赤ちゃんの添い寝が育児を楽にする!添い寝の効果&リスク対策
赤ちゃんの可愛い顔を見ながら一緒に眠りたい…何が起きても大丈夫なように寝ているときも赤ちゃんを近くで感じていたい…まだ小さな赤ちゃんと少しでも離れただけでママはなんだか心配になってしまうものです。
しかし添い寝については怖いリスクも伴うといわれているので、別々に寝た方がいいのかも…と考えてしまいますよね。しかし、添い寝は赤ちゃんにとっての大切なスキンシップの一つ、添い寝がもたらしてくれる効果とは?心配なリスクに繋がらないためにはどうすれば良いのでしょうか?
赤ちゃんと添い寝の効果
赤ちゃんとの添い寝は賛否両論あり、よいものか悩んでしまうと思います。
日本では古くから赤ちゃんと一緒に眠るという習慣がありました。赤ちゃんとの添い寝にはどのような効果があるのでしょうか?
赤ちゃんの安眠を誘う最強手段
寝ぐずりや夜泣きでなかなか一人で上手に眠れない赤ちゃんも、添い寝をするならよく眠るという話を耳にすることがあります。
赤ちゃんの隣に寄り添う添い寝には赤ちゃんの眠りをサポートし安眠に導く効果があるといわれています。
肌がくっつくスキンシップ、ママがすぐそばにいると赤ちゃんは安心する
生れたばかりの小さな赤ちゃんはまだ言葉も話せず、不安な気持ちや一緒にいてほしい気持ちも泣くしか伝える方法はありません。眠りが浅くちょっとした物音でも目が覚めてしまう赤ちゃんは、夜中にぼんやり目を覚増すことも多く、そのときに不安を感じると泣き出してしまいます。
ですが、赤ちゃんは肌のぬくもりから安心感を見出しますので、夜泣きをしたときにも添い寝をしてあげると気持ちも安定し眠りにつきやすくなるのです。
泣いている赤ちゃんを抱っこしてあげると泣きやんだり、肌が触れることで安心を得て眠りにつく様子からも分かるように、添い寝や抱っこなどの肌と肌が直接触れ合うスキンシップは言葉を持たない赤ちゃんにとってとても大切なコミュニケーションでありママの心臓の音やぬくもりは赤ちゃんにとって一番の安心材料なのです。
赤ちゃんが泣きだしたときにもすぐに対応してあげられる添い寝は、赤ちゃんの気持ちにすぐ応えてあげられるというメリットもあり、ママがそばにいてくれる安心感でまた眠りにつけるのです。
母乳育児ではさらに寝かしつけやすく、夜間授乳も楽
まだ昼夜のリズムが安定しない赤ちゃんは夜中にぼんやり目覚めて不安を感じて泣くこともありますし、夜間授乳中なら、寝ていてもおなかが空くのでおっぱいを求めて泣きます。
添い寝をしていれば赤ちゃんがおっぱいを求めてきてもすぐに気が付き、母乳育児であれば布団から出ずにその場ですぐに授乳してあげられますね。赤ちゃんの不安や授乳リクエストにもっとも早くに応えられる状況と言えます。
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実は赤ちゃんだけでなく、ママの睡眠も良質になる
添い寝で赤ちゃんを寝かしつけ、ママの心音や呼吸がゆっくりとなるに従い、赤ちゃんはそれに同調して落ち着いて眠りにつきます。また、赤ちゃんの心音や呼吸が落ち着き安定すると、今度はママがそれに同調して更にゆっくりとリラックスした状態になります。
お互いが同調していく現象を「引き込み現象」といい、親子の絆を深めたり、赤ちゃんの成長にもとても大切なコミュニケーションを円滑にしてくれる効果もあるといわれています。赤ちゃんとの添い寝によって、リズムの同調や赤ちゃんの変化にすぐに気が付いてあげられるという安心感でママも眠りにつけるのかもしれません。
育児ホルモンの分泌による精神的安定、産後の予防にもつながる
