育児・お世話

赤ちゃんが寝るための知識と対策

赤ちゃんが寝るリズムと月齢別の寝かしつけポイント

赤ちゃんは寝るのが仕事といいますが寝つきが悪く大変な思いをしているママもいますよね。赤ちゃんの睡眠リズムや月齢別の寝かしつけのコツ、なかなか寝つきの悪い赤ちゃんに試してもらいたい入眠儀式に最適な音楽や絵本などを紹介します。

赤ちゃんが寝るリズムの変化と寝かしつけのコツ

赤ちゃんが寝るリズムは成長に合わせてどんどん変化します。赤ちゃんのペースに合わせて、夜ぐっすり眠れるように生活リズムを少しずつ整えたいですね。
寝る時間、寝かしつけのコツやおすすめの音楽・絵本などを月齢別に紹介します。

月齢別・赤ちゃんが寝るリズムの変化

新生児の時期は昼夜関係なく、おっぱいを飲んでは寝ることを繰り返します。赤ちゃんが成長するにつれて、次第にお昼と夜の区別がつき、まとまって寝てくれるようになります。

中には、赤ちゃんが夜中に何度も起きて生活リズムが整わないと悩むこともあるでしょう。
しかし心配する必要はありません。
赤ちゃんが寝る時間には個人差があり「絶対こうしなきゃいけない」という正解はありません。月齢別の睡眠リズムを参考にしながら、赤ちゃんのペースに合わせて進めましょう。

赤ちゃんの睡眠時間が短いと発育が心配ですし、第一ママだって疲れます。どうしたら赤ちゃんがぐっすり寝てくれるのか、赤ちゃんが寝ない原因と、ぐっすり寝るための生活習慣のポイントについてまとめました。

新生児:寝たり起きたりの繰り返し

昼と夜の区別がなく、お腹が空いたら泣き、おっぱいを飲んで、またうとうとしてねんねを繰り返します。個人差はありますが、1日16~18時間寝る子が多く、1日のうちのほとんどが睡眠時間です。
この時期はまだおっぱいをたくさん吸えず、母乳が出る量も一定ではないので、授乳時間は定まりません。赤ちゃんが泣いたときにおっぱいをあげて、眠りたいときに抱っこなどをして眠らせてあげてください。

初めての育児で戸惑うことも多いかもしれませんが、上手に休憩をとりながら赤ちゃんのリズムに合わせてあげましょう。

生後1~2ヶ月:少しずつ昼夜の区別がつきます

この時期の赤ちゃんは1日に14~15時間眠ります。徐々に起きる時間と寝る時間の区別がついてくる子もいます。
昼に起きている時間は話しかけをしたり、おもちゃなどで遊んだりして「昼は活動する時間」「夜は眠る時間」という違いを教えてあげてください。

生後3~4ヶ月:寝る時間が長くなり始めます

3ヶ月を過ぎるとお腹がすく時間が規則的になり、授乳の間隔が徐々に定まります。深く眠る時間が増えてくるため、夜6時間くらいまとめて寝てくれる子もいます。
1日全体としては13~14時間くらい眠ります。授乳のペースがつかめてきたら、生活リズムを整えることを意識し始めましょう。

生後5~6ヶ月:起床時間を決めましょう

5~6ヶ月になると1日に11~13時間眠ります。離乳食が始まり、食事のリズムも定まります。お昼寝の回数が減るので、お昼寝後にお散歩をする習慣をつけてあげたいですね。
この時期には1日のリズムができ始めます。ポイントは早寝早起きを実行すること!朝起きる時間を決めると、授乳時間なども自然に定まってくるので1日の流れがスムーズになります。

生後7~8ヶ月:夜泣きが始まる赤ちゃんも

お昼寝の時間が減ってきて、大人の生活リズムに近づいてきます。中には夜泣きが始まる赤ちゃんもいますよ。
夜泣きをすると赤ちゃんもパパママも生活リズムが乱れがちですが、疲れたら無理をせず、赤ちゃんと一緒にお昼寝をするなど休めるときに休みましょう。

生後9~11ヶ月:生活リズムを決めましょう

お昼寝の回数が1日1回になる子もいます。起床、食事、遊び、睡眠など、1日の流れをだいたい決めておくと、赤ちゃんも生活リズムに慣れやすくなります
昼間は公園など体をしっかり動かせる場所へ行くと、赤ちゃんは体力を消耗してぐっすり眠ってくれるようになります。1日の睡眠時間は10~13時間くらいです。

1歳~1歳半:夜8~9時頃には眠るようにして

夜は10時間ほど眠ります。断乳が完了すると朝までぐっすり寝てくれるようになる赤ちゃんもいます。朝は7~8時頃に起床し、夜は8~9時頃には眠るようにして、しっかりと1日のリズムをつけたい時期ですね。

乳児の寝かしつけ6箇条!

