赤ちゃんが寝ない!クタクタ、イライラ、どうして寝ないの?
「赤ちゃんが寝ない」これは日々お世話に追われるママにとっては恐ろしい事態です。赤ちゃんはねんねをするのが下手で、寝かしつけをするのは、一日の終わりの大仕事です。寝かしつけに何時間もかかる日もあれば、寝たと思ったら5分後にまた起きてしまった…という日もあり、もしパパが寝かしつけを担当したり、交代してくれないのならママが育児ノイローゼに陥っても何ら不思議はありません。
赤ちゃんが寝ない、あるいは夜泣きでずっとグズグズしている、そんな日が続けばママも徐々にイライラしてしまいます。
なんでうちの赤ちゃんは寝ないの!赤ちゃんが寝ない理由に着目してみましょう。昼夜関係なく泣いて寝てくれない新生児期と、生活習慣がしっかりついてきたにもかかわらずなかなか寝てくれない1歳頃の2つの時期をピックアップして、寝ない原因を徹底解説します!
新生児は寝てばかりのはずなのに、赤ちゃんが寝ない!
「産まれたての赤ちゃんはほとんどの時間を寝て過ごす」、このように思っている、あるいは思っていた女性は、比較的多いのではないでしょうか?
いざ、赤ちゃんが産まれてみてビックリ。確かに、大人の私たちよりは格段に長い時間寝ますが、スッと一人で寝てくれるわけではないですし、短い時間で泣いて起きますよね。
「育児はこんなに大変なのか」と、早くも弱音を吐いてしまうのが、この新生児期です。
特に、初めての育児に奮闘しているママにとっては、右も左もわからない状態が続く時期です。赤ちゃんはどうしてこんなにも寝ないのでしょうか?その理由を一緒に考えていきましょう。
赤ちゃんが寝ないで泣いている理由
赤ちゃんが寝ない理由の基本中の基本である生理的な欲求について、総ざらいしておきましょう。意外と見落としている原因があるかもしれません。
1.ゲップが出なく気持ち悪い
産院での授乳指導の時、母乳・ミルクに関わらず、授乳後にはゲップをさせるように指導されます。まだ首も据わらない小さな赤ちゃんは、ミルクと一緒に多量の空気を飲み込んでしまいます。多い時には、飲んだ量と同等くらいの空気を胃に溜め込んでしまうのです。
こんな状態では、お腹が張った不快感で、なかなか寝られませんよね。胃の小さな新生児の場合、吐き戻しを防ぐためにも、ゲップは毎回きちんとしてあげる必要があるのです。
しかし、ママがいくら丁寧に背中をトントンと叩いても、ゲップを出すのが下手な赤ちゃんもいますよね。また、育児にまだ慣れていないママは、ふにゃふにゃの赤ちゃんの上体を起こして背中を叩くことさえ、難しく感じているのではないでしょうか?
ゲップをうまく出すコツは、赤ちゃんによっても違います。体をなるべく垂直にしたほうが出やすい子と、前かがみの姿勢をとるほうが出やすい子がいます。やり方や体勢を色々と試して、その子なりのゲップの方法を見つけてあげましょう。
どうしてもゲップが出ない時には、枕やタオルなどで、傾斜をつけるように頭を高くして寝かせてあげましょう。
2.母乳・ミルクが足りず、空腹を抱えている
赤ちゃんが泣いて寝ない場合、まずママは、母乳やミルクの不足を心配するでしょう。授乳してから30分〜1時間程度で泣いてしまう時が続くと、おなかが満たされていないのかも…と、ミルクを足すかどうかネット等で調べるママは多いのではないでしょうか。
新生児の頃は、きちんと体重が増えているか注意する必要があります。それは、赤ちゃんがまだとてもか弱い時期ということもありますし、ママの母乳がきちんと出ているか、ミルクはきちんと飲めているかを数値で確認する意味もあります。
母乳が足りているかどうかは、赤ちゃんの体重の増加と便、尿の回数で判断します。尿は1日6回以上オムツがしっかり濡れているかが目安です。便は最低1日1回以上出るのが目安ですが、排便回数は個人差が大きいので、便秘がちであっても量は足りている子もいます。
もし母乳で足りていない場合は、ミルクを足しましょう。
