、間違えないように注意し、火傷に気をつけながら作業してください。
おもちゃの煮沸消毒方法
【準備するもの】
- お鍋
- 水
- 布巾
【煮沸消毒方法】
- お鍋の底に布巾を敷き、その上におもちゃと水を入れて火にかける
- 沸騰してから、5分程したら火を止める
- お鍋からトングなどを使っておもちゃを取り出して、よく乾かす
浸け置き消毒は、プラスチック製や手で持てるおもちゃの除菌に!
熱湯消毒できないおもちゃは、浸け置き消毒が手軽です。安全性の面から哺乳瓶用の浸け置き消毒薬を使用しましょう。
おそらく赤ちゃんのおもちゃはプラスチックなどが多いと思いますので、バケツに入るようなサイズのおもちゃは浸けおき消毒する機会が1番多いでしょう。
おもちゃの浸け置き消毒方法
【準備するもの】
- タライまたは消毒液専用の容器
- 哺乳瓶用浸け置き消毒薬
- 水
- トング
【浸け置き消毒方法】
- 消毒したいおもちゃをまずきれいに洗う
- タライや専用容器に消毒液と水を使用説明書通りに入れる
- おもちゃを全体が浸かるように消毒液に浸して1時間置く
- トングで取り出して水切りし、乾かす
(消毒液のニオイが気になる時は水洗い後乾かす)
拭き取り消毒で、大型遊具や木のおもちゃのお手入れをしよう
木のおもちゃは、煮沸消毒や浸け置き消毒ができませんので、除菌シートで一つ一つ丁寧に拭いてあげましょう。除菌シートは、赤ちゃんが口をつけることを前提に、ノンアルコールタイプのものを選んでください。
他にも浸け置き消毒ができないプレイジムなどの大型のおもちゃは、除菌シートで定期的にふき取ってあげると安心です。
ぬいぐるみは定期的な洗濯&除菌スプレーで清潔に保とう
ぬいぐるみが家にたくさんあるご家庭も多いと思いますが、布製のおもちゃはしっかり手入れをしないとダニの温床となってしまいます。
赤ちゃんのお気に入りのぬいぐるみは、定期的に手洗いして汚れを落とし、洗濯機で数分脱水した後、天日干しをして十分に乾かしましょう。
水洗いできないぬいぐるみは、ノンアルコールタイプの除菌スプレーをして消毒するとともに、天気の良い日に天日干しをしてあげましょう。ぬいぐるみの着ているお洋服など、一部だけ水洗いできる場合は、水洗いできるものだけ洗ってください。
床の掃除は重曹スプレーがおすすめ
ハイハイできるようになると、床をなめる赤ちゃんも多いですが、やはり雑菌や汚れが気になります。
掃除機や水拭きだけでは床の汚れや雑菌を十分にきれいにするのは難しいですが、色々な成分が含まれた洗剤を使うのは避けたいという方も多いでしょう。
そこで、床掃除には重曹を使用するのがオススメです!
重曹を使用した床掃除方法
【準備するもの】
- 重曹
- ぬるま湯(35℃程度)
- スプレーボトル
- 雑巾
※65℃以上のお湯と重曹を混ぜると強アルカリ性となってしまいますので、注意してください
【床掃除方法】
- お湯1カップに対して重曹小さじ1/2の割合で混ぜて重曹水を作る
- 1をスプレーボトルに入れる
- 床に2を吹きつけ、かたく絞った雑巾で床を拭いていく
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