ハイハイはいつから?

ハイハイはいつから?赤ちゃんのやる気を引き出す練習と環境

ハイハイをいつからするのか、気になっているママも多いのではないでしょうか。一般的には生後7〜8ヶ月頃だといわれていますが、それよりも早いことも遅いこともあり、四つん這いスタイルではなかったり、中にはハイハイをしない赤ちゃんまで!実に個性溢れるハイハイについて、詳しく解説します。

ハイハイはいつから?赤ちゃんのやる気を引き出す練習と環境

ハイハイいつから?赤ちゃんのハイハイと発達

赤ちゃんはハイハイがいつからできるのか、赤ちゃんはハイハイの前に「ずりばい」というお腹をこすりつけたハイハイの真似をすることが多いので、ずりばいがいつハイハイに変わっていくのか楽しみな方も多いでしょう。

ずりばいでの移動スピードが上がってきた、上半身を腕で持ち上げることも増えた。「もうちょっとでハイハイできそうなんだけど、惜しい!」と見守っている方に赤ちゃんがハイハイできる時期や前兆をお伝えします

ハイハイはいつ頃するの?

部屋でハイハイの練習をする赤ちゃん

多くの赤ちゃんが、生後7~8ヶ月頃からハイハイができるようになりますが、同じ時期に、おすわりもできるようにもなります。それは、この時期の赤ちゃんは、背骨や腰、体幹などがしっかりしてきて、姿勢を一定に保つことができるようになるからです。

とはいえ、ハイハイを始める時期は、とても大きな個人差があります。生後5ヶ月頃からずり這いを始める赤ちゃんもいれば、生後10ヶ月でもハイハイをしない赤ちゃんもいます。それも個性のひとつなので、焦らないで見守ってあげましょう。

ハイハイってどんなもの?

笑顔でおすわりする赤ちゃん

ハイハイの定義は「赤ちゃんが床からおなかを離した状態で、両手と両足を使って移動をする」というものです。
誰もが、ハイハイと聞いて思い浮かべるのは、「両手と両膝で四つん這いになって前に進む」という動きではないでしょうか?これは最もスタンダードな形のハイハイです。
しかし、ハイハイには、ルールなんてありません。例えば、以下のようなタイプもありますが、これらも立派なハイハイなんですよ。

高這い

膝を床につけずに、お尻を高く上げた状態で、手の平と足の裏を床につけて移動します。高這いは、四つん這いハイハイの次の段階としてみられます。この高這いのステップを飛ばして、つかまり立ちをする赤ちゃんもいます。

高這いは、頭が心臓より下の位置になるため、上半身の血行が良くなるのです。ちょうど、ヨガの「ダウンドッグポーズ(下を向いた犬のポーズ)」とよく似ていますね。ハイハイができるようになった赤ちゃんだけではなく、幼児や大人にとっても体に良い動きなんですよ。パパやママも赤ちゃんと一緒に、高這いで遊んでみるのもいいですね!

カエルやウサギのような動き

両手は床につけ、両足で床を蹴って、カエルやウサギのように飛び跳ねて移動します。
実は、ハイハイや高這いをするには、手や足を片方ずつ前へ出す必要があるため、筋力やバランス感覚がないと難しいのです。

このような飛び跳ねて移動する動きがみられても、しばらくして筋力がついてきたら、ハイハイや高這いをするようになる場合もあります。

どうしてハイハイをするの?

おすわりしながら笑顔でママを見る赤ちゃん

先にも述べたように、腰がすわり体幹がしっかりとしてきたという、肉体的な成長がみられるからです。それだけではなく、ハイハイは、精神的な成長も深く関わっています。それは「動きたい」「物を触りたい」などの、自我が芽生えてきた証拠であるといえるのです。

赤ちゃんは、自分の思うように体が動くようになってきて、欲しいものにも触れることができて、ハイハイができるようになると、楽しくて仕方がないんでしょうね!

もう少しでハイハイできるよ!ハイハイの前兆「ずり這い」

一般的にいわれている赤ちゃんの成長過程で、寝返りとハイハイの間に「ずり這い」がみられます。この「ずり這い」がみられたら、ハイハイができるようになるまで、あと少しです!

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ずり這いからひじばいへ

ずり這いとは、赤ちゃんがうつ伏せの状態で、手の平や腕、膝や足で床を押したり蹴ったりして、前や後ろに移動することをいいます。ハイハイとの違いは、腰やおしりを高く上げずに、おなかを床につけた状態で移動することです。この様子から「腹這い」とも呼ばれています。まだ、自分の体を持ち上げて、手の平と両膝で支えるだけの筋力が備わっていないための状態で、ハイハイの前段階としてみられるのです。

ずりばいもう少し筋力がついてくると、上半身を起こして肘で移動する「肘這い」をする赤ちゃんもいます。
ハイハイ同様、ずり這いをしない赤ちゃんもいます。必ず全員が通る過程ではないので、ずり這いをしないからといって、心配する必要はありません。

ずり這いはいつ頃するの?

