ミルクの正しい作り方と管理方法

ミルクの作り方のコツは?安心安全な作り方と管理方法

ミルクの作り方のコツを紹介します。初めて育児をするママやミルク作りに慣れていないパパにも分かる湯冷ましや消毒の仕方、赤ちゃんが安心安全にミルクを飲める温度などを詳しく紹介します。赤ちゃんが安心安全に飲めるように外出先でのミルク作りのコツも解説します。

ミルクの作り方のコツは?安心安全な作り方と管理方法

安心安全なミルクの正しい作り方

赤ちゃんにミルクをあげることは分かっているけど、いざミルクを作ろうと思うと「ミルクに使う水はミネラルウォーターがいいの?」「哺乳瓶はいろいろあるけど選ぶ基準は?」と細かい部分で疑問や不安がどんどん出てきます。正しいミルクの作り方をみて、安心で安全なミルクを作ってあげましょう!

1.まずは手を洗うこと・綺麗なタオルで手をふくことが大切

赤ちゃんのミルクを作るために手を洗うママ

赤ちゃんのミルクを作ることを「調乳(ちょうにゅう)」といいますが、調乳前にやらなければならないけど忘れがちなことが「手洗い」ことです。家の中だから安全と思いきや、床から30cmの空間は細菌や雑菌が特に繁殖しやすいエリアです。
大人だけの家族なら抵抗力・免疫力があるので神経質になる必要はありませんが、まだ抵抗力・免疫力のない赤ちゃんにとっては危険な菌も多いです。

目に見える汚れはなくても、何気なく床についた手、スリッパを触った手が危険です。またせっかく洗った手も1日中使った後のタオルでふいたら、タオルで繁殖した菌が反対に手についてしまいます。毎回きれいなタオルを準備するのはちょっと…と思うなら、調乳をしている間は、使い捨てのペーパータオルを用意すると大変便利です。
パパやおばあちゃんなど他の人が調乳する際にもきちんと手を洗いきれいなタオルでふくようお願いして必ず実践してもらいましょう。

2.添付の計量スプーンで量を計る

哺乳瓶に粉ミルクを入れるママ

粉ミルクの計り方ですが、粉ミルクの量・粉ミルクを先に哺乳瓶に入れるのかお湯が先なのかは各メーカーによって異なるので、必ず缶に記載されている分量や作り方を守ることが大切です。

計る際は、粉ミルクに添付されている計量スプーンを使い、缶のふちなどにあてて粉ミルクが計量スプーンのふちとぴったり高さが同じになるよう、すりきりで計ります。それより多くても少なくても正しい計測はできません。
使った計量スプーンは缶には戻さず、毎回洗ってキッチン用の消毒液につけ消毒し清潔な容器に入れて保管します。

3.沸騰後に冷ました70度のお湯でミルクを溶かす

消毒中の赤ちゃんが飲み終わった哺乳瓶

ミルク作りに欠かせないのはお湯です。その温度は一度沸騰したものを少し冷ました70度という鉄則のルールがあります。
70度の温度を測るにはクッキング用の温度計で計るのが一番ですが、市販の調乳ポットや電気ケトルは、すぐに沸騰して70度くらいの温度で保温してくれるものもあるので、ここは必要経費と思ってひとつ用意するのも良いと思います。

さて、赤ちゃんが飲むためにはそれをいったん人肌くらいの40度まで冷まします。だったらはじめから40度くらいで調乳すれば良いのではという声も聞きますが、それはとても危険な考えです。

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70度より低いとダメな理由

適温のミルクをごくごく飲む赤ちゃん

日本製の粉ミルクは厳しい衛生環境で作られているのでもちろん安心です。ただWHO(世界保健機関)は2007年に、ごく微量ですが粉ミルクや溶かした粉ミルクに菌が混入している可能性があり完全に無菌状態の粉ミルクというものは現時点では存在しないだろうと発表しました。その菌の中でも問題視されているのが以下の2つです。

  • 「サカザキ菌(Cronobacter sakazakii)」
  • 「サルモネラ菌(Salmonella enterica」

実際に、WHO の報告でも、2002年にアメリカ、2004年にニュージーランドとフランスで、これらの菌による被害が報告されています。その菌に対し有効な対策としてWHOが指導していることが、「調乳時における病原菌の殺菌処理の履行(70°C以上の湯で溶かすことなど)」です。

