赤ちゃん筆を作ってみたい!胎毛筆の意味&オーダーの流れ
赤ちゃんの初めては何かととっておきたいと思うのが親心ですよね。赤ちゃんが初めて髪を切った時に少しだけ束ねてへその緒と一緒に保管したりしている家族も少なくないと思います。最近では育児雑誌や美容室(理容室)で「赤ちゃん筆」や「誕生筆」という言葉を目にするようにもなりました。
赤ちゃん筆や誕生筆は赤ちゃんの大切な胎毛でしか作れない「胎毛筆」で、一生に一度しか作れない筆といわれています。
大切な赤ちゃんの記念に胎毛筆を作ってみたい!とは考えていても実際どうすればいいの?赤ちゃん筆についてご紹介します。
赤ちゃん筆が胎毛で作られる理由
赤ちゃんの初めての髪の毛で作られる胎毛筆一度ハサミを入れてしまったら二度と作れない一生に一度だけしか作れない大切な筆です。しかしなぜ胎毛でしか作れないのでしょうか?
赤ちゃん筆の由来、意味
赤ちゃん筆とは一体どんなものなので、どんな意味が込められているのでしょうか?赤ちゃん筆に胎毛が使われるのも大きな意味があります。赤ちゃん筆の由来や胎毛が持つ力を見ていきましょう。
赤ちゃんの生まれた記念として、お守りとして
赤ちゃんはママのお腹の中にいる妊娠5ヶ月頃から皮下脂肪がつき始め、体のまわりにお肌を守るための胎脂という脂が付き始めます。
羊水の刺激で胎脂が赤ちゃんからはがれ落ちないように胎毛と呼ばれる産毛が生えて身を守ってくれているのです。赤ちゃんにとって大切な胎毛で作られた胎毛筆はお守りにもなり、生まれたばかりの感動をいつまでも思い出させてくれる貴重な記念の品にもなります。
生まれてから一度も切っていない髪の毛(胎毛)を使うのはなぜ?
胎毛はママのお腹のなかで育ったやわらかくしなやかな産毛です。生れてからまだ一度もハサミを入れていない髪の毛は毛先にかけて自然に細くなっているので筆を作るのにとても適しています。
一度ハサミを入れてしまうと断面ができてしまい自然に毛先まで細くなる流れがなくなってしまい筆には適さない状態になってしまいます。胎毛は赤ちゃんだけしか持たないとても貴重なもので一生に一度しか胎毛筆は作れません。
赤ちゃん筆の由来
赤ちゃん筆の歴史は古く、中国では赤ちゃんが生まれると髪の毛で筆を作り一生のお守りとして大切にするという伝統的な文化があります。
日本に伝わったのはおよそ300年前といわれており先祖代々の血脈を受け継いだ胎毛はこの世に生を受けた喜びを示し健やかに育つように頭脳明晰に育つように字が上手くなりますようにという願いが込められて胎毛筆が作られています。
胎毛はお腹にいる頃から赤ちゃんを守ってくれていた大切なものであり、髪は「神」に通じる力があるとされていて生命力の象徴や思いが宿るものとして用いられています。
ママのお腹の中で赤ちゃんを守っていた胎毛をお守りとして持っていればとても心強いですね!
髪質・毛量・長さ、赤ちゃん筆を作るには
赤ちゃん筆を作るときに赤ちゃんの髪の毛が必要なのは分かりますが髪質や髪の量も赤ちゃんそれぞれ違ってきます。一度もカットしていない胎毛であればどんな髪の毛でも大丈夫なのでしょうか?
