離乳食のまぐろレシピ
離乳食にまぐろはいつからどの種類を?中期~完了期レシピ
離乳食にまぐろはいつから使えるのか、赤ちゃんに水銀の影響はないのか、まぐろの種類はどれでもいいのか解説し、中期・後期・完了期のおすすめ離乳食レシピをご紹介。鮮度が悪いとヒスタミン食中毒を起こす可能性もあるため、鮮度の良い刺身の見分け方、冷蔵・冷凍保存のポイントもお見逃しなく!
離乳食にまぐろは中期からOKな使いやすいお魚です!
まぐろは離乳食の中期頃から赤ちゃんに与えられる魚介類です。スーパーなどでも一口サイズのお刺身や冷凍のサクで手に入りやすいので、常備しておくと便利な魚です。ただし、マグロはたんぱく質が多く消化の負担になりやすいため、初めて与えるのは白身魚に慣れてからにしましょう。
離乳食には「まぐろの赤身の刺身」が1番おすすめ
赤ちゃんにまぐろを与える場合には、脂肪分の少ない赤身の刺身を選びましょう。刺身は1切れが少量なので、離乳食の調理で量の管理をする点においても便利です。
ちなみに赤身とは背骨側にある身を指し、一般的に刺身やお寿司でマグロと呼ばれる部分です。
これに対して、脂肪分の多いトロと呼ばれるまぐろの腹の部分は、加熱しても消化の負担となるので離乳食期にはお勧めできません。
鮮度の良いまぐろ刺身の特徴
- 透き通った赤色をしている
鮮度が落ちると白っぽくなります。
- 水分が出ていない
刺身から水分が出てきている刺身は解凍の方法がよくない、もしくは解凍から時間が経過している証拠です。
離乳食のまぐろ摂取に水銀の心配はなし!
マグロは大型魚であるため、食物連鎖の過程で水銀の体内蓄積率の高い食品です。
水銀と言えば、妊娠中は多量に摂取すると胎児の成長に害を及ぼす恐れがあるため、厚生労働省によって摂取量に注意喚起がされていました。妊娠中、気を付けていたママは、離乳食で赤ちゃんがマグロを食べても良いのか心配になるでしょう。
しかし、厚生労働省の調査によれば、平均的な日本人の水銀摂取量は健康への影響が懸念されるレベルではありません。そのため、赤ちゃんや小児も摂取量に注意喚起するほどのリスクは少ないと現時点では判断されています。離乳食でマグロを使うことに、過度な心配は不要です。
ただし、離乳食も大人の食事と同じように、様々な食品からの栄養を摂ることが大切です。マグロが大好物だからといって、そればかり多量に与えるのはやめましょう。
まぐろの種類はどれでもOK!定番5品種を知ってる?
離乳食では赤身を使うのが基本ですが、マグロの種類に関しては特に注意点はありません。
農林水産省や文部科学省では、以下の5種に分類されていますが、いずれも離乳食に使用可能です。
離乳食にはもったいない?最高級品「クロマグロ」
北半球に生息し、本マグロと呼ばれることもあります。マグロ類の中でも最高級品として扱われ、主に刺身に利用されている種類です。
スーパーではあまり見かけない高級品「ミナミマグロ」
南半球に生息し、インドマグロとも呼ばれクロマグロに次いで高級品として、主に刺身に利用されています。高級スーパーなどでは時折見かけますが、それ以外では魚屋さんなど流通はさほど多くありません。
身は赤いが低価格!離乳食に使いやすい「メバチマグロ」
世界中の温帯~亜熱帯の海洋に生息し、目玉が大きくパッチリしているので目鉢(めばち)マグロと呼ばれ、主に刺身として利用されています。鮮やかな身の赤さが際立ちますが、漁獲量・輸入量が多い庶民的なマグロです。
庶民の味方で離乳食にもOKな「キハダマグロ」
メバチマグロと同様の地域に生息し、身体が黄色みを帯びているため黄肌(きはだ)マグロと呼ばれ、刺身や缶詰に利用されています。メバチマグロ同様、庶民的なマグロの刺身の代表格です。
刺身はあまり見かけず、缶詰利用が多い「ビンナガマグロ」
世界中の多くの海洋に生息する小型のマグロで、ビンチョウやトンボと呼ばれることもあります。油漬けや缶詰の原料として主に利用されていますが、最近では刺身でも利用されています。
まぐろの「刺身」を「生でそのまま」は3歳頃からが目安!
刺身、お寿司、十分に加熱をしないたたきといった調理方法でのまぐろ料理は、3歳を過ぎてから与えた方が良いでしょう。
消化不良を起こしたり、食中毒の危険性もあります。また、奥歯で十分に噛める習慣がついていないうちは、丸飲みになってしまう可能性も高いでしょう。
ただし、3歳というのはあくまで目安です。この頃まで絶対に与えてはいけないというわけではありませんので、鮮度の高いものが手に入ったときやお祝いの席などで少量与えるのは、各家庭の判断にゆだねられます。
離乳食のまぐろレシピ!1食の量はどのぐらい?
まぐろを離乳食で使う際の量の目安やレシピ例をご紹介します。下記表にて、まぐろ1食の量目安と使い方ポイントもまとめているので、赤ちゃんがゴックンできる大きさ・硬さにしてあげましょう。
離乳食中期(7~8カ月) | |
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10~15g(刺身1/2切れ程度) |
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離乳食後期(9~11ヶ月) | |
15g(刺身1切れ程度) |
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離乳食完了期(1歳~1歳半) | |
15~20g(刺身1切れと1/3程度) |
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中期(7カ月・8カ月)のまぐろレシピ・ペースト状で旨味を味わう!
