赤ちゃんのあせもの薬はなにがいい?薬の選び方&保湿ケア
夏になると、多くの赤ちゃんの肌にあらわれるお肌のトラブルといえばあせも(汗疹)。昨日まで赤ちゃんの肌はふわふわつるつるだったのにいきなり「ポツポツ」と出ていることもあります。
そこまでひどくないなら「病院に行くほどじゃない」と判断して、市販薬で様子を見る方も多いでしょう。そもそも病院がお休みの場合もあります。
赤ちゃんの肌にあせもができたとき早めに対処すると悪化を防ぐことができます。赤ちゃんのあせもはどう対処するべきか、常備しておくと便利な市販薬も紹介します。
赤ちゃんのあせも薬の選び方のポイント
赤ちゃんのあせもに効く薬を選ぶには、事前に知らなくてはいけないことがあります。
あせもの原因や薬の種類を解説します。
赤ちゃんは大人よりも汗っかき!あせもの原因は?
あせもの原因は汗腺(かんせん)という汗を出す穴が詰まって炎症を起こしてしまうからです。赤ちゃんは身体が小さいのに、大人と同じ数の汗腺あります。この汗腺が大人に比べ12倍も密集しているため、赤ちゃんは汗をかきやすく、長時間汗が肌の上にあることで汗腺が詰まり、あせもができてしまうのです。
赤ちゃんのあせもは種類があり、自然に治るあせもは水晶様汗疹(すいしょうよう)といい小さな白っぽい水泡ができます。紅色汗疹(こうしょく)は赤くなってくなってかゆみが出てきますが汗をかいたり服でこすれたりするのでさらにかゆみが増してしまいます。悪化しないうちにお薬を塗ってあげましょう。
赤ちゃんの関節のくびれなどには汗やゴミがたまりやすくもあせもになりやすいので気をつけてあげてください。夏は暑いのであせもができやすいですが冬は暖房であせもができることもあります。あせもは特に関節や脇の下、首、オムツがあたる部分などにできやすいのでまめにチェックをすることが大切です。
- 赤ちゃんのあせも|あせも対策+汗をかく前と後の予防ケア
赤ちゃんのあせも予防、汗をかく前後の肌ケアやワセリンやベビーパウダーの使い方は間違っていませんか?汗疹が出来てしまってもかゆみや湿疹をひどくさせない対処法も大切。夏の赤ちゃんの肌を守りましょう!
乾燥肌であせもが悪化!?保湿の必要性
赤ちゃんは汗をよくかきますが、意外に乾燥肌のようです。うるおいが足りず、肌が荒れている状態では、刺激に敏感になった肌が炎症を起こしてあせもができてしまいます。あせもの予防には保湿が効果的ですので、お風呂上りなどには秋冬と同じようにお肌を保湿してあげましょう。もしあせもができてしまったときも、炎症を抑える薬とともに、保湿を意識しましょう。
処方箋と市販薬との違いは?薬選びのコツ
処方箋は医師が症状を診て年齢や体重などによって薬と量を決めます。処方箋は市販薬に比べて効き目が強い・副作用の心配もあるため医師の指示が必要です。
ですが「市販薬だから効かない」ということはありません。例えば、亜鉛華軟膏は病院でよく処方される薬で、赤ちゃんからお年寄りまで幅広く皮膚トラブルに対して使われますが、主成分の酸化亜鉛が配合された塗り薬はポリベビーという商品名で購入できます。
市販薬は医師ではなく、自分の目で見て納得できるものを選ぶ必要があります。購入する場合は薬剤師に症状を相談し、その中でママが納得できる薬を選ぶと良いです。
ママは赤ちゃんのお世話や家事、他にもいろいろと忙しいですよね。手軽に買える市販薬は病院に行く時間がない時の応急処置や症状が重くない場合に役立ちます。
あせも・肌トラブルに使われる薬の種類
赤ちゃんにあせもが出たときに塗り薬は手軽に使えるので便利です。塗り薬には、保湿薬、保護薬と非ステロイド外用薬、ステロイド外用薬があります。
強い成分の薬を塗るとすぐに治りそうですが、赤ちゃんの肌にはあまり刺激を与えたくないママも多いですよね。赤ちゃんの症状を見ながら薬の使い分けをしてあげてください。
保湿薬・保護薬
肌の表面から水の蒸発をおさえ肌の水分量をキープしやすくする効果と肌から水分が蒸発しないようにする効果があります。乾燥肌の治療や予防に役立ちます。意外に思われるかもしれませんが、乾燥肌の赤ちゃんの方があせもになるリスクは高いです。
非ステロイド外用薬
