赤ちゃんの体温を計りやすいおすすめの体温計
赤ちゃんが体調不良になると、発熱・嘔吐・発疹等様々な症状が現れます。赤ちゃんの体温は大人と違って高く、心配になることも多いと思います。
乳児期には特に気を付けてあげたい体温を正しく測る方法やおすすめの体温計を紹介します。
- 赤ちゃんの体温の測り方|暑い?寒い?体温調節のコツ
赤ちゃんの体温を把握しよう!体調の変化に気づくためにも、毎日測定しい赤ちゃんの体温。測り方のコツ、病院を受診するべき体温の上昇や平熱が低い赤ちゃんの心配事、快適な体温を保つポイントとは?
おすすめ体温計の種類/赤ちゃんにおすすめの体温計の選び方
先程紹介した脇下式・舌下式の特徴からじっとしていられない小さな赤ちゃんにはどちらも難しいかと思います。最近では様々な種類の体温計が売られていますので、それぞれの特徴を紹介していきます。
体温の測定時間が短い予測式体温計
予測式体温計は、15秒~1分と測定時間が早いためとても便利です。ただこのタイプは実測式ではなくコンピュータで予測した体温を表示するため多少の誤差が生じる場合があります。
そのため、熱がありそうなときや異常な数値が出てしまった場合は何度か測りなおしが必要です。
脇下式・耳式・おでこ式などがあります。
実測式体温計は正確だか計る時間が長い
コンピュータが予測してくれるものに対して実測式の特徴は、何といっても「正確さ」です。「これ以上測っていても数値は上がらない」というところまで測ります。
そのため計測時間が長く、脇の場合は約10分、舌下で測る場合は約5分程度かかってしまいます。正確な体温を計測できますが、じっとしていられない赤ちゃんにはあまりおすすめできません。
耳で測るタイプ
耳式は赤外線式の体温計で、うまく使えば脇下式のものとさほど変わらない体温が測れます。
ただ耳の小さい赤ちゃんでは測定が結構難しく、うまく耳の鼓膜周辺まで先が到達していないと正しく測れないようです。
赤ちゃんの場合は横に寝かせて耳を引っ張りながら測るとよいです。最近では1秒程度で測れる耳式体温計もあります。保育園に通うママさんなど、忙しいときには重宝しそうですね。
おでこで測るタイプ
おでこで測るタイプは赤ちゃん専用の体温計でこちらも赤外線によって測定します。おでこに1秒タッチするだけであっという間に体温が測れるものなので、こちらも服を脱がせたりもせず簡単に測れるので、忙しい方にはぴったりですね。
正確さに不安が残る?耳式&おでこ式
測定時間が早く、とても便利な耳式とおでこ式の体温計ですが気を付けなければいけないポイントもあります。
やはり予測式である以上実測式に比べて精度が落ちること、耳式は計測場所の把握に多少のコツが必要ですし、おでこ式は発熱時におでこを冷やしていると正確に検温できません。
また、性能の良い体温計ではやはり価格もやや高めなので、紹介した様々な体温計のメリット・デメリットを踏まえて選ぶ必要があります。
赤ちゃんの体温はちゃんと測れている?体温計の使い方おさらい
何気なく使っている体温計ですが、正しい使い方をしていないと正確な体温を測ることができません。体温計の種類別に測定方法を見ていきましょう。
どこでどう図るのがより正確?
最近では脇で測るものが一般的ですが、口で測るものもありますよね。実際どちらがより正確に測ることができるのでしょうか。
脇VS口
脇下で測るタイプと舌下で測るもの、これらは昔からある方法で比較的正確だといわれていますがやはり使用方法を間違えると正確には測れません。どちらが正確というより、使用する人に合った方法を選ぶとよいと思います。
脇下式と舌下式での検温時に気を付けたい点をまとめていきます。
脇下式体温計
- 汗をしっかり拭きとる。
- 体温計を斜め下から脇に差し込み、脇下のくぼみに体温計の先を当てる。
- 脇下に体温計を45度くらいの角度に差し込み、腕を密着させる。
舌下式体温計
- 舌の下の中央付近に体温計の先を当て、口を閉じる。
- 5分ほどで体温が測れる。
- 冷たいものや温かいものを飲食した後は30分以上時間をおいてから検温する。
- 測定中に唾液が溜まっても口を開けない。
- 測定中は喋らない。
- 体温計を動かさない。
嫌がる赤ちゃんの体温の測り方のコツ
これらの測り方を見ると、赤ちゃんに使用するのは時間もかかり大変そうですよね。嫌がる赤ちゃんを押さえつけて検温しても泣いていては体温が上がったり、「寝ている隙に」と思っても寝ているときにも体温が高かったりするので正確な体温は測れません。
赤ちゃんがリラックスして測れることが大切ですので、絵本を読み聞かせながら気を紛らわせたり、赤ちゃんの好きな歌を歌うなどしてゆったりとした気持ちで検温してあげましょう。
赤ちゃんの体調管理と検温が必要な理由
うまく話すことのできない赤ちゃんは、体調が悪くても言葉でそれを伝えられません。
重大な病気に繋がる前に赤ちゃんの普段の健康状態を知り、少しでも早く赤ちゃんの変化に気づいてあげたいですよね。
赤ちゃんの体温の特徴や、ママが気を付けたいことを見ていきましょう。
赤ちゃんの体温の特徴
赤ちゃんを抱っこすると、「温かくて抱き心地がいいなぁ」と思ったことはありませんか?赤ちゃんの体温は大人よりも高く、環境の影響を受けやすいのが特徴です。
そのため、大人がこまめに赤ちゃんの体温調節をしてあげる必要があります。
赤ちゃんの体温が高いのはなぜ?
