液体ミルクの体験談

液体ミルク「グリコのアイクレオ」を試してみた

日本で販売が解禁になった液体ミルク「グリコのアイクレオ」の体験談を紹介します。液体ミルクは安全性を疑問視する声がありますが、アイクレオは保存料を使っていません。少々割高であるデメリットはあるものの、外出する時や災害時の備蓄としてなど液体ミルクを利用するメリットはたくさんあります。

液体ミルク「グリコのアイクレオ」を試してみた

液体ミルク「グリコのアイクレオ」を買ってみた

液体ミルクとは、調乳済みのミルクが液体状で販売されているものです。液体ミルクと聞いて安全面は大丈夫か?調乳する手間が省けるのではないかなど、そこだけ聞くといろいろと疑問に思うことや、知りたいことがあると思います。

私は、生後8ケ月の子供をもつ母親で、生後7ケ月からミルクのみで育てています。液体ミルクと聞くと、普段使いというイメージでなくて災害時に使用できるものと思っていましたが、粉ミルクで育てている家で切り替えるほどのメリットがあるのか、また使うことでどんなデメリットがあるか試してみようと思い、グリコの「アイクレオ」を買ってみました。

液体ミルク「グリコのアイクレオ」はネットで手に入れた

スマホで通販サイトを見る女性

液体ミルク「グリコのアイクレオ」は2019年3月11日から発売され、赤ちゃん用品の専門店、ドラッグストア等の店頭で手に入れることができるとニュースで見たので、次の日近所のドラッグストアをまわったのですが、どこも在庫どころか新商品としても置いておらず、発売はされたものの、市場ではまだ流通されていないのか、もしかしたら関心がないのかもしれないと思いました。しかし、世の中のママが関心を示していないのではなく、需要に供給が追い付いていないだけかも知れません。

発売直後だから赤ちゃん用品の専門店でないと置いていないのかもと思い、私は、ヨドバシカメラ.comのサイトで取り寄せることにしました。ヨドバシカメラ.comは発送が早いので普段から使用しているのですが、インターネットの販売でも在庫ありでなく発注をかけてから発送でしたが、アイクレオは、在庫がなかったにも関わらず、注文してから次の日の夕方には届きました。

液体ミルク「グリコのアイクレオ」を試してみた

グリコのアイクレオ

「グリコのアイクレオ」はこのままでも飲めるとパッケージに記載されていましたが、紙パック形態なので、哺乳瓶やマグなどの容器に一度移し替える必要がありました。粉ミルクなら、湯を沸かし70度のお湯で溶くといった手順で調乳しますが、液体ミルクは調乳済みなのでこの手順はいりません。

「グリコのアイクレオ」のパッケージには常温でも飲めると記載されていたので、常温で試してみました。うちの娘はミルクの味にこだわりがないので、どこの会社の粉ミルクでもいつもすんなりと飲んでくれます。この液体ミルクもゴクゴク飲んでくれました。温かいミルクが好みなら、一度湯煎、または電子レンジで温めてから使ってみてもいいと思います。

粉ミルクであると、湯を沸かす、その湯で粉ミルクを溶く、赤ちゃんが飲めるまで人肌程度に湯を冷ます工程が必要ですが、この3つの工程が液体ミルクではすでに省けるので、赤ちゃんが泣いていても焦ることなく準備することができ、普段に使うという視点で考えたらストレスが減ると感じました。

液体ミルク「グリコのアイクレオ」は保存料が使われていない

液体ミルクが発売されると聞いてすぐに試してみようと思った理由は、「グリコのアイクレオ」は保存料が使われていないことを知ったからです。ホームページにも保存料は使われていないと書かれていたので安心して試してみることができました。常温でも飲める液体と聞くと保存料を使っているとイメージしてしまい、安全であるのか疑問をいだく方がいると思いますが、そこは心配しなくて大丈夫です。

液体ミルク「グリコのアイクレオ」は飲み残したら捨てるが基本

ミルクを棄てる

娘はアイクレオを全部飲んでくれたので良かったのですが、もしも飲み残したら捨ててください。開封後はすぐに飲むようにとアイクレオの飲ませ方に記載されていて、飲みきれない際の保存は粉ミルク同様にすすめていないです。

