赤ちゃんの一重まぶたの遺伝

赤ちゃんの一重まぶたは遺伝する?二重になる仕組みと法則

赤ちゃんの一重まぶたになる確率は、両親が一重か二重かである程度予想できます。ただし、赤ちゃんはまぶたの皮膚が薄いので、生まれてすぐのくっきり二重は珍しく、一重から二重になったように見えることもあります。赤ちゃんの一重まぶたが二重に変わるかもしれない確率を考えてみましょう。

赤ちゃんの一重まぶたは遺伝する?二重になる仕組みと法則

赤ちゃんが一重まぶたになる確率は何%?二重になる可能性は?

赤ちゃんが一重か二重か、生まれたばかりはまぶたの線が見えない・薄いことが多いので、「線がない=一重」とは限りません。ですが、「一重」「二重」に関しては、両親や祖父母を見れば遺伝的におおよその推測がつきます。

べビ待ちのママさんや出産直後のママにとっては「どんな顔の子供が生まれてくるんだろう?」「これからどっちに似て育つのかな」というのは、幾度となく考える楽しみです。
顔の印象を決める一重まぶたと二重まぶた、どのくらいの割合で遺伝するのかに注目してみましょう!

気になる!生まれてくる赤ちゃんの「一重」or「二重」事情

生まれてくる子供は誰に似ているのか…おめめはパッチリしているのか…スッとした切れ長の一重なのか…あれやこれやと考えだしたらキリがありません。自分の子供の一重や二重まぶたは、多くのお母さんたちが興味のあるところですよね。
しかし、そもそも「一重まぶた」「二重まぶた」とは、どのような仕組みになっているのでしょうか。

そもそも「一重まぶた」と「二重まぶた」の違いってなに?!

食べ物を分け合う仲良し姉妹

私たちのまぶたは、外からの空気や異物が入らないように眼球を保護して潤いを与える役目を担っている大切なものです。
まぶたの開閉ができなければ眼球はすぐに乾燥してしまい、瞬く間に傷ついてしまうでしょう。まぶたの役割はすべての人にとって同じくらい重要なのに、その作りが一重や二重・ときには奥二重という種類となって現れます。

一重まぶたとは日本を含めたアジア系に多い目元の形

日本人を含め中国・韓国人に多く見られる一重まぶたは、私たちの顔のつくりにマッチしたシンプルかつスッキリアイ。
涼しげな目元が印象的な一重まぶたは、まぶたの下側にある軟骨のような瞼板にまぶたの筋肉(眼瞼挙筋)が一カ所で接しているタイプのまぶたです。

二重まぶたとは欧米人に多いくっきりとした目元の形

二重まぶたはまぶたの筋肉が枝分かれをしていて瞼板だけではなく皮膚にも接しているので、まぶたを開閉したときに皮膚と瞼板の間にヒダができることで二重まぶたになります。
欧米の人の顔は主に二重まぶたが主流です。

遺伝で分かる!生まれてくる赤ちゃんのまぶたが一重の確率は?!

我が子のまぶたの種類は、親から受け継がれる遺伝によって左右されると言われています。大きくてパッチリとした目の両親からは、120%クリクリおめめの赤ちゃんが生まれてきそうですが遺伝子の組み合わせによっては必ずしも予想通りの結果が出てくるわけではありません。

ここからは「優性の法則」に基づいて、どれだけの確立で生まれてくる子供が一重まぶたになるのかを検証してみましょう。

メンデル博士の「優性の法則」とは

部屋のぬいぐるみに夢中の一重の赤ちゃん

私たちを構成する物の多くは親からの遺伝、誰しも「○○が母親似」「▲▲が父親似」人によっては両親ではなく祖父母からの遺伝を受け継いでいる人もいるはずです。
メンデル博士が説いた「優性の法則」には、親から子へと受け継がれる遺伝には「優性」と「劣性」があり、遺伝子の「優性」の方が表面で出てくると示しています。

赤ちゃんのまぶたにも「優性の法則」が当てはめり、一重は劣性にあたる

ママに笑顔を見せる奥二重の赤ちゃん

「優性の法則」によると「一重まぶたが劣性で二重まぶたが優性である」と言います。この方式に基づくと優性である二重まぶたの方が遺伝する確率が高くなることが分かりますが、実際にはどれくらいの確率で一重・二重が決まるのでしょうか。

遺伝のパターンを学ぼう!一重と二重の親から赤ちゃんは…?

