育児・お世話

離乳食の麩レシピ

離乳食に麩を取り入れよう!初期・中期・後期おすすめレシピ

離乳食に麩はいつから?すりおろしてトロトロにしたり、一口サイズの焼き麩をフレンチトーストにしたりなど、初期・中期・後期のおすすめレシピを紹介。1食あたりの量やかたさ目安を守って、離乳食に麩を取り入れてください。常温で長期保存できますが、水戻しした麩を冷凍保存することも可能です。

離乳食に麩を取り入れよう!

麩は、お味噌汁やお吸い物、精進料理に使われている小麦粉を主原料とした食品です。
汁物のトッピングのイメージが強いお麩ですが、実は栄養豊富で、長期保存可能な便利食材です。調理もしやすいので、離乳食に使わない手はありません!

「麩」は初期の終わり頃からOK

お麩は、水分を含ませるとくちどけが良くなり、消化しやすい食品なので、離乳食でも初期の終わり頃から使うことができます。

麩はすりおろしてトロトロ状態からスタート!

麩は、すりおろしてふやかし、加熱すると、離乳食初期の赤ちゃんにぴったりなトロトロとした柔らかさに仕上げることができます。

ただし、パンやうどんよりもたんぱく質をたっぷり含むため、消化の負担になることもあります。

できればパンやうどん、同じく植物性のたんぱく質を多く含む絹こし豆腐に慣れてから与えた方が良いでしょう。

麩の原料は小麦!アレルギーに注意

麩の原料となる「小麦」は、アレルギーの症例や重篤なケースが発生する可能性が高いため、消費者庁によって特定原材料に指定されている食品の1つです。

小麦は、食品に含まれている可能性がある場合には、表示が義務付けられている7品目のうちの1つです。0歳のアレルギーの原因食品としては、卵、乳製品についで発症率が高い食品です。

小麦を原料とするパンやうどんではアレルギーの症状が出なかった場合でも、焼き麩はアレルギーの原因となるたんぱく質を多く含むので、症状が出てしまうこともあります。

麩を最初に与える際は小さじ1さじにし、赤ちゃんの様子に変化がないか注意しましょう。
赤ちゃんにアレルギーが疑われる場合は、医療機関に受診し、適切な指導を受けましょう。

離乳食に使える麩の種類

麩は100種類以上あるともいわれ、古くは室町時代から食べられていたという記録もあるほど日本の伝統的な食品です。

今回は、文部科学省の食品データベースに掲載されている4種類をご紹介しますが、宮城県の名産である油で揚げた仙台麩(あぶら麩)など、地方によって独自の麩が見受けられます。

