離乳食に使う豚肉の保存期間・保存方法
豚肉は離乳食ではメインディッシュ・主菜になりやすい食材ですし、汁物やうどんなどに少しだけ入れてコクを出したいときなどにも役立ちます。豚肉の冷蔵・冷凍保存方法をマスターしておけば、離乳食のレパートリーも広がるでしょう。
冷蔵では2日間ほど保存可!早めの小分け・密閉がコツ
豚肉は空気に触れると劣化が進みやすいので、購入したらすぐに少量に小分けをしてラップに包みます。この際、清潔なキッチンペーパーなどで水気を拭き取ると、鮮度を保ちやすくなります。
冷蔵のままだと保存期間の目安は2日程度ですが、購入日によりますのでパッケージの賞味期限を守るようにしましょう。できるだけチルド室での保存をおすすめします。
特にひき肉は空気に触れている部分が多いため、鮮度が落ちやすいです。密閉袋に入れたり、当日使わないのなら、小分けにしてすぐに冷凍してしまった方が良いでしょう。
冷凍は2週間程度の食べきりがすすめ!
冷蔵と同様に購入したらすぐに少量に小分けをしてラップに包みましょう。冷凍の場合も、2週間~1カ月以内に食べきった方が味や栄養価が落ちません。
加熱済みの場合は粗熱を取って小分けにしてラップに包めば2週間程度の保存が可能です。ラップに包む際にはできる限り空気を抜いて真空状態に近づけるようにしましょう。
豚肉は筋肉や脳の成長に役立つ栄養素がたくさん!
豚肉は脂肪分も多いですが、赤ちゃんの成長に必要な栄養素がたくさん含まれています。特におすすめしたいのが次の3つの栄養素です。
筋肉や血液のもととなる「たんぱく質」が1日の必須栄養素の6分の1
豚肉のももや肩の赤身、ヒレ肉は約20%がたんぱく質で構成されているので、離乳食1回当たり15gの豚肉を使うとするとたんぱく質は3g摂取できます。
たんぱく質は筋肉や血液のもととなり、たんぱく質の中には体の中で合成することができないため毎日摂取することが必要なアミノ酸も含まれているので、1歳頃の赤ちゃんは1日に20g必要とされています。
糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が1日の必須栄養素の30%に相当
ビタミンB1は糖質を体の中でエネルギーに変える際に必要となる栄養素なので、糖質を唯一の栄養源とする脳の機能維持のためにも欠かせない栄養素です。
豚肉の赤身やヒレの15gには1歳頃の赤ちゃんが1日に必要な量である0.5mgの30%に相当する約0.15㎎ほどのビタミンB1が含まれています。
体内への吸収効率が高い「鉄分(ヘム鉄)」もあり!
鉄分は貧血予防に欠かせない栄養素です。豚肉15gには約0.1~0.2㎎の鉄分が含まれていて量としては多くはないのですが、動物性の鉄分は豆や緑黄色野菜に含まれる鉄分よりも体内への吸収率が高いという特徴があります。
離乳食に豚肉を使う際の注意点
肉類などのたんぱく質が豊富な食材は、アレルギーや食中毒が起こりやすいという側面もあります。
豚肉は使いやすく栄養価の高い食材ですが、離乳食に使う際には注意が必要です。
アレルギーのリスクは中程度・成分表示が推奨されている食品の1つ
豚肉はアレルギーの症例数や症状が重篤なケースがあるため、消費者庁が定める特定原材料としてアレルギー表示が推奨されている食材の一つです。
アレルギー表示が義務とされている食材に比べると、症例数や重篤なケースは少ないですが、豚肉を初めて赤ちゃんに与える際には小さじ1程度にし、様子に変化があった場合は医療機関を受診しましょう。
O157などの食中毒を防ぐため加熱と調理器具の消毒を念入りに!
豚肉には食中毒の原因となる腸管出血性大腸菌(O157 )や肝炎を引き起こすE型肝炎ウイルスが潜伏していることがあります。赤ちゃんは大人よりも消化機能が未熟なので、わずかな量でも食中毒になりやすいため、特に注意が必要です。
食中毒を防ぐためには、加熱をしっかりして原因となる細菌を死滅させることが一番の方法です。
豚肉を離乳食で使う際には75℃以上で1分以上加熱を必ず行い、二次汚染を防ぐために生の豚肉が触れた調理器具で他の食材を調理することは絶対に行わず、熱湯消毒することを忘れないようにしましょう。
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