肌の炎症を抑える薬です。非ステロイド外用薬はステロイドが含まれていない薬です。赤ちゃんがアトピー性皮膚炎やアレルギーのある肌には、痒みや炎症を抑える目的で非ステロイドの薬を使います。
赤ちゃんのあせもにステロイドの副作用が心配なママが非ステロイドを選ぶことも多いです。ステロイドにくらべると弱いので治るのに時間がかかることもあります。亜鉛華軟膏”が代表的で主成分は酸化亜鉛です。
ステロイド外用薬
赤ちゃんは肌を構成する細胞がまだ小さく真皮の厚さは大人の半分から3分の1ほどです。そのため赤ちゃんの肌は薄く表皮は肌を外的刺激から守るバリアの役割が未熟なので大人と比べてステロイド外用剤の吸収率が高くなります。そのため大人よりもランクを落とした薬を使用します。
※ステロイド外用薬は、体内への吸収度の違いで5段階に区別されます。
- 最も強力:ダイアコート/ファイザーなど
最も体に吸収されやすい成分を使用しているため原則として赤ちゃんには処方されません。
- かなり強力:リンデロン‐DP/塩野義製薬など
子供は腕や足などに処方されることが多く数回のみ使用できます。
- 強力:フルコート、フルコートF/田辺三菱製薬など
子供は顔や陰部を除いて1週間以内使用できます。
- 中程度:ロコイド/鳥居薬品など
子供は顔を含めた全身に1~2週間以内使用できます。
- 弱い:オイラックスH/ノバルティスファーマなど
ステロイド成分を最も吸収しやすいお尻や陰部にも子供も2週間以内使用できます。
赤ちゃんのあせも治療ではロコイドなど中程度の薬を使うので大量のステロイドを使用し続けることもなく体内の吸収度も低いので副作用もほとんど問題になりません。
赤ちゃんのあせもにはコレ!おすすめ市販薬&肌ケア10選!
あせもの治療には肌の炎症を抑える薬を使いましょう。また、あせもは肌が乾燥していると悪化してしまいますので、同時に肌の保湿を心がけてください。市販薬はドラッグストアなどで手軽に買えるので、常備しておくと安心ですね。
赤ちゃんにあせもができちゃったらこの薬!
商品名称:ポリベビー
非ステロイド
ステロイドが苦手なママも安心。赤ちゃんから大人まで家族で使えて経済的。妊娠中のママも授乳中のママも使えるので便利です。患部がジュクジュクしているときにも使えるのは助かるし、あせもだけではなく日焼けや乾燥肌にも幅広く使えるから旅行にコレ1本で済むのは楽チンです。
商品名称:ムヒベビー
非ステロイド
赤ちゃんの肌を考えてつくられたかゆみ止めだからやさしく赤ちゃんの肌を保護します。生後1カ月から使えるのが嬉しいですね。しっしん、虫さされ、おむつのかぶれなど赤ちゃんのお肌トラブルに最適です。赤ちゃんから大人まで使用できるので常備薬として常にキープしているママも多いです。
商品名称:レスタミンコーワパウダークリーム
非ステロイド
赤ちゃんにも使えてあせも・かゆみ・かぶれなどにすぐれた効果があります。抗ヒスタミン成分と炎症を抑える成分が配合されています。やわらかく伸びの良いクリームでパウダー状にさらっとかわくのも使いやすく魅力です。
商品名称:あせもクリーム
非ステロイド
赤ちゃんから使えてあせもクリームの商品名ですが、かぶれ・しっしん・皮ふ炎・かゆみなど幅広く使えます。しみにくいのでひっかき傷があっても使えるのが便利。さっぱりしていてベタつきません。無香料なので匂いが苦手なママも使えます。
出典:cort-f.jp
商品名称:コートf MD
ステロイド
赤ちゃんから2歳未満用なので安心して使えます。かぶれ、あせも、かゆみに効果を発揮します。やさしい外用ステロイド炎症を抑えることができ、配合の外用ステロイド・ブレドニゾロンは弱いタイプです。かゆみや痛みを感じる神経をブロックする局所麻酔剤を配合しています。
商品名称:宇津救命丸 ももの葉 薬用ベビーローション
桃の葉は昔からあせもに効くといわれ手作りされてきました。桃の葉にはタンニンやマグネシウム、カリウムが含まれているからお肌に良いのです。昔から使われていて刺激が少ないので赤ちゃんに安心して使えます。サラッとしているのべたつかず夏でもさっぱりと使えます。
あせも予防には保湿が肝心!肌ケアにはコレ!
