実は質素で忙しい!? ハワイの子育てライフとは?
日本人はハワイが大好き!老若男女問わず愛されるハワイですが、ハワイは特に小さな子ども連れでも安心して行けると根強い人気があります。
中にはハワイ愛のあまり真剣に移住を検討したり、最近では芸能人の方が未就学前の子供をハワイのサマースクールに参加させるなどして、ママたちの注目を集めました。
当たり前ですが、旅行で行くハワイと実際に住むハワイには子育ての点でも大きな違いがあります。日本には日本の良さがあり、ハワイにはハワイの良さがあります。
今回は特別に現地(ホノルル)在住ライターがハワイの子育てをご紹介します。
国際色豊かなハワイ。バイリンガル教育の本当の意味
ハワイは、さまざまな国の人が住んでいるのでママたちの国籍も多用です。もちろん、アメリカなのでアメリカ人の家庭も多いのですが、国際結婚の家庭も多く、赤ちゃんのうちから二ヶ国語を話すように教育している家庭もあります。
こういった方々に共通しているのが、単に「バイリンガルにしたい」だけではなく、自国のことばや文化を伝えたい想いです。一歩外に出るとすべて英語なので、英語が母語ではないママたちは自分の国のことばを少しずつ教えようとがんばっています。
日本人のパパとママの家庭での言語教育は?
移住や仕事の関係でハワイで暮らす日本人夫婦も少なくありません。家の中では日本語でも、外では必然的に英語を話す必要がありますので、子供たちは2か国語を話す訓練が必要です。
有料サービスやインターネットで日本のテレビを見ることもできるので、赤ちゃんは日本のテレビ番組や歌に親しみ、日本語の歌をよく歌っています。ハワイにいながらも、日本の文化に触れることは可能です。
しかしママやパパと日本語で会話していた赤ちゃんも、保育園や学校に行きはじめると英語がコミュニケーションの中心になります。「やっぱり英語ペラペラに育つのね!すごい」と思われる方もいますが、こういった日本人家庭の子供は大きくなると日本語を勉強する塾や補習校に通うことが多いです。例え日本人の両親の家庭であっても、子供が日本語を維持し続けるのは本人の努力が必要不可欠です。
多国籍なハワイ!赤ちゃんには自国の童謡を聴かせる
赤ちゃんはお歌が大好き!
童謡には、「きらきらぼし」など、元はフランスの音楽だけど、日本語や英語に訳されている、世界的な名作もありますよね。一方で、古くから歌われ、その国独自のメロディやリズム、言葉の美しさを感じられる歌もあります。
ハワイで暮らすママたちは、自宅や車で赤ちゃんに自分の国の童謡をよく聞かせています。音楽が赤ちゃんを喜ばせるのは世界共通なんですね!
共働きが一般的!ハワイの保育サービスは多種多様!?
ハワイでは共働き家庭が一般的。日本人ママも赤ちゃんを預けてお仕事をしています。0歳から預けるママも多く、赤ちゃんを預ける先も多くの選択肢があります。
保育園は朝6時~開園。朝食もあり!
