哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんは母乳で育ってきた子が多い
哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんは、それまで母乳で育ってきた子に多いです。ママの仕事の都合でミルク育児をしている、母乳が出なくてミルクに切り替えた、ちょっとだけパパに赤ちゃんを預けて出掛けたいなど、さまざまな理由で哺乳瓶を使うことでしょう。子育てはパパやママの思い通りにならないことも多いですが、まさかのまさか!赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がって、全くミルクを受け付けなくなってしまうことも少なくありません。
「そんなにギャン泣きするのなら、大人しくミルクを飲めばいいのに…」と思ってしまうくらい、お腹が空いたのかギャン泣きモード全開の我が子。こんな毎日が続くと、困ってしまいます。そこで今回は、「赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由」を紹介します。赤ちゃんの気持ちが理解できれば、もっと毎日の子育てがハッピーになるでしょう。
赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由は6つ
赤ちゃんはどうして哺乳瓶を嫌がるのでしょうか。その理由を知らなければ、疑問ばかりが頭の中に浮かんで楽しく子育てできなくなってしまいます。一緒に確認していきましょう。
理由1.ママの母乳が恋しい
赤ちゃんにとって、ママの母乳を飲むこと何よりの安定剤です。寂しい時や怖い時、甘えたい時や眠い時、赤ちゃんはおかあさんの母乳が欲しくなります。お腹の中で指を口に持っていくのは、生まれてすぐにママの母乳を飲めるように、練習しているのだという話を助産師さんから聞いたことがあります。
今までずっと母乳を飲んできた赤ちゃんが急に哺乳瓶でミルクを飲むということは、びっくりの連続です。口当たりがいつもと違ってぐにゃぐにゃするし、ママのような温かさも感じないし、何より味が違う!とパニックになっても仕方ありません。きっと「ママがいい~!」と必死に訴えているのでしょう。
理由2.哺乳瓶の乳首部分が気に食わない
赤ちゃんにとって哺乳瓶の乳首は、直接口にいれて飲むものですから、とても重要です。少しでも違和感を覚えると使ってくれなくなるので注意してください。もしも哺乳瓶を嫌がる原因が哺乳瓶の乳首にある場合は、一度は哺乳瓶を口にするでしょう。
そして「なんだこれは?」「いつもと違う」と判断して、哺乳瓶を口から外してしまうのです。
<考えられる原因>
- 乳首の穴の大きさが月齢に合っていないため、吸っても吸ってもミルクが出てこない
- 乳首の部分が切れている
- 乳首のゴムの感触が気に食わない
- 乳首にカビが生えて変な味がする
一度哺乳瓶の乳首を口にしたのなら、ミルクを飲みたい証拠です。哺乳瓶の乳首部分は月齢によって変えていく必要がありますし、メーカーによっても先端の穴の大きさやゴムの感触が微妙に違ってきますので、パパやママは赤ちゃんが気に入る物を見つけてあげるようにしてください。
理由3.ミルクを飲む気分ではない
完全ミルクで育てている場合は、赤ちゃんの胃に負担がかからないように「だいたい3時間おきにミルクをあげてくださいね」と助産師さんから言われます。しかし、助産師さんの言うとおり3時間が経過して、赤ちゃんにとって待ちに待ったミルクの時間だろうと哺乳瓶を口に運んだのに、ギャン泣きで拒否する場合があります。
親は待ちに待っているだろうと思っても、赤ちゃんがミルクを飲む気分でない時もあるでしょう。お喋りすることができればよいのでしょうが、なかなか難しいものです。
理由4.ミルクの温度が気に入らない
ミルクは人肌程度に温めてと言われますが、これはママの母乳の温度と近づけるためです。赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がってなかなか飲んでくれない場合は、もしかしたらミルクの温度に問題がある可能性があります。今日は暑いからミルクは冷たい方がいい、寒いから熱いミルクがいいなんてことはなく、赤ちゃんは常に人肌の温度にミルクを好むのです。ミルクの温度を確かめる方法としては、調乳したミルクを数滴手の甲に落として、温度を肌で確かめる方法がいいでしょう。小まめに確認してあげてください。
理由5.ミルクが合わない
