伝い歩きの時期や安全対策

伝い歩きの時期は?行動範囲の広がる赤ちゃんの安全対策

伝い歩きを始める時期が早すぎる、なかなか始まらない、期間が長いなど、周りのお子さんと発達のスピードが異なると不安に感じてしまうかもしれません。そんなパパやママへ赤ちゃんの接し方や安全対策、練習方法などを詳しく解説します!

伝い歩きの時期は?行動範囲の広がる赤ちゃんの安全対策

パパママが心待ちにしている赤ちゃんの伝い歩きはいつから?

伝い歩きは赤ちゃんにとって大きな成長ステップの一つです。つかまり立ちができるようになると、慣れないながらも一歩一歩足を出すようになる赤ちゃんの姿はとても愛らしいものです。
「うちの子はいつになったら伝い歩きを始めてくれるのだろう?」と心待ちにしている方も多いのではないのでしょうか。そんなパパやママに向けて、伝い歩きの兆候や時期をご紹介します。

伝い歩きは生後10ヶ月頃からスタート

ごはんの最中に寝てしまった生後10か月の赤ちゃん

伝い歩きは一般的に生後10ヶ月頃から始まります。伝い歩きは個人差が大きく、早ければ生後7ヶ月頃から始まる赤ちゃんもいれば、1歳頃になって始める赤ちゃんもいます。
この時期の発達は赤ちゃんによって様々で、ハイハイが好きな赤ちゃんはなかなか伝い歩きを始めなかったり、逆にハイハイをしないまま伝い歩きを始める赤ちゃんもいます。

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伝い歩きはつかまり立ちから始まる

伝い歩きに向けて、まずはつかまり立ちからスタートします。最初は立っているだけの状態ですが、徐々にカニさん歩きで横に進むようになります。最初のうちは足が持ち上がらず、ずりずりと足を床につけたまま移動する姿が見られます。つかまり立ちから伝い歩きをしようとしても、うまく体を動かすことができずに転んでしまう赤ちゃんもいます。

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伝い歩きで行動範囲が広くなった時の事故対策

伝い歩きを始めると赤ちゃんの行動範囲が一気に広がります。ちょっと目を離したすきに、赤ちゃんが大けがをする一歩手前でヒヤリとする場面も。つかまり立ちをするようになったら伝い歩きへの移行が早いので、赤ちゃんを怪我から守ってあげるために家の中の安全対策を一度見直しましょう。
伝い歩きを始めるとどこにでも行って欲しいものに手を伸ばします。赤ちゃんの意欲を育むためにも、興味を持ったことを中断させないように危険なものを片付けて思う存分遊ばせてあげましょう!

怪我防止のため扉はロック

伝い歩きを初めて赤ちゃんと遊ぶ男の子

伝い歩きを始めて一気に行動範囲が広がった赤ちゃんにとって、部屋の中は好奇心をそそられるものに溢れています。扉を開けて中のものを引っ張りだすのは赤ちゃんの得意技。食器、洗剤、文房具など、赤ちゃんの怪我や誤飲につながってしまうようなものが入っている棚にはロックをつけて、赤ちゃんが一人で開けられないようにしておきましょう。

窒息の可能性もある誤飲の恐ろしさ

赤ちゃんはトイレットペーパーの芯を通る大きさほどのものなら、口の中に入れて飲み込んでしまう可能性があります。誤飲で窒息したり、ものによっては胃や肺が炎症を起こしてしまう危険性があります。
そのため、赤ちゃんにとって危険なものは手に取れない場所に片付けましょう。台に上って手に届く場所にも注意が必要です。
万が一誤飲してしまったときは、無理やり吐かせずに病院へいきましょう。

誤飲すると特に危険の高いもの

  • ボタン電池
  • 灯油
  • キャンドル

家具の角に頭をぶつけないようにガード

伝い歩きを始めた赤ちゃんはフラフラしてしまうことも多く、よく転倒してしまいます。ふとした瞬間に転んで家具の角で頭や額を切ってしまい、思わぬ大けがにつながることも。
ぶつかっても大怪我にならないように、家具の角などとがっている場所にはクッション素材のガードをつけておきましょう。

フローリングには床マット

ふかふかマットのプレイルームで遊ぶ赤ちゃん

赤ちゃんにとってフローリングは滑りやすいため、伝い歩きをはじめた赤ちゃんにはあまり適していません。転んでしまったときにもフローリングは硬すぎるので、頭をゴチーンとぶつけないか心配になってしまいますよね。
伝い歩きをはじめたら、フローリングには床マットなど柔らかい素材のマットを敷き詰めて、自由に歩きまわれる環境を整えてあげましょう。

入ってほしくない場所にはゲートを設置

階段やキッチンなど、赤ちゃんが入ってしまうと危険が潜んでいるスペースはたくさんありますね。パパやママも四六時中赤ちゃんの後ろをついて回るわけにはいかないので、赤ちゃんに入ってほしくない部屋には鍵をかけておいたり、赤ちゃんがまたげないようなゲートをつけたりして、赤ちゃんが一人で入ってしまわないように対策をしておきましょう!

