赤ちゃんの人見知りの原因と対策

赤ちゃんの人見知りとは? いつから始まりいつまで続くのか 原因と対策をやさしく解説

人見知りはいつから? いつまで続く? 早い子で生後3〜4ヶ月、多くは生後6ヶ月頃から始まり、ピークは8〜9ヶ月頃。視力や感情の発達との関係、赤ちゃんから近づいてもらう対策、いろいろな人と触れ合う工夫までまとめました。

赤ちゃんの人見知りとは? いつから始まりいつまで続くのか 原因と対策をやさしく解説

赤ちゃんの人見知りとは?いつから始まりいつまで続く?原因と対策

赤ちゃんの人見知りは、見ている分にはほほえましいものですが、ママにとっては育児を少し大変にする一面もあります。ママやパパ、おじいちゃんおばあちゃんなど、たくさんの愛情に包まれて育った赤ちゃんが、それまで笑顔で抱っこされていたのに、ある日突然ママ以外の抱っこでギャン泣きしてしまう。そんな様子が見られたら、そろそろ人見知りが始まったサインかもしれません。

人見知りがいつから始まっていつまで続くのか、その時期や原因を知っておくと、赤ちゃんの自然な成長として前向きに受けとめられます。ときにはパパにさえ人見知りをする赤ちゃんの行動について、原因と対策をやさしく解説します。

人見知りの原因は「近づきたいけれど怖い」という心の葛藤

怖い気持ちと好奇心が葛藤している赤ちゃん

昨日までパパや祖父母はもちろん、はじめて会う人にすら笑顔で抱っこされていたのに、今日になって急にママ以外の抱っこでギャン泣きしたり、ママにべったりで離れようとしなくなる。この人見知りは、なぜ起こるのでしょうか。背景には、赤ちゃんの「視力」と「感情」の発達が関係していると考えられています。

視力の発達で人の見分けがつき始める

人見知りが始まる理由のひとつが視力の発達です。新生児の頃の赤ちゃんは視力がごくわずかで、世界もぼんやりとしか見えていないとされます。それが少しずつ発達し、人の顔をはっきり見分けられるようになってくるのが、ちょうど人見知りが始まる時期と重なります。

赤ちゃんの視力はいつから見える?新生児の視力の発達
赤ちゃんの視力はいつから見える?新生児の視力の発達
赤ちゃんの視力はいつから発達するのか、月齢ごとの成長に併せて解説します。赤ちゃんはママの顔が見えているのか、テレビやスマートフォンの赤ちゃんの視力への影響などを紹介します。

生後3〜4ヶ月頃には動くものを目で追う追視が始まり、色も少しずつ認識できるようになります。ママの顔をしっかり覚えて笑顔を見せてくれるのもこの頃です。そして一般的に人見知りが始まる生後6ヶ月頃には、見分ける力がぐんと育ち、相手の顔立ちの違いに気づけるようになります。「ママといつもの人」と「そうでない人」を見分けられるからこそ、人見知りが起こるのです。

感情の発達で「近づきたいけれど怖い」葛藤が生まれる

視力とあわせて、生後6ヶ月頃には感情も豊かに育っていきます。新生児の頃はシンプルだった赤ちゃんの気持ちに、「怖い」「楽しい」「触りたい」「うれしい」といった複雑な感情が芽生えてくる時期です。

相手をはっきり認識できるようになった赤ちゃんは、ママ以外の人に対して「誰だろう、ちょっと怖い、でも近づいてみたい」という気持ちを同時に抱きます。この心の葛藤が、人見知りの行動としてあらわれます。毎日顔を合わせているはずのパパにさえ人見知りするのも、同じ理由からです。

好奇心が強い赤ちゃんほど人見知りしやすい

赤ちゃんの人見知りについては、科学技術振興機構(JST)と京都大学の研究グループが調査結果を発表しています。それによると、人見知り行動は単なる怖がりではなく、「近づきたい」という接近の気持ちと「怖い」という回避の気持ちが同時に働く、心の葛藤によるものだと説明されています。

つまり、好奇心が強く人に関心を向ける赤ちゃんほど、興味のある相手に「近づきたい」と感じ、同時に初めての人への警戒から「怖い」とも感じます。この豊かな感受性こそが人見知りの背景にあると考えられています。人見知りが激しいのは、それだけ赤ちゃんが周囲をよく見て、感じ取っている証でもあるのです。

人見知りの時期はいつからいつまで?早い子で生後3〜4ヶ月頃

人見知りは生後半年頃から1歳頃までに始まり、2歳頃まで続くのが平均的です。ただし、生活環境や周囲の人との関わり、赤ちゃん自身の成長には大きな個人差があります。早い子では生後3〜4ヶ月頃から始まることもあれば、ほとんど人見知りをしない子もいます。