赤ちゃんと肌と肌が触れ合うスキンシップをとると、ママの脳から癒しや精神安定効果のある「育児ホルモン」と呼ばれるプロラクチンが分泌されます。
出産したばかりのママは育児ホルモンが出やすい状態で肌と肌が触れ合うスキンシップにより母性が刺激されホルモンの分泌が活性化します。
育児ホルモンは精神安定に働き、幸せ感に満たしてくれる効果があるために大変な育児生活による産後うつなどの予防にも繋がるのです。
添い寝によって赤ちゃんは安心感を覚え信頼関係がより深まります。スキンシップは赤ちゃんにとって、なくてはならない大切なもので成長にも大きく関わってきます。
赤ちゃんが安心し寝つきがよくなったり、ママの気持ちを安定させてくれたり…母子共に添い寝で得られるメリットは大きいと言えます。また、寝ているときも赤ちゃんに寄り添うスキンシップは夜中の発熱などの赤ちゃんの異変にも気が付きやすいですよね。
添い寝の3大リスク 転落・窒息・SIDS
「赤ちゃんとの添い寝はしない方がいい」赤ちゃんとの添い寝にはメリットも多いけれどリスクが伴うともいわれています。赤ちゃんと添い寝したいけどリスクがあると言われたらためらってしまいますよね。赤ちゃんとの添い寝にはどのようなリスクがあるのでしょうか?
リスク1 添い寝はSIDSの発生リスクをあげる?
欧米では生後3ヶ月未満の赤ちゃんとの添い寝はSIDSのリスクが高まると言われています。SIDSは『原因不明の病気』であり、決して添い寝が原因ではありませんが、添い寝をするとしないではその発生率は5倍に膨れ上がると指摘されています。
SIDSについて詳しく、発生リスクを高めるとされる要因をみていきましょう。
SIDSとは『原因不明』の突然死症候群
SIDS(乳幼児突然死症候群)とは元気だったはずの赤ちゃんが主に眠っている間に突然亡くなってしまう病気です。乳幼児突然死症候群とも呼ばれるように事故や窒息が原因ではない、あくまでも『病気』にカテゴライズされその原因は不明です。
生後2ヶ月から6ヶ月の赤ちゃんに集中して多く発生しますが、原因は不明。kの病気の原因解明のために、感染症、呼吸器系、循環器系、代謝性疾患、神経系などあらゆる面から研究されてきましたが、発生リスクをあげる要因はピックアップされど、いまだ原因特定には至っていません。
- 赤ちゃんのうつぶせ寝が心配…SIDSや窒息を防ぐ対策
赤ちゃんのうつぶせ寝は、乳幼児突然死症候群や窒息のリスクを聞いていると心配ですよね。うつぶせ寝はいつまで注意すべきでしょうか?何故注意が必要なのか、より安全なねんねのための対策を講じましょう。
添い寝との因果関係は証明されていない
二酸化炭素濃度の高い空間や温度の高い環境では赤ちゃんの呼吸や心拍が乱れ、それがSIDSの引き金となると考えられています。そのため、二酸化炭素濃度も温度も上がりやすい『添い寝』もSIDS発生率を上げるのでは?と指摘されるのです。
添い寝が招くSIDS発生リスク要因
●添い寝による体温上昇、うつ熱
●添い寝時の大人の呼吸(二酸化炭素)の影響
ですが、SIDSの原因がはっきりしていないこともあり、もちろん現状では添い寝との因果関係も証明されていません。日本では古くから添い寝をする習慣があり、添い寝は赤ちゃんにとって良い眠りができるための環境で赤ちゃんに良い効果をもたらすという意見も。
少なくともSIDS発生リスクになる可能性があると頭に入れておくようにしましょう。
SIDSを防ぐために
原因が分からず、赤ちゃんなら誰にでも起こりうる恐れがあるといわれるSIDSですが、発生を防ぐためにパパやママが赤ちゃんにしてあげられる予防方法はないのでしょうか?
