育児・お世話

離乳食の豚肉レシピ

離乳食の豚肉はどの部位をいつから使う?後期・完了期レシピ

離乳食に豚肉は脂肪分をできるだけ減らして、赤ちゃんの消化の負担にならないようにする必要があります。もも・ヒレ・ロース・バラ・ひき肉など、いつからどの部位が使いやすいのか解説し、後期以降に食べられる離乳食の豚肉レシピを紹介。豚肉の冷蔵・冷凍での保存期間や栄養素も解説。

離乳食に豚肉はいつから?脂身の少ない部位からチャレンジ!

離乳食において肉を与えるのは「鶏→牛→豚」が基本の順番です。豚肉が1番最後なのは、食材かたさ的な問題というよりは、脂身の多さが赤ちゃんの消化器系には負担となるためです。

「豚肉」と一口に言っても、ヒレ・ロース・バラなど部位によって使用時期も異なります。使える目安時期を説明しますが、難しく考えずに、赤ちゃんの成長にあわせて脂肪分が少ないものから少しずつ食べさせるようにすれば問題ないでしょう。

もも・ヒレなどの赤身部分は後期からOK

豚肉では、お尻周辺の「もも肉」と、ももの近くに位置する「ヒレ肉」が脂身が少なく、ヘルシーな赤身肉に該当します。どちらもあっさりした味わいが特長で、豚肉の部位の中では消化器官に負担をかけにくいため、離乳食後期頃から使うことができます。

また、離乳食に豚肉をひき肉として使いたい場合も、市販では様々な部位や脂質も含まれるため、赤身をたたいたり、フードプロセッサーを使い手作りするのがオススメです。

豚レバーも後期からOKだがレチノールの摂りすぎに注意

豚レバーも脂質が少ないため、後期頃から使うことができます。
ただし、レバーには貧血予防に欠かせない鉄分が多く含まれるのですが、1日の摂取量に上限が設けられているビタミンAの一種であるレチノールも多く含まれるため、撮りすぎないようにたまに食べさせる程度にしましょう。

ロース・バラは完了期以降に茹でて脂を落としてから使用

とんかつ・トンテキなどに用いられるロース肉、豚汁や角煮などになるバラ肉は、見るからに白い部分=脂身が多いので、赤ちゃんには不向きです。

1歳を過ぎた離乳食完了期、もしくは幼児食に移行してから使うことをおすすめします。バラ肉はできるだけ脂身が多そうな場所を避け、ロース肉は白い部分を切り落として与えましょう。

完了期に使い始める際には、消化の負担を少しでも軽くするため、脂の多い部分を切り落とすだけでなく、茹でて余分な脂を落とす方法もあります。

豚肉と牛肉の「合いびき肉」も完了期以降が良い

豚の挽肉や合いびき肉も、赤ちゃんには完了期以降に与えることをおすすめします。

ハンバーグなどのレシピでよく見かける「合いびき」とは、牛肉と豚肉のミンチを混合したもので、スーパーなどでは「牛・豚ひきにく」などと表示されています。

牛肉と豚肉の混合割合やどこの部位を使って作られているかはお店によって様々ですが、一般的に豚ひき肉はもも・バラ・すねなどを混ぜることが多く、コクを出すためにある程度は脂身を混ぜているので、赤ちゃんにとっては負担になりやすいです。

離乳食で使いやすい豚肉・脂をカットする調理のコツ

離乳食で豚肉を使う時には、脂を少なくするために下ごしらえをしておく必要があります。使いやすい豚肉の部位や下ごしらえ・調理のコツをご紹介します。

豚肉は低価格で使いやすい薄切りがオススメ

豚の薄切り肉は安価で少量から使いやすく、脂も包丁で簡単に切り落とすことができるので、離乳食用に使いやすいお肉です。

細かく刻んだり、たたけばひき肉も作れるので、赤ちゃんのお口の成長に合わせた大きさにもしやすいというメリットもあります。

脂肪分を大幅カット!下茹でして余分な脂を落とそう

市販の豚肉は「赤身」として販売されていることが少なく、特にももや肩の肉を使う時には脂身を切り落として使う必要がありますが、すべての脂を切り落とすことは難しく、手間がかかります。

そのため、赤ちゃんの消化の負担を軽減するために、豚肉を下茹でをして、余計な脂は落とすのがおすすめです。下茹では必ず熱湯で行い、豚肉が白っぽく変色すし、十分に火が通っていることを確認しましょう。