保育園は0歳から入園可能です。朝は6時から夕方の6時までで、昼食はもちろん、朝食のサービスがあるのが特徴的で、朝が早い、働くママにとっては大助かり。
赤ちゃんは日本の保育園と同じような過ごし方をして楽しんでいます。基本的に保育園では英語オンリーなので、家庭内は別の国のことばでも、赤ちゃんは少しずつ英語に慣れていきます。
日本も欲しい!?自宅預かりの保育ママ
自宅で数人の赤ちゃんや子どもを預かってくれる保育ママというシステムがあります。最近は日本でも、待機児童解消のために「おうち保育園」という名前の数人単位の小規模保育園が注目を浴びていますよね。
ハワイの場合は様々な国のママが保育ママをしていて、朝から夕方までのサービスで昼食が提供されることがほとんどです。
ただし、アクティビティーは特になくお部屋で過ごすことが一般的なので、少し大きくなったら保育園に変更するママもいます。
やっぱりベビーシッターが手軽
ハワイには0歳から赤ちゃんを預かってくれるシッターさんが大勢います。赤ちゃんの自宅で夜遅くまでお世話をしてくれたり、シッターさんの自宅でシッターさんの子供と一緒に遊ばせながらお世話をしてくれます。
食事のサービスは、シッターさんによって違うので相談して決めることが多いです。ベビーシッターの利用料金も安く、ベビーシッターの利用に抵抗を感じる方もほとんどいません。
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ハワイは子連れにやさしい!赤ちゃん連れでも安心しておでかけ
ハワイに住んでいる人のほとんどは車でお出掛けをします。日本人ママの中には日本で車を運転した経験がないなどの理由からバスで移動をすることもあります。
ハワイは電車がありませんが、数年後には完成の予定なので楽しみですね。
バスでベビーカーは折りたたむのがマナー
ハワイのバスは、大人は2.5ドル、子どもは1.25ドルで島内を1周できるのでとても経済的です。赤ちゃん連れの場合は、ベビーカーは折りたたんで乗らないといけません。旅行などで訪れるときには気をつけてくださいね。
ただし、車椅子はそのまま乗れるようスロープやリフトを運転手さんが操作します。ハンディーを持っている人がひとりでお出掛けをしやすいのがハワイの良さです。
ハワイの人は子供好き!?バスの中での一コマ
バスの中で子供のテスト勉強を一緒にしていると英語の発音が悪いママに戸惑う子供をみかねて、代わりにテキストを読んでお手伝いをしてくれる乗客もいます。
日本の感覚だと、ちょっとおせっかいに感じるかもしれませんが、これもまたハワイの魅力だと捉えましょう!
子連れに優しい・嬉しいハワイのレストラン
ハワイには子連れに優しいレストランがたくさんあります。そのレストランが特別というよりは、飲食店全体として子連れへのサービスが当たり前な印象でハワイのホスピタリティの高さに驚きます。
塗り絵とクレヨンサービス
子供は料理が出てくるまでは退屈。多くのお店では、子供には塗り絵とクレヨンがプレゼントされるので塗り絵を楽しんでいる間にお料理が運ばれてきます。
お持ち帰りサービス
子供は大人ほど食べないので、せっかくお料理を頼んでも残してしまうこともありますよね。そんな時は「持って帰りたい」と伝えると、お持ち帰り用の入れ物などを出してくれます。スープなども容器に入れてお持ち帰りができることが多く、後で子供がお腹をすかせたときに食べさせられるので楽チンです。
オープンテラスのレストランが多い
ワイキキなどの観光客の多い場所に限らず、ハワイはオープンテラスが多いので子連れ利用しやすいです。
赤ちゃんが泣いたり騒いだりしても、パパとママはレストランの中よりも神経質にならないで済みます。ただし、観光客が多い地域なので、あまり子供たちが騒いでしまうと他の旅行者から注意をされてしまうことがあります。
赤ちゃんの離乳食はオーガニックが人気
ハワイで赤ちゃんがいるママたちに人気なのが、オーガニック専門のスーパーマーケットです。ほとんどの食べ物がオーガニック。もちろん売られている離乳食もオーガニックで種類も充実しています。
手作りで離乳食を作る場合も食材や調味料がオーガニックなので安心して赤ちゃんに作って食べさせられるのが人気の秘訣です。