赤ちゃん筆を作るためにはどのくらいの髪の毛が必要なのでしょうか?赤ちゃん筆に関する赤ちゃんの髪の疑問を解決していきましょう。
カットの時期・赤ちゃん筆を作る時期は長さや量が揃ったら
赤ちゃん筆を作るには生まれてから一度も切っていない髪の毛で、ある程度の長さや量が必要になってきます。早い子では生後6ヶ月頃に作る事ができたという方もいますが1歳の誕生日の記念に作ったという方がとても多いようです。
しかし、赤ちゃんによっては髪の毛の伸び方や量に個人差があるので、月齢に関係なく筆を作るのに必要な長さや量が揃った時が赤ちゃん筆を作るタイミングになります。
赤ちゃんの筆を作るための長さだけではなく、カットしてから残る赤ちゃんの髪の毛の長さも考えてあげて下さいね!赤ちゃん筆に必要な長さ+残してあげたい髪の長さが必要です。
髪の毛の長さ・量は多めに見ておく
一般的には長さ5cm以上で髪を束ねて直径8mm以上の「大人の小指くらいの太さ分」が必要になってきます。
お願いする筆のタイプや製作会社によって多少違いが出てきますが、できるだけ長め、多めのほうが安心してお願いできますので少し余裕を持った方がいいのかもしれません。
髪の毛の毛量が足りない
生まれつき髪の量が少なくて赤ちゃん筆が作れないと悩んでいる方もいるかもしれませんが諦める必要はありません。髪の量が少ない場合には小筆や紅筆などの筆先を細いものにしたり親の髪の毛を芯にして筆先を作ったり動物の毛を足したりとお店によって様々な方法があります。
また一度カットした毛を保管しておき、また伸ばしてカットしたものを芯にして作ってくれるところもありますので問い合わせしてみましょう。
長さが足りない
髪の毛が短くても作ってくれる製作会社もありますが最低3cmは必要になります。一般的には1歳前後で作る方が多く早く作りたい気持ちも分かりますが赤ちゃんの髪が十分に伸びてからカットすることをお勧めします。
3歳くらいまでしっかりと伸ばしてから赤ちゃん筆を作ったという方も少なくありません。
赤ちゃんの髪の毛の量は個人差があり多かったり少なかったりします。カットできた髪の量によって筆の太さを選択できるところもあります。
まずはしっかりと伸ばして長さを確保しましょう。髪の毛の量が多いのであれば多めに送ると髪の毛の中からより筆に適したものだけを選別して筆を作ってくれるそうです。
- 赤ちゃんの髪の毛はいつ伸びる?赤ちゃん期の薄毛ハゲの秘密
赤ちゃんの髪の毛は、薄くても問題ありません!ふさふさになるまでの時期に大きな個人差があるものの、必ず髪の毛らしくなります。赤ちゃんのハゲの原因や髪の毛の仕組みなど髪の毛の悩みを解決できる情報をお届け。
くせ毛でも赤ちゃん筆は作れる
赤ちゃんがくせ毛であっても赤ちゃん筆を作る事ができます。加工する工程で「火のし」という熱を加える作業を行い、きれいに伸ばして整えてくれますので心配はいりません。また、髪のくせを生かして筆を作ってくれる製作会社もあります。
どちらの方法で筆にするかは製作会社によって違いますので事前に問い合わせしてみましょう。成長するにつれて髪のくせも変わってきますので生まれた時のくせ毛を残してあげるのも個性があって良い記念になります。
胎毛に白髪!幸運を呼ぶ「福白髪」
生まれたばかりなのに髪の毛の中に白髪が混じってる!ごくまれに見られるもので見つけた時はビックリしてしまい抜いていいものか迷ってしまいます。しかし、胎毛に混じった白髪は「福白髪」と呼ばれ昔から幸せな人生を約束された幸運の白髪といわれているのです。無理に抜いてしまわず福白髪がある場合は迷わず赤ちゃん筆に加えてあげましょう。
赤ちゃんの髪質、太さや長さに合わせて世界に1本しか存在しない赤ちゃん筆を作る事ができます。生れつき髪の毛が薄かったり、なかなか伸びなかったり、可愛らしいくるくるのくせ毛だったり、赤ちゃん筆は作れないのかも…と諦めてしまう前に筆を扱っている美容室や筆を製作しているところに相談してみましょう。大切な赤ちゃんが生まれた時の髪の毛ですので最高の状態で残してあげたいですよね!
赤ちゃん筆を作ろう!筆をつくくるための準備とオーダー
赤ちゃんが生まれた記念として、成長のためのお守りとして作ってあげたい!そう思うパパママも多いと思います。赤ちゃん筆を製作するうえで必要な価格や製作期間はどれくらいでしょうか?
とても気になりますよね。
オーダー方法によっても受け取りまでの流れが変わってきますので自分たちに合った方法で記念の赤ちゃん筆を作ってあげて下さい!
作る前に知っておきたい気になる価格と製作期間
赤ちゃん筆を作ると決めたものの、赤ちゃん筆の製作は職人さんの手作業で高価なイメージが強く気になる部分も多いと思います。
赤ちゃん筆製作の価格相場
赤ちゃん筆の価格は安価なもので5千円くらいからありますが通常の筆の太さで1万円前後が多く高価なものになると数十万円するものもあります。
美容室などでのカット料金や軸の材質や桐の箱、名前を入れたりメッセージを入れたりなどセットになっているものもありますがオプションによって価格に違いが出てきます。
オーダーしてからどれくらい?製作期間
赤ちゃん筆の製作に必要な期間は髪の毛が届いてからおよそ1~2ヶ月程度必要になります。職人さんが1本1本丁寧に作ってくれるものなので時間が必要になります。
また、細工を施す度合いや店舗によってはもっと時間を必要とするところもあるようなので申し込み前に必ず確認しておきましょう。
イメージ通り赤ちゃん筆は安いものではありませんし製作にも時間がかかります。一生に一度しか作れない大切な品だからこそだと思います。必ずしも作らなければならないものではありませんが良い記念になるのは間違いありません!
