赤ちゃんがいても掃除機がけはやらなくちゃならない
赤ちゃんがいると掃除機の音に反応して泣いてしまったり、逆に気になって掃除機を追いかけまわしたりとなかなか掃除がはかどらない場合もあります。
しかし、ホコリの中にはハウスダストやダニなどアレルギーの原因になり得る物質が含まれていますから、育児中もこまめに行うべき必須家事です。掃除機がけには単に部屋を清潔にし、気持ち良くするというだけでなく、ホコリを除去するアレルギー予防という意味もあるのです。
育児中は難しい面もありますが、やはり掃除機の頻度は多い方が安心です。
掃除機の排気には赤ちゃんを近づけない
掃除機によっては、吸い取ったハウスダストやダニが排気に交じって一部排出されてしまう場合もあります。掃除機というと「吸引力」にばかり目がいきますが、赤ちゃんがいる家庭は「排気のキレイさ」も注目すべきポイントです。
最近の掃除機にはハウスダストを通さないようなフィルターが内蔵されている商品もありますが、100%きれいな空気になっているかと言えばそうではありません。汚れた空気から赤ちゃんを守るためには、出来る限り排気に触れさせないのが1番です。
掃除機をかける時の注意点
- 換気のために窓は開けながら掃除機をかける
- ハウスダストの量を減少させるために、掃除機はマメにかけた方が良い
- 掃除機をかけている間は赤ちゃんを遠ざける
- 掃除機をハイハイしながら追いかける場合はやめさせる
赤ちゃんがいる家庭で掃除機をかけるタイミングは難しい
掃除機の音を怖がる、排気を吸わせるのは良くない、でも掃除機をかけたい!育児中はなかなか掃除機をかけるタイミングを見つけるのは難しいものです。
掃除機の音を怖がらないならベビーベッドなどに避難させてかける
掃除機の音を怖がらないだけでなく、電動音がしても平気で寝ていられる赤ちゃんの場合は、お昼寝中にかけてしまうのが一番良いタイミングです。
床に寝かせているとどうしても排気との位置が近くなってしまうので、ベビーベッドか、掃除機をかけない別室に寝かせておきましょう。
さすがに掃除機の音がする環境では起きてしまう場合は、ベビーベッドなどのやや高い場所や赤ちゃんに排気がかからないような場所にあるベビーサークルに閉じ込めたうえで掃除機をかけましょう。
赤ちゃんがいる家庭では、寝てしまうと困るタイミングに掃除機をかけて、ある程度騒がしくするのもおすすめです。生活リズムを整えるためにも、朝のうちに掃除機をかけてあえて起こしたり、夕方に掃除機をかけることでお昼寝を予防しましょう。
掃除機の音を怖がる赤ちゃんの場合は事前のモップ掛けがおすすめ
怖がって泣いてしまう場合は、出来る限り掃除機をかける時間を短縮するために、掃除機の前にモップなどを使ってある程度きれいにしておくのがおすすめです。時短になるだけでなく、掃除機の前の拭き掃除には、ハウスダウストを効率的に除去する効果もあります。
また、おんぶをしながらほうきで掃いたり、雑巾がけをするのも掃除機をかける時間を短縮できます。
赤ちゃんがいる家庭での正しい掃除機のかけ方
赤ちゃんのために掃除機をかけようとと思っても、間違った方法では効果が薄くなってしまいます。掃除機をかける際には、正しい方法、より効率的な時間帯に行えるよう意識しましょう。
フローリングはやさしく掃除機を動かす
床がフローリング素材のお宅は非常に多いですが、ハイハイをするようになれば赤ちゃんはほぼ毎日、長い時間フローリングに触れていることになります。フローリングは汚れが目立ちにくいですが、実は皮脂汚れやハウスダストなどでかなり汚れています。
フローリングの汚れをしっかり取り除くには、フローリングの目に沿って掃除機をかけることがポイントになります。やさしく掃除機を滑らせるだけでホコリは取れるので、傷が付くのを防ぐためにも力を入れる必要はありません。掃除機によっては「フローリングモード」があるので活用してください。
フローリングの掃除は朝がおすすめ!