■うつぶせ寝を防ぐ
うつぶせに寝かせたときの方が、仰向けに寝かせたときに比べてSIDSの発生率が高いといわれています。うつぶせ寝は深い睡眠状態になりやすく、赤ちゃんの未発達な呼吸中枢が影響を受けて無呼吸状態になってしまったときの回復が遅れ、低酸素状態になりやすく呼吸停止に陥りやすいといわれています。
うつぶせ寝により必ずSIDSが発生するわけではありませんが、病院などでうつぶせに寝かせるようにとの医学的な指示がないのであれば仰向けで寝かせるようにしましょう。
■母乳栄養で育てる
母乳で育てられている赤ちゃんは粉ミルクで育てられている赤ちゃんに比べてSIDSの発症率が低いという報告があります。このため、SIDSの危険性を下げる意味でも母乳栄養を与えましょうといわれています。
母乳は栄養満点であり母乳を与えることでも肌と肌が触れ合うスキンシップとなり、赤ちゃんの異変に気が付きやすいというメリットもあるからだともいわれています。
しかし、もちろん粉ミルク自体がSIDSを引き起こすわけではありませんし、選択の余地なくミルク育児になることもあります。また、母乳と粉ミルクでは母と子の睡眠パターンも違ってくるなどミルクならではのメリットもあります。ミルク育児だからと神経質になる必要はありません。可能な範囲で母乳を与えるようにしましょう。
■喫煙をしない
たばこはSIDS発生の大きな危険性を持っています。両親が喫煙者の家庭も、SIDS発症を高める危険な環境要因。統計を見てもタバコを吸わないママとの添い寝よりも吸っているママとの添い寝の方がSIDSの発生率が高いのです。
親の喫煙していると、赤ちゃんの肺にも悪影響を与え呼吸の乱れを引き起こしやすくなります。ママだけではなく家族みんなが協力して、赤ちゃんにタバコの害を与えない環境を作るようにしてあげたいですね。
日本ではSIDSの予防方法は確立していませんが、SIDSの発生率が低くなるというデータをもとにうつぶせ寝をさせない、母乳栄養の選択、禁煙の3点が推奨されています。
SIDS発生率が高いのは生後6カ月頃まで
SIDSは生後2週間から1歳前後までの赤ちゃんによく見られます。
月齢で見ると、生後1ヶ月までの赤ちゃんのSIDSの発生は稀で生後2ヶ月から3ヶ月頃までの発生率が最も高く、次に生後4ヶ月から6ヶ月頃までの発生率が高くなります。
生後2ヶ月から6ヶ月は赤ちゃんの成長に伴い体のあらゆる部分で変化がおこる時期でもあり、睡眠パターン、呼吸や心拍数、血圧や体温が不安定だったり環境に左右されやすい状態で、呼吸の乱れや不整脈によりSIDSに繋がってしまう可能性は高くなるといわれています。6ヶ月を過ぎれば徐々に発生確率は低くなってきますが1歳前後までは注意が必要です。
発生率は6000~7000人に1件
問題の発生率ですが、日本での発症率はおよそ出生6,000~7,000人に1人といわれており、1歳以上で発症する可能性もわずかながらあるようです。
日本での発症数は年々減少しているものの、現在も年間100名余りの乳幼児がSIDSにより亡くなってしまっています。はっきりとした原因も分からず、こうすれば大丈夫という対策もありませんが、発生率を低くするためにちょっとした習慣を見直してみましょう。
リスク2 転落/大人用ベッドからの転落
通常、大人が使うベッドは、まわりに柵がある訳ではないので、大人であっても寝返りをうった瞬間にベットから落ちてしまった経験がある方も多いと思います。
ちいさくて軽い赤ちゃんですから、大人の寝相で押しやられてしまったり、寝返りをするようになると本当に気をつけないところころと落下の一途を辿ってしまうように…。
