赤ちゃんが歩く時期や練習方法

赤ちゃんが歩き始めるのはいつ?歩く練習はどうすればいい?

赤ちゃんが歩く時期はいつか、厚生労働省の資料を参考にひとり歩きができる平均的な時期を解説!歩くのが早いとき・遅いときのお悩みや心配事にそれぞれお答えします。歩きはじめが遅いのが不安なときには、手をつないで補助してあげたり、おもちゃなどを使って練習するのもオススメです。

赤ちゃんが歩き始めるのはいつ?歩く練習はどうすればいい?

赤ちゃんはいつから歩き始めるの?

赤ちゃんが歩く日を楽しみにしている方も多いでしょう。赤ちゃんが初めて歩く日を迎えるのは、ママやパパとしてもとても嬉しいことです。赤ちゃんは、いつ頃ひとりでよちよちと歩き出すのでしょうか。

赤ちゃんは1歳3カ月~4ヶ月までに90%歩き出す

厚生労働省が平成22年度に実施した乳幼児身体発育調査によると、1歳~1歳1ヶ月までに約50%の赤ちゃんが歩き出し、1歳3~4ヶ月までに約90%の赤ちゃんが歩き出しています(注1)。

厚生労働省の資料の基準では、「物につかまらず、足のみで2~3歩進める」状態を「ひとり歩きができた」と見なしています。

発達が早い赤ちゃんでは、生後9ヶ月~10ヶ月にかけてひとり歩きができる子もいますので(全体の約5%)、赤ちゃんの歩きはじめの時期は、生後9ヶ月以降の約半年間にわたっており、非常に個人差が大きいことが伺えます。

赤ちゃんが歩くかどうか1歳半健診で確認されます

多くの自治体で定期健診として実施される1歳半健診では、赤ちゃんが歩いているか確認されます。赤ちゃんが、まだ歩いていない・歩き方が不自然など心配な点がありましたら、1歳半健診の時に保健師や医師に相談してみましょう。

歩くのが遅くても心配しなくて大丈夫

赤ちゃんが歩き出すのが遅いと、「この子運動神経が良くないのかしら?」と心配になるママやパパもいるかもしれませんが、歩き始めの時期と運動神経の関係は、実証されていません。歩き始めが遅いからと言って、運動の出来ない子になるという心配の必要はありません。

赤ちゃんの歩き始めが遅くてどうしても心配なときはどうすればい?

ハイハイする赤ちゃんに手を差し伸べる母親

赤ちゃんがなかなか歩き始めないと心配になるものですが、赤ちゃんの発達のスピードは個人差が大きいものです。1歳半健診で確認されるはずですから、「1歳を過ぎたのに全然歩かない!」と焦らず、他に気になる兆候がないならあまり気にしすぎないようにしてください。

特にハイハイが大好きな赤ちゃんの場合、なかなかつかまり立ちや伝い歩きを見せないこともありますが、か体の発達に問題がないのならあとはやる気の問題で、ある日急にスクッとつかまり立ちをし、数日後には歩いてしまうこともあります。

遊びの中で赤ちゃんと歩く練習をしよう

赤ちゃんが歩き出すのが遅くて心配な場合は、遊びの中で赤ちゃんが歩く練習をさせてあげても良いでしょう。「毎日練習する!」「1日〇回練習する!」などと親が気合いが入りすぎてしまうと赤ちゃんもプレッシャーに感じてしまいますので、あくまでも楽しんで練習することを忘れないようにしましょう。

歩き始めが早くて、ハイハイをあまりしないのもよくない?

遅いと発達が心配になる一方で、歩き始めが早かった赤ちゃんの親御さんの中には「ハイハイをほとんどしない間に歩くようになったけど、筋力の発達は大丈夫かな?」「歩きはじめるのが早いとO脚になると聞いた」と不安に思っている方もいます。

ハイハイしないで歩き始める赤ちゃん

無理やり歩かせたのではないのなら体への影響はない

まず、基本として「歩くのが早いのは、無理やり練習させたかどうか」を考える必要があります。身体が未発達にも関わらず、無理やり歩く練習をさせるのは骨格など身体全体に負担を欠ける行為ですのでNGです。

まず、基本として「歩くのが早いのは、無理やり練習させたかどうか」を考える必要があります。身体が未発達にも関わらず、無理やり歩く練習をさせるのは骨格など身体全体に負担を欠ける行為ですのでNGです。

しかし、赤ちゃんが自然に歩き始めたのなら、それは赤ちゃんの体の準備が早く整ったというだけですので心配はいりません。赤ちゃんはO脚なのが普通であり、ほとんどが年齢とともに改善されていきます。

赤ちゃんのO脚が自然に治る時期は?月齢毎の脚の成長
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ハイハイはした方が良いが「しない=ダメ」ではない

確かにハイハイは、腕の力や腹筋・背筋が鍛えられるので赤ちゃんの成長過程において大事なプロセスです。しかし、ハイハイ期が短いことと、運動能力が低いこととの医学的な関連性は確認されておらず、ひとり歩きができるのは既に十分な筋力がある証です。

「歩くのが早くて、ハイハイをあまりしなかった子は転んだ時に手が出ない」などともいわれますが、そうした言説の根拠もありません。気になるなら「お馬さんで追いかけっこ」など歩けるようになってからも、ハイハイ姿勢をとる遊びをすれば同じように筋力は鍛えられます。