1.釜焼き麩(焼き麩)|コロコロサイズの一般的なお麩

一般的には「焼き麩」という名称で販売されおり、汁物やなべ物にふやかしたもの、あるいはそのまま入れて使います。

コロコロとした1口サイズのものが多いので、離乳食に最も使いやすい種類です。介護食にも向いています。

小麦粉に含まれるたんぱく質に水を加えることで形成されるグルテンに、強力粉や山芋などを加えて焼いたもので、緑黄色野菜を混ぜて作られたものも販売されています。

2.車麩|大き目の円状・フレンチトーストにも使える

グルテンに小麦粉を加え直して練ったものを、棒に何度も巻き付けて焼いたものです。

釜焼き麩(焼き麩)より大きいので、炒め物やからあげを作ることもできますし、最近ではフレンチトーストなどの洋風レシピも人気です。

栄養価は釜やき麩(焼き麩)とほぼ同じなので、離乳食に使いたい場合は、こまかく砕いたうえで使用しましょう。

3.板麩(庄内麩)|板のような形・食材を巻き付けることも可能

山形県庄内地方の特産で、庄内麩とも呼ばれています。
グルテンを板状に伸ばして棒に巻きつけて焼いたものを、押しつぶして成型します。

すまし汁や味噌汁に使われる渦巻き状の麩はこの板麩を巻いたものです。板麩も釜焼き麩(焼き麩)と用途や栄養価は変わらないので、離乳食に使うことは可能です。

4.生麩|モチモチ食感で、カラフルなものが多い

グルテンをそのまま使うこともありますが、もち粉や白玉粉などを加えて練ることで、もちもちとした食感に仕上げたものもあります。

田楽や汁物の具、煮物などに向いています。噛む力が必要になるので、離乳食にはおすすめできません。

着色料つきの麩はできるだけ控える

麩には、彩りを良くするために着色料を使用しているものもあります。

日本では着色料を含めた食品添加物について、食品衛生法によって量や使うことのできる種類が決められているので、大人は特に気にする必要はありません。

ただし、赤ちゃんは消化機能が未熟なので、離乳食期は特に着色料を含めた食品添加物はできるだけ与えないようしましょう。

着色料入りの麩に頼らず、麩と野菜や卵を組み合わせて色鮮やかな料理になるように工夫してみてください。

麩を使った離乳食レシピ

離乳食ではどのように麩を使っていくと良いのか、固さや量の目安とレシピをご紹介します。

麩のかたさと1回に使える量の目安

離乳食初期(6カ月頃)
すりおろしてふやかし、加熱します。
量の目安は1回2個程度です。
離乳食中期(7~8カ月)
すりおろしてふやかす、もしくはふやかした後に3㎜程度に細かく刻んだり、つぶします。
量の目安は1回3~4個程度です。
離乳食後期(9~11ヶ月)
ふやかした後に5㎜(1/4カット)にします。
量の目安は1回6個程度です。

初期(6か月頃)のお麩レシピ

初期に麩を使う場合は、水で戻す前にすりおろしとなめらかに仕上がります。出し汁以外に、野菜スープや粉ミルクなどで味をつけても良いでしょう。

麩のとろとろ

材料

  • 麩 2個
  • だし汁 1/4カップ(50cc)
  1. 麩はすりおろします。

  2. 小鍋に麩とだし汁を入れてトロトロになるまで加熱します。

中期(7カ月・8カ月)のお麩レシピ

中期に麩を使う場合、慣れないうちは初期と同じようにすりおろした方がよいですが、モグモグと舌ですり潰せるようになってきたら、水戻しをしてからみじん切りにして与えてみましょう。

麩としらすのトマト煮

材料

  • 麩 3個
  • しらす 小さじ1
  • トマト 1/5個
  1. 麩はふやかして水気を絞って細かく刻み、しらすは熱湯をかけて塩抜きし細かく刻み、トマトは湯むきして種を取り除きます。

  2. 耐熱容器に材料をすべて入れて、ラップをふんわりかけて電子レンジ600Wで1分程度加熱します。

麩と根菜のだし煮

材料

  • 麩 3個
  • 大根 10g
  • にんじん 10g
  • だし汁 1/4カップ(50cc)
  1. 麩はふやかして水気を絞って3㎜程度に切り、大根とにんじんもそれぞれ皮むきして3㎜程度に刻みます。

  2. 小鍋に材料をすべて入れて野菜が水気がなくなる程度に柔らかくなるまで煮て、つぶします。

後期(9カ月~11ヶ月)のお麩レシピ

後期になったら、歯茎でつぶせるぐらいのものが食べられるようになります。
手づかみ食べも活発になるので、一口サイズでつまめる麩はおやつにもオススメです。ただし、口に入れすぎると危険なので、食事中は目を離さないようにしてください。

麩の豆腐グラタン

材料

  • 麩 5個
  • かぼちゃ 30g
  • 絹ごし豆腐 大さじ1 
  • ピザ用チーズ(スライスチーズ1/4枚でもOK) 小さじ1
  1. 麩はふやかして水気を切って5㎜角に切り、かぼちゃは5㎜角に切ってラップに包んで電子レンジ600Wで30秒加熱します。

  2. 耐熱皿に麩、かぼちゃ、絹ごし豆腐を入れて混ぜ合わせ、チーズをのせてオーブントースターの最大加熱(1000W前後)で5分焼きます。

麩のフレンチトースト

材料

  • 麩 6個
  • 牛乳 大さじ1
  • 砂糖 一つまみ(1g)
  • 卵 小さじ1
  • オリーブオイル 少々
  1. ボウルに牛乳、砂糖、卵を入れて混ぜ合わせ、麩をそのまま入れて5分浸します。

  2. フライパンにオリーブオイルを薄く敷いて、弱火で1を両面焼きます。