筆者は子供が生後5ケ月頃、頻繁にミルクを飲む娘に対して楽をしたいと思い、ミルクの作り置きのエビデンスを探しましたが、当然ですがこれなら安心と思われる方法は見つかりませんでした。赤ちゃんにあげるミルクは飲むときに作るのが基本、液体ミルクもあげる時に開封するのが基本だと思いました。

液体ミルクを使うメリットは大きい

赤ちゃんにミルクを与える父親

「グリコのアイクレオ」を飲ませてみて感じたのは、授乳が本当に簡単であるという事です。液体ミルクは粉ミルクのような調乳の手間が一切ないので、普段調乳に慣れない男性や家族も安心して使用できると思いました。

このアイクレオには、紙パックから他の容器に移し替えるための移し替え専用のストローがついていて、飲ませる時は紙パックにストローを差して、消毒した哺乳瓶に移し替えるので衛生的ですし、移し替え作業も誰にでもできます。

また、粉ミルクであると、作ったら人肌に哺乳瓶を冷まさないといけないため、泣いてしまう時には、冷水で急いで冷ましていましたが、赤ちゃんはミルクをもらえるまで泣くので、待たせることなく飲ませることができる液体ミルクは本当に楽だと思いました。

それから、赤ちゃんとの外出は荷物が多いのが悩みですが、液体ミルクと哺乳瓶であれば、お湯と湯冷まし用の水を持ち歩かなくてよいので荷物が軽くなります。外出時はミルク以外の着替えやおむつも準備するので荷物がコンパクトになり、外出時の準備も早くなりそうだと思いました。

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液体ミルクのデメリットは「割高」「賞味期限6ヶ月」

値段はまだ割高だと感じる主婦

液体ミルク「グリコのアイクレオ」を手にしてみて、生後8ケ月の娘には量が足りないと思いました。月齢によっては1本125mlでは足りずに追加して飲ませなくてはなりません。1本で対応できれば良いですが、もう1本必要な月齢であれば1本216円は普段使いとしては割高に思えてしまいます。震災等の災害時に使えるように備蓄するということであれば良いのではと思いました。

また、アイクレオの賞味期限は6ヶ月であるため、ペットボトルの水ように長く保存がきくものではありません。ミルクは1歳になる頃まで必要なので、備蓄用として保存していても1度はどこかで使わないといけないです。ただ、液体ミルクの便利さは慣れると粉ミルクには戻れないと感じるぐらい魅力的なので、もう少し安くてもう少し長く使えるといいなと思いました。

海外では液体ミルクが主流になっている

欧米などでは、アイクレオと同じように他の容器に移し替えて使う、ボトルに乳首型の吸い口を装着するだけで使える液体ミルクがすでに広く普及しています。筆者は、海外から取り寄せて使うことはできるけれど、液体ミルクは高いため取り寄せてまで使用しようとは思えず、この度の日本発売まで使用したことはありませんでした。海外製だとどんなもので作られているのか、保存料は使われているのかなど詳しいことが分からないので、積極的に試してみたいと思わず、なんとなく避けていました。

でも、海外で液体ミルクが広く使われているという事は、液体ミルクを使うメリットが大きいからという事に他ならないと、アイクレオを使ってみて改めて思いました。日本発の液体ミルクを待っていたママたちは多いです。これでやっと日本は、海外と肩を並べられるようになったと思います。

液体ミルクはこれからどんどん広がっていくと思う

車に赤ちゃんを載せる母親

「グリコのアイクレオ」を使ってみて感じたのは、液体ミルクは外出する時の負担が少ない、緊急時にも調乳することなく飲ませられるので助かる、日常でも緊急時でも活躍すること間違いなしだということです。

日本初の液体ミルクはグリコが販売をしましたが、「待ってたよ」と好意的な意見がほとんどであることを考えると、他の会社からの発売も大いに期待が持てます。液体ミルクが今後広く市場に出ていけば、粉ミルクのように数社から選ぶこともでき、現在は125mlのみですが量が増えたものが販売されたり、保存がきく蓋つきのものが出たりと、選択肢の幅が広がっていくのではないでしょうか。現在粉ミルクでも毎月お金はかかるので、液体ミルクが出たことで、価格競争で粉ミルクの値段が少し下がっていけば私たちママの子育てが少し楽になる可能性があると思いました。

