発育に良い絵本の読み聞かせ効果

絵本の読み聞かせで赤ちゃんの発育が良くなる5つの理由

絵本の読み聞かせは赤ちゃんの発育に好影響を及ぼします。脳への刺激は発達やコミュニケーション力の向上に、ママの声は感情豊かな表現力の向上に効果的です。読み聞かせは赤ちゃんの発達に必要なことが分かる5つの理由を紹介します。

絵本の読み聞かせで赤ちゃんの発育が良くなる5つの理由

絵本の読み聞かせってどんな効果があるの?

「絵本の読み聞かせは子どもの脳にいいって聞くけれど、いつから読めばいいの?」そう疑問に感じるお母さんは多いのではないでしょうか。生後3ヶ月からという方が多いようですが、早い方では胎教で妊娠7ヶ月頃から始めた、という方もいるそうです。

おなかの中にいる赤ちゃんはもちろん、言葉をまだ理解していない赤ちゃんに読み聞かせをしてどう効果があるのかと思うかもしれませんが、実は0歳から絵本を読んであげると赤ちゃんにとっていいことばかりなんです!その5つの理由を紹介していきます。

1.絵本を読み聞かせる間、子どもの『脳はグングン発達』している!

『クシュラの軌跡』という話をご存じでしょうか?生後1年以内の生存確率が10%という重い複雑な障害を持って生まれた少女クシュラは、医者にさえ「手の施しようがない」とさじを投げられていましたが、彼女の両親はそれでも諦めずに愛情たっぷりに絵本を読み聞かせしたことにより、彼女は健常者と一緒に学校に通い、ついに成人までしたのです。

絵本の読み聞かせで脳が発達する赤ちゃん

彼女は身体的にも知能的にも重い障害を抱えていましたが、3歳になるまでに140冊もの絵本を両親に繰り返し読み聞かせてもらい、その障害をはねのけて自立するまでになりました。
これだけでも、親による愛情のこもった読み聞かせが子どもの脳にどれほど良い影響を与えるかがうかがい知れます。

日本大学の研究チームによると、読み聞かせ中に子どもの脳の大脳辺縁系というところが活発に動いているそう。この大脳辺縁系の役割は何かというと、食欲や睡眠欲などの本能、喜怒哀楽や情緒、夢や記憶をつかさどっている場所を指します。

0歳だと、絵本を読み聞かせていてもベッドの上であまりアクションもせずにいることもあります。そういうときは、本当に赤ちゃんは聞いているのか不安になりますよね。
しかし反応が薄くても、赤ちゃんの脳はママの読み聞かせの効果により刺激を受けて発達、コミュニケーション能力や表現力などの能力が高まっているのです。

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また、読み聞かせをしている時間はあくまでもお母さんと赤ちゃんとのスキンシップを楽しむ時間だと捉えていると、知育だなんだとガチガチに身構えるよりも長続きしますよ。

2.『コミュニケーション能力』が高まり、かみつく子にならない!

親に限らず、大人に絵本を「読んでもらう」という行為は子どもにとって特別なものです。そこに読み聞かせの上手い下手は関係ありません。それに、読み聞かせをしていると自然に、そのシーンに合わせた声色や表情を作っているものです。

絵本が大好きな赤ちゃん

子どもは、感情を教えてあげないと気持ちの表現が乏しくなります。楽しい、嬉しいのような良い感情ばかりだけでなく、怒り、悲しみ、嫉妬のような悪いとされる感情も教えてあげると感性豊かな子に育ちます。
シーンごと、大げさにならない程度に抑揚をつけて読んであげると、将来我が子が保育園や幼稚園で問題になっている「かみつく子」や「待てない子」になる心配も減るでしょう。

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最近ではスマートフォンのアプリでも絵本の読み聞かせができますが、実際の絵本を使い両親のぬくもりと声で読み聞かせることが望ましいのです。
なぜならスキンシップやコミュニケーションをすることで愛情ホルモンが分泌され、それが子どもの社会性やIQ、ストレスへの耐性を高めてくれるから。

またパパもそうですが、特にママの声を聴かせると、抱きしめたときと同じぐらい子どもの精神状態を落ち着かせられるといいます。
そして驚くことに、生後二日の赤ちゃんでも声に反応して腕や足を振るという研究結果もあります。

3.絵本で『語彙力・日本語力』がアップする!

