無認可保育園の特徴とは?

無認可保育園とはどんな場所?認可保育園との違いやメリット

無認可保育園(認可外保育園)ってどんな場所?大切な我が子を預ける上で知っておきたい保育士人数や園舎の面積基準などの特徴、認可保育園との違いを説明します。「無認可=環境が悪い」とは限りません!保育料は高くなる可能性が高いですが、保育時間が柔軟で働きやすいなどのメリットも存在します!

無認可保育園とはどんな場所?認可保育園との違いやメリット

無認可保育園とはどんな場所?

待機児童問題が騒がれている昨今、妊娠中から保育園選びを始める方もいるでしょう。しかし、一言に保育園と言っても、様々な特色があり、どの保育園を選んだら良いのだろう?本当に保育園に入園できるのだろうか?と不安になることは少なくありません。

保育園には、大きく分けて認可保育園と無認可保育園(認可外保育園)の2種類があります。そのどちらも、子どもを預かり健やかに過ごせるように関わる場所であるということは同じです。しかし、設置基準や特徴には違いがあります。

大切な我が子を預ける保育園、その選択肢の1つである無認可保育園について見ていきましょう。

無認可保育園と認可保育園の違い

無認可保育園と認可保育園の違いを解説

無認可保育園と認可保育園の大きな違いは、児童福祉法に基づき、国が定めた設置基準を満たしている施設であるかという点です。

認可保育園は設置基準(施設の面積・職員数・設備・衛生管理など)を満たし、都道府県知事に認可された施設です。一方、無認可保育園は、国が定めた設置基準を満たしていないため、都道府県知事より認可がされていません。

こう聞くと、「無認可保育園は、認可保育園に比べて劣っている」ように感じますが、一概にそうとは言えません。

入園は「保育に欠ける」乳幼児に限らず可能

認可保育園に通える子どもの条件は「保育に欠ける」状態であることです。両親が働いている、病気などで子どもの保育ができないなどの条件が必要となります。

一方、無認可保育園は、基本的にはどんな子どもでも入園できます。
母親は働いていないけれど幼稚園に入園する前に集団生活を経験させたい。医師による診断書はないが、育児が辛く、自宅で子どもを見ることが難しいという場合でも入園は可能です。

申込は保育園に直接。特色がある保育も可能

無認可保育園の中には、英語教育や保育時間内に習い事をさせてくれるなどの特徴を備えた保育園もあります。保護者が受けさせたい教育を大切にしながら、保育園を選ぶことも可能です。

また、認可保育園は市区町村に申し込みをして、人数が多い場合には両親の勤務時間や経済状況、祖父母との同居の有無などを、元に選考を行います。無認可保育園は、保育園に直接申し込みを行い、子どもの人数に空きがある場合には入園できます。

無認可保育園の種類

無認可保育園の中にもいくつかの種類があります。児童福祉法に基づく基準は満たしていなくても、それぞれに設置基準や特徴があります。

認可外保育所(無認可保育園)

おもちゃが並ぶ保育園の教室

一般的に言われている無認可保育園の全てを指します。2001年に施行された「認可外保育指導監督基準」により、1日に保育をする子どもの人数が6名以上の施設は必ずこの基準を満たしていなければなりません。

基準内容としては、子どもに対する保育従事者の人数や保育士資格の有無などについて定められ、この指針に基づく都道府県知事等への届け出が義務付けられています。

基準が守られているかという確認のための、自治体による立ち入り検査や指導強化が行われ、無認可保育園の環境を守る取り組みが行われています。

地方単独保育事業

地方自治体が独自に定めた基準を満たした無認可保育園に、各地方自治体が助成や監督を行う保育事業です。

東京都の「認証保育所」や神奈川県の「認定保育施設」、さいたま市の「ナーサリールーム」などがあります。各保育施設に地方自治体からの助成があると共に、各保育施設に通う子どもの保育料への補助が出る自治体もあります。