赤ちゃんのミルクを実際に飲んでみたことはありますか?メーカーによって、味わいや飲み心地が異なります。あっさりとした飲み口でほんのり甘めのところもあれば、同じミルクの量でもかなりの濃さを感じるところもあるのです。大人と同じように赤ちゃんにも好みがあります。メーカーによって、飲みっぷりが違ったり、アレルギー反応か起きることもありますので、ごくごく飲んでくれるようになるまで慎重に選んであげてください。
理由6.ミルク以外のことに興味がある
ミルク以外のことに興味が向いて、お腹が空いていても哺乳瓶を受け付けないケースも少なくありません。おもちゃやテレビ、兄弟、周囲の音などが気になる赤ちゃんの場合は、ミルクに集中できるように、静かなお部屋で飲ませてあげましょう。
哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんにミルクを飲ませるコツ6つ
哺乳瓶を嫌がっている我が子を目の前にしてできることはあるのでしょうか。もちろんあります。哺乳瓶でミルクを飲ませるために、世の中のパパやママ達が試行錯誤しているのです。早速、その方法を見ていきましょう。
解決方法1.哺乳瓶とミルクの準備を万全にする
哺乳瓶でミルクを飲ませる前に、きちんと哺乳瓶とミルクの準備が整っているかを確認しておきましょう。以下に、確認ポイントをまとめました。
- 哺乳瓶をきちんと洗っているか
- 哺乳瓶の乳首の先が切れていないか
- 月齢に応じた乳首を使用しているか
- ミルクの温度は適温か
- 哺乳瓶に乳首がきちんと装着されているか
解決方法2.他のミルクに変えてみる
ミルクを飲まなくなってしまったら、それで終わりとはいきません。ミルクは赤ちゃんにとって、生きていく上で必要な栄養素です。そこで、味に変化を付けるためにもミルクの種類を変えてみましょう。
ポイントはミルクのサンプル集めです。どのミルクを赤ちゃんが気に入るのかが分からないので、数本のサンプルを集めて試してみましょう。ミルク育児をしているママ友にもらったり、ベビーショップが定期的に開催しているママ向けのイベントに参加して、サンプルをゲットしてください。
解決方法3.ママ以外の人が飲ませてみる
あまり嬉しくはありませんが、「ママ=母乳が出る人」という式が赤ちゃんの頭の中で成り立っていると、ママが哺乳瓶でミルクをあげようとしても拒否するケースもあります。「乳があるんだからそんなもので飲みたくない!」と言っているのかもしれません。
でも、ママからは絶対に飲まなくても、「ママ以外の人=母乳が出ない人」からはすんなりと飲むケースもあります。哺乳瓶でミルクをあげるメリットの1つに、ママ以外の人も授乳できるという点が挙げられます。ママで飲まない時には、試しにパパ、おばあちゃんが哺乳瓶でミルクをあげてみてはいかがでしょうか。
解決方法4.お気に入りのものを持たせてあげる
他のものに興味を引かせておいて、その間にミルクを飲ませてしまおうという作戦です。ちなみに、我が家ではこの方法が大成功しましたので、詳しく紹介していきます。
筆者の1歳の娘はシールが大好きで、手にペタッと貼ってあげるとずーっと貼ったり外したりを繰り返していました。そこでどうしてもミルクを飲まなくなってしまった時には、手の甲にシールを貼って気を紛れさせることにしました。
そうすると、手の甲に貼られたシールに意思が集中して、哺乳瓶を嫌がることを忘れました。シールをいじりながら、ゴクゴクとミルクを飲んでいたのです。
解決方法5.1歳以降なら哺乳瓶を自分で持たせてみる
少し思い切った方法ですが、哺乳瓶を我が子に持たせてみました。すると、あんなに哺乳瓶を口の中に入れられることを嫌がっていたのに、なんと両手で持って飲み始めたのです。1歳を過ぎると「自分でやってみたい」「とにかく触ってみたい」という気持ちが強くなるせいか、人から何かをされることを嫌がる傾向があります。自分で持たせてみるのも1つの方法でしょう。
解決方法6.お気に入りのキャラクターのシールを哺乳瓶に貼る
お気に入りのキャラクターのシールを哺乳瓶に貼ることで注意を引き、ゴクゴクとミルクを飲んでくれる場合があります。シールを貼る時のポイントは、大きなシール1つよりも、小さめのシールをところどころにたくさん貼ることです。そうすることで、目線が色々な方向に向くので、赤ちゃんも飽きることなく楽しめます。
以上、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる時に試して欲しい、6つのコツを紹介しました。赤ちゃんは1人1人性格も好みも違うので、どの方法が効果を発揮するのかは分かりません。ですから、全ての項目を試してみる価値はあります。パパとママ達もあまり神経質になることなく「これはどうだ?」「これではだめか!?」と楽しみながら、取り組んではいかがでしょうか。
哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんはこんな行動をとる
哺乳瓶を嫌がる赤ちゃん。これは、決して珍しいことではありません。赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる時には、どのような行動をするのでしょうか。赤ちゃんの子育て真っ最中のパパとママの声をまとめました。
【実体験】うちの子こんな風に哺乳瓶を嫌がった
- あんなに大好きだったミルク。飲んだ瞬間にギャン泣きで哺乳瓶を投げつけた
- 哺乳瓶の乳首をくっちゃくっちゃ噛んで、哺乳瓶をポイ
- 無の境地に達したように、口を一文字に結んで拒否
- 哺乳瓶を目にするだけで、ハイハイして逃げていく
- 哺乳瓶を投げ捨てて母乳を飲みたがる
- 私からは断固拒否。パパからは仕方なく飲む
このように、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がることは、珍しいことではないのです。でも、嫌がり方は千差万別。哺乳瓶の存在が嫌で見ただけで逃げ出す子もいれば、乳首を口にして怪訝そうな表情になり、拒否する子もいるのです。
赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がった時パパとママはどんな気持ちになった?
哺乳瓶は1日に何度も使うものです。それを何度も嫌がられてしまうと、パパやママだっていい気持ちにはなりません。さて、具体的にどのような気持ちになったのでしょうか。
- 何で飲まないの?とイライラした
- ミルクを拒否されるとどうしたら良いのか分からなく落ち込んだ
- お腹が空いているのに飲まない気持ちが分からない
- 1日に何度も泣かれるのでノイローゼになりそうになった
このように、心が荒んできてしまうのも無理がありません。ミルクを飲むという行動は、赤ちゃんが生きていく上では欠かせないわけですから、それを嫌がって拒否されると赤ちゃんの水分不足や栄養不足を招いてしまうリスクが高まります。「絶対に飲ませなきゃいけないもの」「飲ませてあげなくちゃ!」という考えが、パパとママに大きなプレッシャーを与えてしまいかねないのです。
赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がっても思いつめなくていい
「どうしよう。哺乳瓶を全く受け付けない」「どうしてうちの子だけ哺乳瓶で飲んでくれないの!」とイライラする子育て中のママ、大丈夫です。同じ状況になれば誰だってイライラします。心配しすぎて心が沈んでしまう人もいれば、イライラして大きな声をあげてしまう人も少なくありません。試行錯誤してさまざまな方法を試しているのに、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がってばかりの毎日は正直ツライことでしょう。
筆者の子供も哺乳瓶を嫌がっていました
0歳と4歳の現役ママの筆者も、母乳とミルクの混合育児と完全ミルク育児を経験したので、我が子が哺乳瓶を嫌がる日々に直面したことは何度もあります。イライラする私の横で、夫は「大丈夫。お腹が空けば飲むって」の一言。
「この人は、どうしてこんなに楽観的なの?」と今度は夫にイライラしましたが、確かに夫の言うことは正しかったです。赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がって落ち込んでいるパパとママに、ぜひこの合言葉を唱えて欲しい…「赤ちゃんはお腹が空けば哺乳瓶で飲む。いつかは飲む!」。ですから、そんなに思い詰めることの無いようにしてください。
赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がっても諦めないで
今回は、「赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由と解決法」についてお話しました。赤ちゃんによっては、一度哺乳瓶を嫌がってしまうとなかなか飲んでくれない子もいます。そのような時には、パパママと赤ちゃんの根気比べです。一度や二度哺乳瓶を嫌がられたからと言って、すぐに諦めないでください。
赤ちゃんは成長と共に、味の好みもハッキリとしてきますし、自分の意思を周りに伝えようとしてきます。ですから、哺乳瓶を嫌がってしまうのは順調に成長しているという証拠でもあります。嫌がるというアクションも成長過程の1つだと思えば、今よりも気楽にミルク育児を楽しめることでしょう。