子育ての悩みどう向き合う?
子育ての悩みあるある!育児への不安やストレスとの向き合い方
子育てに悩みはつきものですが、みんなは実際にどのようなことで悩んでいるのでしょうか?また子育てでよくある悩みはどうやって解決していくべきでしょうか?ワーキングマザーや専業主婦ならではの思わず「あるある」と共感してしまう悩みや子育ての悩みの相談先も合わせてご紹介します。
子育ての悩みあるある!みんなはこんな悩みを抱えています
厚生労働省が行った調査によると、子育ての悩みを抱えている人は約55.5%にも及び、半分以上の方が子育てにまつわるなんらかの悩みを持っています。男女での内訳は女の子への悩みを持っている方は54.0%、男の子への悩みを持っている方は56.9%と男の子の方が若干多め。
昔は同居している家庭が多く、ご近所さんも一緒になってパパやママを助けてくれたものですが、近年では核家族が8割を超えて、さらに近所付き合いも減ってきたため日本は子育てをしづらい環境になっています。
『子育てに悩みはつきもの』…大なり小なり何らかの悩みがあること自体は今も昔も変わりませんが、現代は不安や孤独を感じてしまいやすい状況にあります。みんな様々な悩みを抱えながら子育てに向き合っているものですが、ひとり悩むことの負担は計り知れません。
それではどのような悩みが多いのでしょうか?アンケート結果に基づいた子育ての悩みをランキング形式でご紹介します。
あるある1.子育てで出費がかさむ
日本では先進国の中でも教育にかかる費用が高いと言われています。「給付型奨学金」の創設を目指すなど、すべての親が学費を負担しなければならないという考えが徐々に改善されつつありますが、今すぐに教育費用が下がるのは難しいと考えられます。
教育費用以外にも、おむつ、予防接種、出産前は買わなかったような高い野菜など、子育てに伴って日々出て行くお金に頭を抱えている方も多いです。
教育にかかるお金ってどれくらい?
文部科学省では子どもにかかる教育費用を試算しています。例えば幼稚園から高校まで公立の場合は約527万円、幼稚園から高校まで私立の場合は約1,771万円かかると言われています。
大学の費用は国立大学の場合約243万円、私立大学の場合約371万円。学校や学部によっては何倍にもなる場合もあります。子どもの人数が増えれば倍かかってくるので、計画的に貯金することが大切です。
子どものために月々どれくらい貯金している?
子どものためにみんなは月々どれくらい貯めているのでしょうか?
アンケートを行ったところ「月に11,000~15,000円」が最も多く、次に「6,000~10,000円」が続きます。子ども手当てをそのまま貯金しているご家庭もおり、1万円前後の貯金額が多いことがわかります。
あるある2.自由な時間が持てない
子育て中は家事や育児に追われる毎日です。
掃除ひとつ行うにも、子どもが途中で泣いて抱っこをおねだりしてきたり、自分が持っているものを貸してほしいと要求してきたり、少し目を離したすきに違う場所を散らかしていたり、あらゆる手段で邪魔をしてきます。
スムーズに物事が進行する時間は子どもが寝ている時間だけという状況が続き、寝ている間に家事や用事を済ましている方も多いでしょう。そのため自分だけの自由な時間は後回しになってしまい、ストレス発散する時間が持てなくなってしまうのです。
疲れを感じたら自分の時間をあえて作ることが大切
自分の時間が持てない日々が続き、子育てのストレスが積もってしまうのは本人にとっても子どもにとって良い状況だとは言えません。
「自由な時間を持ってはいけない」という得体の知れない呪縛から自分を解放してあげて、疲れを感じたら周りの方に助けてもらったり、一時保育を利用するなどして、あえて自分一人で自由に過ごせる時間を作るようにしましょう。
リフレッシュして心から笑顔になることが、家族や子どもにとって最も大切なことなのです。
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あるある3.子育てによるからだの疲れが大きい
子育ては体力を使う作業の連続です。産後で体が弱っている中、エネルギーを大量に消費する授乳の日々が始まります。授乳にプラスして長時間の抱っこ、夜泣きの対応、そして昼間には子どもとの遊びに延々付き合わされてヘトヘト…など体力勝負。
お子さんの月齢によっては職場復帰をしている方もいるかもしれません。特に共働きのご家庭は朝保育園に送って、仕事、お迎え、帰ってから食事の準備、お風呂、寝かしつけなど、いつも時間が無い中でやることが多く、からだの疲れが目立ちます。
育児ノイローゼからくる体の不調かもしれません
育児ノイローゼに陥ると、肩や首のこりや頭痛、食欲低下、眠れないと言った体の不調を感じることがありますが、症状がひどくなる前に早い段階で対処することが大切。
気づかないうちに子育てのストレスを溜めこみ育児ノイローゼが悪化してしまったなら、心療内科で治療を行う必要も生じます。体や心の不調を少しでも感じたら家族などの協力を得てひとりの時間を作ったり、診察に行ったりするなど、勇気を出して一歩行動することが重要です。
あるある4.気持ちに余裕がもてない
時間に余裕がない、子どもが言うことを聞いてくれないといった状況が続くと、気持ちに余裕がなくなってしまいます。子育て中はなかなかストレス発散をしたり、気持ちを切り替えたりする時間が取りづらいので、ストレスが溜まってしまうと感情のコントロールが難しくなり、ついつい子どもを怒鳴ってしまうこともあるでしょう。
冷静になったときに自己嫌悪を感じてしまい、さらにストレスを感じる負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。
怒ることは悪いことではありません!