保育所の規模としては、小規模保育事業(利用定員6名以上19名以下)、家庭保育室(利用定員5名以下)と少人数で、0~2歳児の利用が多いことも特徴です。

事業所内保育所

従業員が子どもを預けられる施設として企業が設置する保育施設です。認可外保育施設指導監督基準に加えて、事業所保育施設指導実施様網に基づく指導が行われています。

基本的には働く従業員のための施設ですが、地方単独保育事業の一部である事業所内保育事業としての役割も開始されました。近隣の子どもを受け入れる「地域枠」を作ることで、地方自治体からの助成も受けることもできます。

保育士人数や施設の基準

子供に桃太郎の紙芝居を読む保育士

厚生労働省が定めた無認可保育園の基準「認可外保育施設指導監督基準」に基づく保育士人数や施設の基準を紹介します(注1)。

保育士人数

各施設において児童数が多い11時間の開所時間においては、指導福祉施設設備運営基準に規定する人数の保育従事者を設置しなければなりません。

  • 乳児(0歳児)・・・3名につき保育に従事する者1名
  • 1,2歳児・・・6名につき保育に従事する者1名
  • 3歳児・・・20名につき保育に従事する者1名
  • 4歳児以上・・・30名につき保育に従事する者1名

保育従事者と保育士は違います。
認可外保育施設指導監督基準では、「保育に従事する者の概ね3分の1は保育士または看護師(准看護師)の資格を有する者であること」とされています。
これらの基準は1日に利用する子どもの人数が6名以上の施設での基準となります。

5名以下の施設においては、「保育士、看護師または市区町村が行う研修を修了した家庭的保育者が配置されていることが望ましい」とされています。

施設の基準

・乳幼児の保育を行う部屋のほかに、調理室及び便所があること。
・保育室の面積は概ね乳幼児1人当たり1.65平方メートル以上であること。
・乳児の保育を行う場所は、幼児の保育を行う場所と区画されており、かつ安全性が確保されていること。

これらの基準も1日に利用する子どもの人数が6名以上の施設での基準となります。5名以下の施設では、保育の実施に必要な設備及び備品を備えることとされています。

「概ね」「望ましい」などの言葉からは、明確に定められているわけではないという面も見えてきます。

園によって違う特徴

設置基準としては、認可保育園よりも低い基準である無認可保育園ですが、認可保育園にはない特徴やサービスを大切にしている無認可保育園もあります。

例えば、バイリンガル教育。外国人の講師を招き、英語教育の時間を設けます。中には、保育の全てを英語で行うという施設もあります。

アットホームな雰囲気を特徴にしている保育園もあります。無認可保育園は小規模な場合も多く、子どもと保育士との関係が密に作りやすいという面もあります。特に大人との密な愛着関係が必要となる0、1、2歳児では、少人数で保育士がいつも傍にいてくれる状況で過ごすことは大きな安心に繋がります。

保育時間内に、別料金で習い事ができるという保育園もあります。子どもを保育園に通わせながら働くお母さん、お父さんは、子どもの興味のある習い事をさせてあげたくても送り迎えが難しいという方もいるはずです。
ピアノやサッカー教室、中にはバイオリンなど保育時間内に習い事をさせてあげられることは、子どもの興味を広げてあげたいお父さんやお母さんの強い味方となります。

無認可保育園に入園を考える時に

二人の子供と一緒に正面を向く保育士

無認可保育園の入園を考える前には、必ず直接保育園を見学に行きましょう。ホームページがある保育園も多いですが、やはり自分の目で施設や保育従事者の様子を見ることをおすすめします。

認可保育園の選考に落ちてしまい、無認可保育園の入園を考えるという方も多く見られます。審査に通らなかった時に焦らないよう、認可保育園を希望していても無認可保育園の見学もしておいた方が良いでしょう。

