赤ちゃんに適した洗剤
赤ちゃんの洗剤を選ぶ基準は?肌を刺激から守る洗剤選び
赤ちゃん用の洗剤の選び方の基準は?赤ちゃんの衣料を清潔に保つ洗濯洗剤。赤ちゃんのデリケートな肌を洗剤の刺激から守り健やかな皮膚の健康を保つ洗濯洗剤の選び方を解説していきます。赤ちゃんの肌に刺激になる成分、避けたい成分や大人と一緒の洗剤はいつから使えるか?などの疑問にも答えます。
赤ちゃんの洗剤の選び方!赤ちゃん専用の洗剤と含まれる成分
赤ちゃんの肌はとても柔らかくて薄いので、衣類や布団類に使用する洗剤1つをとっても、どのようなものが良いのか迷いますよね。洗剤の選び方や気になる成分、洗剤の成分が布地に残留してしまう可能性や肌への影響などについて見ていきましょう。
赤ちゃん向けの洗剤を選ぶ
赤ちゃんの衣類や布団類を洗濯する洗剤を選ぶ際には「赤ちゃん用」と表記されている洗剤を選ぶ方法がもっとも簡単な選び方になります。ドラッグストアなどの洗剤コーナーに赤ちゃん用の洗剤や低刺激の洗濯洗剤が置いてあり、赤ちゃん用品のコーナーや赤ちゃん用品専門店でも取り扱っています。また、身近に赤ちゃん用品専門店がない場合や行く時間がない場合は、インターネットで注文することもできるでしょう。
一般的に、赤ちゃん向けと記載されている洗剤には、『蛍光漂白剤』や『合成界面活性剤』などの成分が入っていないものが多いといえます。とはいえ、『天然界面活性剤』等の洗浄成分はしっかりと入っていますので、使用する量やすすぎの回数は注意をしなくてはなりません。
洗浄成分をチェックする
「赤ちゃん用」と記載されていない洗剤でも洗浄成分に注意をして選ぶ、洗い方に注意をするなどの使い方の工夫で充分に使用可能です。その場合は、しっかりと洗浄成分をチェックし、赤ちゃんの肌に強い刺激を与えないか確認しておくことが大切です。
蛍光漂白剤
紫外線をあてたときに青色の光を放出する作用を示す『蛍光漂白剤』。同じ白色でも、イエローベースの生成やアイボリーっぽいものよりも、例えば白衣のようなブルーベースの方がより白く見えますよね。その原理を活かして、洗濯したものが白く見えるように、紫外線に当たって青色の光を放出する成分を入れているのが、蛍光漂白剤入りの洗剤なのです。
ですが、「白い!」というインパクトを与えることが蛍光漂白剤の役割であり、実はこの成分汚れ落ちには関わりがありません…!
蛍光漂白剤が肌に良くない影響を与えるかどうかはまだ解明されていない部分がありますが、赤ちゃんの肌に刺激となる成分をなるべく排除するためには、蛍光漂白剤が入っていない洗剤を選ぶ方が良いと言えるでしょう。
天然界面活性剤(石けん洗剤)
『界面活性剤』とは、水と油などのように本来別のものの境界に働きかけて、分離しやすくする成分を指しています。石けん洗剤に含まれているのは『天然界面活性剤』といい、科学的に作られた合成界面活性剤よりも皮膚への刺激が少ないだけでなく、汚れを分解するスピードに優れているものもあるのだとか。
ただし、すすぎが不十分だと石鹸のカスが残ってしまい、布を黄ばませてしまう原因になります。
合成界面活性剤(合成洗剤)
合成洗剤に含まれている界面活性剤が、『合成界面活性剤』です。
汚れを分解するスピードは配合によって様々ですが、皮膚への刺激が天然界面活性剤よりも強く、汚れを落とす効果も天然界面活性剤よりも強いことは多いです。
基本的に汚れ成分を分解する力が強いですのですすぎが不十分でも活性剤自体の成分が布に残りにくいと言うメリットがあります。
洗剤残留質について
肌に少々刺激がある成分でも、すすぎの時点でしっかり洗剤成分を取り除くことができるなら、赤ちゃんや肌の弱い人の身につける衣料品や寝具の洗濯に使用しても何ら問題はありません。
特に天然界面活性剤は成分が布地に残りやすいですのですすぎの回数を増やしたり、使用する量を減らしたりするなどして、洗浄成分が残らないようにしましょう。
洗浄成分以外にも知っておきたい!赤ちゃんにやさしい洗濯洗剤を選ぶポイント
洗浄成分以外にも、注意すべきポイントはいくつかあります。洗剤を選ぶ際に見るべきポイントを紹介します。
香り成分
洗濯洗剤には香り成分が使われているものも多くあります。
「良い香りの洗剤の方が赤ちゃんも気持ちが良いはず!」と思うかもしれませんが、感覚が鋭敏な赤ちゃんにとっては化学香料の香りは強すぎるかも?