コミュニケーションが上手な人というのは、ある程度言葉を知っていますよね。トッド・リズリーとベティ・ハートという研究者が、「生後二年半までの子どもに、親の語りかけが与える影響」を研究しました。親は、1時間に平均で1,500語の言葉をかけているそうです。

ママに絵本を読んでもらう女の子の赤ちゃん

そして興味深いことに、平均2,100語語りかけた親の赤ちゃんと平均600語しか語りかけなかった親の赤ちゃんでは、成長してからの語彙力と読解力の成績に強い相関関係があったそうです。
話す言葉の質ももちろん関係していて、「さ、お昼寝の時間ですよ」とか「ばんざいしましょう」というような命令や指示ではなく、「今日は晴れるかな?」「今日はこっちのピンクのおくるみにする?それとも青いほう?」と赤ちゃん自身が考えさせるようなことを語りかけるとより良い発育が期待できます。

言葉はわからなくても赤ちゃんが「何を言ってるんだろう?」と考えること自体が良いようです。
じゃあ、絵本の読み聞かせをせずに語りかければ済む話じゃない!とお思いになるかもしれません。でも、ちょっと待ってください。
言葉には「話し言葉」と「書き言葉」と種類がありますよね。

常に話し言葉を聞かせていると、赤ちゃんはお父さんお母さんが使う言葉しか知る機会がなくなってしまいます。ましてや、「ヤバい」や「マジで」などの、いわゆる乱れた日本語を無意識に使ってしまうこともあると思います。
これを読んで「うっ、ヤバい…」と思ったママもいるのではないでしょうか。

正しい日本語が使えているか心配な方も、絵本のような優しくもきちんとした日本語で書かれた、日常会話では言わないような擬音語・擬声語・形容詞を多用した絵本を読んであげることで、ただ語りかけるよりも赤ちゃんの感情やコミュニケーション能力の発達に好影響があります。

4.他言語学習にも役立つ『表現力』を高められる

赤ちゃんに読み聞かせを行うことでなぜ表現力が高まるか、理由は子どもの大脳辺縁系という感情表現や記憶力を司る場所が刺激されるからです。
では、なぜ表現力を高めたほうが良いと言われるのでしょうか?

まだ意味が分からないが絵本に興味を持つ赤ちゃん

表現力が乏しい人というのは

  • 自分の意見や感想を持っていない人
  • 意見や感想はあるのだけれどそれを表現できない人

のことを言います。例えば、前者は人に何かを訊かれても「なんでもいい」「まかせる」と言う人、後者は口下手で自分の気持ちがうまく言葉にできない人です。

自分の子供には表情豊かで、自分の意見や感想をしっかりと持ってほしいですよね。

人は生活をしているなかで必ず他人と接点を持ち、言葉を交わしますよね。ここで表現力の乏しい人は、自分の意見・感想を的確に伝えられず誤解を生み、そしてトラブルへと発展していきます。
そんな余計なトラブルに巻き込まれる前に、表現力を身に着けることによって無駄な労力を省くことができます。

語彙力が上がると、表現の幅も広がるので表現力の豊かな人と言われるようになります。赤ちゃんのころからさまざまな言葉や文章に触れさせてあげることで前述の通り、語彙力がつき、それらを使って表現することが得意だと思うようになり、日本語のみならず英語などの他言語を学ぶ際にも役に立つでしょう。

5.豊かな心を育む『好奇心』を刺激する!