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おすすめの探し方

まずは、自宅から通える範囲の無認可保育園をピックアップしましょう。地方単独保育事業に当てはまる保育園では、その地域に住んでいるという条件があります。ただ、近隣の市区町村でも入園が可能な場合もありますので、分からない時には保育園に直接尋ねてください。

おすすめの場所は自宅の近く、そして通勤に便利な場所です。保育園に入園すると朝夜はとても忙しい時間となります。出来るだけ通園時間が短い保育園を選ぶことで、子どもと一緒にいる時間が長くなります。

通えそうな保育園がピックアップ出来たら、連絡をして見学の予約をしましょう。園の行事などにより見学可能な日が限られている場合もありますので、希望日を何日か用意しておきましょう。

園見学をする時に見るポイント

見学時に聞いておきたい事は、事前にメモをしておくと聞き忘れを防げます。

保育従事者と子どもの様子

輪になって子供達と踊る保育士

見学の1番のポイントは保育従事者と子どもの関わりです。保育従事者がニコニコと穏やかに子どもと接しているか、子どもがいる時間に見学に行くのがベストです。

1クラスの子供の数と保育士資格者の配置人数、園の方針なども確認しておきましょう。

設備環境と清潔さ

施設は十分な広さがあるか、衛生面での配慮はされているか、子どもの年齢にあったおもちゃが用意されているか見ておきましょう。

園庭がない場合は、代わりにどのような活動をしているか

無認可保育園は園庭がない場合も多いので、毎日散歩に行っているか、どの公園に行くことが多いかということも聞けると安心です。

保育園によっては、見学時に入園希望を尋ねられる場合もあります。
絶対にここに入園させたいと思えた場合にはその場で決めても良いですが、少しでも気になる面があった場合には他の保育園も見学をして、比べてみることをおすすめします。

入園可能な時期とは?

無認可保育園は、定員が空いている限りはいつでも入園可能です。
ただ、やはり認可保育園に入れずに4月から無認可保育園に入園するというケースが多いので、4月は1番入りやすい時期ではあります。4月の段階で定員がいっぱいになってしまうと、その後は定員が空くまで待つ必要があります。

特に0、1歳児は認可保育園の定員が少ないため、無認可保育園もすぐに定員がいっぱいになってしまう可能性があります。なるべく早めに動き始めた方がよいでしょう。

入園の申し込み方法

無認可保育園に直接申し込みをします。申し込みはいつでも可能ですが、4月入園の時には、申し込みの締め切り日を設けている場合もありますので、保育園に確認をしましょう。定員がいっぱいになってしまった場合には、申し込みをしても順番待ちや断られることもあります。

地域単独保育事業に当てはまる保育園も、基本的には直接保育園に申し込みをしますが、中には各地方自治体への申し込みが必要となる場合もあります。

無認可保育園に入園するメリット

無認可保育園は、園独自の特色を生かした保育を実践したり、保護者の多様なニーズに応えられる面もあります。

しかし、認可保育園に入園させたかったけれど、選考に落ちたため仕方なく無認可園保育園に通うことになった保護者が多いというのもまた現実です。

落ち込んでいる働くお父さん、お母さんに向けて、無認可保育園ならではのメリットを改めてお伝えします。

保育時間が柔軟で、働きやすい

仕事に取り組んでいる会社員の女性

無認可保育園は、認可保育園に比べて、保育時間が柔軟な園が多いのが特長です。
様々な職種で働く保護者のニーズに応え、24時間保育や認可保育園よりも早朝や夜遅くまで預かってくれる保育園も多くあります。

最近では認可保育園でも夕食を提供する園もありますが、まだまだ少ないのが現状です。仕事が終わるのが遅く、栄養のある夕食を子どもに食べさせることが難しいという保護者にとって、夕食を保育園で食べさせてくれるというサービスは嬉しい限りです。

