断乳の寝かしつけ必勝法
断乳時の寝かしつけ|ママvs赤ちゃんおっぱい攻防戦必勝法
断乳時の寝かしつけは赤ちゃんとママの激しいおっぱい攻防戦!しかし断乳は赤ちゃんにとって「おっぱい以外の眠りの入り方」を学ぶ第一ステップ。断乳のときの寝かしつけ方法として基本の抱っこでトントンや諦めの悪い赤ちゃん対処法を伝授。ときにはパパの手も借り何が何でも乗り越えてやりましょう!
断乳時の寝かしつけを乗り切るレベル別必勝法
断乳時の寝かしつけは、はっきりいってとても難しく、心が折れておっぱいを吸わせたくなる自分との戦いです。
それまで授乳をしながら寝かしつけていた赤ちゃんをどのように寝かしつけたらよいのか、おっぱいを求めて大泣きされたらどうしたらよいのか…。
断乳後の寝かしつけ方はいろいろ考えられますが、この記事では対処法を3つのレベルに分けてみました。ぜひ、ご自身の状況に合わせて断乳時の寝かしつけ方法をピックアップして試してみてください。3日から1週間頑張れば、赤ちゃんはきっとおっぱいとは別の入眠方法に気付き、順応していきます。それも立派な成長の証です。
Level1.正統派の寝かしつけを実践
まずは正統派の寝かしつけにチャレンジしてみましょう。赤ちゃんによっては、意外とすんなり寝てくれることも多いようです。
抱っこでトントン
いちばんオーソドックスな方法です。抱っこして、背中を優しくリズミカルにトントンしてあげましょう。抱っこはママと密着するので赤ちゃんは安心感を得ることができます。さらにリズミカルなトントンは、赤ちゃんを落ち着かせる効果が期待できます。
バリエーション1:コアラ抱っこでトントン
コアラ抱っこは、片方の手でお尻を支える縦抱き。赤ちゃんの両足がママにしがみつくような形になります。後ろから見ると赤ちゃんの足がM字型になるのですが、実はこれは赤ちゃんにとって自然な体勢。股関節脱臼の予防にもなる抱き方です。
抱き方が窮屈だと、赤ちゃんも寝にくいですよね。無理のない体勢でトントンしてあげれば、寝ついてくれる確率も上がりそうです。
寝ながらの「ラッコ抱っこ」でももちろんOK。ただし、添い寝+うつぶせ寝はそれぞれSIDSという原因不明の病気の発症要因という、ちょっとリスキーな面も持ちます。ラッコ抱っこのときは、赤ちゃんの呼吸がしやすいように空調を整える対策をするほか、赤ちゃんが寝たあとも様子に変化がないかこまめにチェックするようにしましょう。
バリエーション2:抱っこでトントンにママの歌をプラス
いわゆる子守唄でもよいですし、激しい歌でなければママが好きな歌でもOKです。抱っこでトントンのリズムに合わせて、歌ってあげましょう。赤ちゃんはママの優しい声が大好きです。また、歌っていると赤ちゃんの泣き声からママの気持ちが紛れるという効果も。
添い寝でトントンしたりさすったり
添い寝をするときは、「おっぱいは何が何でも絶対にあげない」という覚悟を決めた上で、添い寝をしてあげましょう。もしくは、ラッコのようにママの体の上に乗せてあげてもOKです。
赤ちゃんがおっぱいを求めたり泣いたりしたら、背中やおなかをトントンしたり、さすったりしてあげて。こうして、おっぱい以外でのスキンシップをはかります。
「おっぱいがないと寝ない」と思いきや、「試してみたらこてっと寝てくれてラッキーだった」という先輩ママの声も。
眠くなる絵本を読み聞かせる
赤ちゃんは、優しいママの声が大好きですから、絵本の読み聞かせもおすすめです。寝かしつけのための絵本も出ていますので、眠りの習慣づけも兼ねて役立ててみては?
