赤ちゃんは絶壁になりやすい?いつまでに絶壁対策すべきか
赤ちゃんの頭の形は、ほとんどの場合、遺伝的要素によって決まります。ですが、赤ちゃんにもよりますが生後6ヶ月くらいまでは頭部の骨が軟らかくなっていますので、環境や習慣によって頭部の形が変わることもあります。つまり絶壁対策をするなら、生後6ヶ月までにするべきと言えます。
習慣によって絶壁になることもある
いつも同じ場所で同じ方向で寝ていると頭が下になっている部分が平たくなることがあります。
また、頭が抑えつけている部分に膨らみ(枕の形やタオルなどの形状によっても異なりますが)があると、その膨らみ状に頭部が陥没してしまうこともあります。
大人しく寝ている時間が長すぎて絶壁になることも
いつも大人しく寝ている赤ちゃんは、手がかからずパパやママにとっては良い子かもしれません。
ですが、寝ている時間が長いということは、同じ姿勢を取っている時間が長いと言うことでもあるので、赤ちゃんの頭の形が絶壁になったり、いびつな形になったりする可能性も高いです。
分娩方法によっても頭部の形が変わる
帝王切開で生まれる赤ちゃんは、狭い産道を通っていませんので、比較的頭部の形がきれいで、絶壁の赤ちゃんも少ないです。ですが、通常分娩で生まれる赤ちゃんは狭い産道を通って外に出てくるので頭部に強い圧力がかかり形がゆがむことがあります。
また、なかなか赤ちゃんが産道を進めないときや、無痛分娩などでママのいきみが弱くなってしまうときは、『吸引分娩』を行いますが、吸引力の強さによっては頭の形が細長くなってしまったり、いびつになることもあります。
もちろん、時間が経過すると頭部はある程度正常な形になりますが、吸引分娩の後遺症が絶対に残らないとは言い切れないので、頭の形が気になるママやパパもいるかもしれません。
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遺伝>習慣!絶壁は全て親のせいではない
頭部の形が平たいときやいびつなとき、早めに絶壁対策を行うと、ある程度は状態が改善する可能性があります。ですが、絶壁だからと言ってもママパパに非はありません。
頭部の形は、目の形や身長、体型などと同じように、遺伝によってほとんどが決まってしまいますので習慣的要素による変化はごくわずかです。
赤ちゃんの頭の形を整えるアイディアはいくつかありますが、親が思うような完璧な後頭部の形になるとは限りませんので、理解しておきましょう。
特に、日本人は西洋の人々と比べると元々頭のハチが張り後頭部のふくらみも少ない形です。頭の形が良くなるための方法を全て実践したとしても、理想的な形にならないこともあるので、完璧な形を求めすぎないようにしましょう。
赤ちゃんの絶壁を防ぐ10のアイディア
頭の形は、ほとんどが遺伝的要素で決まるとは言っても、後天的要素によってもいくらかは変化します。赤ちゃんの頭を絶壁にしないためのアイディアを紹介します。
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1.添い寝の方向を変える
赤ちゃんに添い寝をする場合、もしくは添い寝をしながら夜中の授乳をする場合、いつも同じ方向に添い寝をしていませんか。
例えば、赤ちゃんの右側にママが添い寝をするなら、赤ちゃんは右ばかりを向く癖がついてしまうかもしれません。
いつも赤ちゃんが同じ方向ばかり向くということに気付いたら意識的に反対の方向に添い寝したり、左右交互に添い寝をしたりすることで向き癖を改善できますよ。
2.ベッドの位置や向きを変える
左側を壁としてベッドを固定してしまうと、赤ちゃんは右側を向いてママやパパにコンタクトするので、いつも右側を見るように癖がついてしまうかもしれません。
左側にも右側にもどちらも同じだけ見ているときは良いですが、赤ちゃんがいつも同じ方向を見ていることに気付いたらベッドの位置や方向を変えて、赤ちゃんが特定の方ばかりを見ないようにしてみることもできますね。
3.おもちゃを置く