人は感情を持つ生き物なので、パパやママの「嫌だ」という感情をぶつけるのは子どもにとって決して必ずしも悪いこととなるわけではありません。反対に何をしてもニコニコ笑っている方が親の感情が伝わらないため、問題だと話す専門家もいます。ですが、日常的にただただ感情まかせに怒りをぶつけるような接し方はもちろんNG!特に赤ちゃんや小さな子供に対してそのような態度を取ることは『暴力』に等しい行為となります。
子供に向けられた怒りの感情を止めるためには、「自分の感情を言葉にしてみる」「深呼吸する」「水を飲む」「別の部屋に出る」など、いったん自分自身の感情を冷却し客観的に捉えて心を落ち着かせる方法を探し見つけておくことです。
あるある5.子どもが言うことを聞かない
子供が泣き止まない、イヤイヤ期、寝てくれない、ずっと抱っこしていないとダメ、夕暮れなきや後追いが激しくて家事ができない―――など、子どもは親の思う通りに動いてくれないことがほとんどです。言うことを聞いてくれないと自分の接し方が悪いのではないかと自分を責めてしまうかもしれません。
子どもの反抗は必然的なのです
子どもが言うことを聞かないのは、パパやママが嫌いだったり、反抗したいからというわけではありません。実は子どもの次の発達に必要なことを一生懸命しているだけなのです。
2歳や3歳で訪れるイヤイヤ期などは特に、一時的に反抗が激しくなる時期。子どもとの接し方に悩んでしまうかもしれませんが、子どもの成長に必然的な行為だと客観的に捉えることができれば、気持ちが少し楽になるかもしれません。
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ワーキングマザー&専業主婦目線でみた子育ての悩み
ワーキングマザーと専業主婦ではライフスタイルが異なるため、子育ての悩みもそれぞれです。皆悩みながら日々の生活を頑張っていますが、同じ立場の方はどのような悩みを持っているのでしょうか?
ワーキングマザーならではの悩み
ワーキングマザーにアンケートを取ってみたところ、子育てと仕事の両立で苦労したことがあるままは75%。ほとんどの方が苦労しながら子育ても家事も頑張っているのですね。そんな中でもワーキングマザーはこんなことに悩んでいます!
子どもの急病でも休みがとりにくい…
子どもは頻繁に熱を出したり体調を崩したりします。特に保育園に通い始めると、クラスの子から流行の病気をもらってくるので毎週病院に通っている…というお子さんもいるようです。朝までは元気だったのに、午後になると急に電話で保育園から呼び出しがかかった!と焦ることも少なくないでしょう。
仕事をしていると休みを頻繁に取りにくいので両親の親であるおじいちゃんおばあちゃんに看病をお願いしたり、病児保育を利用したりしてなんとか切り抜けている方も多いですが、内心ではしんどそうな子どものそばにいてあげられない状況をつらく感じてしまうことも多々あります
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帰宅後の家族の料理
仕事がどんなにハードだったとしても、家に帰れば「親」の役目が待っています。独身時代はコンビニで済ましていた夕食も、子どもがいると毎食そうはいきません。子どもの栄養や食育を考えて、どんなに疲れていてもできるだけ手作りしたいと気力だけで頑張っている方も…。
自分の時間がとれない
「ワーキングマザーは仕事中に子どもと離れられるから、少しでも自分の時間があってうらやましい」と言われる傾向にありますが、そんなことはありません!平日は忙しい仕事に追われ、休日は子育てと家事をするだけで精一杯…もう長いこと趣味に時間を使えていないという方もいます。
ストレスがたまってきたら、家族や地域の協力を得て休日に1人の時間を作るのもいいかもしれません。
専業主婦ならではの悩み
毎日子育てと家事に追われて必死に働いている専業主婦もたくさん悩みを抱えています!
