授乳中の異常な食欲を抑える方法が知りたい
お腹が空いて、仕方がない!
赤ちゃんは生後5~6ヶ月の離乳食開始前まで、母乳やミルクの栄養のみで大きくなります。出生時は3000gほどの赤ちゃんは、生後5ヶ月には約6キロまで成長します。わずか数ヶ月で倍近い体重に。
実は完全母乳育児のママは、1日に507キロカロリー、例えるとおにぎり3個分のカロリーを母乳として赤ちゃんに与えているのです。そのため、授乳中に異常な食欲があるのは、決しておかしなことではありません。
しかし、授乳中のママの中には、いくら食べても満腹感を得られない状態に陥ってしまうことがあります。いつもより多めに食べていいのは間違いないのですが、当然限度はあって、摂取カロリーが必要カロリーを超過すれば、太るのは必至です。
授乳中の食欲を抑えるために先輩ママが実践した方法
授乳中の食欲に立ち向かった先輩ママが「効果あり!」と感じた方法やおすすめの食材、おやつをご紹介します。抑えられない授乳中の食欲と格闘中の方は、ぜひ参考にしてみましょう。
小分けにして食べる、食べたものを記録する
抑えられない異常な食欲に立ち向かうには、食生活の改善が欠かせません。1度に大量に食べるより、小分けにして食べる。水分を十分に補給し、空腹感を失くすなどの方法をとったママの体験談です。
「自分が食べたもの必ず紙に記録する」という意見もあり、これはレコーディングダイエットという方法です。記録をつけることにより、自分を客観視でき、食べ過ぎを防止に役立ちます。
1日5食生活で満足度アップ
ひかり(27歳)
産後1ヵ月くらいまでは、新生児のお世話に追われて、ご飯を食べる暇もなかったのですが、2ヵ月を過ぎた頃から授乳を続けているうちに、すごくお腹が空くようになりました。食べた分、母乳になって、赤ちゃんへ栄養が行き渡っているということなのでしょうが、出産前はご飯もお茶碗1杯だったのが、産後2~3杯食べるようになって主人も私もびっくりしました。
授乳のおかげで、体重は特に増えることもなかったのが幸いだったと思います。が、食欲の赴くままに食べてたらいけない!と感じていたので、食欲が気になる頃からはなるべく1回の食事量を少なめにする代わりに、食べる回数を増やすようにしました。
1日3回の食事量を1日5回くらいに分けるイメージです。お菓子もチョコレートが大好きで、よく食べていたのですが、あまり食べすぎないように量を決めていました。
食欲自体は子が1歳を迎える前には自然と落ち着き始めました。2年と3ヵ月程母乳を与えていましたが、小分けで食事をしていたお陰か、体重も増えすぎることもなく現在は産前とほぼ同じ体重に戻っています。
自分がどれだけ食べたか紙に書く
島文子(40歳)
出産後ひと月たった頃、体調も回復してきたし、ちょっとずつ赤ちゃんのお世話にも慣れてきました。
完全母乳だった私は母親世代の人から「母乳で栄養を取られるからなるべくたくさん食べた方がよい」。先輩ママから「母乳の間はどれだけ食べても太らなかったよ」などと言われたことをいいことに、食事のあとにスナック菓子と袋入りのパンをぺろっと完食する生活でした。妊娠期間中ほぼつわりっぽい症状が続き、常にむかむかとしていて食事が満足にできなかったので、反動もあってそんな食生活になってしまっていました。
でもある時、自分の食べている量を冷静に考えてみました。明らかに食べ過ぎです。1日に自分が食べた全てのものを紙に書き出しました。するとすごく冷静になれて、適正な食事量を意識できるようになりました。見える化したことで、食欲も落ち着いてきました。
母乳は満1歳まで続きましたが、母乳をやめてから体重は産前と変わらなくなりました。産後ひと月~半年くらいは3キロほどプラスだったので、自然と減ってきたので良かったです。
水分補給はしっかりと!
こゆの(30代後半)
授乳が始まったばかりの頃は、出産で体力を限界まで使いきった感じがしていて、食欲よりも睡眠欲の方が勝っていました。しかし、授乳のペースも落ち着き、赤ちゃんのお世話に慣れてくると、「食べたい」といった意識がムクムクとわいてきました。
大体半年ほど経った頃かと思いますが、塩気のあるお菓子が無性に食べたくなって、夜中であっても揚げ餅などの高カロリーなお菓子をついつい食べていました。さすがに食べ過ぎだと思い、食欲を抑えるために水分を摂るようにしました。
お腹が空いたらフルーツドリンクなどを飲んで、あとはカロリーの低いヨーグルトなどで食欲をおさえるように意識しました。
食欲がおさまってきたのは1歳で卒乳する少し前くらいの時期です。
産後8ヶ月くらいまでは体重増加の一途でしたが、子供が1歳半を過ぎる頃には妊娠前の体重に戻っていたので安心しました。
必要な栄養素はしっかり摂取!食材や献立を意識する
「食べたい!」という欲求に対しては、必要な栄養素を摂取することで応える。食欲をごまかすというよりも、食べる内容を工夫したママの体験談をご紹介します。
授乳中の食欲は、体が母乳を作るためにエネルギーを必要としているサインでもあります。そのため、無理な食事制限を行うのは、赤ちゃんのためにも良くありません。
量も問題だけど、食べ物の内容も大事!