生後4ヶ月頃から首が座ってくるので、自分が見たい方角に頭を動かしたり、腰をねじらせたりするようになります。この時期に頭が平たいときは、平たい部分が上になるように赤ちゃんの周りにおもちゃを置いて調整することもできます。
例えば、左側が平たいなら赤ちゃんの右側に赤ちゃんの気を引くおもちゃをおいたり、後頭部が平たいなら赤ちゃんの左右に気になるおもちゃを置いたりして、左右をまんべんなく見るようにさせられます。
4.頭の下にタオルを敷く
頭の形が左右対称でないときは、タオルを棒状にまるめ、頭が出っ張っている方を下にして、腰から頭部にまるめたタオルを指し込み、体が若干斜めになるように調整します。
同じ方向ばかり向くと、頭部の形だけでなく、背骨の形にも影響を与えてしまうので、なるべく向き癖が付かないようにしてあげましょう。
5.話しかける方向やメリーの方向で調整する
いつも同じ方向ばかり向いてしまう赤ちゃんには、赤ちゃんが向く方向と反対方向から、ママやパパが話しかけましょう。
また、ベッドに取り付けるメリーを頭部の真上ではなくいつも見る方向と反対方向の上部に置いて見るのも効果的です。音やママパパの声でも、赤ちゃんの向く方向を調整できます。
6.寝ている姿勢が続かないようにする
赤ちゃんが起きているときは、長時間頭部に圧力がかからないように抱っこしたりおんぶしたりするのも良いでしょう。また、椅子やバウンサーに座らせたりする時間を設け、いつも頭部に圧力がかかってしまうことを防ぎます。
7.うつぶせ寝の時間を作る
寝返りができるようになったら、うつぶせ寝をしても、気道が圧迫されたり危険な状態になったりすることは少なくなります。
頭の形がいびつな場合や後頭部が絶壁気味の場合は、うつぶせ寝をする時間を設け、頭部に長時間圧力がかからないように調整することもできます。
ただし、寝返りができるようになっても、すぐに腰や首の力が強くなるわけではないので、うつぶせ寝にしているときは、ママかパパが赤ちゃんのそばで見ているようにし、赤ちゃんが体勢を変えられなくて苦しんだり窒息したりすることがないように注意してあげましょうね。
8.向き癖のある方向の反対方向から授乳する
授乳する時、いつも同じ方向のおっぱいから飲ませていませんか。いつも同じ方向から飲ませることで向き癖がついている可能性もあるので、飲ませ始める方向を交互にしてみましょう。
また、向き癖のある方向の反対方向から授乳することでも、赤ちゃんの頭部の形や向き癖を改善できます。
左右どちらのおっぱいを飲ませても、やはり最初に飲ませた方のおっぱいをたくさん飲んでしまいますので、ママがいつも同じ方のおっぱいから与えていると、赤ちゃんに自然と向き癖がついてしまうこともあります。
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"赤ちゃんの向き癖がつく原因や頭の形への影響は?赤ちゃんの首が同じ方向ばかりに傾いていると感じたらそれは向き癖かも?頭の形に影響する前にタオルやドーナツ枕で向き癖を解消してあげましょう。"
9.ドーナツ型の枕を使う
赤ちゃんの絶壁対策として、人気のアイテムが赤ちゃん用のドーナツ型の枕です。赤ちゃんの首の長さや骨の柔らかさを考慮して、ドーナツ枕ごとに使用できる月齢が決まっているので、きちんとチェックして、赤ちゃんの頭に合った枕を選びましょう。
10.ベビーカーにも工夫を
ベビーカーに長時間乗ることが多い赤ちゃんは、ベビーカーによって頭が抑えつけられて、頭部が平たくなっているかもしれません。
ベビーカーの赤ちゃんの頭が当たる部分に専用の枕を取り付けたり、赤ちゃんの背中が当たる部分に薄いクッション等を敷いたりして、後頭部に過剰な力がかからないように工夫するのも赤ちゃんの絶壁対策になりますよ。
赤ちゃんの頭の形が気になるとき!試してみたいアイテム
赤ちゃんの頭の形が気になる方は、アイテムをそろえて、正しく使用することで絶壁対策ができます。おすすめの赤ちゃんの絶壁対策に使用できるアイテムを紹介します。