赤ちゃんが心地よく眠る環境をパパやママが作ってあげる必要があります。朝はカーテンを開けて日光を取り入れたり、夜は部屋を暗くして入眠の儀式を行ったり、昼と夜のリズムがつけられるサポートをしてあげてください。

「何時になっても寝てくれない…」と寝つきの悪い赤ちゃんに悩んでいるときは、寝かしつけ対策を色々試してみて、我が子に合う方法を見つけましょう。

赤ちゃんの睡眠は眠りが浅いレム睡眠の時間が多いため寝ぐずりや夜泣きを引き起こす原因の1つになります。赤ちゃんが夜も快適に過ごすためのお昼寝時間の目安など理想的な睡眠環境を作るための方法です。

1.生後5ヶ月を過ぎたら起床時間を決める

生活リズムをつけるためにも朝6~8時には起こすようにしましょう。起きたらカーテンを開けて太陽光を取り込み、昼夜の区別をつけましょう。
手と顔を洗ったり、パジャマから部屋着に着替えたりしても、朝のスイッチが入りやすいですね。寝室とリビングを区別して、寝る場所と活動する場所を区別するのもいいでしょう。

2.生後9ヶ月を過ぎたらお昼寝時間を決める

お昼寝が長すぎると、夜の寝つきが悪くなります。お昼寝の回数や時間が定まってきたら、お昼寝の時間を決めるようにしましょう。
遅くまでお昼寝を続けるのも夜の眠りを妨げる原因になりますよ。すやすやと眠っていて起こすのがかわいそう…と思っても、午後5時頃までにはお昼寝を切り上げましょう

3.お風呂は寝る1時間前までに

寝る間際にお風呂に入れてしまうと赤ちゃんは興奮して寝つきが悪くなってしまいます。パパやママの帰りが遅い日に大人の都合に合わせて遅い時間にお風呂に入れると、就寝時間もずれ込んでしまい体内時計が狂ってしまうことも。寝る時間の1時間前までにはお風呂に入るよう気をつけましょう。

4.夜8時には入眠儀式

部屋を暗くして、眠る時間を意識できるようにしましょう。毎日同じ入眠儀式を繰り返すことで、赤ちゃんの眠りのスイッチが入りやすくなります。
心地よい音楽をかけてあげることや、絵本を読んであげることも赤ちゃんのリラックス効果が期待できるのでおすすめです。

5.気温の調整も大切

赤ちゃんは暑さに敏感。眠りに入るときにグッと体温が上がるので、暑さが不快になって眠りにつけない子もいます。
クーラーや扇風機を上手に使ってお部屋の気温をコントロールしてあげましょう。通気性が良く、汗が乾きやすい素材のパジャマを選ぶのもグッドです!

6.寝ぐずりをしたらおっぱい・抱っこ・トントン

赤ちゃんは眠たいのに上手に眠れなくて泣いてしまうことがあります。寝ぐずりの原因は様々考えられますが、パパやママがリラックスした気持で対応してあげることが大切です。
空腹感や不安な気持ちから泣いてしまうこともあるので、添い乳、抱っこ、背中トントンなど赤ちゃんが安心して眠れる方法を試しましょう。

月齢が浅い時期は背中に泣きスイッチがあるのかと思うほど、布団の上に置いた瞬間に泣いてしまうことがあります。
抱っこひもなどを上手く活用して深い眠りにつくまで抱っこしてあげたり、そーっとお布団に置くコツをつかみたいですね。

幼児が心地よく寝るための6箇条!

1歳を過ぎると、規則的な毎日を繰り返すことで同じ時間に寝てくれるようになります。この時期は生活リズムの基礎を築く準備期間です。
保育園や幼稚園など集団生活が始まってから急に対応するのは難しいので、早寝早起きのリズムを整えましょう。

1.朝は7~8時に起床

毎朝7時~8時の間で、決まった時間に起こすようにしましょう。朝起きる時間が決まっていると、自然と就寝時間も定まりやすくなります。
朝の時間に合わせて食事やお昼寝など1日のリズムも作りやすくなります。

2.外でしっかり遊び、体力を使う

ご機嫌なうちに公園などへ散歩に出かけたり、体を使って遊んだりしましょう。日中にしっかりと体力を使うと、疲れ果てて夜にコテっと眠ってくれますよ。
午前1時間、午後1時間は外遊びをさせてあげたいですね。

3.お昼寝は午後4時までに切り上げる

午後4時を過ぎてもお昼寝を続けていると夜の就寝時間に影響してしまうので、お昼寝から起こす時間も決めておきましょう。
眠たくてグズグズしていても、おやつを用意しておくとシャキッと目を覚ましてくれますよ!

