赤ちゃんの部屋作りは動きに合わせて行う
生まれたばかり~ねんね期の赤ちゃんは、1日のほとんどを自宅で過ごします。ねんね、寝返り、首座り、ハイハイ、つかまり立ち、ヨチヨチ歩きとどんどん成長していきますが、そのつど赤ちゃんに快適な空間を提供してあげるのが、親としての役目です。
でも、赤ちゃんの動きに合わせた部屋作りって、結構難しいです。どんなことに気を付ければ良いのか?何を準備すればよいのか?「赤ちゃんの部屋作り」に関して、詳しくご紹介していきます。お父さん・お母さんたちは、しっかりと確認しておきましょう。
赤ちゃんの部屋作りの鉄則を確認
赤ちゃんを迎えるためには、赤ちゃんが過ごす空間をきちんと整えてあげることが大切です。そこでまず、赤ちゃんの部屋作りの鉄則を、確認していきましょう。
鉄則1.部屋作りは赤ちゃんの動きに合わせてその都度し直すべし
赤ちゃんを迎えるにあたって、過ごしやすい部屋作りを心がけても、出産前に一度環境を整えたら終わりと言うわけではありません。赤ちゃんは1日1日できることが増えていくので、赤ちゃんの動きに合わせて、そのつど部屋作りをし直す必要があるのです。
では、赤ちゃんの成長に合わせないで、そのままの環境で過ごすとどうなるのでしょうか。一番心配なのは、赤ちゃんが怪我をするリスクが高くなるという点です。ねんね・ハイハイ・つかまり立ちなどによって、赤ちゃんの視界も動き回る範囲も高さも違うので、きちんと成長に合わせた部屋作りをしていきましょう。
鉄則2.部屋作りは安全第一にすべし
赤ちゃんの部屋作りで、一番気を付けるべきポイントは「安全」です。部屋作りをしていく上で、おしゃれに仕上げたい・リゾートテイストがいい・シンプルな部屋作りなど、それぞれ目指すところがあるでしょうが、まずは安全第一で部屋作りをしていきましょう。
赤ちゃんの動きは予想ができないので、時々ビックリするような行動をとってしまう場合があります。1日ずっと一緒に居ようとも、1日ずっと見守っていることは難しいです。お母さんがトイレに行く時もあるでしょうし、料理の最中に一瞬目を離してしまう時もあるでしょう。
部屋作りをする時には「赤ちゃんが万が一、こんな動きをしたら?」を予想して、ものを置く場所や棚の位置などに気を付けるようにしてください。
赤ちゃんの動きに合わせた部屋作りのポイント
「赤ちゃんの成長に合わせて部屋作りをしていく」「安全第一」の2つの鉄則を踏まえて、「赤ちゃんの動き別!部屋作りのポイント」をご紹介していきましょう。それぞれ重視すべきポイントが異なりますので、きちんと確認してください。
【新生児~ねんね】の部屋作りはシンプルイズベストな動線重視
新生児~ねんねの赤ちゃんの部屋作りのテーマは、「シンプルイズベストな動線重視の部屋」です。出産後は赤ちゃんのお世話でバタバタしてしまうので、お父さん・お母さんが協力をして、赤ちゃんが家にやってくる出産前に準備することをおすすめします。
【新生児~ねんね】の赤ちゃんの行動
新生児~ねんねの赤ちゃんは、お腹の中から外の世界に飛び出してきて間もないわけですから、外の世界に対応するので精一杯です。生きて行くためには、お父さん・お母さんの助けが必須です。新生児~ねんねの赤ちゃんのお仕事は、母乳やミルクを飲む・寝る・おしっこやウンチをするなどの、大きく分けて3つです。この行動を繰り返して、赤ちゃんは徐々に体重を増やして大きくなっていきます。
【新生児~ねんね】のお母さんの行動
とにかく毎日が、戦争状態でしょう。はじめての母乳育児に戸惑ってしまうお母さん。オムツ替えとミルク育児に追われて、一息つくと今度は寝かしつけ。「自分でも何をしているのか分からないまま、1日が過ぎていく」という人も、少なくありません。
赤ちゃんは可愛いだけではない、子育てという厳しい現実にぶち当たってしまう人も多いです。母体もまだ完全には復活していませんし、育児ノイローゼになりやすい時期でもありますので、赤ちゃんだけではなく、お母さんの心と身体のケアも重要です。
【新生児~ねんね】の部屋作りのポイントはこちら
赤ちゃんが新生児~ねんねの時期の部屋作りのポイントは、「お母さんが子育てしやすい環境を整える」ことです。赤ちゃんに動きはほぼありませんから、お母さんの生活動線を意識して、家具や小物の配置を考えましょう。
ポイント1.お世話別のスペースを作る
