お雛様を手作りしたい!簡単な作り方とは?
女の子が生まれた家庭にとって、3月3日のひな祭りはとても大切な日本の行事ですよね。
お雛様を飾って、パパやママ、父方の両親と母方の両親をご招待して、お雛祭りの食事会を計画しているご家庭も多いのではないでしょうか?女の子のお祭りですから、色々な形で祝ってあげたいものですね。
市販のお雛様を購入したり、代々受け継がれているひな人形を飾るご家庭も多いと思いますが、今回は【手作りのお雛様】に注目してみましょう。
今回は思わず娘のためにチャレンジしたくなってくるお雛様の手作りアイディアを集めてみました。1つ1つ丁寧に仕上げれば、とても可愛らしいお雛様が出来上がるはず!「お雛様って手作りできるの?」「難しいから、手先が不器用な私には無理だわ」なんて言わずに、女の子の節句『ひな祭り』を彩る作戦を練っていきませんか?
お雛様購入はハードルが高い
ひな祭りに欠かせないおひなさまですが、本格的なひな人形を購入するとなると「話は別」というくらいにハードルが高い!
第一に本格的な人形は高価です。ですが、雛人形はおじいちゃんおばあちゃんから贈られることも多いために金銭的問題にはならないケースが殆どです。
第二におひな様一式の設置スペースも問題に。5段飾りや7段飾りは避けるにしても、通常サイズのお人形だと内裏雛のセットだけでもある程度のスペースを必要とします。
第三に実はお雛様の扱いもひな人形購入を躊躇する要素となります。一年に一回飾るお雛様ですが、1ヶ月飾ったとしても、330日くらいは保管していることとなります。保管している間お人形にトラブルがないように少し神経質に配慮しなくてはいけませんし、出し入れのときには壊れたりしないよう慎重になってしまいますよね。
また「娘が成長したとき、お雛様はいったいどうすりゃいいのだ?」と言う問題もあります。お人形とは言え、しまいっぱなしはなんだか申し訳なく感じてしまいます。
お雛様は飾ってる?ママたちに聞いたお雛様事情
女の子のいる家庭ならひな祭りにお雛様を飾るご家庭は多数派とはいえ、住宅事情や時間的余裕等条件がそろわないとおひな様を飾る手間はちょっと厳しいものがあるのも事実。少しだけ気になる現代の「お雛様事情」とは?
やっぱり約8割の家庭がお祝いをしている!
妊娠・出産&口コミ情報サイトのコンビタウンが、2013年8月に442人のママ達にアンケートを取った結果、第1子、第2子共に初節句のお祝いをした人の割合は約78%となっています。
初節句のお祝いは、第1子も第2子も変わりはないようですね。ほとんどのご家庭で、お祝いをしているようです。
- 初節句をお祝いしよう!人形や料理、男の子&女の子の準備
初節句はいつ、どうやってお祝いする?伝統的行事ゆえ時期、雛人形や五月人形、料理など様々な決まりがある初節句…全てしきたり通りにならなくてもパパママらしいスタイルで赤ちゃんの初節句をお祝いしたいですね!
第一子の場合、節句人形(ひな人形、五月人形)は約46%が自分の実家で購入
ひな人形は母方の実家で準備する割合が多く、約46%となっています。中には代々受け継がれてきたひな人形を使うというお家もありますし、ご主人の実家で準備して下さるケースもあります。
パパやママ達の本音
しかしながら、現代のパパやママ達にはこのような本音もあるようです。
- 大きいひな人形を買ってもらっても、マンションだから置く場所に困る。
- 年金暮らしの実家の両親に、お金を出させるのが申し訳ない。
- ひな人形の片づけ場所にも困っている。
- お金をかけないで、お祝いが出来るのが1番。
- ひな人形は場所を取るから、いらない。
- 思い出に残るように、手作りしたい!
