赤ちゃんの体温の測り方のコツ
赤ちゃんがぐずっていたり、顔がほてっていたら発熱している可能性があります。でも、赤ちゃんの体温は36~37.5度と大人に比べて少し高め。ちょっとの発熱は、小児科を受診しても「おうちで様子をみてください」と門前払いされることも…。
赤ちゃんの平均体温を把握しておくためにも、毎日体温を測る習慣を身に着けていきたいですね。
小さな赤ちゃんの検温テクニック
じっとしていられない赤ちゃんの体温を測るにはちょっとしたコツが必要です。ではどのように体温を計ればいいのでしょうか?
ワキで測定する場合
赤ちゃんのワキのくぼみに体温計の先端を当てたら、しっかりとワキを閉じます。筆者は、子どもがまだ赤ちゃんだった頃後ろから抱きしめるように体を密着させてワキを閉じていました。そうすると、子供も安心するのか、大人しておとなしくなったような気がします。
20秒~30秒で測れる体温計もある
じっとしていられない赤ちゃんや手軽に体温を測定したい方向けに、お馴染みのワキで測定する体温計の中にも、30秒程度で検温できるものが多数あります。
耳やワキで測定する場合
最近は、耳で検温できる体温計も発売されています。寝ている赤ちゃんの耳に体温計を当てて測るので便利です。じっとすることが苦手な赤ちゃんの場合は、検温中の耳と反対側の耳を手で押さえると、落ち着いていられるようです。
最近は、おでこで体温を測ることができる時短体温計も発売されていますので、自分が使いやすい体温計を探しましょう。
検温にベストな時間帯は?
病気による発熱は、体温上昇に気がついたタイミングで検温を行ってください。初回の検温で発熱していなくても、1時間ごとに検温しその経過を記録しておくと、小児科の先生も診断しやすいと思います。特に、インフルエンザなどの感染症は発熱パターンに特徴があるのでこまめな検温が大切です。
では、日常的な検温はどのタイミングで行えばよいのでしょうか?実は赤ちゃんの体温は食事の前後、睡眠の前後など1日のなかで変動します。ですから、“朝起きたとき”“昼食の前”“夜寝る前”など、ママが検温しやすいタイミングを決めて検温しましょう。
これは平熱?発熱?病院受診を判断するポイント
前述の通り、赤ちゃんの体調管理のためにも日常的な検温は大切です。日々、体温を測ることで、平熱が何度なのか、何度まで上がったら体調が悪くなるのか、判断できます。
では、小児科を受診する体温の目安は何度か?もちろん赤ちゃんにも個人差がありますが、0歳の赤ちゃんなら38度を目安しましょう。平熱より1度以上体温が上がったタイミングも受診の目安です。
逆に低体温の目安は何度なのでしょうか?赤ちゃんの平均体温は36~37.5度と言われていますから、36度未満なら体温が低めといえるでしょう。体温が低く、元気もないようでしたら小児科を受診しましょう。
また、平熱が35度台なら、念のため1度小児科に相談してみてもいいかもしれません。赤ちゃんが低体温だと、内蔵機能がうまく機能しない、自律神経が整わない、といった影響が考えられるので注意しましょう。
季節の変わり目に注意!
春から夏、秋から冬など、季節の変わり目は赤ちゃんも体調不良になりがちなシーズンです。体温調節が苦手な赤ちゃんは、急激な気温の変化に体がついていきません。
季節の変わり目は、こまめに服が脱ぎ着できるように前ボタンの服を選ぶことも、赤ちゃんが快適に過ごせるポイントです。お出かけするときは、ストールやバスタオルを持参すると、室内が寒いときでもすぐに体を温めてあげられるので便利ですよ。
体温計がなくても大丈夫!赤ちゃんを快適な体温に保つ方法
どうやら赤ちゃんが熱っぽい。でも自宅に体温計がない!外出先にいて検温できない!
そんなときは、ほっぺやお尻をさわったり、ぎゅっと抱きしめてみてください。じっとりと汗ばんでいたり、蒸しタオルのように熱を帯びていたら発熱の可能性があります。
また、呼吸が荒い、顔がほてっている、ぐったりしている、食欲がない、といった症状がある場合は高温の発熱の可能性が高いので、すぐに小児科を受診しましょう。
発熱しているときは、大量に汗をかいています。赤ちゃんが脱水症状にならないよう水分補給をしてください。お茶や、水がまだ飲めない赤ちゃんの場合は、おっぱいやミルクでも問題ありません。
赤ちゃんは体温調節が苦手!快適な体温を保つには?