ずり這いは、ハイハイの前段階のものなので、一般的には生後7~8ヶ月頃が目安とされています。
しかしずり這いは、寝返りができるようにならないとできません。寝返りの時期が早いか遅いかでも、ずり這いを始める時期が違ってきます。

生後3ヶ月で寝返りをする赤ちゃんもいれば、生後8ヶ月でも寝返りをしない赤ちゃんもいます。寝返りにもこれだけの個人差がみられるので、ずり這いを始める時期は、月齢よりも「寝返りができるようになってから」と考えるようにしましょう。

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ハイハイをしない子もいます

ハイハイをまったくしない赤ちゃんもいます。ハイハイとは違う形で移動してみたり、つかまり立ちを始めてしまったりと、赤ちゃんによってさまざまです。ハイハイをしないからといって、将来、身体や運動機能に問題が生じることはありませんので、安心してくださいね。

ハイハイをしないで立ってしまう

ぷにぷにの色白赤ちゃん

パパママの立って歩く姿を見て「移動は立って歩く」と思ってしまってか、ハイハイの過程を飛ばして、赤ちゃんもつかまり立ちを頑張ろうとすることも。好奇心が旺盛で、何かの拍子につかまり立ちが成功すると、そのままつたい歩きまでしてしまう赤ちゃんもいます。

中には、つかまり立ちができるようになった後、ハイハイをし始めたりする場合もあり、一般的にいわれている成長過程の順番が、前後することも珍しくありません。

歩行器には気をつけて!

少し注意したいのが、早く歩かせたい思いから、ハイハイをする前から立っちを覚えさせてしまわないように!ということ。歩行器がその最たる例で、赤ちゃんを歩行器に乗せると、視点が高くなりつま先を使って楽に移動する技を覚えてしまうため、ハイハイをしにくくなってしまうといわれています。

これの何が問題かというと、まだ関節が未熟な状態で歩かせてしまうと、股関節に負担が掛かり、気付かないうちに脱臼してしまうことがあるのです。また、ハイハイで得られるはずのバランス感覚も養われにくくなります。

しかし、どうしても手が離せない場合などには、歩行器は好奇心旺盛な赤ちゃんの安全を守ってくれる便利なアイテムでもあります。歩行器を使用する際には、短い時間だけにし、赤ちゃんが嫌がるようであれば使用しないようにしましょう。

シャフリングベビー

部屋の後ろが気になるシャフリングベビー

シャフリングベビーとは、床に座った状態で、そのままお尻で滑って移動する赤ちゃんのことをいい、シャフリングとは英語の「shuffle(引きずる)」という意味。なぜ、このような姿勢をとるのか、詳しい原因はまだ解明されていませんが、赤ちゃんの個性と考えられています。

シャフリングベビーの特徴として、うつ伏せを嫌がり寝返りをほとんどしない、歩き始めが1歳半〜2歳と遅め、両親のどちらかがシャフリングベビーだった、などがあります。順番は逆でも、歩き始めるとハイハイもできるようになり、知能の発達は問題なくほとんどの場合は運動機能も徐々にハイハイベビーに追いついていくとされています。

シャフリングの他に目立って表情が乏しい、しゃべりかけても反応が薄い、指を使った遊びが苦手など、気になることがあれば小児科で相談してみるのがよいでしょう。

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ハイハイにはこんなに良いことがいっぱい!

赤ちゃんのハイハイは、ただの移動手段というわけではありません。実は、ハイハイにはメリットがたくさんあるんですよ!

筋肉や体幹が鍛えられる

おすわりを覚えたての赤ちゃん

ハイハイは全身運動です。腕や脚の筋肉はもちろん、腹筋や背筋、体幹も鍛えられます。筋力が増すことで、内臓機能にも働きかけますし、O脚にもなりにくいといわれています。

反射神経やバランス感覚が養われる

ハイハイは、両膝と片方の手の平で床を支えるので、ともするととても不安定な姿勢になってしまいます。そこを上手く体重移動しながら前へ進むため、バランス感覚が養われるのです。

また、腕の筋力がついてくることで、転びそうになったとき、とっさに手が出るようになるなど、反射神経も養われます。

免疫力が高くなる

ハイハイよりもママのバッグが気になる赤ちゃん

生後6ヶ月くらいまでは、赤ちゃんは母乳から得た抵抗力で守られています。ちょうどハイハイを始めるくらいからは、赤ちゃん自らの体で免疫力をつけなくてはなりません。免疫力をつける方法として、予防接種やバランスのとれた食事などがありますが、ハイハイなどの全身運動でもその効果は期待できるのです。

言語や感情が豊かになる

手や足からの運動刺激は、赤ちゃんの脳へも良い働きかけをします。
ハイハイによる運動刺激は脳の発達を促した結果、言語能力や集中力がアップするのだとか!また、目で見たものを自分の力で取りに行くことで、達成感を味わうことができ、感情も豊かになります。

ハイハイの練習方法 赤ちゃんの興味を引き出そう!