引っ張ると危険なものは片付ける

赤ちゃんはコンセント、コード、ひもなど引っ張るものが大好きです。手に触れたものに興味を持ち、おもちゃだと勘違いして楽しそうに引っ張ってしまいます。
赤ちゃんの指はよだれで濡れていることが多く、コードを引っ張ってしまい感電する危険性も考えられます。
テーブルからテーブルクロスが垂れていたら、クロスを引っ張って頭の上に重たいものが落ちてくる危険性も。赤ちゃんが引っ張ってしまいそうなものはカバーで固定をして、引っ張れないような対策をしておきましょう。

踏み台になるものを置かない

赤ちゃんは成長とともに興味の対象がどんどん上の方へ移動していきます。ゲートをしていても、踏み台や椅子があるとよじ登ってしまう赤ちゃんも。踏み台から転倒して事故につながってしまうこともあります。
赤ちゃんは好奇心が旺盛で成長のスピードも早いため、時に大人が想像できないような行動をすることがあります。赤ちゃんが自由に行き来できるスペースには、踏み台となるものを置かないようにするのが一番です。

伝い歩きをはじめたらデビューしたい!公園、靴、おもちゃ!

伝い歩きが出来るようになったら、公園デビューをする良いきっかけです!晴れた日にファーストシューズや手押し車などを用意してお出かけしてみましょう。公園は赤ちゃんにとって良い刺激に溢れています。今までよりもグンと成長した姿を見せてくれるかもしれません。

赤ちゃんの成長を促す公園デビュー

天気の良い日に公園で遊ぶ姉妹

たくさんの子供たちが遊んでいる公園。同じくらいの月齢や、少し上のお兄ちゃん、お姉ちゃんが遊んでいる姿は、赤ちゃんとって良い刺激を与えてくれます。まだまだ一緒に遊ぶ月齢ではありませんが、他の子の姿を一生懸命観察することで赤ちゃんの学びの機会になっています。
一人で遊具を使って遊ぶことはできませんが、広場や砂で自由に動き回ったり、指先を使ったりするのは家ではできない特別な遊びです。晴れた日には公園デビューに挑戦してみましょう!

伸び伸び遊べる広場

広場や芝生の上で三輪車や手押し車を使って遊んでみましょう。家の中で遊ぶときは限られたスペース内での移動になってしまいますが、広い公園では赤ちゃんが自由に伸び伸びと歩き回ることができます。家で使い慣れているおもちゃでも、新鮮な気持ちでたくさん遊んでくれるでしょう。

好奇心を刺激する砂場

伝い歩きをしている赤ちゃんは転ぶことが多いので、柔らかい砂場は安心です。手で砂を触れてサラサラと落としたり、手で触ってみたりする仕草は、それだけで赤ちゃんの好奇心が刺激されるでしょう。
この時期はなんでも口に入れて砂を食べてしまうことがあるので、パパやママは一緒について遊んであげるようにしてくださいね。

心地よい動きのブランコ

パパやママが抱っこ紐を使って赤ちゃんをしっかりと抱っこした状態で、一緒にブランコを乗ります。ゆらゆらとゆっくり上下に動くだけで、赤ちゃんは今まで経験したことのない心地よい動きを楽しんでくれるでしょう!

赤ちゃんにピッタリのファーストシューズを選ぼう

雪の日でも歩きやすいファーストシューズ

ファーストシューズは選び方が大切です。赤ちゃんがはだしと同じようにスムーズな動きができる靴を選んであげることがポイント。赤ちゃんは動き回りたい欲求が強く、活発な活動によって経験を豊かにします。靴選びがあっていないと、動きづらくなってしまい「活動したい!」という欲求が弱まってしまうので、赤ちゃんが様々な経験から学ぶ機会を奪ってしまうことになります。

ファーストシューズを選ぶポイント

  • つま先が広くて大きい。
  • 指の付け根部分で曲がる。
  • つま先が反り上がっている。
  • 足首を包み、ひもなどで足の甲を固定できる。
  • 靴のサイズは子供の足と靴の裏を合わせて決める。
  • 靴を履いて歩いたときに、かかとが靴から離れない。

手押し車で一人歩きの練習

赤ちゃんが伝い歩きを始めるようになると、重宝するおもちゃが「手押し車」です。赤ちゃんは手押し車の取っ手部分を持ちながら自由に歩けるので、行動範囲が広がって歩く楽しさを知ることができます。体の筋力やバランスを鍛えるにもいい運動になり、一人歩きへのステップに最適だとされています。

一人歩きの練習に歩行器は必要?