認可保育園では、日曜、祝日は基本的に休みですが、無認可保育園では開園している保育園もあります。再就職に向けて、保護者が仕事を選びやすくなるという側面もあります。

認可保育園に入りやすくなる

認可保育園に入園する為には、市区町村に申し込みをして選考を通過する必要があります。この選考基準は、両親の勤務時間や経済状況などを点数化して、より点数の高い家庭の子どもが入園できるという仕組みです。

両親がフルタイムで働いていると点数はかなり高くなりますが、時短勤務やパート勤務の場合には、その分点数は低くなります。

点数の差はとてもシビアで、1点の差で入園できないということもあります。待機児童問題が深刻な地域では、両親ともフルタイムにも関わらず、入園が断わられるケースが問題視されています。

無認可保育園にすでに通っているという状態は、この点数の加点に繋がります。
無認可保育園に通いながら認可保育園への申請を出し続ければ、途中で認可保育園に空きが出た時に入園できることもありますし、次の年に入園できる可能性が高くなります

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無認可保育園の費用は?

無認可保育園の特徴の1つに、保育園が独自に保育料を設定できるという点が挙げられます。
子どもの年齢と預かり時間によって料金が異なるが一般的ですし、兄弟など子供2人が同時に在園する場合は割引になるケースもあります。

しかし、認可保育園のような補助金による運営ではないため、「無認可保育園=高い」というイメージを抱いている方は多いでしょう。

実際の費用はどのくらいなのか、気になる無認可保育園の料金について見ていきましょう。

無認可保育園の月額料金

厚生労働省が公表している平成25年度地域児童福祉事業等調査の概況から、無認可保育園の月額料金目安をご紹介します(注2)。

この資料によると、ベビーホテルを除く認可外保育施設の児童1人あたりの料金で最も割合が高いのが3万円円以上4万円未満で、全体の2,5割ほどを占めています。
その後は、2万円以上3万円未満が18.8%、4万円以上が5万円未満が17.2%と続きます。

ただし、平成24年度の厚生労働省の同調査によると、利用頻度が高いと思われる0歳では平均48,475円、1歳で45,968円という数字もあり、4万円未満の平均利用料となるのは3歳以降です(注3)。

「認可保育園に落ちたら無認可保育園へ」と考えている方は、やはり5万円前後の費用は見ておいた方が良いでしょう。

補助金が出る無認可保育園とは

地域単独保育事業により、自治体から補助がでる無認可保育園があります。東京都の認証保育園やさいたま市の認定ナーサリーなどが挙げられます。

【参考】平成29年度認証保育園への月額補助金額(世田谷区)

・生活保護世帯:4万円
・247万円未満世帯:3万円
・247万円以上344万5千円未満世帯:2万5千円
・344万5千円以上415万8千円以上世帯:1万5千円
・415万8千円以上490万8千円未満世帯:1万円
・490万8千円以上950万円未満世帯:0.5万円
・950万円以上の世帯:補助なし(注4)

さいたま市認定ナーサリールームでは、最大で月額2万円の補助がでます。
今後も地域単独事業により、補助金が出る無認可保育園は増えていくと考えられますので、無認可保育園を選ぶ時の基準の1つになるでしょう。

月額の保育料の他に掛かる費用とは

月額の保育料の他に掛かる費用も各施設によって異なります。
必要となる費用としては、入園料、給食費、おやつ費、施設費(低暖房費など)、園によっては指定のスモッグやピアニカ、道具箱や絵本代が掛かる場合もあります。

どれも、保育園によって設定されている場合もあれば、保育料に含まれている場合もあり様々です。保育料の他にも掛かる費用があるということを頭に入れておくと、保育園選びの際の基準にもなります。

無認可保育園を選ぶという選択肢

我が子が通う保育園を選ぶ際には、親としてなにを大切にするべきか、迷うのは当然です。認可保育園と無認可保育園という2つの種類の保育園があるということは、それだけ保育園選びの幅が広がるとも考えられます。

まずは、子どもと自分の生活スタイルや思いを大切に、無認可保育園も1つの選択肢として考えてみてください。

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