粉ミルクどこをどう比較する?赤ちゃんにぴったりのミルクを見つけよう
赤ちゃんが産まれてから、急に身近な存在になった粉ミルク。完全ミルク、混合の赤ちゃんにとっては、必要不可欠なものですし、完全母乳でも、1つ用意しておいて損はないものですよね。
さて、数ある商品の中で、どれをチョイスしますか?
粉ミルクのことを調べていて、各メーカーのミルクの長所はよくわかるんだけど、それぞれの情報が溢れすぎていて、一体何を基準にどう選べば良いのかわからなくなってしまっていませんか?
そんなあなたの救世主!粉ミルクの選び方の極意をお届けしましょう。
比較が難しい!粉ミルクって各メーカーで何が違う?
「脳の発達に効果のあるDHAが入っている」「母乳に近い味で飲みやすい」…など、粉ミルクのウリはそれぞれ。各社優れた面をたくさん紹介してくれていることが、消費者としては、かえって比較しづらくなっています。
日本ではアレルギー用も含めて10種類前後の粉ミルクが販売されていますが、これらに大きな違いはあるのでしょうか。もし、優劣があるとしたら、少しでも良い商品を赤ちゃんに与えてあげたいのが親心でしょう。
国内の粉ミルクの製造基準は、健康増進法という法律の「乳児用調製粉乳たる表示の許可基準」によって厳密に定められています。成分表を見れば一目瞭然ですが、カロリーや脂質、たんぱく質の量など、成分の配合はどのメーカーもきちんと揃えているのですよ。
各メーカーこぞって母乳の研究をし、なるべく母乳の成分や母乳の構成に近づくように努力を続けています。
ですので、国内メーカーの粉ミルクであれば、どれが優秀で、どれがイマイチだということはありません。赤ちゃんが成長していくために必要な栄養素は、十分に補えるようになっています。
各メーカーが宣伝している「成分のウリ」は、許可基準をクリアしたミルクに、プラスアルファで配合されているという意味なのです。
安い粉ミルクは栄養が少ないの?!値段の違いは広告費
粉ミルクの値段は、一缶1,500円前後のものから、倍の3,000円くらいするものまで様々です。例えば果物を挙げてみれば、だいたい値段が高くなればなるほど、甘くて水みずしいものを手に入れられますよね。
単純に考えると、もしかして粉ミルクも同じように、安いものは基準値ギリギリで、値段が上がれば上がるほど濃くなっていくのでは…?と想像するのではないでしょうか。
実は、粉ミルクの値段の違いの一番大きな部分は、広告費。粉ミルクは、テレビCMの放送が禁止されていますから、産院での広告やサンプルなどで宣伝するしかありません。つまり、そのサンプル代や人件費、広告作成費用などが上乗せされている仕組みなのです。
アレルギー予防用のミルク、アレルギー治療用のミルクは、その分だけお値段もやや高めに設定されています。
主要ミルクメーカーは6社
国内ミルクメーカーは、代表的な会社が6つ。特定のメーカーのものが圧倒的に売れているというよりは、どのメーカーの商品もそれぞれママたちに支持されています。私たちがすでによく知っている乳製品メーカーの名前も見られますね。
粉ミルクメーカー6社と粉ミルク商品名
・明治「ほほえみ」
・森永「はぐぐみ」「E赤ちゃん」「ニューMA-1」
・雪印「ぴゅあ」
・ビーンスターク「すこやかM1」
・アイクレオ「アイクレオのバランスミルク」
・和光堂「はいはい」
粉ミルク比較項目7つ
さて、数ある粉ミルクの中から、我が子に飲ませたいミルクをどのように選びましょうか。
使用頻度でミルクの形態を選ぶ
粉ミルクを比較する項目を6つ挙げます。