伝い歩きが始まって目を離したすきに狭い隙間に赤ちゃんが入ってしまわないようにしたり、バランスを崩して頭をぶつけないようにするメリットがあるので、パパやママが用事をしているときに安全性を考えて歩行器を利用するのはいいでしょう。
しかし一人歩きの練習という点で歩行器に長時間乗せるのはあまりおすすめできません。赤ちゃんは伝い歩きで自分の体を支えることを経験して、徐々にバランスをとることを学んでいます。

伝い歩きが遅い、早い、長い

1歳を過ぎても伝い歩きをする兆候がないと、パパやママは赤ちゃんの発達を心配するかもしれません。逆に伝い歩きの時期が早すぎたり、なかなか一人歩きに繋がらなかったりすることも悩みの種になるかもしれません。

しかしこの時期の赤ちゃんの発達状況は個人差が大きく、周りのお子さんと発達のスピードが異なっていても心配する必要はありません。

1歳を過ぎても伝い歩きをしない赤ちゃんの原因

毛布の中から顔を出す伝い歩き時期の赤ちゃん

赤ちゃんが伝い歩きをしない原因はまだはっきりわかっていませんが、生活環境やあかちゃんの性格が関わっていると言われています。

原因1:つかまりやすい物がない

赤ちゃんが手を伸ばそうとしている姿が見られてもつかまり立ちをしないときはちょうど良い高さのテーブルやいすがそばにない理由が考えられます。赤ちゃんが手をついたときに体が安定しやすいように、胸よりも少し低いくらいのものを用意してあげるといいでしょう。

原因2:伝い歩きよりもハイハイが大好き

ハイハイが大好きな赤ちゃんはハイハイをして動き回ることに夢中でなかなかつかまり立ちへ興味が移行しない赤ちゃんもいます。

原因3:シャフリングベビーの可能性も

赤ちゃんがハイハイや伝い歩きをせずにお尻で移動するときはシャフリングベビーの可能性があります。
歩き始めないという症状のほかに、表情が乏しい、しゃべりかけても反応が薄い、指を使った遊びが苦手など、気になることがあるときは一人で判断せずにかかりつけのお医者さんに相談してみましょう。

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伝い歩きの練習方法ってあるの?

伝い歩きが始まらなくても心配しすぎる必要はなく、わざわざ伝い歩きの練習をする必要はありませんが遊びの延長で伝い歩きを促す運動を一緒に楽しく行うことはおすすめします。
赤ちゃんがつかまりやすい低めのテーブルなどにお気に入りのおもちゃを置き、つかまり立ちを促します。
赤ちゃんの前でパパやママがおもちゃを触ると、赤ちゃんは興味を示して立ち上がろうとするでしょう。優しく支えてあげたり、少し抱っこして持ち上げてあげることで、視界が変わる楽しさを体験させてあげましょう。

伝い歩きが早い弊害はある?

レストランでハイタッチを求められる赤ちゃん

伝い歩きをはじめた赤ちゃんの姿を見ると、成長を感じられて嬉しい気持ちになりますよね。しかし周りの方から「歩き始めが早いと赤ちゃんの成長に良くない」と言われることもあるかもしれません。

それでは、伝い歩きの時期が早い弊害はあるのでしょうか。ハイハイによって足の筋肉はつきますが、必ずしもハイハイの期間が必ずしも必要だというわけではありません。
赤ちゃんが立てるようになったということは、体を支えるために十分な筋肉が足についてきた証拠。安心して赤ちゃんの成長を見守ってください。

伝い歩き期間が長い

伝い歩きの次のステップは一人歩きです。伝い歩きが始まったから、すぐに歩きだすかな?と思っていると、何ヶ月も歩き始めなくて心配になってしまうこともあります。一人歩きは1歳前後に始まる赤ちゃんが多いですが、この時期は個人差が大きいのでなかなか歩き出さなくても心配はありません。

一人歩きをするための筋力やバランス感覚をつけている時期だと考え、優しく見守ってあげてください。中には何も持たずに歩き出すことを怖いと思っている赤ちゃんもいます。赤ちゃんが勇気を持てるように挑戦しようとする姿が見えたときにしっかり褒めてあげましょう。

できたことを褒めて伝い歩きの意欲アップ!

伝い歩きを始めるには、赤ちゃん自身に「伝い歩きをしてみたい」という気持ちのベースができていることが大切です。まずは、今赤ちゃんができることをたくさん褒めてあげたり、笑顔で一緒に遊んであげることで意欲を育てる環境を作ってあげましょう
パパやママが赤ちゃんの成長を優しく見守ることが伝い歩きの近道です。