1歳の夜泣き対処法~1歳からの夜泣き、1歳の夜泣き再発はなぜ?
1歳まで夜泣きがなかったのに、最近になって、突然夜中に大泣きを始めるようになってしまい、どうしたらいいのかわからない…悲痛なママの叫びが聞こえてきそうですが、少ないことではありません。
一般的に、夜泣きは生後6ヶ月ごろから始まり1歳頃には随分楽になる傾向が見られます、夜泣きの時期は子供によって本当に様々です。
生後3ヶ月ごろから始まる子もいますし、生後1歳前後や1歳半あたりから夜泣きが始まることもたびたびあります。
今まで夜泣きとはほとんど無縁で、夜泣きする赤ちゃんの話を聞いて「大変なんだな~」と思っていたママやパパにとっては、突然の出来事に戸惑いを隠せないでしょう。また、以前も夜泣きがあった赤ちゃんなら、まさかの夜泣き再開に「地獄の日々がふたたび…」と途方に暮れてしまいます。
1歳になると夜泣きはそのパワーも尋常じゃなく、新生児のころの弱弱しい泣き声が懐かしくすらあります。
夜泣きのメカニズムや対策方法を理解が、その子にあった夜泣きを対処法の発見にもつながります。それでは1歳前後の赤ちゃんの夜泣きについて詳しく見ていきましょう!
1歳の夜泣きの原因は?1歳児が夜中に突然泣く&泣き叫ぶ理由
赤ちゃんも1歳間近となると、ひとり立ちをしたり、よちよちあんよを始めたり…行動範囲も視野も広がるとともに、できることが増え、遊びの幅も広がっていきます。
「イヤ!」など簡単な意思表示もできるようになり、泣き叫ぶ様子も見られ、手を焼くことも出てきます。
心身ともに目覚ましい成長を遂げる1歳ごろから急に始まる夜泣き、再開する夜泣きには、いくつかの理由が考えられますので、ぜひ参考にしてみてください。
理由1.眠りが浅い、体力が余っていて深い眠りに入れない
睡眠は浅い眠りと深い眠りを繰り返しています。それは赤ちゃんも大人も一緒ですが、産まれたばかりの赤ちゃんは、浅い眠りと不快眠りの繰り返しの長さが短く、かつどちらかというと浅い眠りが多い傾向にあります。
成長とともに徐々に長く深く眠れるようにもなり、1歳ころには多くの赤ちゃんが夜はぐっすり眠れるようになりますが、まだまだ赤ちゃんの生活リズムは崩れやすいために、ママたちが気を付けてサポートしてあげたいところです。
1歳ではある程度体力もついているため、日中にエネルギーをしっかり使い果たしていなかったり、お昼寝の時間がずれ込むとなかなか寝付けなかったり、夜の眠りが浅いときに起きてしまうこともあります。
逆に、日中に思いっきり楽しく遊んだり、悲しいことがあったなど、感情が大きく刺激されたときや寝苦しさやのどの渇き、体調不良など、いつもと違う刺激が加わっても浅い眠りの時に夜泣きが起こりやすくなります。
理由2.疳の虫が騒ぐ?昼間に興奮しすぎている
1歳頃になるとよちよちひとり歩きができるようになる子も増え、赤ちゃんの世界もぐんと広がります。
晴れた日には、お外にお散歩へ出かけるのはもちろん、同年代のお友達ともコミュニケーションをとったり遊んだりも赤ちゃんには良い刺激となります。
生後1年頃は、赤ちゃんの世界は日々拡大中で、毎日の生活の中にもまだまだ新しい発見と刺激がいっぱいです。楽しすぎて興奮したり、昼間体験した怖かったことが寝ている間によみがえると夜泣きをします。
ですが、驚きや感動は赤ちゃんの脳に良い刺激には違いありませんので、「疳の虫が起きる」とあまり神経質にならず、不用意に驚かせすぎないようにだけ注意してあげましょう。
理由3.保育園入園など環境の変化に不安を感じている
赤ちゃんが1歳頃になると育休を取っていたママはそろそろ仕事に復帰する場合も多いでしょう。
そうなると、お母さんの職場復帰に合わせて保育園に通い始めるなど、赤ちゃんの環境に変化も出てくる頃です。
今までお家でお母さんと生活してきた赤ちゃんにとって、ママと離れ保育園で一日を過ごすことだけでも大きな負担になり得ます。まだ慣らし保育をはじめていないとしても、ママの様子からなんらか変化を察して、不安や心配を抱えている可能性もあります。
お仕事と家事・育児の両立は大変ですが、保育園から帰ったらコミュニケーションを十分取ってあげましょう。赤ちゃんを安心させてあげられるのはやっぱりママの愛が一番なのです。
理由4.体調不良・体調不良の前兆
元気がないなど、目に見えることならお母さんも赤ちゃんの体調不良には気付きやすいものですが、熱が出る直前など目に見える症状がない体調不良の前兆には、なかなか気付き難いものです。
1歳ともなると、何もできなかった赤ちゃんの頃よりもママとコミュニケーションも取れるようになってくる年齢ですが、それでも大人のように具体的に調子が悪いことを伝えられないものです。
眠りが浅いタイミングに不快感を覚えると、急に夜泣きがはじまった、再開したように見えることもあるでしょう。
いつもと様子が違う?と思ったら
いつもと夜泣きの様子が違っていたら、目に見えない体調不良が隠れていることも少なくありません。
