育児・お世話

いんげんの離乳食レシピ

いんげんの離乳食レシピ~レンジや冷凍さやいんげんで時短!

いんげんの離乳食レシピをご紹介。初期からペーストにもできますが、おすすめの開始時期は中期以降で、後期・完了期は手づかみ食べの練習にも最適な野菜です。冷凍食品のさやいんげんは使いやすいですが、旬の時期はレンジで加熱すれば下ごしらえが簡単なので、生鮮インゲンを食べさせてみてください!

いんげんは離乳食にいつから使える?いんげんとはどんな食材?

いんげんと言えば、緑色の細長い「さやいんげん」と「白いいんげん豆」の二つの食材がありますが、一般的に「いんげん」といえばさやいんげんを指し、年に三度収穫可能なことから関西では三度豆とも呼ばれています。

ちなみに、実はさやいんげんといんげん豆は同じ植物で、未完熟のものがさやいんげんです。農林水産省によるとさやいんげんは野菜に分類され、完熟するといんげん豆となり豆類に分類されるという違いがあります。

今回は離乳食でも比較的早くから使うことができる「さやいんげん」のレシピや下ごしらえの方法、栄養素をご紹介します。

いんげんは裏ごしして離乳食初期の後半から使える野菜

いんげんは品種改良が進み、中身の種だけでなく、さやごと食べられるように柔らかいのが特徴なので、離乳食でもさやごと使って調理をします。

いんげんの筋は取り除くべきだが、最近は筋のない品種も増えている

また、いんげんを離乳食で使う際には、必ず筋を取らなくてはいけませんが、最近は筋のない品種の方が多く出回っているので調理しやすくなっています。

すりつぶし・裏ごしは手間がかるので中期から始めてもOK

いんげんは繊維質が多いので、丁寧にすりつぶしすもしくは裏ごしすれば初期の後半頃(月齢6ヶ月)から使うことができるようになりますが、手間もかかり、赤ちゃんが消化しやすい食材とは言えないので、焦らずに中期からスタートするのがおすすめです。

いんげんを使う際の大きさの目安は?1本の重さを覚えておくと便利!

いんげんを離乳食で使う際には柔らかく加熱して、赤ちゃんのお口の成長に合わせた大きさにして使いましょう。

また、いんげん1本の平均的な重さは10gなので、少量使うことの多い離乳食では覚えておくと量らずに使えて便利です。

離乳食初期後半(6ヶ月)
柔らかく加熱してすりつぶす・裏ごしする。
離乳食中期(7・8か月)
初期のペースト状に慣れてきたら、または中期になってはじめて食べさせるときは2㎜程度に細かく刻みます。
離乳食後期(9~11か月)
柔らかく加熱3~5㎜程度に刻みます。おやきや卵料理の中に具として混ぜることもできます。
離乳食完了期(1歳~)
柔らか加熱して8㎜程度に刻みます。歯で噛み切れているかチェックしましょう。

冷凍のいんげんを使っても良い?離乳食のための選び方と下ごしらえ

いんげんは夏が旬ですが、沖縄産や海外産のものが輸入されています。冷凍食品としても一般的に販売されていますので年中手に入れることができます。

いんげんを離乳食に安心して美味しく取り入れるために、役に立つ選び方のコツや下ごしらえの方法をご紹介します。

美味しいさやいんげんを選ぶためのポイント!

旬の時期である6~9月頃は生のいんげんが安価で美味しいので、ぜひ手に取って使ってみましょう。美味しいさやいんげんを見つけるためには、次の2つのポイントをチェックしましょう。

美味しいさいやいんげんの特徴

  • 全体的に均一してやや細めの方が柔らかい。
  • 緑色が色鮮やかで、があってさやの先までピンとしている方が新鮮

冷凍食品のさやいんげんを使うなら国産がオススメ

冷凍のさやいんげんは、旬の時期に収穫された「筋なしいんげん」をバラで急速冷凍されたものが多いので、使いたい量だけ使える便利さと栄養価も高いという2つのメリットがあります。

ただし、2008年には販売されていた中国産の冷凍いんげんから高濃度の農薬が検出された事件もありました。輸入食材にも使っていい農薬の種類や量などの基準は存在しますが、稀に検査をすり抜けてしまうことがあります。どこまで気にするかは人それぞれですが、不安を感じながら赤ちゃんへ与えるのも精神衛生上よくありませんから、できるだけ国産を選ぶことをオススメします。

いんげんの下ごしらえにはレンジとキッチンバサミがあると便利!

いんげんは細いもののほうが柔らかくておいしいのですが、包丁では刻みにくいのでキッチンバサミがあると便利です。

また、離乳食期に使ういんげんは塩を使って加熱しない方がよいので、鍋を使って茹でるよりも電子レンジを使った方が、調理時間が短縮でき片付けの手間も減らすことができます。

レンジを使ったいんげんの下ごしらえ

  1. いんげんを1本折って、筋がある場合は使うすべてのいんげんの筋を取り除きます(ない場合は省略)。

  2. いんげんのヘタを切り落として水に浸し、水気を付けたままラップに包んで5本程度あれば電子レンジ600Wで1分程度加熱します。

  3. 2を素早く冷水に浸し、キッチンバサミを使って細かく刻みます。ヒゲが長い場合はここで切り落としましょう。

いんげんを加熱したものは冷凍保存もOK!