赤ちゃんの体温は大人に比べて高いのはよく知られていますが、なぜでしょうか。大人の平熱の平均は36度前半から36度後半なのに比べて、赤ちゃんの平熱の平均は36度3分から37度前半と、少し高めです。
また、大人よりも皮下脂肪が少なく皮膚も薄めなので、体内の熱が皮膚の表面に伝わりやすい特徴もあります。
そのため、服などに覆われて熱が逃げにくい部分の皮膚の温度は、大人より赤ちゃんの方が高くなるのです。
年齢に伴う体温調節機能の発達
人間は、外気温に左右されずに体温調節をすることができますが、生まれたばかりの赤ちゃんは体の機能が発達途上で体温調節機能も未熟です。
赤ちゃんがハイハイを始めて、活発に動き回るようになってくる生後8ヶ月頃には体温調節ができるようになってきます。
ただし、身体が小さく体温調節中枢の機能は大人と比べると未熟なので、2歳頃になるまではしっかりまわりの大人が気を配ってあげましょう。
また、平熱が大人と同じになる時期は、大人と同じように筋肉がついて体温調節機能が発達する思春期頃といわれています。
男の子の場合は成人期まで体温調節機能の発達が続き、筋肉も多いので体温が少し高めになるのだそうです。逆に老化すると、筋肉も少なくなり血管を収縮させる能力も低下してくるため平熱が低めになります。
なぜ検温が必要なの?
先程も触れたように、赤ちゃんの体温調節機能はまだまだ未熟です。しっかりと検温し、赤ちゃんの平熱を把握しておくことで言葉も未熟な赤ちゃんの小さな変化にも早く気付いてあげられるかもしれません。
できるだけ同じ条件の下で、1日数回に分けた検温を心掛けましょう。赤ちゃんの平熱を測るのにおすすめなのは次の4つのタイミングです。
- 赤ちゃんの平熱は何度から?正しい計り方と発熱の基準
赤ちゃんの平熱の測り方や赤ちゃんにおすすめの体温計の特徴や使い方を紹介します。赤ちゃんの平熱は何度なのか、何度からが発熱なのかという疑問や熱が高い時、低い時それぞれの原因と対処法を解説します。
- 朝起きてすぐ
- 午前中
- 午後
- 寝る前
できるだけ毎日同じタイミングで検温し、母子手帳などに記録しておきましょう。
赤ちゃんの体温調節 家庭での管理方法
赤ちゃんの手足を触って冷たく感じても、ニコニコと機嫌もよく体は意外に温かいことがあります。体温調節がうまくいっているかどうかは、手や足の先ではなくお腹や背中に触ってみるとわかりやすいですよ。
お腹や背中を触ってみてひんやりするときは赤ちゃんが寒がっているサインです。室温を高めたり衣類や寝具を増やして調節してあげましょう。
またお腹や背中に汗をたくさんかいている場合は室温を下げたり、衣類を薄手のものに変えるなどの対処をしましょう。
寒い時期も部屋の換気は必要
寒い冬、お部屋の中では暖房を付けて快適に過ごしていますが【換気】はしていますか?体温調節の未熟な赤ちゃんに寒い外気に触れさせてはかわいそう…そう思う方もいると思います。
結論から言うとお部屋のこまめな換気は必要なのです。その理由を解説していきます。
風邪などをひかないようにするためよく寝て、よく食べて、お部屋は加湿器で湿度を保つ…これだけ見るとバッチリな気もしますが、実はお部屋の空気はとても汚れています。
一般的に人は呼吸するために1人当たり1時間に6畳一部屋分の空気を必要としているといわれています。つまり、1時間でこれだけの空気が汚れているということなのです。
また、アレルギーの原因となるダニの死骸やフン等のハウスダストや、外から持ち込まれた様々なウイルスも常にお部屋の中を浮遊しています。汚れた空気は気管や粘膜を傷めるため、抵抗力を落としてアレルギーや風等の感染症にかかりやすくなってしまいます。
大切な赤ちゃんの健康を守るために必要なのが【換気】です。換気にも効率的にお部屋の空気を入れ替える方法があるのです。
正しいお部屋の換気方法
- 大きく1か所の窓を開けるよりも、対角線上になるよう2か所の窓を開ける。
- 空気の入り口となる方の窓を15cmくらい開け、出口となる方の窓を全開にする。
- 空気が流れにくい場所や、空気がよどんでしまう場所には扇風機などを利用する。
- 換気は、晴れた日の湿度の低い時間帯(春・夏12~16時/秋・冬12~14時)に行う。