日台まりも(25歳)
私は、産後なかなか母乳が出ませんでした。混合で育てつつ、母乳をあきらめず与え続けたら、時間はかかりましたが何とか完母で育児できるようになりました。
母乳育児は、甘いもの脂っこいものなどなど食べるとよくないと聞いていましたが、大好きなチョコレートがやめられずちょくちょく食べてしまっていました。旦那が肌が敏感なためか娘も肌が弱く、ラーメンを食べたせいなのか乳児湿疹が酷い時期もありました。
そうした経験もあり、ミルクを足さなくて良くなったころから、油物や糖分は控えめにしました。食欲を抑えるために何かするというよりは、脂や砂糖など、食べる物に気を配るようにしたんです。
今娘は1歳2ヶ月になりますが今だに母乳で育てています。母乳育児を始めたばかりの頃は、食事制限をすると余計ストレスも溜まってしまうので、無理なくが一番いいかと思いました。
授乳中は無理に我慢しすぎない
とっすう(28歳)
産後、授乳が始まってすぐから食欲が増しました。食事の量はもちろん増えましたし、食事の時間以外にもすぐお腹がすくようになって、おやつもいつもより多めに食べていました。授乳中は、無理に我慢してはいけないと思い、お腹が満たされるまで食べていました。
ただ、胸が張って辛かったので、白米やお餅や乳製品など、母乳がよく出るようになると言われる食材は控えて、野菜などを多く食べるようにしていました。私はお餅が好きなので、お正月にお餅が食べられないのは辛かったです。
子どもが8ヵ月になった頃に母乳が出なくなり完全ミルクに切り替えたのですが、このままの食事量では太ると思い、おやつを我慢するようになりました。どうしても食べたくなるときは、あめ玉でごまかす方法を覚えました。あめ玉は、しばらく口の中で味わえるので、おすすめです!
産後1年くらいで食欲も落ち着き、体重も妊娠前の体重まで戻ったので、おやつも解禁しました。
和食中心の献立を意識
ひめママ(40代前半)
産後まもなく食欲が増加しました。「母乳が出ているのだから、食べ過ぎくらいでちょうどよい」と考えていたのですが、ちょっと食べ過ぎていたのでしょうね。体重も増加しましたし、乳腺炎にもなってしまいました。
しかし、食べたいものを食べないとストレスもたまります。そのため食べることをあまり我慢せず、質にこだわるようにしました。油分・糖分が多い物は控えるようにしました。
それでも食べ過ぎかな?量を抑えたほうがいいかな?と思うときは、飴などを舐め、口寂しくないようにしていました。母乳育児は2歳近くまで続きましたが、母乳育児終了と同時に食欲もおさまってきたように思います。
うちの子はよく母乳を飲む子だったので、授乳中はかなりの食欲でしたが、それほど太ることもなく、体型を維持できました。質の良い食事をして、良い母乳を出して、たくさん飲んでもらう。子供にとっても自分にとってもよいですよね。
ご飯、パンなど、炭水化物を多めにとる
斎藤優香(29歳)
私が母乳育児を始め食欲が増したのは産後2ヶ月くらいからです。最初は母乳もあまり軌道にのっていなかったので、軌道に乗り出した2ヶ月くらいから食べてもお腹がすくようになりました。
白米など、授乳中は体は炭水化物を求めていると聞いたので、ご飯は多めに食べて、間食はスナック菓子よりは、パンを選ぶようにしました。
離乳食が始まり母乳の間隔があくようになってきた8ヶ月くらいからは少し食欲もおさまってきました。また、外出もしやすくなったため、外にでると家にいる時間も少なくなってきたので自然と間食も減りました。