気になるおもちゃを見つけてハイハイで近寄る赤ちゃん

赤ちゃんをうつ伏せにし、少し遠くの距離に、お気に入りのおもちゃを置きます。ママが遠くから赤ちゃんを呼んであげるのもいいですね。

・赤ちゃんに「こうやって動くんだよ」と伝えるため、ママが何度もハイハイの見本を見せてあげましょう。
・ニ赤ちゃんがおもちゃを取りに動き始めたら、手を前へ動かすように促したり、足の裏をそっと押してあげるなど、赤ちゃんの動きや様子を見つつサポート!

これをくり返すことで、赤ちゃんはハイハイの仕方を覚えることができます。嫌がっているときには無理をせず、ご機嫌を伺いながら楽しんで練習してくださいね。

ハイハイの練習はいつから?赤ちゃんに無理をさせない時期の見極め

ハイハイから少し立ち上がり遠くを見つめる赤ちゃん

なかなかハイハイをしないからといって、無理に体を支えて四つん這いの姿勢を取ることは、怪我の恐れもあり危険です。また、赤ちゃんへ恐怖心を植え付けてしまうことにもなり、結果的にハイハイしてくれないことも…。

ハイハイをする上で重要なのは、腕と脚、腹筋や背筋などの筋力が十分に育つことです。
それを見極めるポイントが、ずり這いです。ずり這いも、最初のうちは、その場でジタバタと手足を動かすだけですが、上達すると、びっくりするほど早く移動できるようになります。このずり這いがしっかりとできるようになってから、次のステップとして、ハイハイの練習を取り入れてみてくださいね。

ハイハイ環境を整えよう!

ハイハイを始めない原因のひとつとして、赤ちゃんがハイハイをしたくてもできないことも考えられます。部屋の中が物で溢れていたり、スペースが狭いなどは、ハイハイする意欲を刺激しにくい環境です。赤ちゃんが動き回れる程度のスペースを作ってあげましょう。

もし、自宅では難しいようであれば、保健センターや、保育園・幼稚園の室内を開放する子育て支援制度を利用するなどもおすすめです。

安全対策は?

大好きなママにハイハイを見せる赤ちゃん

ハイハイができるようになると、赤ちゃんの行動範囲が一気に広がります。そのため、赤ちゃんの目線になって安全対策をしてあげることが重要になってきます。移動できる場所、手の届く場所に危険がないか、改めて部屋を見回してみてください。

  • ハイハイがまだ上達していないと、頭や顔から床に転んでしまいます。床が固い場合はとても危険です。また、寒い時期には、冷えが床から直接赤ちゃんに伝わってしまいます。コルクマットやジョイントマットなどのクッション材を敷いてあげましょう。
  • 顔が埋もれてしまい、窒息の恐れもあるので、マットの上には、クッションや座布団などは置かないようにしましょう。
  • ドアや引き出しで、赤ちゃんの指を挟んでしまう事故もあります。チャイルドロックを掛けて、すき間が開かないようにしましょう。
  • コンセントも、赤ちゃんにとってはおもちゃのひとつ。感電の恐れもあるので、コンセントカバーをつけましょう。
  • ハイハイが未熟なうちは、机や家具の角に頭や額をぶつけて、ある程度のあざができてしまうことは仕方ありませんが、できる限りクッション材を貼ってあげましょう。
  • テーブルクロスは、赤ちゃんが下から引っ張ると、机の上の物が落ちてきてしまうため危険です。テーブルクロスは使用しない方がよいでしょう。
  • 赤ちゃんは100%誤飲するといわれています。ちょうどハイハイを始める頃は、何でも口に入れてしまう時期にあたります。誤飲してしまうもののサイズは、3歳のこどもで、直径39mm・奥行51mm以下とされています。アクセサリーや小銭、ボタン電池など、誤飲すると胃を傷つけてしまい、危険なものもあるため、手の届かない場所へ片付けておきましょう。

掃除はしっかりと!

赤ちゃんが安全にハイハイできるように掃除するママ

床から約30cmが、ハイハイで移動する赤ちゃんの顔の高さです。この高さは、埃が舞いやすく、赤ちゃんの目や口に入ってしまう恐れがあります。また、部屋の隅に溜まっている埃も、手が届けば、赤ちゃんは自分で口の中に入れてしまいます。
赤ちゃんがハイハイする場所は特に、念入りに掃除をするように心掛けたいですね。

赤ちゃんの成長過程には個人差がある!温かく見守ろう

赤ちゃんが一生懸命ハイハイをする姿は、ぎこちなさもまた可愛らしくて、早く自分の赤ちゃんのハイハイ姿を見てみたいですよね。
しかし、赤ちゃんの成長が、育児書通りにいくことなんて、珍しいくらいです。ハイハイをするかしないか、時期が早いか遅いか、どんなタイプのハイハイか、どれをとっても個人差があって当たり前です。のんびり屋さんもいれば、冒険家タイプもいます。赤ちゃんの個性を認めて、温かく見守ってあげてくださいね。