赤ちゃんに白湯は飲ませるべき?

赤ちゃんに白湯は飲ませるべき?メリットとデメリット&作り方

赤ちゃんに白湯を飲ませるて良いのか、悪いのか産科や助産師さんからは指導がないし母子手帳にも何も書いていないので戸惑ってしまうパパやママが多いです。飲ませるメリットとデメリットのご紹介と飲ませるとしたらいつから飲ませた方が良いのか、作り方や量についても解説します。

赤ちゃんに白湯は飲ませるべき?メリットとデメリット&作り方

水分は足りているの?赤ちゃんに白湯を飲ませる意味

赤ちゃんに白湯はあげるべきか、産後の健診でも特に指導がなく、育児書にも記載がないと、離乳食開始までにあげるべきか迷ってしまいます。

現代では「母乳やミルクで十分」という声もありますが、赤ちゃんの祖父母世代は白湯を赤ちゃんに与えていましたし、お風呂あがりや暑い季節は「やはり喉が渇くのでは?」と心配になります。

離乳食がはじまる前の赤ちゃんは母乳やミルクで水分補給もしていますが、その他に水分は必要なのでしょうか?赤ちゃんに白湯を与えることについては世代や医師、助産師によっても意見の分かれるところです。

白湯を飲む赤ちゃん

赤ちゃんに白湯は必要?メリットとデメリット

白湯とは沸騰させたお湯を人肌に冷ましたものです。赤ちゃんの祖父母世代は「必ず飲ませるように」アドバイスをしてくれますが、現在は産科や助産師から白湯を飲ませる指導がないのが一般的です。
けれど飲ませているママもいるので、飲ませたほうがよいのか、悪いのか悩んでしまいますよね。
そこで赤ちゃんに白湯を与えるメリットとデメリットをご紹介します。

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メリットがあるという意見

昔から赤ちゃんには白湯を与えますが、昔の人の知恵は今でもたくさん受け継がれているので白湯を飲ませることにもメリットがあるはずです。そこで、白湯はなぜ必要かという意見をご紹介します。

汗をかいた後の水分補給

お風呂上りや夏場のお昼寝、お出掛けで赤ちゃんは、たくさんの汗をかきます。白湯は赤ちゃんが脱水症状を起こすのを予防してくれます。おしっこの量が少ない時や汗をたくさんかいた後に飲ませてあげるママが多いです。

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水分不足による便秘を解消

離乳食が始まって水分が不足してくると、赤ちゃんも便秘になることがあります。白湯に砂糖やオリゴ糖を加えると、糖分でウンチが柔らかくなります。
一般的には、白湯を100mlに5gの砂糖やオリゴ糖を入れて20~30mlの量を飲ませます。ほんのり甘く感じる程度で十分なのであまり甘すぎないように気をつけましょう。

オリゴ糖は種類が豊富です。赤ちゃんに与えるものなのでなるべく純度の高いものを選ぶようにしてあげてください。

離乳食の練習

母乳やミルクだけ飲んでいると離乳食に上手くなじめないこともあります。白湯を与えて味に慣れさせると、水分の多い離乳食が抵抗なく進みます。
そこで離乳食の準備として、離乳食を始まる少し前の生後4~5ヶ月頃から飲ませるようにするパパやママもいます。

離乳食の練習で白湯を飲ませる

哺乳瓶に慣らす

母乳だけ飲んでいる赤ちゃんは哺乳瓶に慣れていません。もしもママが病気になったり母乳があげられなくなったときに、ミルクをすんなり飲ませられるように哺乳瓶を使う練習をができます。
哺乳瓶に慣れていくと離乳食がはじまりマグカップで水や麦茶を飲むのがスムーズにいきます。

ミルクで飲みにくいお薬と一緒に

赤ちゃんが風邪をひいた場合に処方される抗生物質の中には、粉末でミルクと一緒に飲むと味が苦くなってしまうものがあります。
白湯と一緒に飲ませると味が変わらないので赤ちゃんも嫌がりません。たしかに体調が悪いときは、ただでさえ嫌がってしまいそうなので白湯に慣れていると安心です。

デメリットがあるという意見

水分は母乳やミルクで取っているので他の飲み物は必要ない、というのが現代の一般的な考え方です。他に白湯を飲ませることの反対意見をご紹介します。

母子手帳には書いていない

赤ちゃんに白湯を飲ませることは母子手帳に書いてありません。また厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドによると「母乳・ミルクは、欲しがるだけ与える」とされていて白湯については書かれていないので、母乳やミルクだけを与えるのが一般的です。

授乳量が減る

ミルクを嫌がる赤ちゃん

お風呂上りや汗をかいた後にほんの少しだけ与えるはずが、白湯をたくさん飲んでしまうことがあります。
おなかがいっぱいになってしまい、母乳やミルクをあまり飲まなくなってしまうと赤ちゃんの健康やママのおっぱいトラブルが心配です。
栄養をしっかり取ってほしいというパパやママが多いので白湯を与えないことがあります。