どのくらいの頻度で粉ミルクを使いますか?例えば、母乳との混合の子ならば、出かける時だけかもしれませんし、夜だけミルクかもしれませんね。また、完全ミルクの赤ちゃんは、毎日毎食飲むことになります。
その使用頻度に合わせて、粉ミルクの形態を選びましょう。一般的なのは大缶ですが、キューブやス
ティックのものもあります。
粉ミルクのタイプ
・大缶…完全ミルクの子や定期的にミルクを使う子にオススメ
・スティック…お出かけの時やたまにミルクを使う子に便利
・キューブ…お出かけの時や、少しだけミルクを追加したい時に便利
大缶は、たくさん入ってお得な価格で販売されていますが、開封すればひと月で使いきらなければなりません。定期的にミルクを飲むのなら、断然お得です。しかし、たまに飲む程度なら、開封したまま飲みきらずに終わることも…。
そんな場合は、個別に包装されているものがオススメです。だいたい1包100ml分が小分けされているので、お出かけの時にも重宝しますね。100ml分も必要ないなら、キューブタイプが楽。スティックタイプの中に、さらに20mlずつ小分けに固められており、使う分だけ取り出して作れます。
ただし、これらは便利なだけに、お値段が少々高めです。また、どのメーカーのミルクもスティックやキューブ型が販売されているわけではないことにも注意しましょう。
アレルギー用かどうか
パパママがミルクアレルギーを持っていると、赤ちゃんもその遺伝子を受け継いで、ミルクアレルギーが出る可能性が高くなります。アレルギー用の粉ミルクは、予防用ミルクと治療用ミルクの二つに分かれます。
もうすでにアレルギー症状が出ている場合は、治療用ミルクの指定を受けますが、アレルギーが心配されるのなら、お医者さんと相談して、あらかじめ予防用ミルクを使う方法もあります。
価格
基本的な栄養素はどの粉ミルクも基準をクリアしているので、遜色はありません。あとは、ママ自身が信頼の置けるミルクであるか、産院でも同じものを使っていて安心感がある、赤ちゃん自身が飲みやすそう、この追加成分を重視したい…などの個人的な嗜好と、価格面を相談して、購入することになります。
一番安いものを使ってみて、赤ちゃんも飲みやすそうにしており、うんちの異常もなければ、定格のもので抑えるママも多くいらっしゃいますよ。
手に入れやすさ
普段から使うものですから、近くの薬局やベビー用品店での扱いがあるかどうかも比較の対象です。最近は、ネットでまとめ買いするご家庭も増えていますが、万が一のために、近所はどこに取り扱いがあるかチェックしておきましょうね。
味
赤ちゃんによっては、ミルクの味に好みがある子もいます。基本的に、甘い味を好みますが、味覚の形成期ですので、あえてスッキリした味付けのミルクを選択する方もいます。
ミルクによって味が違いますので、2・3種類めぼしいものを試しに与えてみると良いでしょう。
うんちの様子
ミルクは、母乳よりも消化に時間がかかり、便の回数も少なめです。ミルクの相性が最も出やすいのがこの部分で、便秘がちになることも珍しいことではありません。その子その子で、どのミルクとの相性がよいかというのは全く変わってくるので、様子を見ながら、最適なものを見つけていきましょう。
もともと便秘の傾向がある赤ちゃんは、オリゴ糖などの整腸作用がある成分を含んだミルクを試してみてください。
逆にお腹の調子がゆるめの赤ちゃんは、整腸作用をウリにしていないミルクがオススメです。
成分比較!よく見かける成分の内容もチェック!
メーカー独自の追加成分、その成分の効果がイマイチわかりづらい方も多いのではないでしょうか?ここでまとめて学んで、しっかり比較しましょう!