野菜は加熱処理をして酵素の働きを抑えた方が劣化防止になるので、いんげんも加熱処理をして冷凍保存するのがおすすめです。

細かく刻んだり、ペーストにして冷凍しておくとすぐに調理に使うことができます。フリーザーバッグに入れる、もしくは1回分ごとに製氷器製氷機などに小分けして冷凍し、2週間を目安に使い切りましょう。

いんげんの離乳食レシピ

いんげんは加熱するとより一層緑色が鮮やかになるので離乳食の彩りを良くしてくれますし、比較的甘みもあるので赤ちゃんも気に入ってくれやすいでしょう。
赤ちゃんのお口の成長に合わせて食べやすく仕上げるインゲンを使った離乳食レシピをご紹介します。

初期後半(月齢6ヶ月)のいんげんレシピ~すりつぶしてペーストからスタート!

いんげんはペーストにすれば初期後半(月齢6ヶ月頃)から使うこともできます。いんげんは甘みがあるので最初はシンプルな「いんげんのペースト」だけを赤ちゃんに与えてみましょう。

【赤ちゃんはじめてレシピ】いんげんのペースト

材料

  • 下ごしらえ済みのいんげん 5g
  • 湯冷まし/だし汁 小さじ1
  1. すり鉢で細かく刻んだいんげんをすりつぶし、湯冷ましかだし汁を入れてのばします。

中期(7ヶ月・8ヶ月)のいんげんレシピ~片栗粉や豆腐と一緒にとろみをつけて!

いんげんのペーストに慣れてきたら、細かく刻み豆腐や水溶き片栗粉でとろみをつけたものに移行していきます。食べない・食べにくそうな場合は無理をせず、すりつぶしてあげてください。

【7ヶ月頃から】いんげんの白和え

いんげんの定番料理でも白和えですが、細かく刻めば赤ちゃんでも食べられます。大人用は塩・砂糖・醤油、お好みで白ごまで味付けしましょう。

材料

  • 下ごしらえ済みのいんげん 5g
  • 絹ごし豆腐 大さじ1/2
  1. いんげんは細かく刻みます。

  2. 耐熱容器に絹ごし豆腐をいれてふんわりとラップをかけて電子レンジ600Wで30秒加熱し、いんげんと混ぜ合わせます。

【8ヶ月頃から】いんげんと大根のしらす煮

材料

  • 下ごしらえ済みのいんげん 5g
  • 大根 5g
  • しらす 小さじ1
  • だし汁  大さじ2
  • 水溶き片栗粉 小さじ1(片栗粉小さじ1/2+水 小さじ1/2)
  1. しらすは熱湯をかけて塩抜きして細かく刻み、大根といんげんも2mm程度に細かく刻みます。

  2. 小鍋にだし汁と1を入れて火にかけ、中火~弱火で大根が軟らかくなるまで煮て、最後に水溶き片栗粉でとろみをつけます。

後期(9ヶ月~11ヶ月)のいんげんレシピ~胡麻和えや具材として混ぜ込んでもOK

5mm程度のいんげんを使うことができますが、食べにくそうな場合は中期と同様にとろみのある食材と組み合わせた調理方法にしましょう。

【手づかみ食べもOK】いんげんのオムレツ

後期になれば、オムレツやおやき、お好み焼きなどの具として小さくカットしたいんげんを使うことができます。一緒にパプリカなどを混ぜてもキレイで食欲をそそります。

材料

  • 下ごしらえ済みのいんげん 10g
  • 玉ねぎ 10g
  • 卵 1/2個
  • 粉チーズ 小さじ1/2
  1. いんげんは5㎜程度に刻み、玉ねぎはみじん切りにしてラップに包み電子レンジ600Wで30秒加熱します。

  2. 耐熱容器に卵を割りほぐし、いんげんと粉チーズを混ぜ合わせ、ふんわりとラップをかけて電子レンジ600Wで1分~1分30秒加熱します(爆発しないように途中でレンジの扉を開けて加熱具合をチェックします)。

【カミカミの練習】角切りいんげんとにんじんの胡麻和え

いんげんの料理として定番の胡麻和えですが、食べにくそうな場合は軟飯やお粥、うどんに混ぜてみてください。胡麻にはビタミン類やマグネシウム、鉄分などが豊富に含まれていますし、風味が強い食材なので調味料の量を減らせるというメリットもあります。

材料

  • 下ごしらえ済みのいんげん 10g
  • にんじん 10g
  • 白すりごま 小さじ1/5
  • 砂糖 ひとつまみ
  • 醤油 少々
  1. いんげんは5mm程度に刻み、皮をむいたにんじんも5㎜程度に刻んでラップをかけて電子レンジ600Wで20秒加熱します。

  2. ボウルに1とすりごま、砂糖、しょうゆを入れて混ぜ合わせます。

完了期(1歳~1歳半)のいんげんレシピ~取り分け離乳食レシピで時短!

完了期は大人と同様に3回食が基本となるので、調理の手間を省くには大人分からの取り分けをするのがおすすめです。

ただし、味付けは薄めにするので大人分からそのまま取り分けるのではなく、調味の前や途中で取り出して大きさを赤ちゃん用に仕上げてあげましょう。

【取り分け離乳食】いんげんとかぼちゃの豚肉巻き

材料

  • かぼちゃ(皮なしで) 50g
  • 下ごしらえ済みのいんげん 50g
  • 豚肩薄切り 100g
  • 片栗粉 大さじ1
  • 酒 大さじ1/2
  • みりん 大さじ1/2
  • 醤油 大さじ1/2
  • ごま油 小さじ1
  1. いんげんは2等分に切り、かぼちゃはいんげんと同じ長さで5㎜厚に切ります。

  2. 1のいんげんとかぼちゃを揃えて、豚肉で巻いて片栗粉をまぶします。

  3. フライパンにごま油を敷いて、2の豚肉巻きを焼き、ひっくり返したら蓋をして蒸し焼きにします。焼けたら離乳食分を取り出して1㎝くらいの長さにカットして醤油を少々かけます。

  4. 大人用は酒を入れた後、みりんと醤油を混ぜ合わせたものを加えて照り焼きにします。