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子育ての基本インディアンの教え

インディアンの教えとは 子育て四訓の意味と乳児から青年までの接し方をやさしく解説

乳児は肌を離すな、幼児は手を離すな――子育て四訓の4つの言葉の意味と、生活への活かし方を具体例つきで紹介。「子は親の鏡」の詩や、年代別の声かけ例、よくある疑問もまとめました。

悩んだらインディアンの教え!シンプルな子育てのアドバイスに救われる!

「インディアンの教え」をご存じですか?メディアや専門書を開けば、じつにさまざまな育児法が紹介されています。さらに、先輩ママや自分の親、義父母からも育児についていろいろなアドバイスが寄せられます。情報があまりにも多すぎて、「結局、どんな方針で育てればいいの?」と迷ってしまうママは少なくないのではないでしょうか。

そんなときにそっと背中を押してくれるのが、「インディアン(アメリカインディアン)の教え」と呼ばれる言葉たちです。これも子育ての指針のひとつで、内容はとてもシンプル。それでいて、育児の核心をついていると感じる方が多いのが特徴です。なお、近年は「ネイティブアメリカンの教え」と呼ばれることもあり、ここで紹介する「子育て四訓」は、山口県の元教員が広めたとも、家庭教育学者ドロシー・ロー・ノルトの詩に由来するともいわれています。出どころには諸説ありますが、世代を超えて語り継がれてきた点に変わりはありません。

大切なのは、これを「守らないと子どもがダメになるルール」として受け取らないこと。子どもの育ちには、生まれ持った気質や環境など、たくさんの要素が関わります。ここで紹介する言葉は、迷ったときに立ち返る「やさしい道しるべ」くらいの気持ちで眺めてみてください。

子育て4つの基本!アメリカインディアンの子育ての指針4つ

インディアンが語り継いできた言葉は数多く、さまざまな本にまとめられています。人生全般を見渡すそれらの言葉の中でも、特に「子育て」にまつわるものを大きくまとめると、次の4つに集約されます。子どもの成長段階に合わせて、親子の「距離の取り方」がゆるやかに変わっていくのがポイントです。

4つの成長過程と子育てのポイント

・乳児は肌を離すな
・幼児は肌を離して手を離すな
・少年は手を離して目を離すな
・青年は目を離して心を離すな

「肌→手→目→心」と、関わり方の中心が少しずつ移っていくのがわかります。年齢が上がるにつれて物理的な距離は離れていきますが、心のつながりは最後まで手放さない――そんなメッセージが込められています。年代別の接し方のイメージを、ざっくり表にまとめると次のとおりです。

段階 距離の中心 接し方のイメージ
乳児期 抱っこ・スキンシップでたっぷり安心を届ける
幼児期 自由に動かせつつ、危険な場面では手をつなぐ
少年期 手は離しても、さりげなく見守り気にかける
青年期 干渉は控えつつ「味方だよ」という思いは伝え続ける

子供は育てたように育つ!インディアンに学ぶ子育てと親のあり方

成長段階別の4つの言葉のほかにも、インディアンの教えには、子育てに迷ったときのヒントになる言葉がたくさんあります。なかでも有名なのが、「子は親の鏡」として知られる詩です。これはアメリカの家庭教育学者ドロシー・ロー・ノルトの詩としても広く紹介されてきました。子どもをとりまく環境が、その子の心の育ちに影響していく――そんな視点を与えてくれます。いくつか紹介します。

子どもの自尊心を育てにくくしてしまう関わり

少しドキッとする言葉かもしれません。けれど、これは「過去の関わりを責めるため」のものではありません。あくまで傾向であり、こうなると決まっているわけでもありません。これから先、声のかけ方を少し変えるだけでも子どもの受け取り方は変わっていくので、気づいた今が始めどきと考えれば大丈夫です。

自分を愛し人を大切にする子を育てるには

ポイントは、いきなり全部をやろうとしないこと。「今日は一回多めにほめてみよう」くらいの小さな一歩で十分です。親自身が気持ちに余裕を持てるよう、無理のない範囲で取り入れていきましょう。

インディアンの教え基本の4つを生活に活かしてみよう!

インディアンの教えはとてもシンプルで、子どもをとりまく環境がその子の人格づくりに影響していくことを、的確な言葉で表しています。だからこそ、知識として知るだけでなく、毎日の生活にどう活かすかが大切です。

子どもが好ましくない言動をすると、「どうしてこんなことを?こんな風に育てたつもりはないのに…」と感じることがありますよね。でも、子どもを「なんでこんなことするの!」と叱る前に、ひと呼吸おいて、自分がふだんどんな接し方をしてきたかを振り返ってみることが、じつは子育ての大きなヒントになります。

日本でも「子は親の鏡」といわれます。知らず知らずのうちにしている親の言動が、子どもの行動や考え方、言葉づかいとつながっていることは少なくありません。とはいえ、これも「すべて親のせい」という意味ではなく、「親が変われば子どもの環境も変わる」という前向きなメッセージです。では、基本の4つを生活にどう活かせるのか、ひとつずつ掘り下げていきましょう。