ただ、悩ましいのは、赤ちゃんの食欲にも個人差があって、とにかく食欲旺盛な赤ちゃんもいるということです。そんな赤ちゃんは、基本的に体力も人一倍ありますので、力いっぱい泣きます。母乳が足りず、ミルクの規定量いっぱいまであげてももっと欲しがる。本当にこんなに飲ませていいのかとママも心配になりますよね。
赤ちゃんの母乳やミルクの量に関しては、1ヶ月健診での体重測定の際に医師や助産師さんに相談しましょう。1ヶ月健診が終わっていて、どうしても心配な時は再度受診しましょう。
赤ちゃんの体格や体重などを考慮して、適切なミルクの量や与え方をアドバイスしてくれますよ。
3.暑い・寒いなど安心できる環境ではない
赤ちゃんの身体は体温調節も十分にできないので、部屋が暑すぎたり、寒すぎたりすると、目が覚めて起きてしまいます。
月齢が進んで、夜泣きが始まったと思えば、ただ夜中の室温が下がって寒かっただけということもありえます。赤ちゃんがいるご家庭は、電気代がかかりますが、夜間もエアコンを上手に使いましょう。
夏場、暑い時には、体全てに布団をかける必要はありません。冷えては困るおなかを中心にタオルケットをかけたり、タオル地のスリーパーを使ったりしてしのぎましょう。
逆に冬場は、熱が逃げないように気をつけます。生後すぐの赤ちゃんは、大人よりも1枚多めに衣服を着ます。肌着を重ねてあげたり、ベストを着せたりして調整してあげましょう。
いくら寒くても、電気あんかや湯たんぽは赤ちゃんには危険ですので、室温で調整するようにしてくださいね。
4.肌着やタオルなどがチクチクして気持ち悪い
赤ちゃんの肌はとても薄く、そのぶん敏感です。少しの刺激でも、赤くなったりカブレたりしてしまいますよね。そんな肌の敏感な赤ちゃんたちのために、赤ちゃんの肌着は、縫い目やタグが外側(表側)についています。
着替えのときには、裏表をきちんと確認しておきましょう。衣類の着心地とともに、枕やタオルの肌触りも一緒に気にかけてあげましょう。
5.昼夜の区別が付いていないため、眠くない
新生児の頃は、昼夜の区別がついていません。ほとんどの赤ちゃんは、昼夜が逆転しています。
昼間は授乳をすればそのままスッと寝ることが多いのですが、夜になるにつれて目が覚め、周りの様子を伺っています。昼間より、夜間の方が赤ちゃんはよく泣くと思いませんか?新生児はみんなこんなリズムで生活しているのです。
ママは、寝たいのに眠れなくてイライラしてしまいます。昼夜逆転が治ってくるのは、だいたい生後1ヶ月くらいです。
それまでママは大変ですが、昼間赤ちゃんがよく寝ている間に、一緒に寝て体力を温存しましょう。
6.赤ちゃんも眠いとは感じているが、上手く眠りに入れない
1日をトータルで見ると、そのほとんどの時間を寝て過ごす新生児の赤ちゃんですが、赤ちゃんは、寝るのがとても下手です。
眠いのにうまく眠れなくて、グズグズと泣きつづけることがあります。おっぱいやミルクを飲んでいる途中に寝てしまったのに、いざ口を離すとすぐに起きてしまった…という時もありますよね。新生児の眠りは浅いので、些細なことですぐに起きてしまいます。
新生児の頃は、寝付くまでおっぱいを吸わせておくというのも一つの方法です。抱っこ紐でゆらゆらされるとすぐに寝てしまう赤ちゃんもいます。
どのようにすると深い眠りにつくことができるのかというコツを見つけられればママはかなり楽になりますので、効果的と言われるものを試してみましょう。
7.体力がある子または睡眠時間が短くて平気な子
赤ちゃんの眠りにも、個人差があります。もちろん、もともとよく寝る子もいるのですが、生まれつきショートスリーパーの赤ちゃんもいます。中には、12時間程度の睡眠でも十分元気な赤ちゃんもいますのでママは大変です。
また、男の子や大きめに産まれた赤ちゃんは、体力があってなかなか寝ない傾向があります。外の世界に出てきたことになかなか順応できない赤ちゃんも、よく泣いてあまり寝てくれない場合が多いですね。
寝ない赤ちゃんを育てるママは、毎日寝不足で本当に大変ですが、寝ないのも一つの個性です。その個性にしばらくおつきあいするくらいの感覚で、過度に無理せずに過ごすことも大切です。
まだ寝ない?!1歳児の寝ない理由を徹底解明!