赤ちゃんが歩く前兆を見逃さないようにしよう

立ち上がろうとする赤ちゃん

赤ちゃんは毎日成長していますから、なかなか歩き出さないと心配している間に、歩き出す前兆を見せています。赤ちゃんがはじめて「歩く」ためには、度胸・勇気といった気持ちの準備も必要です。一見歩き始めが遅いようにみえても、以下のような行動ができるなら、体の発達に問題がある可能性は低いと考えられます。

伝い歩きが上手にできるようになってきた

赤ちゃんは多くの場合、「ハイハイ→伝い歩き→ひとり歩き」という順番で発達していきます。伝い歩きをしている時間が長くなった・伝い歩きを早くできるようになったなど、赤ちゃんが伝い歩きを上手にできるようになってきたら、歩くのが楽しいと思い始めている証拠です!

伝い歩きの時期は?行動範囲の広がる赤ちゃんの安全対策
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ひとりで立てるようになった

伝い歩きをしている赤ちゃんにとって、1人で立てるようになるのは、すごく大きな進歩です。伝い歩きやつかまり立ちをしている時に一瞬でも1人で立てるようになったら、初めの一歩が出るまであと少しでしょう。

たっちはいつできる?赤ちゃんのひとり立ちの時期・練習
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赤ちゃんが歩く練習をするときは補助してあげよう

赤ちゃんが伝い歩きや1人立ちをするようになっても、なかなか歩き出さない場合もあります。慎重な性格の赤ちゃんなら、初めの一歩が出るまで時間がかかってしまうこともあります。ママやパパが、赤ちゃんが歩きだすように、補助してあげるとよいでしょう。

赤ちゃんの手を引いて一緒に歩く練習をしてあげる

赤ちゃんと向かい合わせになり、赤ちゃんの両手を引いて一緒に歩く練習をしてあげましょう。伝い歩きをしているだけでは、動ける範囲が限られています。ママと一緒に歩くことで、景色が広がり赤ちゃんにとって良い刺激になるでしょう。

ただ、赤ちゃんがママと手を繋いでも歩くのを嫌がるようでしたら、無理にする必要はありませんので、そのまましばらく伝い歩きを楽しませてあげてください。

少し離れた場所から赤ちゃんを呼んであげる

赤ちゃんが伝い歩きやつかまり立ちをしている時に、少し離れた場所から赤ちゃんを呼んでみましょう。赤ちゃんがママやパパの声に反応して、思わず手を離して歩きだす可能性もあります。

もちろん歩いて行こうとするよりは、手をついてハイハイに切り替えた方が楽なので、歩き出すまでは時間がかかるでしょう。しかし、一度呼んで歩かないからとがっかりすること無く、何度も繰り返し呼んであげましょう。もし一歩でもひとり歩きに成功したら、たくさん褒めてあげてください。

おもちゃを利用して歩く練習をさせてあげる

おもちゃを利用することで、赤ちゃんに楽しみながら歩く練習をさせてあげられます。なかなか歩かないで心配な赤ちゃんには、おもちゃを通して歩くのが楽しいということを教えてあげましょう。

手押し車は赤ちゃんが歩き出すのを促してくれる

手押し車を押して歩く赤ちゃん

タイヤが付いていて赤ちゃんが手で押して進めるようになっている手押し車は、赤ちゃんの歩く練習にもなります。手押し車には、色々なタイプのものがありますが、赤ちゃんが乗れる車に形を変えられるものだと赤ちゃんの成長に合わせて長く使えます。

歩行器は赤ちゃんを歩かせるのにおすすめの道具ではない

歩行器は現在ではあまり使用が推奨されている育児グッズではありません。歩行器はおすわりが完成してからの赤ちゃんの歩行をサポートできると言われてきましたが、現在では足腰の発達を遅らせ、かえって歩行を妨げる可能性が指摘されています。

もちろん歩行器を長時間使用した場合ですので、絶対に使っていけないという訳ではありません。ですが、歩行器を使ったからと言って、赤ちゃんが早く歩き出すわけではないということは覚えておきましょう。

歩行器は、関連する転倒事故も多いので、長時間の使用は避け、大人が見ているところで安全に使うように心がけましょう。

赤ちゃんに歩行器は必要?メリットとデメリットをチェック
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お友達の歩いている姿を見せてあげる

赤ちゃんは自分と同じような赤ちゃんに興味を持ちます。月齢の近い他の赤ちゃんが歩いているところを見せてあげると、刺激を受けて「歩きたい」という気持ちが強くなるかもしれませんので、子育てサロンや支援センターに出かけてみるのも方法の1つです。

赤ちゃんが歩く練習をするときは歩きやすい洋服を着せてあげよう

両親と一緒に外出する幼児

歩き出すようになると、赤ちゃんが動きやすいように体に合った服を着せてあげる必要性が増します。

赤ちゃんがハイハイしている時期まではロンパースはお腹も出ず、着させやすいですが、歩く際には上下分かれている服の方が赤ちゃんが動きやすいはずです。伝い歩きなどの前兆が見えたら、上下別れている服を用意しておくことをオススメします。

また、ズボンの裾が長いとつまずいて転んでしまう場合がありますので、ズボンの裾が長い場合は、くるぶしの上辺りまでしっかり折り曲げておくか、できるだけ体にフィットした洋服を着せるようにしましょう。