赤ちゃん用の枕
赤ちゃんの絶壁が気になるママパパのほとんどが購入している赤ちゃん用の枕。ドーナツ型のものが一般的ですが、ドーナツの厚みが大きい場合は、赤ちゃんの首に負担をかけてしまうので、赤ちゃんの月齢に合っているかチェックすることが大切です。
新生児用の枕
へこみ部分と出っ張っている部分の厚さが2cmほどしか変わらないのが、新生児用の枕の特徴です。見た目はドーナツ状に見えるので、赤ちゃんの絶壁防止に役立ちそうですが、へこみ部分と周囲の部分の高さの違いがほとんどないので、赤ちゃんの頭をキレイにする効果はあまり期待できません。
反対に、へこみ部分に頭が固定されてしまい、後頭部を圧迫する時間が長くなってしまうことも考えられます。
新生児には、へこみ部分のある枕よりも、嘔吐したときに布団が汚れないようにタオルを敷くだけにしておく方が、頭を自由に動かせる分、頭の形が良くなるかもしれませんね。
生後2ヶ月以降に使用できるドーナツ枕
生後2ヶ月以降、商品によっては生後4ヶ月以降から使用できる赤ちゃん用のドーナツ枕。新生児用の枕と比べると周囲の厚みもあるので、絶壁防止効果は高いです。
様々な素材や厚みのものがありますが、商品説明書をよく読んで赤ちゃんの月齢に合った枕を選び、赤ちゃんの首が苦しくない程度の厚みを選ぶようにしましょう。
絶壁矯正用のヘルメット
絶壁がどうしても気になる方のために、絶壁矯正用のヘルメットも販売されています。ただし、既製品が販売されているのではなく、赤ちゃんの頭に合わせたヘルメットをオーダーする必要があるので『頭蓋変形外来』や『形成外科』などを受診し、医師と相談して絶壁矯正の計画を立てていかなくてはなりません。
赤ちゃんの頭の状態や絶壁状態の深刻度にもよりますが、ヘルメットによる頭骨矯正を行う場合には一般的には生後4ヶ月~8ヶ月の間に治療を実施し、3~4ヶ月間は1日20~23時間程度のヘルメット装着が必要とされています。
また、装着中は2週間ごとに外来を訪れ、きちんと効果が表れているか、ヘルメットが赤ちゃんに合っているかを検査する必要もあります。
保険適応外ですので、実費が必要(病院やヘルメットのメーカーにもよりますが、平均30万円~50万円ほどです。)となりますが、赤ちゃんが大きく成長してからでは、頭蓋骨も硬くなってしまうので頭の形を変えることはできません。
今しかできない治療を必要としている方は、絶壁矯正用のヘルメットを考慮するのも選択肢の一つですね。
髪型やヘアアクセサリー
どんどん頭蓋骨は硬くなってくるので、生後6ヶ月~8ヶ月を過ぎてから絶壁であることに気付くなら対策を立てることもできません。
そのようなときは、髪型やヘアアクセサリーで頭の形の歪みや絶壁をカバーしてみるのはいかがでしょうか。
髪型で絶壁カモフラージュ
髪を生えっぱなしにしていると、頭の形をカバーできないので絶壁であることが強調されてしまうかもしれません。
前髪が伸びてきたら斜めに流したり、女の子の場合は斜めにピンを止めたりしてアシンメトリーなスタイル(左右が非対称なスタイル)にしてみましょう。前髪が非対称な状態になっていると、後頭部の絶壁にはあまり目がいかなくなりますよ。
また後ろの髪も伸びてきたら襟足を短くカットして後頭部にボリュームを持たせた髪型にしてみるのも、絶壁カバーに効果的です。
襟足を長くする髪型は、後頭部の平たい部分が強調されてしまうので、絶壁気味の赤ちゃんにはオススメできません。
ヘアアクセサリーで絶壁をカバー
まだ、髪をまとめるだけの充分な長さがない場合には、赤ちゃん用のヘアバンドで、おでこから後頭部にかけて頭部を一周ぐるりと巻くのも絶壁カバーに効果的です。
かわいいデザインのヘアバンドを選んで、おしゃれにカバーしてあげましょう。
また、髪をゴムでまとめるときは、後頭部や襟足にまとめるのではなく、耳の上など頭のサイドで2つにまとめるようにしてください。
横に広がるヘアデザインを選択することで、後頭部にあまり注意がいかなくなりますよ。