DHA
脳の発達を促す効果があるとされる成分。人間の脳の容量は、3歳までに成人の80%の大きさまで成長します。DHAは、青魚に多く含まれると知られていますね。急激な脳の発達を支えるために、重要な成分です。
アラキドン酸
DHAとともに、脳の発達に寄与する働きがあると、近年の研究で明らかになってきた成分。脳の成長だけではなく、身体の成長にも深く関わっており、アラドキン酸が著しく不足すると、身長や体重の伸びが悪くなることが指摘されています。
ラクトフェリン
免疫力を上げ、炎症を抑える働きがあります。特に初乳に多く含まれている成分です。免疫成分を含むことで、母乳のメリットに負けないミルクになります。
オリゴ糖
腸内善玉菌を増やす成分です。ミルクは腹持ちがよく、消化に時間がかかるので、オリゴ糖などの腸内環境を整える成分を増やすことで、便秘を予防します。便秘気味の赤ちゃんには、これらが強化されたミルクを選びましょう。
こだわるママに、ドイツ製オーガニックミルクも
国内メーカーのミルクが安全第一で作られていることは、これまで紹介してきた通りです。では、国外のものはどうでしょうか。近年は特に、育児グッズなども海外製品で質の良いものが購入できるようになりましたよね。
でも、こと粉ミルクに関しては、細心の注意が必要なようです。というのも、粉ミルクの製造基準は、世界共通のものではないからです。あるニュースによれば、中国製の粉ミルクの約4割は、十分な基準値に満たない製品なのだそうです。
粉ミルクは、まだ消化器官が十分に整わない赤ちゃんが口にするものですから、国内製の安全なものを選ぶ方が良さそうです。
一方で、日本の製品よりももう一歩踏み込んでつくられた商品もあります。ドイツやスイスでは、オーガニックの粉ミルクがママたちに選ばれているようです。ここでのオーガニックは、化学的なものを使わないという意味で使われており、例えば、ホルモンや抗生物質を投与されていない牛の乳から作られています。
有名どころのオーガニック粉ミルクは、日本でもネットなどを経由して、比較的簡単に入手できます。粉ミルクの品質にさらにこだわる方は、詳しく調べてみてはいかがでしょうか。
赤ちゃん好みの粉ミルクを探そう!試供品やサンプルモニター情報
粉ミルクの見極め方法をご紹介してきましたが、あれこれ別のミルクを購入するのには少々勇気がいりますよね。せっかく買ったとしても、赤ちゃんの飲みが悪かったり、便秘がひどくなったりすれば、無駄になってしまいます。
少しずつ、いろいろなものを試してみたい。そんな時の強い味方が、試供品です。どのようにしてゲットするのでしょうか。
産院や定期健診で配っている
簡単に頂くけるのが、産院や小児科での配布分です。出産時の入院中には、たいていオムツや消毒液、粉ミルクなどのサンプルを貰えます。ミルクメーカーによる調乳指導がある産院では、スティックタイプを箱入りでいただけることがあるので、積極的に参加するとお得です。
また、役所で行われる定期健診のときにも、サンプルを貰えることがありますよ。赤ちゃん向けイベントなどでも、チェックしてみましょう。
メーカーからサンプルをもらう
それぞれのメーカーHPを確認してみると、試供品プレゼントをしていたり、サンプルモニターを募集していたりします。
また、出産時にもらう様々な広告の中にも、サンプル申し込みの用紙が入っていることが…。メーカーサイトの無料会員になると、数回に分けてサンプルをいただける場合もあります。注意してみてみると、サンプルを貰えるチャンスは結構あるようですよ。
サンプルを常時プレゼントしているメーカーを紹介
・雪印「ぴゅあ」
毎月1日応募開始で、先着5,000名にサンプルの無料プレゼントを行っている
・和光堂
サンプルモニターを募集している
その他メーカーも、多くが定期的にサンプルプレゼントのキャンペーンを行っています。ぜひチェックしてみてくださいね。
また、HP上では記載されていない場合でも、メーカーに問い合わせをしてサンプルを送ってもらったという声も聞かれます。ダメもとで聞いてみるのもありかもしれません。
粉ミルクは、赤ちゃんとの相性や価格帯などと総合的に比較して。ママの味見もアリ!
粉ミルクには、各メーカー大きな違いがあるのかと思いきや、中身にはそれほど大差がないことがわかりました。最終的にこれだ!となる決め手は、意外と赤ちゃんの飲みっぷりによるところも大きいんですよ。
あとは、うんちの様子も決め手になります。価格帯や追加成分という要素もありますが、やっぱり実際飲むのは赤ちゃん自身ですので、喜んで飲んでくれるものを選ぶ傾向があるようです。
甘すぎるミルクを気にする方は、ママが飲み比べてみてください。各メーカーで、全く違う味わいでそれぞれに特徴があります。
甘めで美味しい、母乳に近い味つけ、甘すぎず母乳との併用がしやすい…ママがあらかじめ確認しておくと、赤ちゃんにもより安心して与えられますよ。