1歳手前で母乳をやめて、中々減らなかったプラス3キロだった体重も公園に行ったり自転車に乗ったりして動くようになり自然と戻り、今は1歳3ヶ月ですが元の体重になりました。
断乳後も食欲が治まらない不思議…
あちゃ太郎(27歳)
最初の2ヶ月くらいは、食べるよりも、寝る方が大事で、あまり食欲はありませんでした。しかし、子供が3ヶ月にもなると、寝ている間にソファーで横になりながら、お菓子をボリボリ。時間がとれるようになってきたので、夕飯のおかずも大量に作ってしまう事態に。旦那によく「野菜がない!」と言われるほど、肉料理ばかりになっていました。
しかし、産前の倍の量はご飯を食べているにも関わらず、母乳をあげているからか、生後4ヶ月まで体重はほとんど変わりませんでした。その後、4ヶ月から混合にし、5ヶ月には断乳をし、6ヶ月半には仕事復帰をしました。
問題は、ここからでした。断乳したにも関わらず、授乳中に同様に食欲は治まらず、仕事を復帰する頃には産後すぐの体重と変わらないくらいに!仕事に支障が出ると思い、減量を試みることにしました。
一度大きくなってしまった胃はすぐに小さくはならないので、野菜をメインの食事を増やし、夜は炭水化物を抜き、お菓子を食べずにガムを噛むようにしました。
産後1年でやっと妊娠前の体重に戻ることができました。その間の体重の増減±10キロです。
これが良かった!授乳中におすすめの食材やおやつ
先輩ママが積極的に食べていたものを教えてもらいました。
授乳中の止まらない食欲とうまく付き合うためには、低カロリーで腹持ちが良い食材などを、積極的に食事やおやつとして食べると、無理せず、体重の増加を食い止められます。
おやつは、やきいもを常備!
もちもちママ(30代前半)
出産して退院する頃に、授乳をしているとすぐにお腹が減って、病院のご飯以外にお見舞いで貰ったお団子をついつい食べてしまっていました。
退院後は、義理の姉から母乳が美味しくなるレシピ本を貰い、その中に「甘いものや脂っこい食事やお菓子は母乳をまずくする」と書いてあり、今までの食事内容を反省しました。でも、おやつを止めるとやっぱりお腹が空きます…。
その後、おやつとして、腹持ちの良い焼き芋を食べるようにしました。大体小さめのさつまいもを1本くらい食べていました。水分もたくさん摂るようにしていたので、便秘にならないし、それ以上は「食べたい!」という気持ちにはなりませんでした。
ヘルシーな食事内容だったので、体重は妊娠前に産後3ヶ月くらいで戻りました。さらに、卒乳後は育児の忙しさから、食欲もおさまりました。
産後太りを救った炭酸水
ざぶちゃん(40歳)
出産してから、ずっと母乳のみの育児をしていました。妊娠中から食欲は旺盛だったので、産後直後は更に食欲が増してしまい大変でした。
朝昼晩の食事はもちろん、夜中の授乳中にも、ビスケットなどの小さな個装のお菓子を食べていた時期もあり、産後の体重はなかなか減りませんでした。
食欲もさることながら、とにかく喉が渇いて仕方がなく、水やお茶も欠かせなかったのですが、ある日無糖の炭酸水を買ったところ、とてもおいしく、それからは欠かせないものになりました。
無糖なのでカロリーゼロ、満腹感も得られるので食欲のコントロールにちょうど良く、飲み始めてからは順調に体重が落ちました。
母乳は三歳半までつづけ、その頃は食欲もだいぶ落ち着いていましたが、体重は元の体重プラス2キロくらいでした。卒乳後は、一年ほどで元の体重に戻りました。
おもちがおススメです!