皮膚の表面に油脂性のバリアを作るから水分の蒸発を防ぎ保護します。生後0か月の赤ちゃんからお年寄りまでもちろん妊娠中のママも使えます。ベビーワセリンは無香料・無着色・防腐剤無使用の製品なので安心。やわらかくて伸びも良く白ワセリンよりも不純物が入っていないので赤ちゃんに向いています。
商品名称:薬師堂 尊馬油(ソンバーユ)
生後0か月の赤ちゃんから使えて天然成分なので口の中に入れても安心。皮脂に非常に近い性質なので肌に浸透し素早く膜を作り保湿も抜群。メーカーの独自技術で馬油独特に匂いを取り除いてあり無香料製品は匂いが気になるママも使えます。やけどの薬とされてきたので炎症を抑える効果も高いです。
商品名称: アトピタ 薬用保湿入浴剤
入浴しながら肌トラブルを鎮めます。肌荒れ防止成分の天然生薬ヨモギエキスと赤ちゃんのお肌をしっとり保湿するうるおい補給成分が配合されています。無香料・天然色素使用・防腐剤無添加なので安心です。お肌をなめらかにする炭酸水素Naが清浄にして皮膚をなめらかにします。赤ちゃんのお肌にやさしく洗い流さない方がより効果的です。
商品名称:erbaviva Dクリーム(ダイパー)
ジョンマスターオーガニックの製品です。デリケートな赤ちゃんの肌を保護するアロエベラ液汁をベースにした100%ナチュラルなクリームなので安心。オムツかぶれやあせもなどの肌トラブルに新生児から使え、ハーブのエキナセアが炎症を抑えます。べたつかずラベンダーとカモミールの香りでリラックス効果もあります。
あせもが治らない…!病院受診のポイント
赤ちゃんのあせもはよくあるトラブルですが、症状が悪化したときは病院を受診しますよね。小児科と皮膚科どちらが良いのでしょうか。メリットとデメリットをまとめてみました。
小児科のメリット
・違う感染症の可能性を疑える
・生き慣れているから安心
・かかりつけの皮膚科がない場合、紹介状を書いてもらえる
小児科のデメリット
・風邪などの他の感染症をもらう可能性がある
・肌の専門家ではない
皮膚科のメリット
・肌の専門家なので、日頃の状態を含めて相談できる
・他の感染症もうつされる可能性が低い
皮膚科のデメリット
・オムツ替えの場所がない、赤ちゃんが泣くなど、居心地が悪いこともある
・赤ちゃんの対応に慣れた皮膚科かどうかの事前の見極めが必要
あせも以外の症状がないのなら、感染症をもらう心配が少ない皮膚科がよさそうですね。ただし、皮膚科も赤ちゃんの対応によく慣れた皮膚科もあれば、そうでない皮膚科もあります。ママ友の口コミやホームページの雰囲気を見ると安心して受診できそうです。
あせもに限らず、赤ちゃんの肌はとってもデリケートなので、これからも皮膚科を受診する機会は増えるでしょう。安心して相談できるお医者さんに診てもらえる病院をみつけたいですね。
赤ちゃんのあせもは早めの対処がカギ!
あせもは赤ちゃんにとってよくあるトラブルですが、悪化すると痛々しく、かきむしると痕が残ってしまう場合もあります。
あせもになる前にまずはあせもを予防することからはじめましょう。通気性の良い綿などの素材の肌着を選んでオムツ替えや着替えをこまめにし、汗をかいたままにしないように気をつけてあげましょう。また、赤ちゃんの肌は乾燥しやすいので保温を心がけてください。
少しのあせもでも放置せず、市販薬などを使った早めのケアが悪化を防いでくれるでしょう。