1歳児健診を受けて赤ちゃんの1年間の成長を確認しよう
1歳児健診の目的は、赤ちゃんの体の成長や発達の確認となります。産まれてから1年間の間に赤ちゃんは大きく成長し出来ることも増えてきました。1歳を過ぎると、母乳やミルクを卒業して幼児としてますます変化していきます。1歳児健診は、赤ちゃんの1年間の成長を知る良い機会です。
1歳児健診は任意健診のケースが多い
受けないより、受けておいた方がよい健診ですが、お誕生日を前に1歳児健診を受診すべきかどうか、迷っているご家庭も多いのではないでしょうか。乳幼児期には健診が何回かありますが、必ず受診しないといけない定期健診と各ご家庭で受診するかどうか判断する任意健診があります。
定期健診は無料だけど任意健診なら有料になる
乳幼児期の健診には、定期健診と任意健診があります。
定期健診とは、母子健康法で定められた無償で受診できる健診のことで、1歳半健診と3歳児健診がそれにあたります。殆どの自治体では、1歳半健診と3歳児健診に加えて、3~4ヶ月健診を無償で行っています。また、有料になりますが出産した病院で生後1ヶ月健診を受診するのが一般的です。
1歳児健診は任意健診となる自治体が多くので自費での受診となる
1歳児健診は、多くの自治体では任意健診となっています。任意健診の場合、各自で、小児科で健診を受けます。任意健診の場合、健診料は基本的には自費、つまり自己負担となります。
「任意健診=受ける必要がない健診」ではない
しかし、自費だとしても健診を受けることは悪いことではありませんので、まわりのママ友などが「義務以外の健診は受けなくていい」と言っていたとしても気にしないでください。特に赤ちゃんの発達への不安や離乳食の進みが悪く栄養状態が不安なら健診を受診するに越したことがありません。
1歳児健診の費用(料金)は3000円~5000円が目安
自費で1歳児健診を受診する際に費用は、受診する小児科が独自に決定していますが、1歳児健診の費用は、3,000~5,000円がひとつの目安です。
また、1歳児健診は、赤ちゃんの成長を確認する大切な健診ですので、費用の高い安いではなく、赤ちゃんの様子をよくわかってくれている普段から受診しているかかりつけの小児科で受けるのが望ましいでしょう。
自治体によっては補助が出るケースもあるのでホームページを要確認
自治体により、健診料の一部~全額を補助してもらえる場合もあります。乳幼児健診の取り扱いは、今後変化する可能性もありますので、自治体のホームページなどを定期的にチェックして情報を収集しておいてください。
1歳児健診でポイントとなるのは赤ちゃんの体や言葉・知能の発達確認
1歳児健診で重点的に診られる赤ちゃんの発達ポイントについてご説明します。赤ちゃんが新しいことを出来るようになった日付や赤ちゃんについて何か気付いた点などは母子手帳にメモしておくと、健診時にスムーズに回答できますので、日頃から赤ちゃんの様子を母子手帳にメモする習慣をつけておくとよいでしょう。
伝い歩きはしているか?いつ頃始めたか?
厚生労働省が平成22年に実施した乳幼児身体発育調査によると、生後 11~12 ヶ月未満の赤ちゃんの 90%以上がつかまり立ちをします。1歳になる頃には、伝い歩きをしている赤ちゃんも増えてきます。1歳児健診では、つかまり立ちや伝い歩きをしているか確認されます。
ただ、赤ちゃんが1人歩きをするまでに道のりは、その子により様々です。中には、ハイハイ期が長く、伝い歩きを殆どせずに急に歩き始める赤ちゃんもいます。1歳児健診の時に伝い歩きをしていなくてもあまり心配しすぎず、普段の赤ちゃんの様子を正直に医師に伝えましょう。
バイバイなどの身振り・手振りによってコミュニケーションがとれるか?