y.mama(27歳)
母乳育児を始めて食欲が増したのは産後2ヶ月くらいからでした。初めの1カ月はとにかく慣れない育児や寝不足、疲れからむしろ食欲はあまりありませんでしたが、少し余裕が出てきた2ヶ月目くらいから段々と食欲が戻ってきました。
甘いもの、脂っこいもの、スーパーのお惣菜コーナーなどに行くと、誘惑に駆られる日々。しかし、甘いもの、脂っこいもの、添加物、どれも母乳には良くないので新生児訪問の際に助産師さんに教えてもらった、おもちをおやつにすることにしました。
おもちはカロリーがあり、エネルギー源になりつつも、無駄な甘みや添加物はないし、腹持ちが良いのでオススメだそうです。ですが、普通に焼くだけでは物足りないので、きなこをつけたり、みたらしをつけたり、砂糖醤油、のりなど、ストレスが溜まらない程度に味を変えました。
他にも、たまには紅茶を飲んでリフレッシュしたり、フルーツを食べたりと、「ベースはおもち、でもたまにはこれ!」という風におやつを工夫しました。
産後半年後には食欲も出産前程度に戻りました。体重に関しては、私は有り難い事にまったく増えませんでした。
おやつは噛みごたえのあるもの
すちこ(30代後半)
第一子を出産後、1ヶ月くらいして食べても食べてもお腹がすき、食欲が増していきました。授乳というのはこんなに栄養をもっていかれるのかと驚いた記憶があります。
1日3食に加えて、10時頃と3時頃におやつを食べ、日によっては夜食を食べたりしていました。朝ごはんに米を2合炊いて1人で全部食べてしまい、起きてきた主人に驚かれたこともありました。
さすがにこのままでは不味いと思い、小腹がすいたなと思ったら、スルメやおしゃぶり昆布など、噛みごたえのあるものを食べて満足感を得るようにしていました。
産後半年くらいで少し食欲が落ち着いてきて、3度の食事はしっかり食べ、おやつを減らせるようになりました。水分をしっかりとり母乳育児は7ヶ月までして、体重は妊娠前よりプラス5キロくらいです。
青汁でお腹を膨らませる
嶋田恵子(40代前半)
出産後、授乳が始まった入院中からおなかがすごく空いてたまりませんでした。おやつが欲しいというよりは、ご飯やパンが食べたくて仕方がなく、必ずおかわりをしていました。
食べすぎが気になったので、食事前に青汁を飲んでからご飯を食べました。また、料理中に多めの味見をしてしまうので、飲み物を飲みながら食事の支度をするようにしました。
食欲が治まってきたのは、離乳食が始まる6か月くらいからです。急に食べたくなくなりました。
ごはんを玄米・十五穀米に置き換え
いぐみ(40歳)
授乳をしていて食欲が増したのは、生後3ヶ月頃からでした。食べても、食べてもお腹が減って仕方なかったです。当時は毎食白米をお茶碗1杯以上食べていました。またお菓子に関しても、深夜の授乳の後などにちょこちょこ食べたりしていました。
このままいくと体重が増えて戻らなくなってしまうと危惧した私は、食欲を抑えるためになるべくお菓子を食べるのを止めました。また白米を玄米や十五穀米などカロリーが低い、食べ応えがあるものに替えて食べるようにしました。
そんな工夫をしているうちに娘は1歳になり、徐々に私の食欲もおさまってきました。娘が1歳4カ月になるまで授乳を続けて、その間は体重も増えませんでした。
しかし、授乳を止めてからは、妊娠前から3キロほど太ってしまいました。卒乳したら、やっぱりもっと食事量に気をつけないとダメですね…。
授乳中の異常な食欲はいつからいつまで?
授乳中の旺盛な食欲はいつから湧いてくるのでしょうか。また、いつまで続くものなのでしょうか。
止まらない食欲は「出産の直後派」と「産後2~3カ月派」が存在
体験談によると、「産後すぐ」という意見と、「産後2~3カ月」という意見に大きく分かれました。
出産直後の入院中から、お腹が空いて仕方なかったという人もいれば、産後すぐは疲れていて食欲もなかったけれど、育児が落ち着き始めた2・3カ月になると、無性にお腹が空き始めたという人もいます。
赤ちゃんは離乳食を開始する生後5~6ヶ月までは、母乳やミルクのみの栄養で育ち、その摂取量はます。完全母乳育児か、混合栄養かなど、毎日の授乳量も影響しますが、やはり赤ちゃんが母乳をよく飲む時期は、ママもお腹が空くのは間違いありません。
授乳中の異常な食欲がおさまるのは生後半年~1年頃
離乳食がはじまると、授乳量が減りますので、ママの食欲は治まる傾向にあります。また、赤ちゃんがまとめて眠るようになるため、ママも体を休めることができ、疲労やストレスが軽減。結果として食欲をコントロールしやすくなるというのもあるでしょう。
卒乳・断乳で太った!?授乳をやめても食欲はそのまま…?
産後の体重を考える上で、卒乳・断乳の直後は要注意な時期です。
生後1年ほど経ち、離乳食が進むと、卒乳・断乳を考え始めるママが多くなりますが、赤ちゃんに母乳を与えないとなると、当然ママの摂取カロリーは少なくても済みます。
しかし、授乳中に食欲旺盛だったママは胃が大きくなっていて、すぐには必要カロリー量の食事に体が適応できないこともしばしば。「授乳中はあれだけ食べても太らなかったのに、卒乳・断乳したた途端に太った!」という人も少なくありません。
卒乳・断乳を控えている時期は、改めて食事量を見直しましょう。食べ過ぎると、断乳後におっぱいが乳腺炎などのトラブルを引き起こす可能性もあります。
授乳中の異常な食欲はやがておさまるので心配し過ぎなくて大丈夫
授乳中にママはしなければならない事がたくさんあって疲れるので、食欲旺盛になることは当然と考えてください。それでも体重コントロールは必要ですから、かかりつけ医と相談しながら適当な体重にするように努めましょう。