「優性の法則」で子供に表れるまぶたの種類を考察する際には、優性の二重まぶたを「A」劣性の一重まぶたを「a」というように表記します。ここからは両親のまぶたの組み合わせによって、生まれてくる子供の一重・二重の確率を見ていきましょう。

両親が二人とも二重まぶたの場合

お布団にゴロンと寝返りをうつ赤ちゃん

パターン1.両親「AA」×「AA」=「AA」の二重まぶたの赤ちゃんのみ生まれる

両親二人ともが「AA」という100%優性の二重まぶたであった場合、生まれてくる子供も「AA」という遺伝子を持った二重の赤ちゃんだけが生まれます。

パターン2.両親「Aa」×「Aa」=「AA(二重)」「Aa(二重)」「aa(一重)」の赤ちゃんが生まれる

同じく両親が二人とも二重まぶたであったとしても、どちらも優性と劣性の可能性がある「Aa」という遺伝子の場合、生まれてくる子供の遺伝子の組み合わせは上記の3種類。したがって75%という高い確率で二重の子供が生まれますが、両親が二重であっても25%の確率で一重まぶたの子供が生まれることもあります。

ビックリ!二重の両親からも一重の赤ちゃんが生まれる

両親二人ともが二重まぶたであっても、二人とも「Aa」である場合、25%の確率で一重まぶたの子供が生まれることがあるのです。

両親の片方が二重・もう片方が一重の場合

旅行先の噴水で遊ぶ家族

両親のどちらかが二重、もう片方が一重まぶたのカップルの場合、やはり二重まぶたの親がどのような遺伝子を持っているかで生まれてくる赤ちゃんのまぶたのタイプが決まります。

パターン1.両親「AA」×「aa」=「Aa(二重)」の赤ちゃんのみ生まれる

二重の親の遺伝子が「AA」であった場合、100%二重の赤ちゃんが生まれます。しかし、生まれてくる二重の赤ちゃんは親とは違う「Aa」という遺伝子であるため、この子が大きくなって同じ遺伝子を持つ二重の人と結婚した際には、前項のように75%の確率で二重・25%の確率で一重の赤ちゃんが生まれることになります。

パターン2.両親「Aa」×「aa」=「Aa(二重)」「Aa(二重)」「aa(一重)」「aa(一重)」の赤ちゃんが生まれる

二重の親の方が「Aa」という遺伝子であった場合、50%の確率で子供のまぶたのタイプが決まります。

両親が二人とも一重まぶたの場合

一重まぶたの人が持っているのは、劣性遺伝子の「a」のみですから、両親二人とも一重まぶたの場合は、生まれる前から一重まぶたであることが決まっています。

パターン1.両親「aa」×「aa」=「aa(一重)」の赤ちゃんが生まれる

両親のどちらも一重まぶたであった場合、一重まぶたの遺伝子は「aa」なので100%一重まぶたの赤ちゃんが生まれます。

赤ちゃんが「一重」になったり、「二重」なったりする理由

水族館で記念撮影をする一重の赤ちゃん

赤ちゃんのまぶたに限らず顔の作りは、成長するごとにコロコロと変わるもの。生まれたばかりの頃は顔に脂肪が沢山ついているので、元々は二重で生まれてきた赤ちゃんであっても一重まぶたになっていることが多いのです。こちらを「隠れ二重まぶた」とも呼びますが、赤ちゃんの成長過程で一重になったり二重になったりすることはよくあること。

実際にライター自身も「優性の法則」には乗っ取らずにまぶたが変化した経験の持ち主。その経緯の一例がこちら!

一重まぶたが二重になる?!

ライターの家系は分かりやすいくらいの一重まぶた。しかし、実母は30代半ばでいきなりパッチリ二重に変身!(※整形ではない模様)母以外の親戚は重たい一重まぶたである中、歳を取ったことが原因で彼女だけが二重まぶたに。

遺伝?それとも…生活習慣?

急に二重まぶたに変身した母を持つライターも、30代に突入した頃からしっかりとした奥二重に。親戚からも「あれ?」と思われるほどの変化の原因は、生活環境が変わって顔の表情を使う機会が増えたことが考えられます。(※厚化粧が原因という説もあり)

ちなみに弟は二重から一重に!

一重家系の我が家で生まれたときにはクリクリの二重まぶたであった弟。しかし、年齢を重ねていくごとに顔は変化を遂げ、思春期に突入する頃には二重が消え去り一重まぶたに!このように人間の体は予測不可能・摩訶不思議です。

一重&二重まぶた・そのものに優劣はない!

生まれてくる赤ちゃんのまぶたのタイプ、気になるところではありますが、大きくなるまでは顔も体と同じで成長を続けていくのでその変化を楽しみにしたいもの。優性の法則の「優性」・「劣勢」という言葉は、どちらの遺伝子が色濃くでるかという意味に過ぎません。「二重が良い・一重が悪い」とまぶたそのものに優劣をつけるものではないことを覚えておきましょう。

「パッチリとした目をして欲しい!」「涼しげでスッキリとした目が憧れ!」など、親は子供に対して色々な願望を抱いてしまうものです。しかし、実際に生まれてきた我が子はそんな小さなこだわりも忘れてしまうくらい可愛いもの。子供の成長を楽しみに、のんびりと彼らの変化を見守っていきましょう!