キッチンやリビングなどのフローリングなどの掃除は、基本的に朝いちばんの時間帯がおすすめです。ホコリは人が動くたびに空中に舞い上がっていますが、家族みんなが就寝している間にふわふわと床に落ちて、降り積もった状態になるのです。
そのため、掃除機をかけるなら家族が活動していない朝が1番おすすめです。ただし、アパートやマンション住まいの場合は、近所への配慮も必要です。
畳の掃除機がけは畳の目にそってゆっくりと行う
暑い季節は涼しい畳の部屋で赤ちゃんと過ごすと快適です。
畳の場合は畳みの目に沿って掃除機をかけます。なるべく力を入れずにゆっくりかけてください。掃除機に「畳モード」があれば活用しましょう。
畳の掃除機がけは夜がおすすめ!
畳にはフローリング以上のダニが潜んでいます。ダニは夜行性なので、暗くなってからの掃除機がおすすめです。
また、実際に夜になっていなくても、カーテンを閉めて暗い環境をつくり、それから1時間ほどしてから掃除機をかけると、勘違いして動きだしたダニを撃退できます。
カーペットやラグマットは毛足に逆らって掃除機をかける
カーペットやラグマット、絨毯などは毛の中にホコリが溜まってしまうことがあります。特に赤ちゃんがいる場合は食べかすなど細かいゴミが増えるので、やはり掃除機で取り除く必要があります。
カーペットなどの場合はフローリングや畳とは違い、毛足に逆らって掃除機をかけます。しっかりとホコリやごみを吸い上げるために、掃除機のヘッドをゆっくり動かして毛を逆立てるようにしましょう。
まず一定方向に掃除機をかけたら、次はそのラインと垂直ラインにかけます。縦と横の両方から掃除機をかければ、取り除きにくいホコリも吸い込んでくれます。
掃除機はゆっくり動かす!
掃除機は、一往復5~6秒かけてゆっくりと動かしましょう。素早く動かすと吸引力が落ち、ホコリやゴミを吸い切れません。
赤ちゃんが掃除機を怖がるときの対策
掃除機の音を怖がって泣く赤ちゃんは少なくありません。一方で、掃除機の音は赤ちゃんがお腹の中にいた頃に聞こえていた胎内音に似ているので、効くと安心するという説もあります。結局は、赤ちゃんも好きな音に好みがあるようです。
どちらにしても、小まめにかけた方がよいので、色々な対策を試してみましょう。
赤ちゃんを別の部屋に移動する
音が怖くて泣いてしまう場合は、掃除機との距離を離すために赤ちゃんを別の部屋に移します。寝るタイミングを見計らって、掃除機をかける部屋以外で寝かせても良いでしょう。
また休日であれば夫婦で話し合って掃除をしない方が赤ちゃんを散歩に連れ出したり、他の部屋で遊ばせるなどの対策もできるでしょう。
おんぶをしながら掃除機をかけて恐怖心を和らげる
親が抱っこやおんぶをすることで赤ちゃんは安心します。体勢として抱っこは厳しいので、掃除機をかける時にはおんぶがおすすめ。「怖くないよ」「お部屋をきれいにしてくれるんだよ」などと赤ちゃんに話し掛けながら行えば、赤ちゃんの恐怖心を和らげられます。
掃除機をかける時にはあちこち歩き回りますが、その振動が背中にいる赤ちゃんには心地良く、中には眠ってしまう子もいます。
何かに夢中になっている隙にさっさと掃除機がけする
お座りができるようになり、一人でおもちゃを使って遊んだり、テレビを観ることができるようになれば、その隙に掃除機をかけましょう。
掃除機の音には当然反応するでしょうが、「遊びたい!」という意欲が高まっているときは、泣くほど嫌がらないこともあり得ます。子供向けの番組を録画しておいて掃除機をかけたい時に見せておくのも良い方法です。
気にせず毎日の繰り返し!掃除機の音に慣れてもらう
赤ちゃんにとって掃除機は大きさも自分と一緒くらいですし、大きな音を立てて動くので、「怖い」という感情を持つのも理解できます。
しかし、赤ちゃんは環境に対応する能力も十分にあるので、慣れてしまえばまったく気にしなくなるものです。掃除機は怖くないということを教えてあげるためにも、当然のように毎日掃除機をかけていれば、そのうち慣れてくれるでしょう。
赤ちゃんがいて掃除機をかけられないときのお役立ち掃除グッズ
赤ちゃんが掃除機を嫌がる、嫌がらないに限らず、育児中の掃除機がけはなかなかタイミングがつかめないことも珍しくありません。掃除機以外のお掃除グッズも併用し、お部屋をキレイに保ちましょう。