一晩を通して寝るようになる赤ちゃんが増えてくるのが、1歳頃。夜泣きのピークも過ぎて、多くのママが夜にホッとくつろげるようになります。
でも、中にはまだ、夜泣きが続いていたり、一旦おさまった夜泣きが復活したお子さんもいます。
1歳の赤ちゃんの寝ない理由は、どこにあるのでしょうか?
8.空腹など身体面での欲求が満たされていない
一つの大きな原因としては、新生児の頃と同じで、身体面での欲求が満たされていないことが挙げられます。夜中におなかがすいてしまったり、寝ている部屋の室温が合わなかったりということはないでしょうか?
体内リズムが整ってくると、夜中寝ている時におなかが減るということ自体は、あまりなくなってくるのですが、それでも、夜ご飯の量が少なければ、空腹で起きてしまうこともあります。
1歳頃は遊び食べが激しく、ママはしっかり盛り付けたはずでも、結果としてご飯の量が足りていない場合もあります。少しくらい栄養バランスが偏ってもいいので、好物を中心に出して、夜にお腹が空かないように試してみましょう。
9.パパの帰宅などで興奮して眠れない
元気いっぱいの1歳児。昼間はママが驚くほど走りまわって遊ぶことも多くなりますね。日中はもちろんそれでも構わないのですが、寝る前の興奮は少し考えものです。
また、赤ちゃんが興奮してしまう理由としてあげられるのが、パパの帰宅です。赤ちゃんの就寝時間あたりにパパが帰ってくるというご家庭も多いと思います。パパもお子さんに会えると嬉しいので、ついつい一緒にはしゃいでしまいますよね。
でもこれでは、赤ちゃんのねんねの時間がどんどん遅くなるだけです。ここは、パパにも理解してもらって、家族で静かに過ごせるように心がけましょう。
10.昼間寝すぎて眠れない
体力がついてくると、お昼寝の時間も少しずつ短くなっていきます。朝と昼の2回お昼寝をしていた赤ちゃんも、1歳を過ぎる頃には、昼間の2~3時間のお昼寝で十分夜までもつようになります。
家事もこなさなければならないママにとっては、少々慌しくなりますが、昼間に寝かせ過ぎると夜の就寝時間に眠れなくなります。眠りが浅くなることで、夜泣きの原因にもなりますので、1度お昼寝時間を短くしてみましょう。
サイレントベビーとの関係
泣いて寝ない赤ちゃんをお持ちのママの中には、サイレントベビーになることを心配する方もいらっしゃいます。サイレントベビーとは、赤ちゃんが泣いているのを放置した結果、赤ちゃんが無表情になったり、泣いてなにかを訴えることを諦めてしまうことを指します。
ぐずって泣く赤ちゃんのお世話で、家事がどんどん遅れていくことがありますよね。やっと寝てくれたと思って家事にとりかかった途端泣かれてしまうと、ママはついイライラします。
どうしても手が離せない家事をしている時には、少しくらいなら赤ちゃんに待ってもらっても大丈夫です。
サイレントベビーは、日常的なスキンシップや語りかけの有無も関係しています。すぐに抱っこしなかったから、サイレントベビーになるわけではありません。
手早く家事を終わらせて赤ちゃんの元へ向かいましょう。その後には、しっかり抱っこして、話しかけてあげましょうね。もちろん安全面での配慮は必須です。
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寝ない1歳児への効果的対策
1歳前後の赤ちゃんを眠らせるために効果的な習慣をまとめました。
就寝時間を動かさない
きちんと同じ時間に起きて、夜に寝るためには、体内時計を整え、規則正しい生活習慣を身につけてあげる必要があります。
眠気を起こすメラトニンは、朝日光を浴びることで、その14時間後に分泌される仕組みを持っています。保育園などに通う必要のない1歳の子でも、遅くまで寝かしておくのではなく、朝は7時ごろを目安に起床して、日の光を浴びましょう。