赤ちゃんの機嫌がいつもと比較して格段に悪い、泣きやむ気配がない、やや暴れ気味などの行動が見られるときには、水分補給をさせたり赤ちゃんの興味を引いたりしてをなだめながらも、体調の変化がないかこまめにチェックするようにしましょう。
暑い季節の夜は汗でかゆくなってしまうことも
ただでさえ汗かきでデリケートな赤ちゃんの肌。特に夏の暑い時期は、寝ている時間帯は汗をかきやすく、肌が汗でかゆくなってしまうことがあります。泣いて起きたときに汗をかいていないか、チェックしてあげましょう。
日中の赤ちゃんの健康状態もしっかり観察してあげましょう
赤ちゃんがいつもよりダダをこねたり、ご機嫌ナナメかも…と感じたら、やっぱり体調不良の前兆の可能性が高いです。
いつもはおもちゃで遊んだりして起きていることの多い時間帯に、横になっている、または、ボーっとしているなどの様子がないかもしっかり観察をしましょう。熱が出る前など、体の不調が現れる前には、こうした小さな前兆が見られることも多くあります。
理由5.豊かになる感情のコントロールが効かない
赤ちゃんも1歳となると、表情も豊かになり、笑顔も増えてきます。お母さんは、日々大変さも増える育児ですが、癒される瞬間も増えていることでしょう。
喜び・悲しみ・嫌悪・怒り・恐れ・驚きの6つを基本感情と呼びますが、この基本的感情が出揃うのは、一般的に6ヶ月頃です。1歳ころには、嬉しいときには満面の笑みを浮かべ、悲しい時には大声で泣き、嫌なことには泣くことに加え身振り手振りで力いっぱい抵抗したりするようになります。
覚えたての簡単な言葉を使ってコミュニケーションを図れるようにもなりますが、うまく伝えられないと思うと癇癪を起こしたりすることもあるでしょう。まだまだかわいい時期ですので、かんしゃくを起こしたとしても比較的簡単に気はそらせますが、本人はいたって真剣ですから、興奮しすぎてしまうと夜泣きにつながることもあります。 赤ちゃんが不安を感じたときには、しっかり安心させてあげられるようにしてあげましょう。
根本から見直そう!1歳の夜泣き対策
ねんねの頃の夜泣きと1歳頃の夜泣きでは、赤ちゃんの活気も声量も違いますので、お母さんの気力体力への破壊力も違います。
1歳ころの夜泣きには、生活リズムの見直しが有効です。夜泣きを本気で何とかしたい…、そう考えるなら、さっそく今日から実践していきましょう。
赤ちゃんの1日の生活リズムを見直そう
人間の体内時計は正確には24時間10分サイクルと言われます。
私たち大人は朝決まった時間に起きることで体内時計をリセットし、微妙なずれから一日のサイクルを保っています。これに対し、産まれたばかりの赤ちゃんは、昼夜の区別すらありません。
それが生まれて一年も経過すると、まとめて寝られる時間も徐々に長くはなりますが、まだまだ睡眠リズムは大人ほど確固たるものではありませんので、ママや家族のサポートが必要です。
神経質になりすぎる必要はありませんが、赤ちゃんの1日の生活リズムを保ってあげることが、赤ちゃんの夜泣き脱出の第一歩です。1歳ころの赤ちゃんは体力もついてきていますので、お昼寝の時間や長さも視野に入れて一日を見直してみましょう。
現在の1日の生活リズムをチェックしてみましょう
細かい時間の刻みなどは意識する必要はありませんので、現在の大まかな赤ちゃんの一日の生活リズムをまとめてみましょう。
まだ保育園に行っておらず、お家で過ごすことの多い赤ちゃんは生活リズムがゆるいことも多いものです。「外が雨でも曇りでも朝日を浴びる、8時には就寝!」を目指し、取り入れられることから始めてみてください。
1歳頃の理想的な生活リズム
朝7時頃・・・起床・お着替え
8時頃まで・・朝ごはん
10時頃・・・30分程度のお昼寝(※お昼寝一回の移行期)
11時頃・・・おやつ+ミルク
12時頃・・・昼ごはん
14時頃・・・1~2時間程度のお昼寝
15時頃・・・おやつ+ミルク
18時頃・・・パパも一緒に晩ごはん
19時頃・・・お風呂(お風呂上りには水分補給を兼ねて果物をあげると夜の空腹を防げることも)
20時頃・・・歯磨き・就寝
すでに保育園に通っている場合は、ある程度登園時間が決まっていること、園内でのお昼寝時間も決まっていることから、就寝時間以外の生活リズムについての見直しは特に必要ないこともあります。
朝までまとめて眠れるようにねんね環境を整える
夜になったら自然に眠くなってスムーズにねんねできる環境は、入眠だけでなく、夜泣き対策のためにも重要です。赤ちゃんのねんねが浅くなったとき、落ち着いて寝ていられる環境かどうか、就寝環境を今一度見直してみましょう。
1歳や1歳半ごろになると昼寝は午後1回だけになり、その分、夜にまとめて眠るようになります。朝までぐっずり眠るためには、快適な睡眠環境が欠かせませので、安心して眠れる環境を作ってあげてください。
一日のリズムをつけるためには、「昼は明るい・夜は暗い」という区別を視覚から赤ちゃんが覚えていけるような環境が大切です。赤ちゃんの睡眠環境は、もちろん暗くしておくべきでしょう。
子供を寝かせるには暗くする?薄明かり?