4.夜の8~9時になったら電気を消して環境を整える

就寝時間が近づいたら電気とテレビを消して、静かに眠れる雰囲気づくりをしましょう。周りの光や物音が漏れてしまうと、赤ちゃんの気が散って寝つきを妨げる原因になることも。
遅くても9時までには入眠儀式を始めましょう。

5.寝たふり・腕まくら・背中トントンなどで入眠を促す

寝ることを理解してくる幼児期は、就寝時間が近づくと「寝たくない!」と暴れることもあります。気持ちを落ち着かせて穏やかに働きかけることが大切です。
パパやママが横で寝息を立てながら寝たふりをしたり、腕まくらをして背中をトントンしてあげたりすると、一定のリズムに心地よさを感じて眠りやすくなると言われます。少し強めにトントンしてあげると効果的なお子さんもいるようです。

6.仕事で帰りが遅くなったときはコッソリと

パパやママが遅い時間に帰宅すると、赤ちゃんもつられて夜型になってしまうことがあるようです。しかし赤ちゃんの夜型生活は脳と体の発達に悪い影響を及ぼしかねません。
子どもはただ長く眠ればいいわけではなく、成長ホルモンは早寝早起きのリズムが整って初めて十分分泌されると言われます。

夜更かしをすると自律神経やホルモンバランスが乱れる原因にもなります。昼間ぼーっとしたり、イライラしてキレやすくなる子どもに成長する危険性があることも指摘されています。

赤ちゃんの寝かしつけに効果的な音&音楽3選

赤ちゃんがなかなか寝てくれないときに効果的な音楽を紹介します。
毎日同じ音楽をかけていると、音楽を聴いたときに眠りのスイッチが入りやすくなります。赤ちゃんのお気に入りの1曲を見つけてあげてください。

赤ちゃんの寝る音楽はリラックス効果の高い音楽や音を流しましょう!モーツァルトがねんねに効果的と言われる理由、他にも胎内音やママの子守歌など赤ちゃんの安心を誘う音や音楽の秘密とは?入眠儀式にも最適です。

新生児におすすめ!胎内音

お腹の中でママに包まれていて安心していた赤ちゃん。胎内で聞いていた音をかけてあげると、不安を取り除き安らぎを与えてくれると言われています。

長く使えます!ゆりかごのうた子守唄

昔から子守唄として歌われてきたゆりかごのうた。飽きのこない曲調は新生児の時期から、幼児期まで入眠音楽として使えるので、眠りスイッチとして長い期間同じ音楽を使いたいときにはおすすめです。
オルゴール調でかかる曲に合わせて、規則的に大人の寝息の音が入っているので、赤ちゃんは寝息につられて眠りにつきやすくなります。

癒し効果が抜群!自然の音

ゆったりとしたオルゴールのメロディと、時々かかるあくびの声。動物たちが動く効果音も入るので、赤ちゃんを飽きさせず心地よい眠りの世界へ導きます。パパやママも癒されると評判です。
動物たちが動く映像もついているので、動くものに興味を持ち始めたら映像を見せてあげてもいいでしょう。

赤ちゃんの寝かしつけに効果的な絵本3選

赤ちゃんが眠る前に絵本を読んであげることは親子の信頼関係の形成にもつながるため、積極的に行ってあげたい入眠儀式の一つですね。

入眠儀式として読む絵本はどんな種類でもいいわけではなく、同じリズムが繰り返されている内容や、寝たくなるような内容の絵本を選ぶことがポイントです。絵本を読んであげるときには、ゆっくりと落ち着いた声のトーンにしましょう。

0歳児には「もうねんね」

ファースト絵本として定番の「いないいないばあ」と同じシリーズです。いぬやねこたちが眠っていく姿を、リズムのいい言葉で綴られています。同じテンポで「ねむたいよう」という言葉が繰り返されるので、心地いい読み聞かせの声と動物たちが眠る姿が、赤ちゃんを眠りの世界に引き込みます。

しつけも学べる「こぐまちゃんおやすみ」

お着替え、歯磨き、トイレなど、寝る前の生活習慣も楽しく学ぶことができます。パパと遊んだ楽しさや、夜の寂しさなど赤ちゃんの気持ちも表しています。ビビッドなカラーで赤ちゃんの目を引く絵本ですね。読み聞かせでしっかりとコミュニケーションを図ることで、赤ちゃんは満たされた気持ちで眠りについてくれるでしょう。

1歳半過ぎたら「ねないこだれだ」

夜遅くまで起きている子どもに向けて「こんな時間まで子供が起きていたらお化けに連れて行かれるぞ」とちょっとした恐怖感を感じるように構成されています。しかし怖いものみたさで読んでほしいとせがむ子も。
怖いストーリーは低い声でゆっくり読んであげると効果的。パパに読み聞かせをしてもらいたい絵本のひとつです。

赤ちゃんのペースに合わせながら生活リズムを整えて

寝ている時間に成長ホルモンが分泌されるので、赤ちゃんの成長にとって睡眠はとても大切です。なかなか寝てくれなくて手をわずらわせてしまうこともあるかもしれませんが、成長に合わせて生活リズムを整えることで、夜ぐっすり眠れる環境づくりをしてあげましょう。