昼寝の時間を調整
夜、なかなか眠らなかったり、何度も起きてしまったりするのなら、一度お昼寝の時間を見直してみましょう。もしかすると、もう少しお昼寝は短い方が良いのかもしれません。
睡眠時間には個人差があり、その子にちょうど良いお昼寝の長さというのがあります。2〜3時間くらいが目安ではありますが、試しにいつもより早めに起こしてみましょう。
日中はよく遊ぶ
お子さんのあり余る体力を発散させてあげるには、外遊びが鍵になります。お天気の良い日には、積極的に外へ出て、公園などで体を動かしましょう。1歳くらいですと、お家の周りを歩いてお散歩するだけでも良い刺激になりますし、足腰も鍛えられます。
まだ歩けない子も、外出することは脳に刺激を与えてくれますし、太陽の光を浴びると自然と体内時計が整います。砂場ならお座りの姿勢でも遊べますし、木の実や花を集めるのも良いでしょう。
パワーを十分発散させてあげると、夜は疲れてすんなり寝てくれることが多くなりますよ。
寝る前は落ち着かせて
夕ご飯が終わってからは、精神面でも、少しずつ眠りにつく準備をしましょう。
お子さんがはしゃいでしまう場合には、ママが率先して静かな環境を作ってあげることが大切です。電灯を少し落としてみる、テレビは消すなど、リラックスできる空間を作ってあげてください。眠る前は体を大きく使う激しい遊びはせず、積み木など手を動かす遊びや絵本を読んであげるのがおすすめです。
ホットミルクなど温かい飲み物でおなかを満たす
寝る前には、フォローアップミルクや温めた牛乳を飲ませて、おなかを満たしてあげましょう。
室温に関しては、活発な1歳児赤ちゃんが、布団から飛び出すことを前提に考えてあげると良いでしょう。腹巻をつけたり、スリーパーを着せたりして、適温を保てるようにします。
赤ちゃんが寝なくてもイライラしないためには…
最後に赤ちゃんが寝なくてイライラしてしまうママに、気持ちを切り替えるアイデアを紹介します。
寝ないのも一つの個性!
新生児でも、1歳児でも、赤ちゃんが寝てくれないというのは、日本中のママが抱えている悩みです。すんなり寝てくれる赤ちゃんの話を聞くと、うちの子はどうしてこんなにも寝てくれないのかと落ち込んでしまいますね。
体が小さい、弱い、お腹がゆるい、などと同じで、眠りにつくのが下手というのも、その子の持つもと性格であり、個性の一つです。ショートスリーパーの赤ちゃんは、裏を返せば、体力があって元気です。
ママは寝不足で苦労しますが、他の赤ちゃんも同様に他のところでママが苦労しているものです。
赤ちゃんが成長すれば今度は別の苦労が生まれます、寝ない赤ちゃんのママはたまたま苦労する時期が早くきただけで、今後は楽かもしれません。前向きに行きましょう!
家事は手抜きでOK!自分の睡眠を優先
寝ない赤ちゃんに付き合っているママは、寝かしつけに多くの時間を使います。一生懸命寝かしつけようとしたのに、赤ちゃんが結局寝なかった場合、すぐ起きてしまった場合、無駄な時間を過ごしたように感じるかもしれません。
しかし、その時間は立派な赤ちゃんとの触れ合いの時間です。ママの愛情は赤ちゃんに伝わりますし、決して無駄ではありません。寝ない赤ちゃんに付き合っている自分は、たくさん赤ちゃんと触れ合っているのだと自信を持ちましょう。
しかし、睡眠時間が足りないとイライラするのは人間として自然なこと。家事はできるだけ手を抜き、ママは自分の睡眠時間の確保を最優先しましょう。
赤ちゃんと一緒にお昼寝をするのもおすすめです。最初はこんな短時間じゃ寝つけないと思うかもしれませんが、目を閉じて、横になるだけでも体力の温存になりますし、しだいに身体が慣れて寝つけることも増えてきます。
パパや周りの人に理解や協力を求めることも大切です。今は大変でも、必ず安眠できる日がやってきます!