また香り成分が衣類に残って香る…ということは、洗濯後に残留する成分が多いということも意味するので、赤ちゃんの肌に刺激を与えてしまう可能性も否めません。
できれば香り成分が入っていない洗剤、もしくは香り成分が残ることがアピールされていない洗剤を選ぶようにしましょう。
コストパフォーマンス
輸入物の赤ちゃん用洗剤など、毎日の消耗品にしては値段が高すぎるものもあります。値段が高ければ質も良いはず、安心できるはず、そんな気がする方は安直な選び方をしてしまわないよう注意!
肌にやさしいお洗濯には良い洗剤を選ぶための知識はもちろん、使い方の基礎もしっかりしている必要があります。別段高い洗剤を使用しなくても手ごろな洗剤で充分な効果が期待できるので、家計に負担を与えない程度のものを選ぶようにしましょう。
無添加にまどわされない
『無添加』と記載されていると、無条件で、「肌に優しい!」「赤ちゃんにも大丈夫!」と考えてしまいがちですが無添加とは具体的に何が添加されていないのかをしっかりとチェックする必要があります。
無添加といいつつ、赤ちゃんに使用することを控えたい『蛍光漂白剤』が添加されていることもありますし、香りの成分などが一般的な洗剤よりもたくさん入っていることもありますよ。
柔軟剤は何を基準に選ぶ?
ふんわりお洗濯の仕上げに欠かせない柔軟剤。
赤ちゃんの柔らかい肌に触れるものを洗濯するのですから、できればふんわりと柔らかくなる『柔軟剤』を使用したいですよね。柔軟剤を選ぶときは、どのようなことに注意するべきでしょうか?洗濯洗剤の成分ついでに柔軟剤についても知っておきましょう。
柔軟剤の成分と赤ちゃんのいるご家庭で人気の柔軟剤にはどのようなものがあるのか、ランキング形式でご紹介します。
柔軟剤に含まれる成分
柔軟剤には、『柔軟成分』と『香り成分』が含まれています。また、洗剤と比べて濃い色素が付けられている商品もあります。
柔軟成分
とくに合成洗剤でお洗濯をしたとき、洗い上がりの衣類はごわつく傾向があります。
ごわごわとした衣類の肌触りやすべりをよくするため、布地の静電気を防ぐため、柔軟剤には『陽イオン界面活性剤』が配合されていることが多いです。ですがこの成分本来は殺菌や除菌に使用される成分で、洗剤に含まれている『合成界面活性剤』よりも数倍刺激が強いことも特徴です。
また、洗剤成分は少なくとも1度はすすぎを行いますので、洗剤に配合されている成分全てが肌に密着することはありませんが、柔軟剤の成分は衣類や布団類にしみこませて使うものですすぎで成分を落とさないために全て肌に直接触れるため、敏感肌には刺激になる危険性があります。
香り成分