また、完了期に、ロース、バラ、あいびきなどの脂質・脂肪の多い部位を使い始めるときにも、下茹でをして脂を落としてあげましょう。

パサパサに注意!電子レンジの加熱時間は様子を見ながら

下茹で済みの豚肉を離乳食にする場合、レシピによっては電子レンジでの加熱調理も可能です。しかし、水分が抜けてかたくなると、赤ちゃんにとって食べにくく、噛み切れなくなる可能性もあります。電子レンジを利用するときは加熱しすぎないように調理時間に気を付けましょう。

離乳食で豚肉を与えるときの量目安

離乳食後期(9~11ヶ月)
茹でて包丁で細かくたたきます。
量の目安は15gです。
離乳食完了期(1歳~)
1㎝程度の細切りが目安です。
量の目安は15~20gです。

豚肉を使った離乳食レシピ

豚肉を離乳食で使う際には、豚肉の旨味を活かし、なるべく調味料を使わずに食べ慣れた野菜と組み合わせるのがおすすめです。

また、後期の使い始めの頃は肉類全般に該当することですが、肉がパサつくと飲み込みにくく赤ちゃんが嫌がってしまうことがあるので、水溶き片栗粉やとろみのある食材を組み合わせてみましょう。

後期(9カ月~11ヶ月)の豚肉レシピ

生後9ヶ月、離乳食後期になったらいよいよ離乳食に豚肉を取り入れてOKです。豚肉は旨味が多く、出汁が出やすい食材なので、煮物やスープなどの少量足すだけでも、旨味をアップさせられます!

豚肉と根菜のだし煮

材料

  • 豚もも肉 15g
  • さつまいも 10g
  • 玉ねぎ 10g
  • にんじん 10g
  • だし汁 1/2カップ
  • 水溶き片栗粉(片栗粉 小さじ1/2 + 水 小さじ1)
  1. 豚もも肉はたたいてひき肉にし、ゆでて脂を落とします。

  2. さつまいもは5㎜角に切って水にさらしたアクを抜き、玉ねぎとにんじんも5角に切ります。

  3. 小鍋にだし汁と野菜を入れて沸騰したら豚肉を加えて弱火で5分程度煮たら、最後に水溶き片栗粉でとろみをつけます。

豚のトマト炒め煮

材料

  • 豚もも肉 15g
  • トマト 1/4個
  • 塩 少々
  • サラダ油 少々
  1. 豚もも肉は脂身を切り落し、たたいてひき肉にします。

  2. トマトは湯むきして、皮と種を取り除きます。

  3. 小鍋にサラダ油を薄く敷き、豚もも肉とトマトを炒め、最後に塩で味付けします。

完了期(1歳以降)の豚肉レシピ

1歳を過ぎた離乳食完了期になると、取り分けの機会も増え、赤ちゃんが豚肉を味わう機会も多くなるでしょう。ももやヒレなどの脂身の少ない部位を細かく刻んで、おいしいお肉料理を作ってあげてください。ただし、肉から脂がでますので、サラダ油などは少なめにしておきましょう。

豚もも肉のチンジャオロース

材料

  • 豚もも肉 20g
  • ピーマン 1/4個
  • にんじん 10g
  • だし汁  大さじ2
  • 醤油 少々
  • 砂糖 一つまみ
  • 水溶き片栗粉(片栗粉 小さじ1/2 + 水 小さじ1)
  • サラダ油 少々
  1. 豚もも肉は1㎝の細切りにします。

  2. ピーマンと人参は千切りにし、ラップに包んで電子レンジ600Wで30秒加熱します。

  3. フライパンにサラダ油を薄く敷いて豚肉を炒め、色が変わったらピーマンと人参を加え、だし汁、醤油、砂糖で味付けし、最後に水溶き片栗粉を加えてとろみをつけます。

ポークソテーのりんごソースがけ

材料

  • 豚ヒレ肉 20g
  • りんご(梨でもOK) 1/8個
  • 醤油 小さじ1/5
  • サラダ油 少々
  • ブロッコリー 15g
  1. 豚ヒレ肉は1㎝の細切りにします。

  2. ブロッコリーはラップに包んで電子レンジ600Wで30秒加熱し、りんごはすりおろして醤油と混ぜておきます。

  3. フライパンにサラダ油を薄く敷き、豚ヒレ肉を焼き、ひっくり返したらりんごソースをかけて蒸し焼きにします。