暗い部屋で赤ちゃんが起きて動いてしまい転落してしまう危険性があるので注意が必要です。
リスク3 窒息
パパやママが寝返りをうったり、肌寒いからと布団を掛け直したり、眠りながら無意識のうちにしてしまう行動が赤ちゃんを危険な状態にしてしまうことも、残念ながらあります。
大人の体が赤ちゃんの体に覆いかぶさってしまったり、大人用の重い布団が赤ちゃんの顔にかぶさってしまったり…どんなに苦しい状況になってしまっても赤ちゃんの小さい体ではどうする術もないのです。
また添い寝しながらの授乳で、寝ぼけていると赤ちゃんの鼻や口をふさいでしまうこともなきにしろあらず。普段は気が付いてあげられるようなことも、疲れや睡眠不足が重なると気が付かないかもしれません。
赤ちゃんとの添い寝は十分に気を付けないと赤ちゃんを危険な状態にしてしまう可能性が出てきます。ただ赤ちゃんと一緒に寝たいからと安易な考えではなく、リスクもあることをきちんと理解したうえで、なるべく危険を遠ざける対策をしっかりとしながら添い寝をしてあげるようにしましょう。
赤ちゃんとの添い寝、安全な環境をつくるには
安全に赤ちゃんと添い寝をするには環境を整える必要があります。
それぞれの家庭によって寝具も様々だと思います。赤ちゃんと添い寝をするうえで赤ちゃんにとって安全な環境とはどのようなものでしょうか?寝具のタイプ別でみていきましょう。
布団での添い寝
ベッドからの転落が怖いので布団を敷いて一緒に寝たいと考えるパパやママは少なくないでしょう。布団での添い寝は転落はしないにしても、気を付けたいことがなくなったわけではありません。赤ちゃんの安全を守るにはどのように対策していくと良いでしょうか?
どこで寝かせる?赤ちゃんの位置
家族で「川」の字になって寝るときには、端に赤ちゃん、その隣にママが寝るのが安全でしょう。
特に他の兄弟の隣に赤ちゃんを寝かせてしまうと元気な寝相が事故に発展しては大変です。
布団まわりも注意が必要
赤ちゃんが動いたり寝返りをうったとき、布団からはみ出してしまう可能性があります。布団まわりにも赤ちゃんに危険な物や倒れやすい物は置かないように注意しましょう。
マットレスの使用は?
床にマットレスを置いてその上に布団を敷くのであれば、マットレスは高さの低いもの、固めの物を選ぶようにします。段差が大きくなると赤ちゃんが転落してしまう可能性が出てきます。高さのある場合はマットレスの上部と側面の片側を壁にくっつけるように設置しましょう。
畳などに布団だけを敷いただけでも、高さが出ると小さな赤ちゃんにとって段差となります。ベッドからの転落ほどの大きな衝撃はないとしても、ちょっとした動きプラス段差で転がってしまうとうつぶせの状態になってしまう可能性も。
大人にとってさほど感じない段差であっても、赤ちゃんにとっては大きな段差になってしまいますので注意が必要です。また、少し余裕のある大きさの布団での添い寝をお勧めします。
■パパの隣は危険?男性と女性の違い
「パパは寝てしまうと夜中に赤ちゃんが泣いても起きてくれない!」なんてママの嘆きの声をよく耳にしますよね。ママは妊娠から出産、育児の中でどんどん母親として成長していきます。また、出産後の女性は育児ホルモンの影響で赤ちゃんのちょっとした変化を感じたり、夜泣きに対応できるなどの睡眠サイクルにもなっているといえます。
ですが、男性のパパは赤ちゃんが生まれて育児ホルモンは分泌されません。
人にもよりますが、赤ちゃんのちょっとした変化にも気が付きにくく、夜もぐっすり深い眠りについてしまうのです。これは、男性と女性のホルモンの分泌の違いによるところもあるので、パパは悪気があってそうしている訳ではないのです。