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ハワイの赤ちゃんや子供たちに人気の遊び
ハワイも日本と同じで赤ちゃんのいるママたちは、赤ちゃんを一緒に遊ばせます。ハワイのコンドミニアムやアパートにはプールが付いていることが多いので自宅のプールで遊ばせたり、大きな公園で遊ばせます。
ただ、ハワイは公園が少ないため、公立小学校が園庭(グラウンド)を開放している曜日(時間)に遊具で遊ばせママもいるようですね。また、動物園の年間パスポートを買って食べ物や飲み物を持参しピクニック気分で出かけます。
海よりもプールが好きなハワイの子供たち
夏のハワイは、赤ちゃんの紫外線対策に気を遣います。海に連れて行くと何度も日焼け止めを塗りなおすのが少したいへんです。赤ちゃんは海で泳げませんが、砂場でお砂場遊びをするのが大好きです。
少し大きくなると夏場はラッシュガードを着て泳ぎますが、なぜか子供達には海よりもプールの方が人気です。また、冬は常夏のハワイとはいえ、住んでいると寒く感じるのであまり海で泳がない子供が多いです。
海が大好きな子供は、幼稚園頃からサーフィンをすることもあります。幼稚園や小学校にはプールがない場合も多く、遠足以外は授業に水泳がない学校がほとんどです。
家族で気軽に参加!週末ポトラックパーティー
ハワイでは、各々が1品料理を持ち寄ってパーティーをすることが多く、これをポトラックパーティーと呼びます。
ハワイには日本食レストランが多く、ハワイの人にとってはお馴染みの大好きな味。日本人ママが作る日本の家庭料理は子供から大人まで皆に大人気です。ハワイでパーティーに呼ばれる機会があったら是非作って参加することをおすすめします。
また、多国籍な国のママが集まることもあり、ホームパーティーなのに多国籍料理のレストランに行った気分になれます。服装はTシャツとショートパンツで参加のママも多く、赤ちゃんや子供たちも普段通りの格好でよいので気楽です。
無料で楽しめるフリーイベントが多数開催!
ハワイはフリーのイベントが多く、子供たちが無料で楽しめます。
子連れでは行くのが難しい美術館でも、無料で子ども向けのイベントを開催しますし、本物のパトカーや消防車に乗って記念撮影できるイベントもあります。企業が独自に開催するイベントもありますので、お出かけ場所選びがとっても楽しいです。
おもちゃももらえて、ゲームもできるので、子供たちは大はしゃぎ。赤ちゃん向けのイベントでは家族やママ友とお出掛けする方も多いです。
ハワイで子供が体調不良になったら
赤ちゃんや小さな子供がいると心配なのが病気。住み慣れない地域での医療は心配ですよね。でも、ハワイには日本語を話す医師が多いのであまり心配はいりません。
日本人医師・日本語が話せる医師がいる病院も多い
英語が苦手なママの場合、日常会話はなんとかなっても、英語で子供や赤ちゃんの病状を話すのはたいへん!間違った意味にとられてもいけないし…と慎重になりますよね。
ハワイには、日本語を話す医師のいるクリニックがあり、英語に不安のあるママたちにとっては非常に心強い存在です。子どもを笑わせながら診てくれるユニークな医師もおり、子どもたちは喜んで行ってくれるので親としては大助かりです。
小児科、耳鼻科、眼科など、内科以外にも日本人医師や日本語を話す医師がいるのはハワイの良いところです。
でも、やはりハワイはアメリカ。体温計が日本とは違うので熱を測って100度(摂氏37.8度)にはいつまで経っても慣れない日本人ママもいますよ。
「のんびり」とは程遠い!?実は忙しいハワイのママや子供たち!
ハワイで生活をしていると「子供が英語を話せていいね」と友達に言われることもあります。でも、二ヶ国語を話せるように育てるのは想像以上にたいへんです。本人のやる気や努力はもちろんですが、親も子供の言語教育の目標と家庭内での方針を明確にし、最大限のサポートする必要があります。
のんびりしているように見えるハワイですが、多くの家庭は共働きが一般的。生活も一部のセレブを除き、堅実で質素な印象です。赤ちゃんや子供の預け先の選択肢が多いのは確かですが、働くパパやママは仕事と育児の両立がたいへんですし、子供たちも塾やお稽古で日本の子供たちと同じように日々忙しく過ごしています。