新生児~ねんね期は、母乳やミルクを飲む・寝る・おしっこやウンチをするが、赤ちゃんの1日の主なお仕事です。少しでも子育てを楽にするためには、これらのスペースをしっかりと作るのがポイントです。
母乳育児の人はおっぱいがあげやすいように、ソファを授乳スペースにしたり、ミルク育児の人は調乳してすぐにあげられるように、キッチン回りに授乳スペースを設けるなどの工夫が大切です。ねんねもベビーベッドにするのか、お布団にするのかを決めたり、おむつ替えスペースは汚れても選択可能な敷物を準備するようにしてください。
お世話別のスペースを作ると、お掃除もしやすいですし、何よりも必要なものがスペース内に揃っているので、お母さんもお世話がスムーズになります。
ポイント2.必要なアイテムがすぐに手が届くように配置する
お世話スペースを分けたら、必要なアイテムをきちんと揃えて配置するようにしましょう。授乳スペースには、赤ちゃんの口を拭くガーゼ・授乳クッション、調乳用のお湯、粉ミルク、ウェットティッシュ。ねんねスペースには赤ちゃん用のお布団、おむつ替えスペースにはおむつやおしり拭き、ビニール袋などを常に準備しておくとよいでしょう。
ポイント3.ゴミ置き場を整える
新生児~ねんねの期間は、1日に10回ほどおむつ替えをするので、ゴミ回収の日まで山のような使用済みおむつが溜まってしまいます。蓋つきのゴミ箱はもちろん、ゴミ回収の日までにゴミを保管しておく場所も考えておきましょう。
【寝返りゴロゴロ】の部屋作りは赤ちゃんが転がっても安全
赤ちゃんが寝返りをし始めるようになると、ねんね期にはない悩みが出てきます。赤ちゃんの動きが増えるにつれて、気を付けるポイントも増えていくのだと覚えておきましょう。
【寝返りゴロゴロ】の赤ちゃんの行動
赤ちゃんにとって寝返りは、世界が広がることです。今までは天井や、お父さん・お母さんの顔を下からしか見れませんでしたが、寝返りをすることで目線が変わるので、お父さん・お母さんの顔を正面から見れるようになります。寝返りを繰り返すことで、自分で移動することもできるので、確実に行動範囲も広がるのです。
【寝返りゴロゴロ】のお母さんの行動
お母さん達は、少しずつ育児に慣れてきます。しかしながら、寝返りの恐さも知るようになります。今までは、ちょっと赤ちゃんのそばを離れても動いていませんでしたが、寝返りを始めると「あれ?こんなところにいる!」と驚いてしまうほどに、ゴロゴロと転がっていることも少なくありません。
【寝返りゴロゴロ】の部屋作りのポイントはこちら
寝返りをするようになったら、どのようなことに気を付けて部屋作りをしていけばよいのでしょうか?寝返りゴロゴロ期の、部屋作りのポイントを見ていきましょう。
ポイント1.赤ちゃんがベッドから落ちないような対策を考える
寝返りをするようになると、赤ちゃんが自分で場所を移動できるようになります。今まではベッドの上に寝かせておいても、定位置で寝ていた赤ちゃんですが、寝返りをし始めると場所を移動してしまうのです。備え付けのベッドには「ベッドガード」を付けたり、寝返りになったのを機にベビーベッドを設置するのが良いでしょう。
ポイント2.ふわふわ素材のアイテムは置かない
寝返り初期は一方向にしか寝返りができないため、体勢を戻せずにうつ伏せになってしまう赤ちゃんも少なくありません。注意しなければいけないのが、赤ちゃんの窒息です。ふわふわしたクッションやお布団、毛布などは、うつ伏せになった赤ちゃんが窒息しやすいので、お部屋の中に置くのは好ましくはありません。寝返りゴロゴロ期の赤ちゃんのお部屋作りをする時には、ふわふわ素材のアイテムは置いておかないようにしましょう。
【ハイハイ期】の部屋作りは危険なものに注意
ハイハイ期に突入すると、もうねんね期とは大違い!赤ちゃんの動きが活発になってくるので、日々の生活を送る中で気を付けなければいけないこともたくさん出てきます。さて、ハイハイ期にはどのようなことに気を付けていけばよいのでしょうか。
【ハイハイ期】の赤ちゃんの行動
ハイハイをするようになると、赤ちゃんの動きはとても活発になります。自分の興味のあるものや場所がはっきりしてくるので、一目散にハイハイをして突撃していくのです。ハイハイだけではなく、お座りも完璧にできるようになります。
【ハイハイ期】のお母さんの行動