70度より高いと…熱湯NGの理由

ミルクを飲みながら寝てしまった赤ちゃん

それならば、グツグツと煮えた熱湯で調乳すれば安心かというと、それも困ることが起きてしまいます。あまりに高い温度で調乳してしまうと、元々熱に弱い「ラクトフェリン」や「ビタミンC」などの栄養素の多くが壊れてしまうからです。
また、やけどや調乳器具の破損の危険もあるので、70度前後が最適です。

粉ミルクの溶かし方のポイント

粉ミルクがだまになってうまく溶けないことがあります。粉ミルクをうまく溶かすには、はじめは70度のお湯を哺乳瓶の2分の1くらいの量までにして粉ミルクをよく溶かした後に、全体のお湯をそそぎ混ぜるのがコツです。

粉ミルクの量は、先に触れた「添付の計量スプーンで計量」のところに書いたポイントで計り、溶かす際は、円を描くように哺乳瓶をやさしくクルクル回してから細かく振るとミルクが良く溶けます。

このときに注意が必要なのは用具を置く場所です。どんなに滅菌した哺乳瓶や乳首を用意しても、ミルクを作る過程で、何気なくテーブルなど置いてしまうと雑菌が乳首に付着してしまいます。用具を清潔なまま置けるように調乳用の清潔なおぼんを用意する、テーブルに新しいキッチンペーパーを敷く、キッチン用の除菌スプレーでテーブルを除菌すると安心です。

4.人肌の40度までミルクを冷ます

一人でミルクを飲む赤ちゃん

粉ミルクが哺乳瓶内のお湯全体にうまく混ざっているのが確認できたらミルクの出来上がりです。今度は、赤ちゃんがおいしく安心して飲めるように、人肌の40度くらいまで冷ましてあげることが必要です。

流水・冷水で冷ます方法

出来上がった哺乳瓶の乳首やキャップがきちんとしまっていることを確認したら冷まします。水道水を流しながら流水で冷やす方法が伝統的です。
水がもったいないという方は、洗いおけなどに氷をいれた冷水を用意しその中に哺乳瓶を入れ上下が平均して冷めるよう哺乳瓶を回しながら冷まします。

この際、ガラス製の哺乳瓶の方がミルクの冷めが早いと言われています。夜中の授乳や慣れないパパにお願いするときは、ガラス製の哺乳瓶を使うのがおすすめです。

湯冷ましで冷ます方法

粉ミルクが溶けるよう2分の1くらいのお湯で溶かすのがコツとお伝えしましたが、その後、お湯を足す際に70度のお湯ではなく、白湯(さゆ)や湯冷まし(ゆざまし)を使う方法です。

白湯も湯冷ましも、一度沸騰させた後のお湯のことを言いますが、湯冷ましはそれを冷やしたぬるま湯や水のことをいいます。

湯冷ましの作り方は、一度沸騰させたお湯を、熱湯OKの冷水筒や冷水ボトルなどに入れ冷蔵庫で保管します。お湯は常温で30分以上おくと夏場は雑菌が繁殖することもあるので、5分くらい粗熱をとったら、すぐに冷蔵庫に入れて保存することが大切です。作った湯冷ましは1日で飲みきり、残った湯冷ましは、大人が飲むか破棄してください。

ミネラルウォーター

赤ちゃんのミルク作りに使うミネラルウォーター

体に良いおいしいお水というとミネラルウォーターを思う浮かべる人が多いと思いますが、赤ちゃんのミルク作りには基本的には不向きです。主な理由は2つあります。

1つは、内臓が未発達の赤ちゃんには、ミネラルウォーターに含まれる多量のミネラル成分をうまく分解・消化できないので、赤ちゃんの胃や腸、腎臓に大きな負担となってしまうからです。

粉ミルクの中にはすでに赤ちゃんの成長に必要なだけのミネラルは含まれているので、ミネラル成分のバランスを崩してしまうことにもなります。ちなみにミネラルウォーターの中のミネラル成分は沸騰させても無くなりません。

2つめは衛生面。国内のミネラルウォーターは厳しい安全基準がありますが、それでも、メーカーや商品によって殺菌・滅菌の方法はさまざまで、スーパーなどで提供している水の中には水道水をろ過しただけのものもあるなど抵抗力の少ない赤ちゃんには危険な場合もあります。