その中でも特にストレスを感じてしまいがちなのが、『上手く自分の時間を持てないこと』でしょう。いつも子どもと一緒にいるからこそ自分の時間の確保がしにくいため、ストレス発散につながる時間がとれず、結果的に精神的な負担を抱え込んでしまいやすいのです。
子どもと四六時中一緒でストレスが溜まる
子育てをしていると自分の時間をなかなか持つことができませんが、専業主婦のケースだってそれは変わらず。四六時中子どもと一緒にいなければならないため、子供の世話、相手、家事であっという間に1日が終わってしまい自分の時間は確保しにくいのです。
仕事に出ていれば子どもや自分について客観的に考えられるタイミングは生じやすいのですが、専業主婦となると『苦しくなった状況を一歩引いて観察する』といった行動に移しにくいと言えます。
起きたら朝ごはんの準備から始まり、洗濯、掃除、お散歩、寝かしつけ、そしてまたお散歩…とやらなければならないことがたくさんあります。しかしスムーズにできる日はほとんどなく、途中で子どもが泣いてしまったり、片付けた端からまた汚されたり、後追いが始まるとどこに行くのも子どもがついて回ったり…やりたいことが全てできることはほとんどないでしょう。目標が達成されないため、子育てや家事にやりがいを感じることもできず、ストレスが溜まりやすい環境です。
手抜きがしにくい
専業主婦だからこそ家事も育児も「ちゃんと」やらないといけないと思っている方が多い傾向にあります。しかし子育ては自分に思い通りに進まないことの連続、ノイローゼに陥る専業主婦も少なくありません。
自分の中の理想を目指して、家事も育児も完璧にこなしたいという想いは自分を追い詰めてしまいます。しかも夫は専業主というだけで、これまた日々の大変な想いを理解し難いという問題もあります。
子育てがひと段落したら働きたいのに働き先があるか不安
子どもが幼稚園や小学校に通い始めたら仕事復帰を考えている専業主婦の方もいます、働く時間が限られてしまうため求人内容と合わず働くことを諦めてしまう方が多いのが現実です。出産するまでに培ったキャリアに比べると、条件が見合う就職先を見つけるのも困難な場合が多いようです。
子育ての悩みは誰に相談すればいい!?
子育ての悩みが出たとき、誰か相談できる人は身近にいますか?夫は仕事が忙しくてまともに話を聞いてくれない、親は離れて暮らしているのでなかなか気持ちをわかってくれない、口喧嘩をふっかけるつもりではないので、何だか身近な家族は相談しにくい…という声はよく聞かれます。
近くに頼れる人がいないときは、地域の相談窓口などに相談してみてください。専門的な知識を持ったスタッフが一緒に解決策を考えてくれるはずです!たとえば、悩んでいるモヤモヤを誰かに聞いてもらうだけでも心がすっきりするのなら、大いに活用していくべきでしょう。
子育て支援センター
お住まいの地域の子育て支援センターでは、子育ての悩みをスタッフに気軽に相談できる体制が整えられています。子どもを遊ばせながら気軽に専門スタッフに相談できる点が魅力です。スタッフは保育士の資格などを持っている場合が多いので、抱えている悩みを親身になって専門的な立場から一緒に考えてくれるでしょう。
児童館
地域の児童館でも子育て相談を行っているところがほとんどです。児童館の中には特別に「相談日」を設けているところも。児童館職員は保育士や教職、社会福祉士などの資格を持っている方がいるので、専門的な意見を聞きたいときにも有効です。
子育てホットライン「ママさん110番」
日本保育協会が運営している、子育てに関する相談窓口です。月曜日から金曜日の10:00から16:00まで無料で電話相談を受け付けています。
よりそいホットライン
一般社団法人 社会的包摂サポートセンタが運営しています。子育ての悩み以外にも、困っていることや仕事の悩み、話を聞いてほしいというときにも、解決する方法を一緒に探してくれます。24時間通話料無料で受け付けています。
こんなこと相談してもいいのかな…?いいんです!
子育ての小さな悩みを相談してもいいのか、そもそもこんなことに悩んでしまうのは自分だけなのではないかと考え込んでしまうと、誰にも悩みを打ち明けられないまま一人で抱え込んでしまいがち。その小さな悩みは気付かぬうちに積もり積もってストレスへと変貌を遂げてしまいます。
子育ての中で様々な悩みが出てくるのは当たり前のことなので相談内容にとらわれることなく、気軽に口に出してみることが大切です。
子どもの成長は早いので、少し経てば自然と悩みも解消されていた!という場合もありますが、実はこの小さな心配事を放置したままにしてしまうと育児への不安が大きくなってしまうことがわかっています。
相談することで人とのつながりも生まれます。たとえ解決策が得られなかったとしても話すことで安心感を得ることの意義は計り知れないものがあるのです。
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子育ての悩みは一人で溜め込まないことが鉄則!
悩みの内容は置かれた状況や、子どもの年齢によっても様々ですが、みんな悩みながら子育てを頑張っています。しかし子育ての悩みを誰にも相談することなく、一人で溜め込んでしまうとストレスが溜まってしまい、育児ノイローゼの原因になることもあります。
親や夫、友達など近くの方に相談できればいいのですが、気軽に相談できる人がいない場合は地域が行っている相談窓口をうまく活用するといいでしょう。子育ての悩みを抱えているのはあなただけではありませんが、だからといって決してひとりだけで頑張ろうとしないでくださいね!