生まれたての赤ちゃんは、体温調節に必要な自律神経の“体温調節中枢”がまだまだ未発達です。この“体温調節中枢”が発達してくるのが、はいはいを始める8ヶ月ころから2歳くらいまで、時間をかけて身につけていきます。それまでは、自分で上手く体温調節ができないので、下着や服で体温を調節してあげなくてはいけません。
では、どんなときに調節が必要なのか?判断のポイントを下記項目でチェックしてみましょう。
寒いとき:顔が青白い、唇に血色がない、背中が冷たい、震えている
赤ちゃんがこのような症状なら体が冷えている状態です。部屋の気温を上げたり、洋服を1枚増やしてあげましょう。特に夏場はエアコンの利きすぎた部屋だけで過ごすと、低体温になりがちです。気温が高すぎない朝や夕方には外に出てお散歩することもオススメです。涼しい部屋にずっといると、体温調節する機能の訓練ができなくなってしまう可能性が出てきます。熱中症に気をつけながら、エアコンの使いすぎに注意しましょう。
- 赤ちゃん快適エアコンの使い方|夏の冷え対策&冬の乾燥対策
赤ちゃんの部屋にエアコンをつけるとなると夏は冷え、冬は乾燥が気になりますね。一年を通して冷暖房として使用するエアコンですが赤ちゃんが快適に過ごすためには設定温度はもちろんお部屋の空気管理が大切です。
暑いとき:顔が赤くなっている、背中がぐっしょり汗ばんでいる、お腹も汗をかいている
このような症状の場合は暑がっています。室内の気温を下げたり、下着や洋服の枚数を減らして涼しくしてあげましょう。特に汗をかきすぎると、あせもの原因にもなりますからこまめに下着を替えてあげてください。
ちなみに、筆者の子どもが赤ちゃんだった頃は、夜の入浴以外に昼間も2~3回はシャワーを浴びさせていました。シャワーの入り過ぎは、肌が弱い子には逆にトラブルの原因になる可能性もありますが、シャワーは1日1回と決める必要はありません。赤ちゃんが快適に過ごせるために、お昼寝後に大量に汗をかいたとき、さっと流してあげるのも良いと思います。
真冬に厚着をさせすぎるのも注意が必要です。真冬の室内で大泣きしている赤ちゃんがいますが、その赤ちゃんはもこもこの温かそうなコートを着て、顔を真っ赤にほてっている場合があります。
「寒そうだから」と、何枚も服を重ね着してしまうと逆に汗をかきすぎて、その汗が体を冷やし風邪に引いてしまう原因にもなりかねません。
寒いとき、暑いとき、両方に共通するのが“グズる”“泣く”といった症状です。赤ちゃんは不快な状況になると泣いてアピールするので、おっぱいやミルクを与えても、オムツを替えてあげても泣き止まないようなら、温度調節も考えてみましょう。
一人のママの体験談:ほとんど発熱しなかった筆者の子供
実は、筆者の子供はほとんど発熱したことがありません。保育園で過ごした5年間で、呼び出しがあったのは1回だけ。それもクラスで大流行したインフルエンザに感染したときのみです。
以下は、あくまで筆者の主観になりますが、なぜわが子があまり発熱しなかったのか思い当たる部分をご紹介していきたいと思います。
暑がりで薄着でいることが多かった!
筆者の子供は赤ちゃんの頃から非常に暑がりでした。薄着が好きで真冬でもコートを嫌がるほどでした。
親としては「風邪をひいてしまうのでは…?」と心配になりましたが、そこまで嫌がるのであれば本当に暑いのだと判断し、無理やりコートを着せることはしませんでした。ときには、保育園の先生に「薄着過ぎませんか?」と心配されるほど…。
また、靴下も嫌がったので常に裸足で過ごしていました。現在はさすがに靴下を履いて外出しますが、帰宅すると「裸足が気持ちいい~♪」とすぐに靴下を脱いでしまいます。
周囲から「まだ赤ちゃんなのに、なんて寒そうな格好させているの?」と怒られたこともありましたが、子どもが心地よく過ごせることが一番!と、洋服選びも、日常的に過ごす環境も、基本的に子供の機嫌や顔色を観察しながら調節し、冬でも子供がコートを着たがるまでは無理に厚着をさせませんでした。その結果…ここ4年間くらい、風邪をひいていません。
これについては、わが子があまり発熱しなかったのは“赤ちゃんの頃から体温調節する訓練ができていたから”なのではないかと推測しています。最も、赤ちゃんにも個人差があるので、全ての赤ちゃんにオススメできる方法だとは思いませんのであしからず…。
暑いかな?寒いかな?赤ちゃんの機嫌や様子をよく観察しよう
見た目がかよわい赤ちゃんには、ついつい厚着をさせてあげたくなりますが、赤ちゃんの平熱は高めで暑がりです。かといって、赤ちゃんは部屋の中でも大人よりも低い位置にいることが多く、大人ほど暑さを感じていないことも。
「暑い」「寒い」って口で言ってくれたら楽なのにな…とも思いますが、致し方ないこと。
赤ちゃんの機嫌や顔色を観察しながら、背中に手を入れたり、決まった時間に体温を測ってみましょう。そのうち赤ちゃんの好みや体質が分かってくるはずです。その子に合った温度調節を探ってみてください!