おすすめ寝かしつけ絵本
赤ちゃんの寝かしつけに役立つ絵本をご紹介します。これ以外にも、寝かしつけに関する絵本は多数出版されていますから、本屋さんで探してみましょう。
ねんね
作:さこももみ/講談社
もうねんね
作/松谷みよ子/童心社
- 絵本の読み聞かせが赤ちゃんの発達に与える影響を解説します。知っているようで、意外と知らない読み聞かせの効果。新生児からでも好影響がある5つの理由を紹介します。
歌ったりお話をしたり
絵本を読む代わりに、添い寝をして電気を消し歌ったりお話したりしてもよいでしょう。歌もお話も、正確にする必要はありません。優しいママの声を聴かせることが目的ですから、思いつくままの創作でよいのです。
赤ちゃんに内容がなんとなくでも伝わるようにできれば良いですが、赤ちゃん自身がお話を聞く体制に無いときも、赤ちゃんが「ママはずっとそばにいるんだ」と安心するように歌ったりお話を続けましょう。
歌ったりお話をしたりすることにママが集中すると、赤ちゃんの泣き声もあまり気にならなくなりますよ。パパがそばにいるのであれば、パパとおしゃべりを楽しんでもよいですね。
音楽をかける
耳に優しい、ゆったりとした音楽を流してあげてもよいでしょう。
もちろん音楽をかけっぱなしで赤ちゃんをひとりにするのではなく、そばにいて、優しくなでてあげたりトントンしてあげたりしてくださいね。穏やかなリズムやメロディーは、赤ちゃんの興奮を静めてくれる効果が期待できます。
寝かしつけ専用のCDも出ていますが、YouTubeにアップされている音源を利用してもよいでしょう。YouTubeならスマホでも聴けますから、枕元に置いても邪魔にはなりません。
- 赤ちゃんの寝る音楽はリラックス効果の高い音楽や音を流しましょう!モーツァルトがねんねに効果的と言われる理由、他にも胎内音やママの子守歌など赤ちゃんの安心を誘う音や音楽の秘密とは?入眠儀式にも最適です。
Level2.なかなか諦めない赤ちゃんの寝かしつけ
Level1の寝かしつけでは対処できず、おっぱいが出てくるまで諦めない意思を持つ赤ちゃんにもママは負けるわけにはいきません。諦めの悪い赤ちゃんには次の方法を試してみましょう。
抱っこひもでおんぶする
おんぶ紐や抱っこ・おんぶ兼用の紐を利用して、おんぶをしてみましょう。
抱っこだと赤ちゃんの手の届くところにおっぱいがありますが、おんぶをするとおっぱいは見えなくなるし、手も届きません。ママの両手も自由になるので、家事などをすることもできます。
お尻をトントンしながら歩き回ったり、家事をしたりすることで伝わる振動は、赤ちゃんにとって心地好いもの。「気づいたら寝ていた」と語るママが多いことも、うなずけます。
赤ちゃんが寝入ったら、そっと布団におろしてあげましょう。赤ちゃんが寝入っていないと、布団におろすときに目覚めて泣いてしまうことがあるので、お布団に降ろすときは次のポイントを参考にチェックしてくださいね。
赤ちゃんが寝入ったかどうかのチェックポイント
・全身の力が抜けている
・手のひらが開いてパーの状態になっている
・振動や音に対してピクリとも反応しない
必殺!狸寝入り(ママの寝たふり)
意外と赤ちゃんがあきらめて眠りに就くことも多いといわれているのが、この方法。「おやすみなさい☆」をしたら、何があっても寝たふりで通します。
これで寝てくれればママは楽ですが、弱点は、赤ちゃんが寝つくまで寝たふりをしなければならないこと。最初のうちは、1時間近く寝たふりをしなければならないこともあるので、ちょっとした覚悟と根気が必要です。
寝たふりが寝落ちになるのは「育児あるある」です
逆に、赤ちゃんよりもママのほうが先に寝てしまうことも…。
寝てしまった方がそのほうが赤ちゃんも諦めがつくかもしれませんが、赤ちゃんが寝たあとにやろうと思っていた洗いもの、明日の準備などの残った仕事を片付けられなかったり、こっそり企てていた自分へのご褒美リラックスタイムが過去という二度と手の届かない場所へ行ってしまったり…。ママにとってミイラ取りがミイラになってしまうことの痛手は結構デカい!