核家族化が進み、マンション暮らしの家族が増えていますので、立派なひな人形を買ってもらっても飾る場所に困れば仕舞う場所にも困ってしまうという声まで!たしかに大型の段飾りは収納スペースも確保しなければなりませんね。また、実家の両親に金銭的な負担がかかるのも懸念材料の1つなのかもしれません。
- 初節句に着たい和風衣装7つとひな祭りや端午の節句の祝い方
初節句を迎える赤ちゃんの衣装に相応しい和装を紹介します。初節句を迎える女の子に贈る雛人形、男の子に贈る兜や五月人形の飾り方や片付け方、料理の準備、食事会の挨拶の例文なども併せて解説します。
可愛いお雛様を作りたい!オススメのアイディア集
手作りのお雛様の良いところは、お金をかけずに愛情をたくさん込められるところです。また、お人形の扱いも本格的なひな人形より神経質になる必要はなく、自分で作るとサイズも調整できるので設置スペースの問題もクリアできるでしょう。
不器用でも大丈夫!こちらでは、不器用な筆者ですら「これなら作れるかもしれない!」と思ったアイディアのみ厳選して載せています。ぜひ、参考にしてくださいね。
フェルトでお雛様を手作りしてみよう!
フェルト生地は表面がフワフワしているので、お人形にすると可愛らしい雰囲気にまとまります。準備するものはありますが、コストをかけずに完成度の高いひな人形を作ることができます。
材料
- ヒト型用のフェルト(肌色)…縦8cm×横10cmを2枚
- おひな様着物用のフェルト(ピンク)…縦7cm×横15cm
- お内裏様着物用のフェルト(水色や紫)…縦7cm×横15cm
- 着物の襟用のフェルト(白)…縦3cm×横15cm
- 髪の毛用のフェルト(黒or茶)…適宜
- からだ部分の綿
- 木工用ボンド
- ペットボトルの蓋(2つ)
- 飾り付けのビーズなど
作り方
- ヒト型を作ります。肌色のフェルト(縦8cm×横10cm)を縦に、折り曲げます。
- 頭と胴体部分を鉛筆で下書きして、広げたときに左右対称になるようにします。
- ヒト型を書いたフェルトを丁寧に切ります。
- 切ったヒト型フェルトに、目と口を付けます。表情はお好きにアレンジしても楽しいですね。
- フェルトの頭と胴体部分を針で塗っていきます。後で綿を詰めるので下側は明けて置きましょう。
- 人形に綿を詰めます。偏りがないように、しっかりと詰めて!
- 次に飾りやすくなるように、ペットボトルの蓋で台座を作ります。ペットボトルの蓋の回りにボンドを塗って、フェルトの入り口部分の蓋を閉めます。
- 髪の毛のパーツを作ります。後ろ髪部分と前髪部分を別々に作って、縫い合わせて、かつらのように人形にカポッとかぶせると簡単!人形の頭より若干大きめに作るのがコツです。
- かつらにボンドを塗って、頭にかぶせて頭と胴体部分は完成です!
- 着物フェルト(ピンクと水色)の上部に、襟部分のフェルト(白)を重ねておき、後ろ側の一か所をボンドで固定します。くるんだときにフェルトが自然に巻かさるように、全体を固定しないほうが良いかもしれません。
- その上に、人形を置きます。真ん中に置くようにしましょう。
- 右の着物を折り曲げて、ボンドで止めます。左側も同様に止めます。このとき、右襟が上になるようにしてくださいね!2枚の着物の間も少しだけボンドを付けて固定しておきましょう。
- 最後に下の部分を外側に折り曲げて、扇子・尺・冠や髪飾りなどを付けてあげて完成!ビーズやスパンコール、好きな色のフェルトで可愛くアレンジしてみてくださいね!
紙粘土でお雛様を手作りしてみよう!【タマゴ雛】
100円均一で売られている紙粘土を使って、手作り感満載の可愛らしいお雛様を作ることが出来ます。子供が幼稚園くらいになったら、一緒に作っても楽しい時間を過ごせますよ♪
材料
- 紙粘土…1パック
- 千代紙…2種類
- 色紙…2種類
- 金色の色紙…2枚
- 厚紙
- 絵具
作り方
- 紙粘土を卵のような形にしましょう。下の部分を平らにすることで、転がりにくくなります。これを2つ。
- 紙粘土をしっかり乾かします。絵の具をきれいに塗るコツは紙粘土がちゃんと乾かすことです!