ほうきとちりとり
少々原始的ではありますが、ほうきとちりとりは大きな音を立てずに掃除ができる非常に便利なお掃除グッズです。汚れがひどいときのみ、さっと取り出して使えるので、保育園などでも常備してあります。
最近は小さめのほうきとちりとりがセットになっている商品もあります。各部屋に置いておけば、気が付いた時にすぐホコリを取り除くことができます。
フローリングワイパー
シートを取り換えるだけで手軽なフローリングワイパーは、床のホコリを取り除くのに便利です。ホコリは夜住人が活動していない間に床に溜まるので、朝のうちにフローリングワイパーでほこりを取り除くだけでもかなり効果があります。
ウェットタイプの取り換えシートもありますが、ドライシートでほこりを取り除いた後に仕上げとしてウェットタイプを使えば床もピカピカになります。
粘着カーペットクリーナー
俗に言う「コロコロ」ですが、カーペットやソファのホコリを取り除く時に便利です。様々な種類があり、幅が小さめで細かい所を掃除できたり、柄が長くなっていて高い所を掃除できたりするので、用途に合わせて使い分けすることをおすすめします。
赤ちゃんがおもちゃで遊べるようになれば、小さい粘着カーペットクリーナーを持たせてお掃除のお手伝いをしてもらうのも良いでしょう。
ロボット掃除機
外出している間に勝手に掃除をしてくれるなら、赤ちゃんが泣く心配もありませんし、寝ている所を起こす心配もありません。赤ちゃんが嫌がる場合には便利な商品です。
赤ちゃんのための掃除機選びのポイント
もし掃除機を買い替えることが可能であれば、以下の点を考慮して、赤ちゃんへの影響が少ない掃除機を選びましょう。
掃除機には紙パック式とサイクロン式がある
掃除機には紙パック式とサイクロン式の2種類があります。高性能の掃除機であれば、何層にもなった紙パックや内部に排気をキレイにするフィルターが搭載されていますが、古いタイプの掃除機はどうしてもハウスダストなどを排気と一緒に出してしまいます。
サイクロン式の場合は掃除機の中で空気とゴミが分かれ、排気のみがフィルターを通って外に出てきます。しかし、フィルターの品質が悪いとやはり汚れた排気をまき散らすことになります。
紙パック式の掃除機はメーカー専用の紙パックを使うのが1番
紙パック式の掃除機の場合は、品質の高い紙パックを使うことがポイントです。メーカー以外の「各社共通」という紙パックが安く販売されていますが、紙パックはメーカー専用の商品を使うのが一番安心です。
せっかく良い掃除機を購入しても紙パックのせいで効果が台無しになるのはもったいないので、気を付けてください。
サイクロン式の掃除機の場合はフィルターのお手入れをこまめにする
サイクロン式の場合は掃除機自体をキレイにすることがポイントになります。紙パック式の場合は紙パックを交換するだけで手軽ですが、サイクロン式の場合はゴミが溜まる部分を掃除しなければいけないので確かに手間がかかります。それを踏まえてお手入れのしやすい掃除機を選びましょう。
フィルターの品質を良くして汚い排気を減らしたいなら、「ULPAフィルター」「HEPAフィルター」といった高性能フィルターが使用されている掃除機がおすすめです。
赤ちゃんがいる家庭の掃除機がけは隙間時間を大切に
赤ちゃんのために部屋をキレイにしたいのは当然の感情ですし、ハイハイが始まるとホコリや汚れが気になってくるものです。
しかし、育児中は子供のお世話に忙しく、どうしても家事は後回しになってしまいがち。「必ず毎日掃除機をかけなければいけない」という気持ちはストレスになります。また、間取りや在宅時間、家族数などによって、部屋の汚れ方は各家庭で異なります。必要な掃除機がけの頻度も変わりますので、他の家庭と比べないようにしましょう。
まずは「できる範囲でがんばる」という気持ちが大事。離乳食の食べこぼしを拭くついでに、少しだけ床掃除をする。赤ちゃんが機嫌よく遊んでくれているときに、カーペットクリーナーをコロコロするなどを習慣化すると、掃除機がかけられない日が続いても、汚れを軽減できます。
日々の掃除機がけに、手軽にできる掃除方法を上手く組み合わせてみてください!