手間がかかる

水道水を沸騰させるとトリハロメタンという物質の量が増えてしまいます。トリハロメタンは、水道水を殺菌する塩素と水に含まれている有機物が反応して発生しますが、臓器に悪影響があるとされています。
しかも沸騰すると2~3倍に増えてしまうので、小さい赤ちゃんに毎日飲ませることを考えると、安全性のため15分以上沸騰させる必要があり手間がかかります。

お金がかかる

水道水に抵抗があると、赤ちゃん用のミネラルウォーターやウォーターサーバーを使用してしまいます。けれど意外とお金がかかってしまい、家計の負担になることもあります。

昔のミルクの影響

ひと昔前の粉ミルクは、ミネラルやタンパク質が多く赤ちゃんのからだには負担となりました。
それを補うために白湯を飲ませましたが、今のミルクはバランスがよくできていて白湯は必要ないとされています。

水の過剰摂取が原因となる『水中毒』とは

一度にあまりに大量の水を飲んだとき、人の体は急激な電解質の変化に対応できずに『水中毒』となることがあります。水中毒は、血液が薄められてしまいナトリウムやカリウムなどが失われ、体調不良となる病気です。

赤ちゃんが水中毒になるほどに白湯を与えることも考えにくく、赤ちゃん自身も飲めないとは思いますが、水分の補給のためと水を飲ませるだけだと電解質の補充が不十分になることも。赤ちゃんは内蔵機能もまだ未熟でからだも小さいだけに気を付けてあげるべきなのかもしれません。

飲ませる場合は、いつから?どのくらい?

白湯を与えるメリットとデメリットがわかったと思います。飲ませるとしたらいつ頃からどのくらいの量を飲まるのが適切なのか紹介します。

いつから飲ませるかは様子をみて

新生児に飲ませるかについても意見が分かれますが、母乳やミルクに慣れさせるためにも新生児には白湯を与えないのが一般的です。
1989年と少し古い話なのですが、WHOとUNICEFが共同で「母乳育児を成功させるには、医学的必要のない限り新生児には母乳以外の栄養や水分を与えない」と発表しました。

産院で白湯についての指導はありません。いつから飲ませるかは、決まった時期があるわけではないので2ヶ月以降から「汗をかいて脱水症状が心配」など赤ちゃんの様子を見ながら判断していくのをおすすめします。

脱水症状の時は水を含ませる

目安量は20~30ml

赤ちゃんが摂る水分量は、目安として母乳やミルクを合わせて、体重1kgあたり1日100mlです。はじめは白湯をあまり飲んでくれません。スプーンでほんの少し飲ませるところからはじめてみましょう。一度にたくさん飲ませると器官に入ってしまってむせてしまうこともあるので少しずつ様子をみながら飲ませてあげてください。

水分を欲しがっているときは、20~30ml程度の白湯を与えるのがよいのですが、赤ちゃんの月齢や飲む量に合わせて調整してください。白湯でおなかがいっぱいになってしまうと、母乳やミルク、離乳食を受けつけなくなるので飲ませるタイミングには注意しましょう。

飲まない場合は飲ませなくてOK

赤ちゃんによっては、白湯が苦手なこともあります。母乳やミルクをたくさん飲めて便秘などのトラブルがなければあげなくてもOKです。もともと飲ませない方が良いという意見もあるくらいなので、あまり神経質に「どうしても飲ませないと」と考えて無理する必要はないです。

赤ちゃん用白湯の作り方&保存方法

赤ちゃんに飲ませる哺乳瓶は、はじめにしっかり消毒してあげてくださいね。人肌に冷めたかどうかママの手の甲に垂らしてチェックしましょう。

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作り方と手順

現代では白湯を飲んだり、作ったことがない方もいると思いますので、白湯を作る方法をお伝えします。

やかん

やかん

水をやかんに入れて火にかけます。沸騰したら弱火にしますが、水道水でつくる場合は、15~20分間沸騰させて火を止めます。それから人肌に冷ましてください。

電子レンジ

やかんなどで沸騰させた水を冷蔵庫で保管して、耐熱容器で飲む前にチンして白湯にします。これなら飲ませたいときにすぐに飲ませられるので便利です。ただし、電子レンジは熱くなりすぎることもあるので温度は必ずチェックしてくださいね。

ウォーターサーバー

料理や赤ちゃんのミルク用にレンタルされている家庭も多いですよね。お水とお湯の両方が使えるタイプで軟水なら白湯としても安心です。お湯はかなり熱いのでそのまま冷ますか、水を入れて温度は人肌にします。

保存方法・保管期限は?

細菌の繁殖などの衛生面を考えると、その都度作るのがおすすめですが、保存する場合は、密閉できるポットに入れて冷蔵庫に保管します。作り置きしたものは、その日のうちに使い切りましょう。

飲ませるかどうかはパパとママ次第

飲ませるかどうかはパパとママ次第

白湯を飲ませるか飲ませないかは、パパやママの考え方によって違います。基本的には与えなくても何の問題もないので、あまり神経質に考えないのが一番です。与えるときは、赤ちゃんへの必要性などを考慮して適切な量をタイミングをみて飲ませましょう。