好奇心は学習にとても良い影響を与えてくれるというのは周知の事実ですが、他にどんな影響があるかと聞かれると、咄嗟にでてきませんよね。
好奇心旺盛な人と言うのは、興味を持ったことに対しての集中力がすさまじく、自分が納得するまで勉強しようとします。そしてその時の行動力も凄みがあります。

英語の絵本で知育される赤ちゃん

なぜ好奇心が学習に良い影響を及ぼすのかというと、好奇心が記憶力の働きを高めてくれるからです。アメリカのカリフォルニア大学の研究グループが、実験参加者に雑学クイズを出しそれぞれにどれだけ興味があるかを評価させました。
そしてクイズの答えが明かされるまでに、参加者は特定の顔の絵を見せられました。

すると、クイズに好奇心を抱いた人はそうでない人に比べてクイズの答えと、それとともに見せられた顔についてもよく覚えていたという結果になりました。そしてなんと、この好奇心による学習効果は、短期記憶だけではなく長期記憶にもあるということがわかりました。

ある程度成長した子供に絵本の読み聞かせをしていると、「なんで?」「どうして?」と質問が飛んでくることがあります。これは読んでもらっている物語を聴きながら、子どもの頭にはたくさんの疑問が浮き上がっているからです。

その疑問ひとつひとつに丁寧に答えてあげると、子どもは疑問を探求する面白さを知り、それによりまた知的好奇心が刺激されるのです。
では言葉もわからない赤ちゃんには好奇心を刺激するすべがないのでしょうか?もちろん、そんなことはありません。

絵本の読み聞かせをしている間、お母さんが特別なことをする必要もありません。ただ、場面ごとに「声の抑揚」「声の大きさ」を意識してはっきり違いを付けてあげてください。間違っても、時間がないからと言って省略したり教訓を付け加えたりするのは控えましょう。

無料サイトで英語学習!グローバルな子供に育てるコツ

自分の子どもにはグローバルに育ってほしいと思うお母さんも多いのではないでしょうか。
赤ちゃんのころからさまざまな言葉や文章に触れさせてあげることで日本語のみならず英語などの他言語を学ぶ際にも役に立つと書きましたが、「英語できないし、ましてネイティブの発音なんてとてもとても…」と思うお母さんも多いのではないでしょうか。

なかなか英語の絵本を読み聞かせるのはハードルが高いですよね。それでも赤ちゃんの頃から英語に触れさせて身近に感じてほしいと考えるのも親心。そんなときは、会員登録ナシのうえ無料で聴ける英語絵本の朗読サイトを利用するのはいかがでしょうか?

英語の絵本を無料で読み聞かせられる!Storyline Online

ファルスカ ベッドインベッドフレックスの画像
出典:www.storylineonline.net

ロード・オブ・ザ・リングシリーズの主人公を演じたイライジャ・ウッドや、スター・ウォーズシリーズのダース・ベイダーの声を担当したジェームズ・アール・ジョーンズなど、そうそうたるメンバーが絵本を読み聞かせてくれるサイトです。

出典:www.youtube.com

日本語の中で暮らしている赤ちゃんにとっては、耳馴染みのない英語に脳が刺激されるはずです!
海外のサイトなので日本語訳が載っていませんが、子供向けの絵本ですので小難しい文法は使っていません。これを機に、お母さんも英語を勉強するのはいかがでしょうか。
せっかく「音読」で意欲も高まっていることですしね!

音読は赤ちゃんにもママにも好影響のある『脳トレ』

実は、絵本の読み聞かせはお母さんにもメリットがあります。絵本の読み聞かせをすることによって、文字や赤ちゃんの反応を見る視覚、自分の声を聴く聴覚、場面ごとに変わる顔やのどの筋肉、この3つの器官が使われます。
勉強をするときは音読するといいという話がありますよね。それと同じように音読をするとお母さんの脳が、いつも以上に活動的になるという効果があるのだそうです。

子どもへ読み聞かせをしてあげると、その子への愛情が深まるようです。自分の膝に乗せたり一緒にくっついて寝転んだりしながら反応を気にしつつ絵本を読み聞かせてあげると、愛情ホルモンが生産されてより愛情が深まるというのです。

もともと、読書と言う行為は左脳を刺激します。これがただの「黙読」する読書ではなく「音読」に変わると、左脳だけでなく右脳の前頭葉も刺激します。
この前頭葉という部位は、計画を立てて実行したり、意欲を高めたりするところなんだそう。

仕事や家事に疲れてしまったら、自分の気分転換も兼ねて赤ちゃんに絵本を読み聞かせ発育のお手伝いをしてあげましょう。