叫び声を上げギャン泣き中の人見知り赤ちゃん

個人差を踏まえると、生後3ヶ月頃から1歳半頃までに始まり、3歳頃まで続くとおおらかに考えておくとよいでしょう。人見知りは一過性のものなので、会いに来てくれた方には「今ちょうど人見知りの時期で」とひとこと添えておくと、久しぶりに会う親戚や友人にも角が立ちません。ここでつまずきやすいのが「うちの子は愛想が悪いと思われないか」という心配ですが、事前に伝えておけば相手も身構えず、赤ちゃんも何度か会ううちに少しずつ笑顔を見せてくれます。

3ヶ月の赤ちゃんの発達と遊び方
3ヶ月の赤ちゃんの発達と遊び方

ピークは生後8〜9ヶ月頃 後追いと重なる時期

一般的に生後6ヶ月頃、早い子で生後3ヶ月頃から始まる人見知りですが、ピークは生後8〜9ヶ月頃といわれます。この頃は赤ちゃんの後追いが始まる時期とも重なり、一日中ママの後をハイハイでついて回り、ママの姿が見えないと泣き、「ママじゃなきゃ嫌」がもっとも激しくなります。

人見知りと後追いのピークが同時に来ると、ママは一人になる時間がほとんどなくてくたくたになりがちです。とはいえ、これはどちらも「ママが好き」「ママといるのが一番安心」という信頼の証。トイレに行くだけで泣くようなときは、「すぐ戻るね」と声をかけてから離れ、戻ったら「待っててくれてありがとう」とぎゅっと抱きしめると、赤ちゃんは少しずつ「離れても戻ってくる」と安心できるようになります。

後追いはいつからいつまで?ママが困った赤ちゃんのピーク時期の行動
後追いはいつからいつまで?ママが困った赤ちゃんのピーク時期の行動

保育園の入園と人見知りが重なっても大丈夫

0歳児から保育園に入る赤ちゃんの中には、人見知りが激しい時期と入園が重なる子もたくさんいます。「本当にやっていけるのかな」と、ママにとっては大きな悩みの種になりますね。

はじめのうちは、ママと離れる不安や知らない場所で過ごす不安から泣いてしまいますが、いつまでも慣れずにいる赤ちゃんはほとんどいません。毎日通ううちに、場所や先生の顔ぶれ、ほかの赤ちゃんの様子など「知っていること」が増えていき、赤ちゃんの不安はやわらいでいきます。

登園時に大泣きされると後ろ髪を引かれますが、別れ際は「行ってくるね、お迎えに来るね」と笑顔で短く伝えて送り出すのがコツです。名残惜しそうにいつまでもそばにいると、赤ちゃんも不安を長引かせてしまいます。お迎えのあとは、離れていた分だけたくさんぎゅーっと抱きしめてあげましょう。

0歳児保育の影響とは?赤ちゃんの負担を最小にする方法
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人見知りの対策は「赤ちゃんから近づいてもらう」

人見知りは正常な発達の証拠なので、「うちの子は人見知りが激しくて将来が心配」と思う必要はありません。ほとんどの赤ちゃんが通る成長過程です。とはいえ、祖父母やパパにまで人見知りをして困っているママも多いはず。原因に沿って関われば、人見知りをある程度やわらげることができます。

ペアルックの人形に興味がある女の子の赤ちゃん

研究では、人見知りが強い赤ちゃんほど相手の目をよく見て、相手がこちらを見ていない隙にじっと観察する、という傾向が示されています。つまり好奇心が強い赤ちゃんほど、よく相手を見ているということ。だからこそ、大人のほうから距離を詰めるのは逆効果になりがちです。

基本は「赤ちゃんが自分から近づいてくれるまで待つ」こと。いきなり顔を近づけたり、無理に抱っこしたりするのは避けましょう。嫌がることをすると余計に警戒し、姿を見ただけで泣くようになってしまうこともあります。まずは少し離れた場所から、赤ちゃんのおもちゃで一緒に遊ぶふりをしたり、「こんにちは、かわいいね」とやわらかい声で話しかけたりして、赤ちゃんが安心できる雰囲気をつくります。赤ちゃんが視線を向けてきたら、にっこり笑い返す。この繰り返しで緊張がほぐれていきます。

ママの関わりも大切です。赤ちゃんはママといるときが一番落ち着くので、ママが相手を紹介してあげると効果的です。「この人はやさしい人だよ」「おじいちゃんとおばあちゃんだよ」と、赤ちゃんに語りかけましょう。赤ちゃんはママの表情や声色から気持ちを敏感に感じ取っています。「ママが安心している相手なら大丈夫」と伝わることで、人見知りはやわらいでいきます。

ママべったりを避け、いろいろな人と触れ合う機会をつくる

核家族での子育てではなかなか難しい面もありますが、24時間365日ずっとママと二人きりの生活だと、人見知りが強く出やすい傾向があります。少しずつ「ママがいなくても平気」な時間に慣れていくことが大切です。

たとえばパパが休みの日に、ママが数時間だけ一人で外出してみる。逆に、パパと赤ちゃんだけで散歩に出てみる。こうした時間を少しずつ積み重ねると、赤ちゃんの世界が広がります。パパやママの実家が近ければ、積極的におじいちゃんおばあちゃんと会うのもよい機会です。