香り成分は『天然精油』と『合成香料』がありますが、『天然精油』は非常に高価な成分ですので、天然精油入りを謳っている柔軟剤でも、ごくわずかに天然精油が使用しているだけでほとんどの香り成分が合成香料というケースも。
合成香料は肌への刺激より、衣類などの至近距離から強い香りを長時間感じることによる嗅覚の鈍磨や慢性的な頭痛などの症状につながる可能性が指摘されます。赤ちゃんの持つ鋭敏な感覚を損なわないようにしたいなら、あまり強い香り成分が入っているものは避けた方が良いでしょう。
赤ちゃんにも安心!柔軟剤ランキング
洗剤はすすぎをしっかりすれば肌に直接付くことはありませんが、柔軟剤は使用後にすすぎをしませんので、成分を吟味して選ぶ必要があります。赤ちゃんがいるご家庭でも安心して使用できる柔軟剤で、口コミが多いものをランキング形式で発表致します。
1位 ふんわりさらさ衣料用柔軟剤/P&G
繊維を油分で覆わずにふんわりとさせますので、赤ちゃんの肌に余計な負担を与えません。また、スーパーマーケットやドラッグストアでも販売されていますので、簡単に手に入るのも忙しいお母さんやお父さんに嬉しいですね。
2位 ベビーソフター/ピジョン
無香料の柔軟剤。0ヶ月から安心して使えるのも良いですね。皮膚科医によるアレルギーテストも実施済みですので、刺激に弱い赤ちゃんや敏感肌・アトピーの赤ちゃんにも使えます。
3位 ベビーファーファ濃縮柔軟剤(無香料)/ファーファ
香料も着色料も防腐剤も入っていませんので、余計な成分が気になる方には適した柔軟剤と言えますね。天然ベルガモットの精油が入っていますので、自然な香りがただよいます。
赤ちゃんの肌を刺激から守るには
赤ちゃん用の洗濯洗剤は洗浄力や柔軟成分がいまいち弱いと感じるかもしれません。
ですが、既定の使用量よりも多く洗剤や柔軟剤を使用すると、布地に残ってしまう成分で赤ちゃんの肌に刺激を与えてしまうかも?
そんなジレンマを抱える方は、赤ちゃんの肌を刺激から守るために、市販の洗剤や柔軟剤以外の成分を使用して洗濯してみるのはいかがでしょうか?
頑固な汚れも落とせる固形石鹸
汚れが強い部分だけを固形石鹸でこすり洗いをしてから、赤ちゃん用の洗剤や一般の洗剤でお洗濯すると、しつこい汚れも比較的しっかり落とせます。
汚れがひどい部分はすでにキレイになったなら普通の洗剤の使用量を減らしても良いですね。
- 布おむつを使ってみたいけど使い方や洗い方にコツはあるの?という疑問にお答えします。基本を押さえて、赤ちゃんとの密なコミュニケーションやエコライフを実践できる布おむつを楽しみましょう!
消臭効果もある重曹
家計と住まいに優しい万能洗剤と人気を博した重曹。ごく弱いアルカリ性の成分でキッチンの油汚れや酸性の汚れ、におい汚れに強いと言われます。もちろん、お洗濯にだって活用できますよ!