- 卵型の紙粘土なので髪の毛の範囲、着物の範囲の目安を付けます。
- 着物の部分を書いていきます。着物の形をふちどり、乾いたら着物の色をのせます。
※模様を書くときは着物の色が乾いてからにしましょうね! - 絵具で顔の色を塗ります。肌色の絵の具で、真ん中の部分を塗っていきましょう。
- 髪を描いていきます。頭の部分は、茶色や黒い絵の具で塗ります。絵の具も一回一回きちんと乾いてから次の絵の具を塗らないとにじんでしまうので注意しましょう!
女雛はお団子状に丸めた紙粘土を載せても可愛いですよ☆ - 顔の色や髪の色や完全に乾いたら、顔の表情を書きます。細い筆で目と口を書きましょう。
- 扇子・冠・しゃくなどの小物を準備しましょう。金色の色紙で作ってください。
- 絵具が完全に乾いたら、6のお団子と8の小物をボンドで張り付けていきましょう。
- 金屏風を作ります。厚紙に金色の色紙を糊付けして、屏風のようにジグザグに折り曲げていきます。
- 金屏風を立てて、その前に手作りのお内裏様とお雛様を飾れば完成です!
おいなりさんでお雛様を手作りしてみよう!
食べられるお雛様も、可愛らしく華やかに食卓を盛り上げてくれるのでオススメです!
赤ちゃんはおいなりさんを食べられませんが、家族みんなで食卓を囲んで女の子の健やかな成長を願いましょう。
材料(10個分)
- 米…1合
- お稲荷さん用のお揚げ(便利な上に美味しいので、オススメ)
- うずらの卵…10個
- すし酢…70ml
- 海苔…1枚
- 白ゴマ…少々
- 青のり…少々
- 黒ゴマ…少々
- ケチャップ…少々
- しいたけ(砂糖としょうゆで味つけしたもの)
- きゅうり…適量
- にんじん…適量
- つまようじ…10本
作り方
- ご飯(かため)に、すし酢・細切りにした味付けしいたけ・白ごま・青のりを加えてよく混ぜます。
- 粗熱をとったら、ご飯を10等分に分けて、1つ1つ丸みを帯びた三角おにぎりにします。
- 次に味付け油揚げを、対角線で切ります。真ん中から切らないように気を付けて!
- 三角になったお揚げの一辺を切り開き、おにぎりにストールのようにかぶせていきます。これで胴体が完成。
- うずらの卵で、お人形の顔部分を作ります。海苔→髪の毛、黒ゴマ→目、ケチャップ→口と頬を作ります。
- 顔が完成したら、つまようじにさして、先ほど作った胴体部分にさします。
- ニンジンは扇型に切って、茹でておきます。
- きゅうりで、お内裏様のしゃくを作ります。水分はティッシュオフしていきましょう。
- それぞれに持たせて、お皿にキレイに盛り付けて完成です!
主役の子供が2、3歳頃なら、お花型のニンジンや星形のチーズなどをお皿の周りに並べてあげると喜びますし、食卓がパーッと華やかになりますよ!
本格ひな人形キットもある!
最近は、自分で本格的なお雛様を作ることが出来るキットが、たくさん発売されています。フェルトやおいなりさんのお雛様も可愛いですが、もっと本格的なものにチャレンジしたいのならおひな様キットを活用するのもおすすめですよ!
真多呂人形のお雛様手作りセットがおすすめ
お雛様の手作りキットと言えば木目込人形の老舗である「真多呂人形」の直営オンラインショップで販売されている手作りキットです。
初心者向けのキットから、少し手の込んだ人形を作るキットまで、いくつかのタイプがありますので、是非あなたのお好きなものをお選びください。
動画で作り方が確認できるので、不器用な方でも安心して作り進められるのも、魅力の1つです。自分で伝統的な木目込人形を作れるので達成感も味わえ、お雛祭りの食事会でも話題になりきっと盛り上がることでしょう。
お雛様はいつ飾る?