今まで海外製の液体ミルクは通販等で購入するしか手に入りませんでしたが、これを機に、海外のおもちゃがあるように、海外の液体ミルクが赤ちゃん用品の専門店などでは販売されることがあるかもしれません。液体ミルクが日本で発売されたことで、数年後は海外と同じように液体ミルクが主流になっている日も来るかもしれません。

液体ミルクは授乳の負担軽減につながる

液体ミルクを哺乳瓶に注ぐ主婦

液体ミルクが販売された要因としては、お湯を沸かさなければミルクを作ることができない被災地から液体ミルクを求める声があがったことですが、そもそも筆者は、以前から赤ちゃんのミルクはなぜ粉ミルクしかないのか、他に選択肢はないのかと思っていました。

粉ミルクを頻回に使用するようになると、湯を沸かし、粉ミルクを溶き、人肌程度に湯を冷ます工程で、赤ちゃんが待ちきれずに泣きはじめ、さらにイライラが募ってしまいます。第一子であるため、もちろん私は産院で粉ミルクの作り方は教わってきましたが、旦那さんは粉ミルクの溶き方などはじめは慣れておらず、粉ミルクの使い方を教えなくてはなりませんでした。

液体ミルクであれば、ミルクを準備する方が不慣れで、たとえ間違ったとしても量の調整をすればよいだけなので、修正は可能であると思います。

粉ミルクはスプーン1杯で20mlのミルクが作れるのですが、このスプーンを何杯入れたか忘れてしまうとミルクの量を間違えてしまうことになるので、粉ミルクの量り直しをしなければなりません。筆者も今まで何回も粉ミルクの量り直しをしました。話しかけられたり、単純に忘れてしまうこともあり、また、夜のミルクの準備は手元がおぼつき哺乳瓶に入れられずにこぼすこともありました。液体ミルクであれば、哺乳瓶に移し替えて飲めるので、ミルクの準備に不慣れな方でも間違えることなくミルクが作れると思いました。

液体ミルクは日本でなぜ異例のスピードで商品化になったのか

災害で困る赤ちゃんのミルク

日本で液体ミルクの製品化を求める声がぐっと高まった理由の一つに、2018年に起こった北海道で起きた地震で停電が長引き、粉ミルクでの授乳が難しかったことがあげられます。支援物資としてフィンランド製の液体ミルクが東京都から被災地に向け配布されたにもかかわらず、「取扱い例が難しい」「使用例がない」という理由で北海道の保健所が使用を控えるように通達を出したのです。

新生児~乳幼児は、衛生面に大変気をつけなければならないため、外国製のものは使用を躊躇してしまうのは分かります。もしも配られた液体ミルクが海外製ではなく日本製だったなら、こんなことにはならなかったでしょう。調乳しないですぐに飲むことができる液体ミルクがすぐそばにあったなら、赤ちゃんにミルクをあげられずに困っていたママたちがどんなに助かったかと思うと残念です。緊急時にあれば助かるのは、粉ミルクよりも液体ミルクだと思いました。

今まで日本で液体ミルクが販売されていなかったのは「規格基準がない」から

欧米ではすでに液体ミルクが主流となっているのに、日本で液体ミルクが販売されていなかったのは、単純に液体ミルクを販売するための規格基準がなかったからです。相次ぐ災害で粉ミルク作りに苦労したママたちからの「液体ミルクがほしい」と言う声をうけ、政府が動き、やっと製造・販売が認められました。

液体ミルクの発売で授乳の選択肢が増えたのはいいこと

筆者は、もしも娘が新生児期に液体ミルクが発売されていたら、迷うことなく液体ミルクを使っていたと思います。液体ミルクを使ってみて思ったことはこの2つです。

  • 液体ミルクは粉ミルクより簡単に準備することができるので授乳が簡単になる
  • 液体ミルクは今の段階では割高なので、外出時用、震災時等での備蓄用として使うことにした

液体ミルクの需要がこれからどんどん広がっていくと授乳が楽になり、新生児期の子育てが変わる可能性が期待できます。液体ミルクは新生児ママを助けてくれるアイテムだと思いました。