離乳食中期、鯛やひらめ、そして鮭などの白身魚を無事クリアした後がまぐろを与えるタイミングとはもっとも適切です。まずは和風の味付けにしたいなら出し汁、少し洋風の料理にしたいのならミルクや牛乳などでのばして使いましょう!
見た目はまるでツナ缶?まぐろペースト
材料
- まぐろ 刺身1/2切れ
- だし汁 小さじ2
-
まぐろは熱湯で茹でてすりつぶし、だし汁で伸ばします。
まぐろとおくらの和え物
材料
- まぐろ 刺身1/2切れ
- おくら 1本
- だし汁 小さじ1
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おくらは洗って水気を残し、ラップに包んで電子レンジ600Wで30秒加熱し、種を取り除いて細かく刻みます。
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まぐろは熱湯で茹でて細かくほぐし、おくらをすりつぶしながら和え、だし汁で伸ばします。
後期(9カ月~11ヶ月)のまぐろレシピ・細かくほぐして混ぜてもOK
離乳食後期になれば、つみれやおやきなどの具として小麦粉やご飯などの主食にまぜることもできます。この時期の火を通したまぐろの刺身は、ツナ缶に似ていると思いますが、まさにツナ缶とはまぐろのほぐし身なので塩分意外に大きな違いはありません。「ツナ缶でできる料理はまぐろの刺身でも作れる」と考えて大丈夫です!
まぐろのつみれ汁
材料
- まぐろ 刺身1切れ
- 片栗粉 一つまみ
- 麩 1/2個
- にんじん 5g
- 味噌 少々
- 水 1/2カップ
- 醤油 少々
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にんじん、麩はすりおろします。
-
醤油以外の材料をすべて入れて練り合わせます。
-
小鍋に水を入れて、沸騰したら2をスプーンですくって入れ、つみれが浮いてきたら醤油で味付けします。
まぐろとレタスの軟飯おにぎり
材料
- まぐろ 刺身 1切れ
- レタス 10g (大きめの葉1/3枚程度)
- 塩 一つまみ
- 軟飯 80g
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まぐろは熱湯で茹でて細かくほぐします。
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レタスはみじん切りにし、ラップに包んで電子レンジ600Wで20秒加熱します。
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ボウルに軟飯、まぐろ、レタス、塩を入れて混ぜ合わせ、赤ちゃんの一口大に成型します。
完了期(1歳~1歳半)のまぐろレシピ・粗くほぐして肉の代わり!
完了期になれば火を通したまぐろは粗くほぐすだけでよくなるので、調理がグッと楽になります。肉代わりに入れて、お魚ハンバーグなどにしても美味しく、栄養も満点です!
まぐろと小松菜のソーセージ風
材料
- まぐろ 刺身1切れ
- 小松菜 葉先 5g
- にんじん 5g
- 水 小さじ1/2
- 塩 少々
- 粉チーズ 小さじ1
-
小松菜とにんじんはみじん切りし、水と耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけて電子レンジ600Wで30秒加熱します。
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まぐろはみじん切りにしてすり鉢で塩と共にすりつぶします。
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2に1と粉チーズを加えて練り合わせ、細長い棒状にしてラップに包み、電子レンジ600Wで30秒加熱します。
魚肉はたんぱく質や鉄分豊富!まぐろのハンバーグ
材料
- まぐろ 刺身 1切れ
- 玉ねぎ 10g
- パン粉 小さじ1/2
- 塩 少々
- ミニトマト 1個
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玉ねぎはみじん切り、ミニトマトは4等分に切ります。
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まぐろをみじん切りにし、すり鉢ですりおろして、パン粉、玉ねぎを加えてこね、4等分にして丸く成型します。
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フライパンを熱してサラダ油を薄く敷き、2を焼いて裏返したらミニトマトも一緒に焼きます。焼けたらミニトマトの皮を取り除いてハンバーグの上に盛り付けます。
まぐろの離乳食はヒスタミン食中毒に注意
まぐろはアレルギー症例や重篤なケースはさほど多くありませんが、ヒスタミン食中毒というアレルギーに似た症状を引き起こす可能性があります。
アレルギー症状に似ている「ヒスタミン食中毒」
ヒスタミン食中毒の症状は、アレルギーとよく似ています。食べて1時間以内に、顔(特に口の周りや耳たぶ)が赤くなる、頭痛、嘔吐、下痢などがあり、重症の場合は呼吸困難や意識障害を起こす恐れもあります。
ヒスタミン食中毒の原因は「ヒスチジン」というたんぱく質
ヒスタミン食中毒の原因は、まぐろなどに含まれるヒスチジンというたんぱく質の一種が変化した「ヒスタミン」を過剰に摂取することです。食べる人がアレルギー体質であるかどうかは関係がなく、誰にでも起こる可能性があります。
ヒスタミン食中毒を予防したいなら、食品の鮮度に気を付けること
ヒスタミン食中毒の予防方法としては、まぐろに付着したヒスタミンの量が増えすぎないようにすることが大切です。
また、一度付着してしまったヒスタミンは加熱しても分解されません。ヒスタミンの増加を抑えるには次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- まぐろは常温に放置せず、必ず冷蔵し、早めに調理します。
- 冷凍の解凍はなるべく冷蔵庫などの低温で短時間にし、冷凍と冷蔵の繰り返しは避けます。
- ヒスタミンが増えても外見やにおいの変化はありませんが、口に入れるとピリピリとした刺激を感じた場合は食べるのを止めましょう。
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