外出先や緊急避難時などどうしても一時的にミネラルウォーターを使う場合には、

  • 国産のメーカーのもの
  • カルシウムやマグネシウムなどミネラル成分が少ない(=硬度が少ない)ミネラルウォーター
  • ミネラル成分を含まない「赤ちゃん用の市販水」か「純水」

を選ぶことが大切です。硬度(こうど)とはミネラルウォーターのラベルなどに書いてあるミネラル成分を含む量を表したもので、日本国内のミネラルウォーターは比較的量が少ない「軟水(なんすい)」が多く、欧米のヴィッテル、エビアン、コントレックスなどは硬度が高い「硬水(こうすい)」に分類できます。選ぶ際は1リットルあたり60~8mg以下を目安に選ぶのが基準です。

5.飲み頃の温度をチェック

ミルクを飲み満足げに寝る赤ちゃん

最後は、温度チェックです。ミルクが熱すぎてはやけどしてしまうし、ぬるいと飲んでくれないことが多いです。温度の目安は人肌の40度前後で、例えるなら夏場だとちょっと熱めに感じるお風呂のイメージですね。

二の腕の内側でチェック

昔ながらの方法は、冷ましたミルクを敏感な二の腕の内側に1~2滴たらしてみて、少し温かいと感じる程度が目安です。乳首によっては、哺乳瓶を傾けただけでは垂れてこないものがあったり、パパだと感じにくいという欠点もあります。

色で教えてくれる商品を使ってチェック

ミルクの飲み頃の40度、溶かすのに最適な70度を色で教えてくれる「ミルク飲み頃チェッカー」という商品が500円くらいで販売されています。どうしても不安というママや慣れないパパにお願いするときは用意しておくと便利かもしれません。

6.作ったミルクの消費期限

赤ちゃんのミルクの作り方を解説するママ

先ほど、「サカザキ菌」と「サルモネラ菌」の怖さと70度以上のお湯で溶かすことが最善の対策となることをお伝えしましたが、WHOはその中で「ミルクの保持時間や授乳時間の短縮がリスクの削減に効果的であることがわかった」とも追記しています。

栄養がたくさん含まれた粉ミルクは空気中や身の回りに自然とある菌にとってもおいしく、それらがとても繁殖しやすいという注意すべき点があります。
よってWHOも、たとえ赤ちゃんが口をつけていなくても、作ってから2時間以上経過したものは必ず破棄することを指導しています。また飲み残したものも雑菌が繁殖しやすいので、もったいない気持ちもありますが破棄しましょう。

外出時のミルクの作り方

赤ちゃんが大きくなってくると健診や家族で遊びに行くなど、お出かけする機会も増えてきますよね。そんなとき困るのが外出先でのミルク作りです。ここでは外出先でのミルク作りのポイントをお伝えします。

ミルクの作り方の手順やポイント

ミルクを飲み終わり遊ぶ赤ちゃん

ミルク作りの手順は基本的に変わりませんが、素早く清潔にミルクを作るために、便利なアイテムをご紹介します。

スティックタイプやキューブタイプの粉ミルク

手洗いや衛生面が完璧ではない外出先では、スティックタイプの粉ミルクやキューブタイプのミルクが持参しやすく清潔なのでおすすめです。
スティックタイプの粉ミルクは森永やビーンスタークなど国内大手メーカーが作っていて1本に対し100mlのお湯などと目安も分かりやすく慣れないパパやおばあちゃんでも計量しやすいのが特徴です。また粉ミルクに手が触れる心配がないのも安心です。

国内メーカーの明治は世界初のキューブタイプのミルクを販売していて、こちらも1個に対し40mlのお湯など計量が簡単で、キューブを袋から押し出すように哺乳瓶に直接入れれば手を触れる心配はありません。こちらの商品も添加物を一切含んでいないので安心です。どちらのタイプも開封しなければ、長期保存できるので災害時用に準備しておきたいアイテムですよね。

お湯を持参する

短時間で外出先に授乳用のお湯のサービスが確実にあるなら良いのですが、お出かけ時間が長くなるようなら2回分くらいのお湯を持参することをおすすめします。なぜなら、たまたま前の人でお湯がなくなってしまうなど何らかのトラブルで、すぐにお湯が入手できなくて困ったことがあるという先輩ママの声があるからです。

お湯の持参には調乳用のマグボトルが便利です。はじめに熱湯をいれておけば通常3~4時間は70度前後で保温してくれ、哺乳瓶に注ぎやすい形状になっていることが最大の特徴です。ママが使っていた普通の携帯マグカップでも対応できますが、熱湯を入れてOKか(耐熱温度)また熱いお湯を哺乳瓶にうまくそそげるかを事前にチェックしておくと、外出先での失敗もありません。