1歳になるとママやパパに向かって可愛く「バイバイ」してくれる赤ちゃんもいます。まだ、ハッキリとした言葉を話せない赤ちゃんですが、身振りでママやパパとコミュニケーションととったり、自分の意思を伝えようとしたりするようになります。
普段は元気にバイバイできる赤ちゃんも健診の時には普段と様子が違うので緊張して固まってしまう場合もあります。赤ちゃんが健診時にバイバイできなくても、普段できているのならあまり気にしないようにしましょう。
大人が話す簡単な言葉「おいで」「ちょうだい」などを理解できるか?
ママやパパとのコミュニケーションの中で、「おいで」・「ちょうだい」など簡単な言葉を理解できているかもチェックポイントの一つです。「おいで」と言うと近づいてくる、「ちょうだい」と言って手を差し出すと手の上にものを乗せる、などという反応をしているかということです。
1歳児健診で行う項目内容
発達面以外での1歳児健診の内容をご紹介します。細かい内容は、小児科により異なりますが、1ヶ月健診の内容が気になるようでしたら、健診予約時に病院に問い合わせておくと安心して臨めます。
体重と身長を計測する
赤ちゃんの体重と身長の計測を行います。
厚生労働省が平成22年に実施した乳幼児身体発育調査によると1歳児の平均値は、体重約9kg、身長約73cmとなっていますが、赤ちゃんの成長には個人差がありますので医師から何か言われない場合はあまり心配しすぎないでください。
健診時は前回の健診からどれくらい大きくなっているかをみてください。母子手帳には成長曲線のグラフのページがありますので、計測した値を毎回記録しておくと、子供の成長がよくわかります。
歯科健診で生えている歯の本数や歯並びをチェックする
1歳になると殆どの赤ちゃんが、歯が生え始めています。生えている歯の本数・歯並びのチェックがあります。「歯並びが気になる」・「赤ちゃんが歯磨きを嫌がる」など、赤ちゃんの歯について心配な点がありましたら、積極的に相談してみましょう。
歯に関しては、小児科ではなく、自治体の口腔保健センターへの受診を促される可能性もあります。中には1歳児を対象にした無料の歯科健診を実施していることもありますので、やはり自治体ホームページをチェックしましょう。
内科健診の聴診・触診で心音や呼吸の状態を医師が診察する
内科健診として聴診や触診が行われます。心臓や呼吸器系の動きに異常が無いか、お腹の音に異常がないかなどをチェックされます。
普段の赤ちゃんの状態がチェックできるように風邪気味の時やお腹の調子が悪い時ではなく、赤ちゃんが元気な日を選んで受診してください。
赤ちゃんの成長で気になることを問診する
小児科医または看護師さん・助産師さんなどによる問診の時間があります。
事前に問診票を記入する場合もあるので、赤ちゃんの状態を正確に記入し、何か心配事がありましたら相談してください。
離乳食についてのアドバイス・進み具合を確認する
離乳食の進み具合の確認と離乳食についてのアドバイスがあります。
1歳になると1日3回食になっている赤ちゃんが多いですが、離乳食の進み方や食べる量に関しては個人差が大きいです。
「偏食が激しい」・「遊び食べをする」・「おっぱいばかりを飲みたがり、離乳食を嫌がる」など、離乳食について何か心配な点があれば相談してみましょう。
予防接種が順調に進んでいるか、保育園入園前に打ち漏れはないかの確認する
1歳児健診では、予防接種が順調に進んでいるか確認してもらえます。
赤ちゃんは1歳までの間にたくさんの種類の予防接種を受ける必要がありますが、赤ちゃんを伝染病から守る大切なものなので、計画的に受けて下さい。
予防接種の中には無料で受けられる定期接種と自費で受ける任意接種があり、任意接種の場合は、1回あたり6,000~7,000円程度の接種費用がかかります。しかし、保育園入園などの集団生活を控えているのなら今のうちに受けておいた方がよいものもあります。
受けようか迷っている任意の予防接種があれば医師に相談し、予防接種を受けることの効果と病気の危険性を説明してもらうことで、判断しやすくなります。
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