お洗濯に使うなら、襟もとなどの頑固な汚れには40度ほどのお湯で重曹をしっかり溶かし、汚れに直接重曹液を塗り込みドライヤーなどで熱を加えてから、通常の洗濯物と一緒に洗濯機で洗いましょう。
また、繊維をフワフワにしてくれる柔軟効果があります。消臭効果もあるため、赤ちゃんの布おむつや肌着にも活用できるほか、化学香料の人工的な強いニオイが苦手な方に適しています。重曹には雑菌の繁殖を抑えてくれるので部屋干ししてもイヤなニオイが発生しにくくなると言うメリットも。
重曹を選ぶときのポイント
重曹には、料理用(ベーキングパウダー)と工業用の2種類が販売されています。どちらも成分は同じですが、粒の粗さが異なります。洗濯用には工業用の粒の粗いものを選ぶと良いかも。
アルカリウォッシュ(セスキ炭酸ソーダ)
重曹よりやや強めの弱酸性の成分で、重曹は水に溶けやすい『アルカリウォッシュ(セスキ炭酸ソーダ)』も住まいの万能洗剤としての立場を確立しています。重曹より粒子が細かく水に溶けやすいので家庭での洗濯向きで、皮脂や垢、血液、油汚れを落とすのは得意です。
ただし、泥汚れやキッチンの油汚れ落とし機械油などの強い汚れには不向きかも。
ふんわり仕上げるクエン酸
重曹やアルカリウォッシュは比較的衣類をふんわり仕上げてくれますし、合成洗剤よりも天然の天然の石鹸成分を用いた成分の方が衣類がやわらかく仕上がります。
ですが若干のごわつきはきになってしまうときはお洗濯に『クエン酸』を使ってみましょう。柔軟剤のような特別なふんわり感は得られませんが、生地本来の柔らかさを取り戻せます。
洗濯機で洗うときは、すすぎを終えたタイミングで、水30L当たり1gのクエン酸を投入しましょう。クエン酸が洗濯物全体に行きわたったのを確認したら、脱水して干します。
重曹を柔軟剤代わりに使用するときには、クエン酸を少量(1gほど)入れることで、衣類の柔らかさが自然にアップしますよ。
クエン酸にはごわつきを解消するだけでなく、洗濯ものの黄ばみやニオイを防ぐ効果もあるので、長期保存する季節ものの衣類・布団類に使用するのも良いですね。
赤ちゃんのお肌に直接触れる洗剤のQ&A
赤ちゃんの肌着やタオル、寝具など、お母さんやお父さんよりも密着している時間が長いものを洗う洗剤。赤ちゃんの体に直接触れることにもなりますので、充分に気をつけたいですよね。ですが、赤ちゃんが小さいときは、授乳やお風呂、赤ちゃんのケアにも時間がかかりますので、洗濯にそう長い時間をかけられないのも事実です。
大人と一緒の洗剤はいつから使える?
「赤ちゃんの洗濯物だから赤ちゃん用のものを使いたい!」と考える方も少なくありませんが、忙しい毎日を送るに当たって、大人の洗濯物と赤ちゃんの洗濯物を分けて洗うのは容易なことではありません。もちろん機械油の汚れや泥汚れなどが付いているものとは分けて洗うことが好ましいですが、日常的な汚れだけなら大人の洗濯物と一緒に洗っても問題はありません。
ただし大人の洗濯物と一緒に洗うときは、大人のものだけを洗うときよりも洗剤や柔軟剤の量を減らしたり、赤ちゃん用の洗剤・柔軟剤を使用したり、柔軟剤を使用するのを止めたりするなどの工夫が必要です。
赤ちゃんの洗濯物を分けるのは1歳まで
赤ちゃんの洗濯物は新生児~数ヶ月は分けて洗う家庭も多くありますが、いつまで分けて洗っているのでしょう?家庭によってこだわりも方針も異なりますが、大人と赤ちゃんのお洗濯を分けて洗う期間は抵抗力が付く1歳くらいまでで充分だと考えるのが一般的なようです。
赤ちゃんが洗剤を舐めたらどうする?
赤ちゃんが洗剤を舐めたときは、口の中をガーゼなどで拭きとり、赤ちゃんに異変がないか経過観察をします。食器用洗剤を舐めたときも、同様に、口の中をガーゼで拭きとります。赤ちゃんの様子を見て元気、食欲に変化がないなど問題なければOKですが、いつもと違う様子が見られるときは、小児科に相談するようにしましょう。
赤ちゃんのお肌も強くなるので心配し過ぎなくても大丈夫
赤ちゃんの肌はデリケートですが、それでも少しずつ少しずつ鍛えられていきます。それでも赤ちゃんに使う洗剤を気にするママが多いのも事実です。
神経質になり過ぎるとママも疲れてしまうので、赤ちゃんの肌が健康そうなら、少しずつ大人と一緒の洗剤に切り替えていきましょう。
子育ては忙しいのでほどほどに気をかけるくらいの気持ちでお洗濯するほうがストレスなく家事ができますよ。