災害時にも便利な市販のペットボトルの水

赤ちゃんのミルク作りのために準備しておきたい水

水も持参したい重要アイテムです。市販されているペットボトルの赤ちゃん用の水なら、使い終わりに捨ててこられるので便利です。また災害時用に1~2箱は用意しておくと安心です。

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軽くて衝撃に強いプラスチック製の哺乳瓶

プラスチック製の哺乳瓶が軽くて割れにくく、外出にはとても便利です。長時間になりそうなときは2本持参すると安心です。
乳首は飲み慣れているものでないとミルクを飲まない赤ちゃんが多いので、できれば自宅で使っている哺乳瓶と同じメーカーの哺乳瓶にすると乳首も同じものが使えますよ。
ただメーカーや商品によっても違うので、買う前には必ずお店などで確認してください。その他、調乳する際に小さなマットのようなものがあると、何かをちょっと置くのに便利です。

お湯を提供している授乳室があるか電話で確認

ママのために準備されている授乳室

授乳室を設置している施設は増えてきましたが、すべての施設でお湯の提供があるとは限らないので、インターネットや電話で事前に確認する必要があります。
またお湯を提供してくれるような授乳室がある外出先は限られてくるので、急な出来事(臨時休業、交通事情や都合で行先変更など)に備えて、周辺や行き帰りの道中で2ヵ所くらい探しておくと安心です。

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ミルク作りに必要な道具一覧

ミルク作りに使う道具はママが経験を重ねていくうちに、必要なものや不要なものがだんだん分かってきますが、ここでは基本の必須アイテムをご紹介します。

哺乳瓶はミルク作りの必需品

ガラス製、プラスチック製の2つがあります。サイズも120ml~240mlとメーカーによってさまざまです。
赤ちゃんが1回に飲むミルクの量は生後3~4ヶ月から200mlを超えることがほとんどなので、240mlで0ヶ月から対応の哺乳瓶を選ぶママも多いです。

乳首・キャップ(ふた)

赤ちゃんがミルクを飲むための哺乳瓶のふた

乳首だけは、月齢ごとに合うものを細やかに選ぶ必要があります。それは乳首によってミルクの出方が大きく違うので、下の2つの特徴を参考にしてくださいね。またキャップはミルクを水で冷ます際や持ち運ぶ際に乳首に菌がつくのを防ぐので必ず用意したいアイテムです。

丸穴タイプ

一般的なタイプでSS~Lサイズまで赤ちゃんの成長にあわせてサイズ変更する必要があります。新生児から生後3ヶ月くらいまでは飲む力が弱くうまく吸えないので、ミルクが出やすい丸穴を使います。哺乳瓶をかたむけるとミルクがぽたっと垂れるタイプです。

スリーカット・クロスカット

飲み口がY字にカットしてあるのがスリーカット、十字にカットしてあるのがクロスカットです。赤ちゃんの飲む力によってミルクの出る量が変わるので、成長に合わせて買い替える必要はありません。ただし一般的に、飲む力がつくとされる生後3ヶ月以降からの使用とされています。哺乳瓶をかたむけてもミルクが垂れません。

また天然ゴム製、イソプレンゴム製、シリコン製など素材の違いもあります。昔はそれぞれ特徴の差が大きくありましたが、今はどれも柔らかく赤ちゃんが飲みやすいように作られているので、赤ちゃんが飲むか飲まないかは、口当たりや臭いなど赤ちゃんの好みといえます。また、素材によって熱に弱い、薬品に弱いといった短所があるので、消毒方法を基準の1つとして選ぶことも大切です。

粉ミルク・ミルクケース

月齢にあった粉ミルクを用意します。長期保存できて外出時や非常時に役立つスティックタイプの粉ミルクやキューブタイプのミルクも準備しておくと役立ちます。
また、事前に計量した粉ミルクを2~3回分一時的に保存できるミルクケースも販売されています。夜中の授乳やパパにお願いするとき、急な外出時にあると便利です。