でも、まぁこれも続いたとしても人生においてはつかの間にすぎません。もう潔くぐっすり寝るとして(笑)、万が一赤ちゃんが動き出しても危険がないように、周りはきちんと片づけておくと安心です。
Level3.ママの心が折れそうになったときの寝かしつけ
どうやっても泣き止まず寝てくれず、ママの心が折れそうになったときは、一旦パパにバトンタッチ!「ママなんだから私がやらなきゃ…」と無意識に育児の全てを抱え込み、無意識のうちに無理をしてしまわないことも大切です。
パパや家族に寝かしつけを頼む
どうしても赤ちゃんがおっぱいをもらえないことに納得せず、ママの心が折れそうになったときは、パパやばーばなど、家族に寝かしつけを頼みましょう。自分ひとりで背負わないことは、とっても大切なことです。パパやばーばの都合を聞き、協力してもらえるときを狙って断乳をするようにしましょう。
パパやばーばでは、おっぱいがもらえないことを赤ちゃんもわかっています。数日は激しく抵抗して「ママはどこだアァァァァァ!!!!!ママを出せーーー!!!!!」と言わんばかりに怒って泣くかもしれませんが、赤ちゃんはやがて諦めておっぱいなしで寝つく方法を見つけていきます。
胸にサラシを巻く
「断乳はある意味特攻」と考え、いつかのヤンキーさながら胸にサラシを巻いておっぱいを隠してしまいましょう。赤ちゃんが胸を触ってもおっぱいのふにふにしたやわらかさはありませんし、たとえ赤ちゃんがママの服をめくり上げて吸い付こうとしても、これでは諦めるしかありません。
きつくサラシを巻いて胸を圧迫すると、おっぱいの張りが和らぎ、痛みが少なくなるという効果も期待できますよ。
心を無にする(泣き疲れて寝るのを待つ)
「え、そんな」と思われるかもしれませんが、これもひとつの方法です。「滝行のようなもの」と考え、赤ちゃんが眠るまで心を無にしましょう。「修行中は何をしてもダメで、結局は泣き疲れて寝てくれた…」と語るママも多くいます。
ただ、赤ちゃんをひとりにせず、そばにはいてあげてくださいね。
寝かしつけでしてはならない対処法
あまりにも泣き叫ばれるとママがつらくなることもあるでしょう。パパやばーばの協力が得られないこともあるでしょう。ですが、そんなときでも絶対にしてはならないことが2つあります。
赤ちゃんの大泣きに負けて授乳してしまうこと
断乳を決めたら、何があっても授乳はせずに通しましょう。これは、とても大切なことです。
「今日だけだよ」とおっぱいをあげてしまうと、結局、断乳がなし崩しに。赤ちゃんは「泣き叫べばおっぱいがもらえる」と学習し、次の断乳がなおさら大変になってしまいます。
断乳は決して悪いことではありません。最初こそ赤ちゃんは泣いておっぱいを求めますが、数日経てばケロリとおっぱいのことなど忘れてしまうもの。そのようにして赤ちゃんも成長していきます。赤ちゃんが成長する力を信じて、断乳を始めたら授乳は絶対にしないようにしましょう。
その上で、次の方法を試してみましょう。
母乳の代わりにストローマグの白湯やお茶を飲ませる
赤ちゃんが寝つくときにおっぱいを求めるのは、お腹が空いているわけではなく、不安な気持ちを落ち着かせたいため。それまでは毎日、おっぱいを口にふくんで気持ちを落ち着かせていたのに、急に何もなくなったのでは赤ちゃんも納得できないかもしれません。
そんなときはストローマグで白湯やお茶を飲ませてみましょう。大泣きした後はのども渇いているので、すんなり寝てくれるかもしれません。夜中に目覚めて泣いたときのために、枕元に用意しておいてもよいでしょう。
おっぱいに絆創膏を貼って「いないいない」
先ほど、サラシを巻く方法をご紹介しましたが、それよりも簡単におっぱいをなくしてしまう方法です。肌色の絆創膏を乳首に貼り「おっぱい、いないいないだねぇ」と、赤ちゃんに見せてみましょう。けっこう赤ちゃんなりに受け入れてくれるようです。
「泣かれたら授乳してしまいそう」と不安なママも、こうしておけば安心では?