近くに頼れる人がいない場合は、地域の子育て支援センターや児童館に出かけてみましょう。同じくらいの月齢の赤ちゃん、少し年上のお兄ちゃんお姉ちゃん、そのママたち、保育士さんなど、いろいろな人と触れ合えます。赤ちゃんはまだ体調を崩しやすく、暑さ寒さの厳しい時期は外出が億劫になりがちですが、体調のよい日を選んで少しずつ人と触れ合う機会をつくると、人見知りはやわらいでいきます。

パパ見知りには根気強いコミュニケーションを

ショックを受けるかもしれませんが、赤ちゃんによっては「パパ見知り」をすることがあります。とくに、赤ちゃんが起きる前に出勤し、寝たあとに帰宅する生活が続いていると、顔を合わせる時間が少なく、パパ見知りが起こりやすくなります。

パパ見知りが直り笑顔で抱っこされる赤ちゃん

パパ見知りの主な背景は、赤ちゃんと過ごす時間の少なさです。赤ちゃんがパパを「安心できる人」と認識するには少し時間がかかります。仕事で疲れていても、休日はお風呂やおむつ替え、遊びなど、赤ちゃんと過ごす時間を意識して増やしてみましょう。毎日のちょっとした積み重ねで、やがてパパにも満面の笑みを見せてくれるようになります。

赤ちゃんのパパ見知り対策は?パパ大好き♪に育てる方法
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赤ちゃんがパパ見知りを始めて、お風呂や抱っこを嫌がってギャン泣きされるというパパ、「パパ見知りは、いつからいつまで続くのだろう」と不安をお持ちの方へ、原因と対策をご紹介します。

気をつけたいのは、ショックのあまり焦って距離を詰めてしまうことです。ママがいいと泣いているのに強引に抱っこしたり、泣きやまないのに無理にあやし続けたりすると、かえって苦手意識を強めてしまいます。「今日は少しだけ」と赤ちゃんのペースを大切にしながら、笑顔で根気強く関わるのが近道です。

人見知りをしない赤ちゃんも大切な個性 気になるときは相談を

人見知りが激しい子もいれば、ほとんどしない子もいます。これは赤ちゃんの個性であり、成長の個人差です。人見知りが激しいのも不安ですが、逆にまったくないと「これで大丈夫かな」と心配になるママもいるかもしれません。

誰にでも笑顔を振りまく人見知り時期がない赤ちゃん

人見知りは正常な発達の一場面ですが、「しないこと」がそのまま問題を意味するわけではありません。誰にでも笑顔を向けられる社交的な赤ちゃんも、すこやかに育っています。人見知りの有無や時期は、あくまでその子の個性として受けとめて大丈夫です。

そのうえで、成長全般で気になることがあれば、一人で抱え込まず、自己判断せずに専門の窓口に相談するのがおすすめです。市区町村の乳幼児健診は、赤ちゃんの発育や関わり方を保健師などに相談できる身近な機会です。健診の時期以外でも、自治体の子育て相談や地域子育て支援センター、発達相談の窓口で、いつでも気軽に相談できます。「ちょっと気になる」を早めに話せる場所を知っておくと、それだけで心が軽くなります。

人見知りのよくある質問

人見知りが激しすぎて心配です

人見知りが強いのは、それだけ赤ちゃんが周囲をよく見て感じ取っている証でもあります。多くは一過性で、成長とともに落ち着いていきます。無理に慣れさせようとせず、赤ちゃんから近づいてくれるのを待つ関わりを続けてみましょう。

パパにだけ人見知りをします

顔を合わせる時間が少ないと起こりやすい現象です。休日にお風呂や遊びなど、パパと過ごす時間を少しずつ増やすのが効果的です。泣いているのに強引に抱っこせず、赤ちゃんのペースを大切にしましょう。

人見知りがまったくないのは大丈夫ですか

人見知りをしないことも個性のひとつで、それだけで問題があるわけではありません。誰にでも笑顔を見せる社交的な子もすこやかに育ちます。成長全般で気になる点があれば、乳幼児健診や自治体の子育て相談で気軽に相談できます。

人見知りはいつになったら落ち着きますか

個人差はありますが、ピークの生後8〜9ヶ月頃を過ぎると徐々にやわらぎ、多くは2〜3歳頃までに落ち着いていきます。焦らず、その子のペースを見守ってあげましょう。

人見知りの有無は赤ちゃんの大切な「個性」

人見知りが激しくても、まったくなくても、過度に心配する必要はありません。10人赤ちゃんがいれば性格も10通り。社交的な子もいれば、しばらくママべったりで過ごす子もいます。人見知りが激しいからといって、ずっとそのまま成長するわけでもありません。

外出先でお世話になっている方や親しい友人に会ったとき、赤ちゃんがギャン泣きして困ることもあると思いますが、イライラせず、赤ちゃんのペースにやさしく寄り添ってあげてください。その積み重ねが、赤ちゃんの安心とすこやかな成長につながっていきます。