- 家具は5cmほど壁から離して隙間を設ける。
- レンジフードを使う場合は、窓や自然換気口を開ける。
これらの方法で正しく換気をし、きれいな空気を赤ちゃんに提供してあげましょう。
エアコンで快適な室内環境を作る
暑い夏、赤ちゃんのお部屋にエアコンを使っていますか?小さな赤ちゃんには、赤ちゃんを中心に考えた快適な環境を作ってあげることが重要です。
赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、あまりにも暑すぎると熱中症やうつ熱、乳幼児突然死症候群になる危険性もあります。
室外での熱中症対策はよく聞きますが、室内でも熱中症になる危険性があるのです。熱中症になっているかの見極めポイントがいくつかあります。
汗を大量にかいている・顔が赤く、体温が上がる・呼吸が早く苦しそう・ぐったりしている・おしっこの量が少ないといった症状がみられないかこまめにチェックするようにしましょう。
赤ちゃんに快適な室温の設定は、夏は26~28度、冬は20~23度といわれています。また外との温度差がありすぎると、外に出たとき、室内に入ったときに体に大きな負担がかかり、体調を壊してしまいます。
特に夏場は、外との温度差は5度以内がよいといわれていますので、猛暑日はエアコンの設定温度以外に、外出する時間帯にも注意しましょう。
- 赤ちゃん快適エアコンの使い方|夏の冷え対策&冬の乾燥対策
赤ちゃんの部屋にエアコンをつけるとなると夏は冷え、冬は乾燥が気になりますね。一年を通して冷暖房として使用するエアコンですが赤ちゃんが快適に過ごすためには設定温度はもちろんお部屋の空気管理が大切です。
赤ちゃんの服装は季節により変える
よく「赤ちゃんは大人より1枚薄着がいい」と育児本に書かれていたり、産院で言われたりしますが実際に赤ちゃんのお世話をしてみると「こんなに薄着でいいのかな?」と心配になってしまうママもいると思います。
赤ちゃんにはどのような服を着せてあげるとよいのでしょうか?
夏の服装
夏は肌着を着ないで過ごす大人が多いですが、赤ちゃんの場合は大人と違います。肌着の本来の役割は汗取りです。夏は汗をかきやすい時期なので、汗が十分に衣類に吸収されないと、肌に残った汗が気化するときに体温が奪われて、夏なのに身体が冷えてしまうこともあるのです。そのため体温調節機能が未熟な赤ちゃんには夏でも肌着をしっかり着せてあげましょう。
冬の服装
赤ちゃんはとても汗っかきです。月齢が進むにつれて汗腺はどんどん発達していきます。そのため服を着せすぎると冬でもあせもができてしまう赤ちゃんもいます。赤ちゃんの背中に手を入れてみて熱い、または汗をかいているようなら着せすぎと考えましょう。
冬の外出時には「防寒」を意識します。家での服装プラス厚手のカバーオールや靴下、帽子を着用して防寒対策をしましょう。
室温が保たれているなら靴下は必要ない
「室内では赤ちゃんに靴下は履かせなくてよい」とよく耳にしますが、寒い冬でも必要ないのでしょうか。真冬でも、室温が22~23度に保たれているのであれば靴下は必要ありません。赤ちゃんは足の裏で体温調節をしているため、靴下を履かせると熱がこもりやすくなってしまいます。
赤ちゃんの足の裏が冷たくて青くなるほどであれば室温が低い証拠ですので、靴下を履かせるのではなく室温を適温に保ってあげるようにしましょう。
また、寝ているときにも足の裏で体温調節が行われます。靴下ではなくレッグウォーマーを履かせたり、布団を蹴ったりする赤ちゃんにはスリーパーを着せてあげてもいいかもしれませんね。
体温調節機能が未熟な赤ちゃんにはこまめな検温を
大切な赤ちゃんには、いつでも健康で元気にすごしてほしいですよね。しっかりと自分の意思を伝えられない赤ちゃんにとってはママの気づきが体調を整える大きな手段です。
こまめな検温で赤ちゃんの普段の様子をチェックし、少しの変化にも気づいてあげたいですね。
早期の気づきによって病気も予防できるかもしれません。小さな赤ちゃんは身体の機能も未熟で体調も壊しやすいですので、是非その時期に合った対策をとって快適に過ごせるように配慮してあげてくださいね。