部屋の電気をつけてしまうこと
「おやすみなさい」をして電気を消したら、どんなに赤ちゃんが泣いても、部屋の電気はつけないでおきましょう。
部屋を明るくすると赤ちゃんも眠りにくくなりますし、さらに興奮してしまうこともあります。「電気を消したら、眠る」という雰囲気作り、習慣づけをしていきましょう。
赤ちゃんがねんねしやすくなる心がけ
断乳で泣くのは、長い目で見ればほんの一時のことです。赤ちゃんが自分なりの睡眠リズムを作っていけるように、次のことを心がけていきましょう。
コミュニケーションを密にする
断乳を決めたら、できるだけ言葉でもそのことを伝えてコミュニケーションをはかりましょう。
「もうすぐ、おっぱいとはバイバイだよ」
「おっぱいに、ありがとうしようね」
など、おっぱいとお別れする気持ちの準備を赤ちゃんと一緒にしておくとよいでしょう。赤ちゃんに理解させようとするのではなく、ママのムード作りが大切です。
スキンシップをはかる
授乳タイムは、赤ちゃんにとっては、大事な大事なママとのスキンシップタイム。それがなくなってしまう分、別の形でスキンシップをはかってあげましょう。
抱っこはもちろん、手遊びをしたり、ベビーマッサージやベビー体操をしたりして、いっぱい赤ちゃんに触れてあげてくださいね。
たくさん遊んで疲れさせておく
たくさん体を動かしておくと、その疲れで眠りに就きやすくなります。外で新鮮な空気をたくさん吸い、思いっきり遊んでおきましょう。
外に出られないときは、手を使うパズルやゲームなど知的な遊びがおすすめだといいます。おとなしくしてくれるからと、DVDを見せっぱなしはNGですよ。
お昼寝時間を調整する
お昼寝の時間が遅すぎたり、長すぎたりすると、どうしても夜の眠りに影響が出てしまいます。
夕方以降はお昼寝をしない、お昼寝をして2~3時間経ったら起こすなど、夜の就寝時間に合わせてお昼寝時間も調整していきましょう。
お風呂の時間を調整する
お風呂から上がってすぐは、体がほてっていることもあり、寝つきにくいもの。就寝するまでの間に30分~1時間程度の余裕をとっておきましょう。
スムーズに眠りに就くためには、生活のリズムが大切。就寝時間を決め、そこから逆算してお風呂の時間も決めておくとよいでしょう。
就寝までのリズムとパターンを作る
「入眠の儀式」とも言われていますが、夕飯がすんだあたりから就寝までのリズムや眠りに就かせるパターンを作っていきましょう。断乳の少し前からスタートしておくとよいかもしれません。
就寝までのリズムとパターンの例
1.夕飯を食べる
2.お遊びなどでひと休み
3.入浴する
4.水分補給やおもちゃの片づけ
5.歯を磨く
6.ベッドへ
7.絵本タイム←眠りに就かせるパターン
8.「おやすみなさい」で電気を消す←眠りに就かせるパターン
断乳に取り組むママのツイート集!
全国で、多くのママが断乳に取り組んでいます。すんなり成功したママもいれば、苦戦中のママも。断乳でつらくなったら、ぜひ「断乳」でツイート検索してみませんか? とっても励みになりますよ。
おっぱいなしでも赤ちゃんは必ず寝るようになります♪
断乳をスタートした3日間は、ママにとってはハードな3日間かもしれません。
ですが、その3日間、覚悟を決めて乗り切れば、おっぱいなしでも赤ちゃんはちゃんと寝てくれるようになります。
断乳時に寝かしつけるとき、赤ちゃんが泣いたとき、「寝かせよう、泣き止ませよう」と思い詰めないようにしましょう。そう思い詰めてしまうと、なかなか泣き止まず寝ない赤ちゃんにイライラしてしまいます。イライラしたママの気持ちは赤ちゃんにも伝わりますから、余計に寝なくなるし泣き止まなくなるという悪循環に…。
「よしよし、おっぱいがなくなって寂しいよね」と、赤ちゃんの気持ちを受け止めながら、いろいろな方法を試してみてくださいね。赤ちゃんの力を信じていきましょう!