ベッドでの添い寝
ベッドは寝返りなど寝ている間の動きにより浮き沈みするため、振動が伝わりやすく布団での添い寝よりも注意が必要です。
どこで寝かせる?赤ちゃんの位置
ベッドから落ちないようにするためにベッドを壁につけるように設置し、壁側に赤ちゃんを寝かせるようにしましょう。
ダブルベッドなどの大きなベッドで添い寝するときは、布団同様安全のために壁側に赤ちゃん、その隣にママ、ママの隣にパパの順で寝るようにしましょう。
転落防止
ベッドと壁の間に赤ちゃんが挟まってしまったりしないように隙間が空かないように注意しましょう。また、壁側にベッドを設置できないときには専用のベッドガードを付けるようにしましょう。
マットレスの固さ
マットレスが柔らかく弾力性が強いものだと赤ちゃんの顔が埋もれてしまい窒息してしまう危険性があります。
大人用のベッドで添い寝するのであれば、固めのマットレスを選ぶようにしましょう。
しかし大人用のマットレスは柔らかいものが多いので、ベッドでの添い寝は少し月齢が大きくなって寝返りがしっかりと出来るようになってから方が安心です。
医師の推奨は『ベビーベットと合わせる』
大人用のベッドにベビーベッドを合わせて添い寝する方法もあります。添い寝にはリスクもありますメリットもたくさんあるのは事実です。その両方を考えたうえで専門医は大人用のベッドの横に高さを合わせたベビーベッドをくっつけて寝る方法を推奨しています。
- ベビーベッドは必要?不必要?レンタルと購入のお得な選び方
ベビーベッドの必要性をメリットとデメリットから考察します。ベビーベッドを利用するのに必要なグッズやレンタルと購入についてとおすすめのベビーベッドやレンタル会社を掲載しました。
ベビーベッドは赤ちゃんのために作られたベッドなのでマットレスの固さや転落の問題も回避されます。ベッドとベッドを合わせる ときは赤ちゃんがベッドの間で挟まれたりしないように隙間がないようにしっかり固定して設置しましょう。
ベッドでの添い寝で怖いのは赤ちゃんの転落と柔らかすぎる布団による窒息です。マットレスの固さには十分に気を付け、転落防止の対策はしっかりと行いましょう。
SIDSを防ぐ睡眠環境を作りましょう!
赤ちゃんに限らず睡眠はとても大切なもので体を休ませるためには必要なものです。ですが、怖いSIDSが発生はなるべく防ぎたいもの。赤ちゃんが安心して眠りにつけるように睡眠環境を整えてあげましょう。
ふとんのかたさをチェック
柔らかい布団に寝ることで、背中と布団との間に隙間ができずに熱がこもり、赤ちゃんの体温が上昇してしまいSIDSの原因になる恐れがあります。また、柔らかいマットは体が沈み、横向きなどになったときに赤ちゃんの口や鼻を塞いでしまい呼吸ができずに窒息してしまう恐れがあります。
ベビーベッドの下側に赤ちゃんの足がつくように
ベビーベットの下側に赤ちゃんの足をつけるように寝かせると、それよりも下へ赤ちゃんは下がれなくなるので、掛布団に顔埋もれて熱がこもってしまう環境になりにくくなります。
空気をよどませない空調管理をしましょう
SIDSを引き起こしてしまう可能性として
空気が循環せず高温状態で空気がこもるような環境もSIDS発生リスクを高める要因に。
夏よりも暖房で室内を暖める冬の方がSIDS発生率は高いとされることから、暖房等で人工的に暖められた室内の空調にも注意が必要です。
部屋の温度は夏は26~28℃、冬は18~20℃が赤ちゃんにとって適温になります。