おひな様を飾るのは一年に一回。おひな様を飾る時期や期間にまつわるジンクスとしては「3月3日が過ぎたらおひな様早く片付けないと嫁に行くのが遅くなる」というジンクスが有名です。
親としては大切な娘に早々に嫁いでいってもらっては寂しいですし、むしろずっと家にいてほしいくらいなので一年中飾っておきたいのが本音ですが、それは置いておき、本来おひな様を飾る時期はいつからいつくらいまでがベストなのでしょうか?
3月3日の1週間前までにはおひな様を出すのが理想
前日にバタバタと雛人形を飾るのではなく、できることならば1週間前には飾り終わって、お雛様を愛でながら静かな気持ちで3月3日を迎えるのが理想です。
地域によっては、女の子の健やかな成長と健康を願って飾る日にも気を遣い、結婚式や店舗の開店など大切な行事を執り行う際に選ばれる【大安】の日をお選びになるようですが、忙しい現代では大安の日に都合がつかないことも多々あります。家族みんなでひな人形を飾ることができる日、さらに天気の良い日を選ぶと良いですね!
家族みんなが明るい気持ちで人形を飾ってあげることで、お人形もきっと喜んでくれるはずです!
知っておきたいお雛様のまめ知識
ところでひな祭りになぜおひな様を飾っているのかご存知でしょうか?
「ただ何となく、お雛様を飾っていた」「お雛様を飾る理由は、良く分からない」というパパやママも多いはずです。
そこで、【お雛様のまめ知識】も簡単にまとめてみました。子供が大きくなって質問されたときに役立つかもしれませんよ!
ひな人形のルーツ
ひな人形は、もともと2つのルーツが合わさって生まれたものとされています。
1つは、草やわらで作ったヒト型の人形で体を撫で、それによって悪いモノが移った人形を川に流すことで厄払いをしていたという「上巳の節句」と呼ばれる行事。
もう1つは、貴族階級に属する女の子達が、紙の人形でおままごとをしていた「ひいな遊び」です。
この2つのルーツが合わさり、桃の節句にひな人形を飾る風習が生まれたと言われています。
最初は「流しひな」が主流でしたが、江戸時代になり人形作りの技術が発達したことで「川に流す」のではなく「飾る」ものへと定着してきたのだそう。
上巳の節句は女の子の幸せを願う日
上巳の節句は女の子の健やかな成長と健康、幸せを願う日です。昔、ひな人形は嫁入り道中の際に持ち歩き災いが降りかかっても身代りになってくれる存在として、上流階級の人々に重宝されていました。
このような意味合いを持ったひな人形ですから、需要がすたれることはなく、徐々に「良い夫婦」になれますようにとの想いが込められて、男女対のひな人形が作られることになったということです。
3月3日になったのは江戸時代から
3月上旬の巳の日と制定されていた「上巳の節句」ですが、江戸幕府によって3月3日に制定されました。このタイミングで「上巳の節句=女の子の日」と定められ、男の子のための日は、兜やこいのぼりを飾る5月5日の「端午の節句」に定められたとのことです。
お雛様の由来や起源も知っているなら、ただ雛人形を飾ってちらしずしを食べるだけではない、伝統行事として3月3日の桃の節句をちゃんとお祝いできますよね。
「忙しいから、ひな人形を出す暇がない」「高いし、飾るのが面倒くさい」と言わずに、女の子の健やかな成長と幸せを願って、ぜひ【雛人形】をご自宅に飾って3月3日を過ごしてみませんか?
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赤ちゃんの行事は一生の大切な思い出になります。お七夜や初節句、お食い初めなどのしきたりや目的、由来など赤ちゃんにとっては一度しかないお祝いについて解説します。
女の子の健やかな成長を願おう!
ひな人形を購入するとなると、結構な金額がかかるものですが、手作りにすれば費用を抑えられる上に愛情をたっぷりと込めつつひな祭りをお祝いできるのでオススメです。
フェルトで作ったり、食べられるお稲荷さんで作ったりと、手作りなら色んなタイプを楽しめるのも魅力の1つです。ぜひ、今年はお雛様を手作りして、我が子の喜ぶ笑顔を見ませんか?1年に1度のひな祭りを、家族みんなで楽しみましょう♪