調乳ポット

ミルクを溶かす70度前後でお湯を保存。夜中の授乳やパパにお願いするとき特に役立ちます。

調乳マグボトル

外出時のお湯の携帯用に。哺乳瓶にそそぎやすい形状が便利です。

粉ミルクケース

哺乳瓶、調乳マグボトル、スティックタイプの粉ミルクなどがまとめて入れられます。内側は保温バックになっていて安心です。

ミルク作りに必要な道具の消毒

ミルクを消毒するための電子レンジ

使用後の哺乳瓶は哺乳瓶専用ブラシや乳首ブラシ、小物は赤ちゃん専用のスポンジを準備してやさしく丁寧に洗います。その後、さらに以下の3つの方法で除菌することが必要です。それぞれの特徴を紹介します。

煮沸

昔ながらの方法で、きれいに洗った哺乳瓶や乳首をそれらがすっぽり浸かるくらいに水をはった鍋に入れます。それを火にかけます。沸騰したら火を少し弱め、乳首は3分、哺乳瓶は5分~7分その鍋の中で加熱消毒します。
終わったら哺乳瓶ハサミでつかみ出し、哺乳瓶ラックや清潔な場所に干して中までしっかり乾かします。乾いたらフタがついたケースなどに保管します。乳首によっては熱に弱いので注意が必要です。

薬剤消毒

きれいに洗った哺乳瓶や乳首を薬液に1時間ほどつけて除菌する方法です。つけておくだけなので簡単ですが、薬液の臭いが気になる人もいます。
記載されている分量・時間でつけこみが終わったら、哺乳瓶ハサミで取り出します。水ですすぐかそのまま使えるものもあるので、自分にあったものを選びましょう。乳首によっては薬剤に弱いのでつけこみ時間など注意が必要です。

電子レンジ消毒

専用のケースに入れ、電子レンジで5分ほどチンして除菌する方法です。除菌後はそのまま保存ケースにもなるので便利です。電子レンジにある程度大きさが必要なのでサイズを確認する必要があります。

粉ミルクの管理

赤ちゃん用の粉ミルク

粉ミルクは栄養がたっぷりなので、雑菌が繫殖しやすいことが特徴です。粉ミルクを管理するときの注意点を確認しましょう。

保存方法

計量後はしっかり蓋をします。できればさらに、この缶ごとまるまる入るような密閉容器や密閉袋に入れると目に見えないダニが侵入する可能性をかなり低くできます。
完全に密封したら、湿度の低い直射日光のあたらない場所に常温で保存します。

冷蔵庫や冷凍庫での保存はNGです。理由は、冷蔵庫から出したとき、冷たくなっている缶の内側と外気との温度差で粉ミルクの缶の中に湿気できて固まりができてしまうからです。ミルクメーカーも常温保存を指導しています。

消費期限

開封後の粉ミルクの賞味期限は1ヶ月です。空気の湿気や酸素で味が劣化するだけでなく、ビタミン類の栄養素の減少も報告されています。また雑菌の繁殖も心配です。ミルクの使用量が少ないママはスティックタイプやキューブタイプのミルクを使う方が経済的なことが多いです。

付属の計量スプーンの管理

付属の計量スプーンは、湿気や雑菌の混入を防ぐために缶に戻してはいけません。メーカーによっては耐熱製のスプーンになっているので、哺乳瓶と一緒に消毒できる場合もあります。

ミルクはみんなの育児を楽しく助けてくれるもの

ミルクの作り方はいろいろ気を遣うことも多く大変ですが、どんなママも育児とともに慣れて自分なりのコツをつかんでいきます。ミルク作り数ヶ月で、調乳に適切な70度を哺乳瓶にちょっと触れただけで分かるというママもいるので心配しなくても大丈夫ですよ。

またこれを見ているパパ、おばあちゃん、おじいちゃんもいらっしゃると思います。母乳はママだけの特権ですが、粉ミルクがあれば、これを通じて赤ちゃんとより一層の深いふれあい、強い絆が生まれ育児の自信につながります。

今のミルクは栄養も味も母乳に極めて近いので、ミルクのママも、混合のママも、パパ、おばあちゃん、おじいちゃんも安心して赤ちゃんにミルクをあげてください。その自信と心の余裕が、優しい笑顔をつくり、赤ちゃんが安心する心地よいミルクタイムを作ることができます。

毎日のことで大変ですが、こんなに小さくてかわいい時期はあっという間に過ぎ去り、二度と戻ってきません。ミルクを飲みながらうっとりする赤ちゃんの可愛い顔を楽しみながら、今の貴重なひと時を、ぜひ楽しんでほしいと思います。