どこで作ってもらえるの?赤ちゃん筆のオーダー方法
育児雑誌などでよく目にするようになった「赤ちゃん筆」ですがどのような手順でどこでオーダーすればよいのでしょうか?
また、赤ちゃんの髪の毛のカットはどうすればいいのでしょうか?赤ちゃん筆のオーダー方法によってカットから受け取りまでの流れが変わってきます。
提携店舗で受付カット
美容室や理容室などの提携店舗でオーダーすると赤ちゃんの髪のカットから製作会社への髪の郵送、赤ちゃん筆の受け取りまでを提携店舗が窓口になってくれるのでとても便利です。
提携しているため筆のデザインも知っているので相談もでき、赤ちゃん筆のためのカットも慣れているのでとても安心です。
赤ちゃん筆製作会社へ申し込む
提携店舗が近くにないのであれば製作会社に申し込む方法があります。赤ちゃんの髪を自分で郵送しなければならないのでカットした髪を準備する必要があります。
美容院でカットする
提携店舗でない美容室では失敗があっては大変という事でお断りしているところもあるようです。美容室でカットを考えているならば事前に問い合わせてみましょう。
きちんと伝えずにカットしてしまって赤ちゃん筆が作れない状態になってしまったら諦めるしかなくなってしまいます。赤ちゃん筆を作るチャンスは一生で一度だけです。美容師さんに赤ちゃん筆をつくためのカットであり、必要な髪の長さや量をきちんと伝え対応してもらいましょう。
自宅でカットする
初めての赤ちゃんのカットを自宅でするのはとても緊張するものです。じっとしていてくれるかな…上手に切れるかな…不安も大きいと思います。
赤ちゃん用のカットばさみは先が丸くなっているものも多く安全面も配慮されてて安心です。
1.赤ちゃんの髪の毛を手で束ね丁寧にすき揃えます。
2.髪の毛の根元にくしを差し込みその上からハサミを入れるときれいにカットできます。
カットの長さや量は必要な分量よりも多めにカットできれば安心です。切った髪の毛は出来るだけ切り口をそろえて髪の上に並べ包むようにしましょう。
筆製作会社へ申し込むと作る筆のタイプによって必要な髪の長さや量、髪の毛のカットの方法や送り方など教えてくれるので指示に沿って準備するようにしましょう。
赤ちゃん筆の製作会社が近くにあれば直接来店する方法もありその場でカットもお願いできるようです。しかし住んでいる地域などによっては直接来店は難しいので、提携店舗か郵送でのオーダーが一般的なようです。
提携店舗もとても増えているので、製作会社に問い合わせしてみるとお近くの提携店舗を紹介していただけるかもしれません。
ベーシックな筆タイプだけじゃない赤ちゃん筆
赤ちゃん筆と聞くと習字に使うような筆が頭に浮かびますが、赤ちゃん筆にはいろいろな種類があるようです。桐箱に入ったベーシックな筆タイプのものから、肌身離さず持っていられるアクセサリータイプ、写真などと一緒に飾っておけるようなオブジェタイプなど種類は様々です。
桐箱に入れて大切に保管し大切な日に贈る品としても最適ですし、ペンダントにしてお守りとして持たせてあげるの心強いと思います。目的に合わせた赤ちゃん筆を作ってみるのも素敵ですね!
実際作っても筆として使うわけでもないので髪の毛をそのまま保管しておくだけで十分という方もいらっしゃいます。しかし、一生に一度だけの赤ちゃん筆を作るチャンス!
形として記念に残してあげたいというパパママが増えているのも確かです。
赤ちゃん筆は安いものでもなく、すぐに出来るものでもありません。誕生日やお披露目など筆を必要とする予定があればしっかりスケジュールを立てながらオーダーするようにしましょう。
一生に一度だけしか作れない記念の品を大切な日の贈り物に!
赤ちゃん筆は一生に一度しか作れない貴重なものです。赤ちゃん筆を考えていたのにおじいちゃんおばあちゃんに預けていたら切られてしまった!
なんてトラブルもあるようなので預ける際は赤ちゃん筆を作りたい旨をきちんと伝えておきましょう。
赤ちゃんが成長し成人した日や、大切な人とめぐり逢い結婚する日など一生の間のうち大事な節目に送る贈り物として準備しておくのもいいかもしれません。
赤ちゃん筆を通して生まれてきてくれた喜びや感動を伝えられたらどんなに素晴らしいでしょうか。赤ちゃん筆に限らず生まれてきた時の物が残っているだけで自分の存在や親から受けた愛情を再確認できるものです。
世界にたった一つだけの赤ちゃん筆、このチャンスにたくさんの愛情をこめて作ってみてはいかがでしょうか?