ハイハイが始まると、お母さんたちの口癖は「そっちはダメよー」「こっちに戻ってきて」になります。赤ちゃんにも意思があるので、なかなかお母さんの思い通りにならずに、たいへんな大変な思いをする人も少なくありません。
【ハイハイ期】の部屋作りのポイントはこちら
ハイハイ期の部屋作りのポイントを、確認していきましょう。
ポイント1.赤ちゃんの手の届く位置に危険なものを置かない
自由に動き回れるようになったハイハイ期の赤ちゃんは、いろんなものに興味を持ちますし、ありとあらゆるものを口にしたくなります。お父さん・お母さんがあまり気にしない、床に落ちている小さなホコリやゴミも、ハイハイ期の赤ちゃんにはとても大きく見えるのです。
ある程度目線も高くなり、今までは手が届かなかった場所に、容易に手が届くようになります。ですから、ハイハイ期の赤ちゃんの行動パターンを見極めて、手の届く位置に危険なものを置かないような部屋作りをしていきましょう。
ポイント2.椅子や机の角に気を付ける
ハイハイをして、椅子やテーブルの下に潜り込んでしまう赤ちゃんも少なくありません。ハイハイ期の赤ちゃんがいる場合は、椅子や机の角が痛くないような部屋作りを進めていきましょう。ハイハイ期の部屋作りは、ねんねや寝返り期よりも、より安全面に気を付けていく必要があります。赤ちゃんの行動範囲は、思ったよりも広いので、お父さん・お母さんがイメージを広げて部屋作りを進めることが大切です。
【つかまり立ち】の部屋作りはつかまり立ち可能なスペースが必須
赤ちゃんがつかまり立ちを始めると、もう大変!立ち上がってもフラフラして、転んでしまうことが多いので、安全面には細心の注意を払いたいものです。はじめに、つかまり立ち期の赤ちゃんやお母さんの行動を把握した上で、部屋作りに活かしていきましょう。
【つかまり立ち】の赤ちゃんの行動
つかまり立ちをするようになると、赤ちゃんの世界はもっと広がるので、赤ちゃん自身が楽しくて仕方なくなってきます。「どこかつかまれるところはないかな?」と、常にアンテナを張り巡らせている赤ちゃん。大人が予想できない行動を取ることも多く、お母さんがヘトヘトになってしまう時も少なくありません。
【つかまり立ち】のお母さんの行動
ちょっと目を離したすきに転んでしまったり、つかまり立ちで遠くの場所まで歩いていったりと、赤ちゃんの予期せぬ行動に、毎日ドキドキするお母さんが多くなります。新生児期に比べて「子供がつかまり立ちの練習に夢中になっている隙に、家事をしちゃおう」などと、子供から目を離して家事をするお母さんも増えていきます。
【つかまり立ち】の部屋作りのポイントはこちら
つかまり立ち期の部屋作りのポイントを、確認していきましょう。
ポイント1.つかまり立ちスペースを作る
キッチンにいても、赤ちゃんがつかまり立ちしているのが分かるように、見えるところにつかまり立ちスペースを設けましょう。そうすれば、何かあったときに安心です。つかまり立ちスペースには、クッション材を敷いて、転んだ時でもできるだけ衝撃が少なくなるように工夫をしてください。
赤ちゃんの部屋作りに欠かせないアイテム
赤ちゃんの安心と安全を高める部屋作りのために、ぜひ活用していただきたい必須アイテムがあります。
- 適度な湿度と快適な空間を作る空気清浄機
- ベビーサークルでママも安心
- コーナークッションで頭ゴチンをなくす
- ベビーマットで赤ちゃんも快適
- 命に関わる事故を防止。窓ロック
ベビー用品を売っているお店や、インターネットで検索すると、赤ちゃんの部屋作りに役立つアイテムがたくさん出てきます。月齢に合わせて、役立つアイテムも変わってきますので、ぜひ一度リサーチしてみてください。
赤ちゃんの部屋作りは安全第一
今回は「赤ちゃんの部屋作り」というテーマでお送りしました。一人暮らしの部屋と赤ちゃんの部屋作りの一番大きな違いは、暮らす人の成長によって、作りを変えていくという点です。ねんね、寝返り、ハイハイ、つかまり立ち、ヨチヨチ歩きと赤ちゃんは1年で、めざましい成長を遂げます。
赤ちゃんの動きが変わるということは、気を付けなければならない箇所も変わってきます。「どこがあぶないのかな?」と常に意識をして、お父さん・お母さんは部屋作りを進めていきましょう。赤ちゃんが快適に生活を送るためには、部屋の環境がとても大切です。しっかりと準備してあげましょう。