寝かせるときは小玉電球や間接照明など、柔らかい光はあったほうが、夜泣きの時のお世話にも安心です。
しかし、赤ちゃんの目は光にとても敏感です。「電気をつけていると、赤ちゃんが小玉電球をひたすら見つめてしまう」など、薄暗いなりにも周りが見える、薄暗いからこそ明かりが目立つなど、逆効果となることもあります。
電気をつけるならオンオフを手元でコントロールできて、赤ちゃんの目に刺激にならない程度の明るさに調節できる間接照明がおすすめです。
赤ちゃんを寝かしつける30分くらい前から部屋を薄暗くし、赤ちゃんが寝たら真っ暗にしましょう。
夜泣きが始まったら、間接照明を付けて安全に赤ちゃんのお世話をすることもできます。
赤ちゃんの眠る場所はお家の一番静かな場所にする
外の車のエンジン音や洗濯機の稼働音など、些細な生活音も赤ちゃんはちゃんと聞こえています。
大人にとっては気にならない音であっても、小さな子供にとっては気になってしまいますし、不安材料となることもあります。夜中の眠りの浅い時間帯に大きな音がすると、やっぱり起きてしまいますし、夜泣きの原因となります。安心して眠ってもらうために、ねんねのお部屋は静かな環境を保ちましょう。
寝る前の行動は習慣化し、入眠儀式を工夫する
絵本を読んでいたのに、突然「寝るよ」と言われても、小さな子は納得してくれません。
赤ちゃんや小さな子供に「ねんねの時間」をわかってもらうには、「これをしたらもうねんね」というステップを踏むことが大切です。
例えば、お風呂に入って着替えをし。歯磨きして、抱っこで絵本を読んだあと、お部屋に行ったらもうねんね…など、眠りに入るまでの流れを毎日固定することで、小さな子供もスムーズに寝られるようになります。
ぬいぐるみやタオルやぬいぐるみなど、子供のお気に入りの就寝グッズを眠る前に渡すのもおすすめです。夜にふと起きてしまったとき、ねんねグッズに安心を見出してくれれば、夜泣き対策にもなります。
【パワー炸裂!】1歳の夜泣きがおさまらないときの対処法【ママぐったり…】
「夜泣き対策として思いつく限りの手立てを打ってみても一向に治まらない」
葛藤が尽きぬ育児の日々、1歳児のエネルギッシュな夜泣きは、じわりじわり着実にママを追い詰めていきます。
「なんで泣き止まないの…」と焦ってしまうと、自分に追い打ちをかけてしまうことになりますし、育児は焦れば焦るほどうまくいかないものです。
そんなときは発想の転換をしましょう。夜泣きのおさまらない夜には、開き直る気持ちでリラックスしながら試してみてください。
夜泣きを受け入れてあきらめる
あれやこれやと泣き止ませようとしたり、寝かせようとしたりしていることが逆効果となり、夜泣きを助長させている可能性は十分に考えられます。
頑張ってあやしてもママのストレスになり、赤ちゃんにもイライラが伝わって泣き止まず…と悪循環となるだけなら、おさまらない夜泣きはいっそのことあきらめてしまいましょう。いつか、赤ちゃんはねんねのリズムを自分で確保してくれます。
子供の夜泣き放置は是か非か
赤ちゃんも1歳となると、夜泣きの泣き声のボリュームも大きいですし、時間も遅いので近所迷惑が頭をよぎり、つい抱き上げて泣き止まそうと必死になってしまいますが、泣いたらすぐに抱っこする…あたりまえのように見える夜泣き対応が、夜泣きをさらに悪化させていることもあります。
赤ちゃんが夜泣きをしたときに、すぐに抱き上げずにしばらく様子をみていましょう。
それって放置じゃない?いいえ、ここでいう夜泣きの放置とは見守りです。悪いことでもなければ、お母さんが罪悪感を持つ必要は全くありません。
夜泣き放置の効果
ここでいう夜泣き放置は、子供の成長のための見守り育児のことです。赤ちゃんの夜泣きに変化が見られたときには、もちろんすぐに対処してあげますので、決して育児の放棄などではありません。
また、夜泣きの放置には、赤ちゃん自身が自分でねんねをする方法を見つける目的があります。
実は、何度か泣き疲れて眠ってしまううちに、自分で眠る方法を見つける赤ちゃんも少なくはありません。
「夜に起きちゃっても泣いたらママが抱っこしてくれる」のではなく「起きちゃったけどまだ夜みたいだ…寝よう」という方向へ赤ちゃんの意識を変えていきましょう。
- 夜泣き放置と見守り育児の違いは?ノンストレスの夜泣き対策
夜泣き放置と見守り育児の違いを紹介します。月齢別の夜泣きの原因からママがストレスを感じない夜泣きの対策を紹介します。サイレントベビーにならないために放置と見守り育児の違いをしっかり理解しましょう!