ちなみに、扇風機を使い部屋の空気を循環させ、寝ている赤ちゃんの周りの空気をよどませないようにするのもSIDS予防に効果的といわれています。空気のよどみにより炭酸ガスが溜まると、呼吸の質にも影響してきます。SIDSを防ぐには、目では見えない環境にも注意することが大切です。
- 赤ちゃん快適エアコンの使い方|夏の冷え対策&冬の乾燥対策
赤ちゃんの部屋にエアコンをつけるとなると夏は冷え、冬は乾燥が気になりますね。一年を通して冷暖房として使用するエアコンですが赤ちゃんが快適に過ごすためには設定温度はもちろんお部屋の空気管理が大切です。
入浴や衣類、寝具で温めすぎない
大人と赤ちゃんの感覚は違います。大人が寒いと、赤ちゃんも寒いだろうとついたくさん着せたり毛布をかけたりしたくなりますが、赤ちゃんは基本暑がりです。寝ている間に体温が高くなりすぎると、体温が上昇し、うつ熱の状態になります。赤ちゃんは体が暑くなると体温を下げるために、汗をかいて眠り続けながらも基礎代謝量を減らそうとして筋肉を弛緩させ、呼吸運動までも抑制してしまいます。
そして、低酸素状態に陥るとSIDSにつながってしまう可能性があるのです。赤ちゃんの体温の上昇とSIDSの発生には関係があるといわれています。暑がり赤ちゃんは、衣類で言うと『大人の‐1枚』が目安と言われています。また室内の温度は暖かすぎない温度に設定し熱すぎるお風呂に入れない、風邪をひいて発熱のある赤ちゃんの温めすぎにも注意をするようにしましょう。
赤ちゃんの顔まわりに物を置かない・枕もいらない
ぬいぐるみやクッションなどの柔らかい布製品で赤ちゃんの顔が埋もれたり、ブランケットやガーゼが顔に覆いかぶさってしまうと、力のない赤ちゃんは呼吸を確保できなくなってしまいます。窒息の原因にもなるほか口元が覆われたままで呼吸が続くと自分が吐いた息をまた吸い込んでしまうので、体内の酸素量が減り二酸化炭素量が増えて酸欠状態に陥ってしまいます。
赤ちゃんの顔周りには何も置かないようにしましょう。SIDS予防の観点からいうと、赤ちゃんには枕も必要ないとされています。
赤ちゃんの快適な睡眠を保てるように日頃の生活や睡眠環境を見直してみましょう。SIDSを完全に防ぐ方法は実際のところありませんが、日常生活での中で危険要因になる可能生に注意し改善していけばリスクも減らせるのです。
掛け布団も赤ちゃん専用のものを
添い寝のときの掛布団は一緒ではなく、赤ちゃんにはベビー用の布団を使うようにしましょう。
ベビー用の布団は大人の布団とは違い軽くできています。同じ布団ではいけないというわけではありませんが、赤ちゃんの顔を覆ってしまうなどの危険性を取り除くためには、別々の物を使う方が安心です。
赤ちゃんとの添い寝には布団、ベッドに関わらず赤ちゃんにとって安全な環境を作る工夫がとても大切なのです。
添い寝は睡眠や情緒の安定に!大切なのは赤ちゃんが安心して眠れる環境
添い寝にはとても怖いリスクも潜んではいるものの、メリットもたくさんあるのが事実です。添い寝によって得られるものも母子ともに大きく、特に仕事と子育てでなかなか赤ちゃんとのスキンシップの時間がとれていないなら、せめて夜だけは赤ちゃんのそばで眠りたいと思いもあります。
ですが、ただ一緒に眠りたいから、楽だから、ではなく、安全面をしっかり整えましょう。
添い寝は赤ちゃんの睡眠や情緒の安定にも効果があり、赤ちゃんの心を育てるスキンシップにもなります。赤ちゃんにとって大切なものだからこそ少しでもリスクを減らすための工夫が大切なのです。赤ちゃんが安全に眠れる環境に十分な配慮をしながら、赤ちゃんとの添い寝ができれば良いですよね。