夜泣き放置は海外ではふつう!
海外では子供が夜泣きをしても、すぐに抱き上げたりせずに様子をみながら泣かせておくというのは、わりと普通のことです。海外の人たちから見ると、日本の夜泣き対応は「過保護」と感じることもあるようです。
夜泣きは日本特有の現象?
日本の夜泣き対応は手狭な住宅事情で育った価値観と言えるでしょう。隣の家に夜泣きが聞こえない環境なら、もう少しリラックスして夜泣き対処もできるのでしょうが、現実にアパートやマンション住まいだったり、住宅密集地ではやっぱり近所迷惑を考えてしまいますし、「子供を泣かせておかない」という価値観を持った人も少なくありません。
とはいえ、小さな子供が泣くのはしかたがないことなので、そこは開き直りましょう。
泣き止まない子供と近所迷惑のプレッシャーの板挟みになって精神的に滅入ってしまう前に、ご近所にはこちらから挨拶をし、ある程度夜泣きを放置できる環境を作り出しましょう。
挨拶をしたからと言ってもちろんわかってもらえるとは限りません。それでも図太く生きるのはママのメンタルのためでもあり、子供のためでもあるのです。
1歳半なら断乳・夜間断乳も視野に入れる
夜泣きをする1歳児が母乳を飲んでいる場合、対策として断乳・夜間断乳(寝かしつけ~明け方起きるまでの授乳をやめること)を視野に入れことを検討しても良いでしょう。
授乳そのものを必ずやめなくてはいけない訳ではありませんが、寝かしつけ時の添い乳が癖になっていたり、明け方寝ぼけた状態でおっぱいを求めているのなら、授乳が眠りを浅くし、結果的にそれが夜泣きに繋がっていることも考えられます。
1歳半になれば離乳食は完了し、食べ物から栄養を100%取れますので、母乳やミルクでの栄養摂取は不要であり、あとは母子の気持ちの問題です。まずは夜中起きたときの授乳(おっぱいでの寝かしつけ)をやめる夜間断乳から始めてみましょう。
夜間断乳の実施中は夜泣きはひどくなることを覚悟して
夜泣き対策のための夜間断乳ですが、断乳実施中は赤ちゃんの夜泣きはひどくなることは覚悟してください。赤ちゃんからすると「どうしておっぱいくれないの!」という怒りの抗議で、激しく泣き叫ぶことも珍しくありません。
しかし、「泣いても夜はもらえないんだな」と数日~数週間で理解し、その後は夜泣きをしなくなったり、夜起きることが減ってくることが多いです。「夜はおっぱいもねんねなんだよ」と説明し、根気よく抱っこや背中トントンなどの方法で寝かしつけてあげましょう。
永遠に思える夜泣きが終わる日は必ず来る!再発にめげないで!
急にはじまった1歳の夜泣き、又は夜泣きの再発にめげそうになるかもしれませんが、育児は「3歩進んで2歩下がる」といったことが頻繁に起こるものです。ぐっすり眠れるようになったり、起きちゃっても自分で再ねんねができるようになれば、次第に収まっていきます。
夜泣きがほかのお世話と違ってとても大変に感じる理由は、夜中にぎゃんぎゃんと泣かれることで、ママは精神的にも肉体的にも疲弊しやすいからでしょう。。
ママがイライラしてしまうとあらゆる夜泣き対策も逆効果なので「夜泣きは続かない」という呪文を唱えながら、夜泣きを切り抜けましょう。