インディアンの教え1.乳児は肌を離すな

赤ちゃんは、親の愛情をどうやって受け取るのでしょうか。「大好きだよ」「かわいいね」と声に出して伝えることはもちろん大切ですが、それ以上に、抱っこやおんぶ、手をにぎるといったスキンシップを通して、赤ちゃんは「自分は愛されている」と感じ取っていくといわれます。まだ何もわからないように見えても、肌のぬくもりはちゃんと届いています。スキンシップを「与えすぎ」て甘やかしになることはないので、安心してたっぷり触れてあげてください。

また、いつも赤ちゃんとそばにいることは、安全を守るうえでも役立ちます。危険がわからない赤ちゃんは、思いがけない動きで誤飲や転落などの事故につながることがあります。肌を寄せていれば、そうした事故を未然に防ぎやすくなりますし、いつもと違う体温や呼吸、機嫌の変化にもいち早く気づけます。気になる様子があるときは、自己判断で抱え込まず、早めに小児科や地域の保健センターに相談すると安心です。

【こんな場面で】夜泣きで疲れているときも、「泣いたら抱く」を完璧にこなす必要はありません。安全を確保したうえで、ママの休息も大切に。余裕のあるときにスキンシップを増やせば十分です。

インディアンの教え2.幼児は肌を離して手を離すな

自分の足で動けるようになる幼児期は、できることが一気に増える時期です。危険かどうかを考える前に、興味を引かれた方へ一目散に走っていきます。好奇心や「自分でやりたい」という意思はとても大切なので尊重したいところですが、その行動が安全かどうかを見極め、身を守るのは大人の役目です。

「幼児は肌を離して手を離すな」の言葉どおり、しっかり手をつないでいれば、とっさの飛び出しなどの危険から子どもを守ることができます。とくに交通量の多い道路や、転ぶと大けがにつながる段差・水辺などでは、子どもが嫌がっても手を離さないことが大切です。

もちろん、24時間ずっと手を握っていなさい、という意味ではありません。安全が確認できる公園や室内などでは、思いきり自由に動き回らせてあげることも、発達にとって欠かせない経験です。「危ないからダメ」ばかりにならないよう、危険な場面だけはしっかり、それ以外は見守る、とメリハリをつけるのがコツです。

インディアンの教え3.少年は手を離して目を離すな

少年期になると、安全についての感覚も少しずつ育ってきます。幼児のころに手をつないで「どんなときに気をつけるべきか」を体で覚えてきたからです。とはいえ、大人と同じように自分の身を守れるわけではなく、行動範囲が広がるぶん、出会う危険も多様になります。

そこで必要になるのが、手はつながなくても、目を配って子どもが危ない状況にないか気にかける関わりです。公園や通学路、自転車での移動など、見守りたい場面はぐっと増えていきます。

子供を取り巻く環境の変化に伴う「危険」から守るには

この言葉には、精神的な意味合いも含まれます。学校や友だちとの世界が広がり、現実には親の「目」が届かない場所にも子どもは出ていきます。だからこそ、「親はいつも自分を気にかけてくれている」と子どもが感じられることが大切です。そうした安心感は、トラブルに巻き込まれそうなときに踏みとどまる力にもつながると考えられています。

近年はスマートフォンやインターネット、SNSを通じたトラブルなど、昔にはなかった危険も増えています。頭ごなしに禁止するより、家庭でルールを一緒に決め、「困ったらいつでも相談していい」と伝えておくことが、見守りの「目」を届かせるコツです。

親も成長が必要なとき

この教えには、ほんの少しの「子離れ」の示唆も含まれています。幼児期は手をつなぐことが望ましいとされましたが、少年期は「手」から「目」へと中心が移ります。これは、親子の距離が少し離れることで、子どもが自分の好奇心や意思で動こうとするとき、親はその意思を尊重する必要があることを表しています。手を出したくなる気持ちをぐっとこらえ、見守る側に回る――親にとっても成長が求められる時期なのです。

インディアンの教え4.青年は目を離して心を離すな

青年期になると、子どものすべての行動に、現実の目も心の目も行き届かせることは難しくなります。それでも、親が子どもの幸せを第一に願い、その気持ちを子どもに伝え続けることは変わらず大切です。

子どもの心の中で親の占める割合が減っていくのは、自立に向けて順調に育っている証でもあります。それでも、つらいことがあったときに「お父さんならどう考えるかな」「お母さんは何て言うだろう」とふと思い浮かべてくれるなら、親は青年の心を離していない、といえるでしょう。

この時期は、口を出しすぎると反発を招きがちです。アドバイスをぐっと我慢して話を最後まで聞く、結果ではなく頑張りを認める、「あなたの味方だよ」という姿勢を見せる――そんな関わりが、心のつながりを保ってくれます。子育てには仕事のような明確なゴールはありません。ゴールがないからこそ、一生をかけて関われる素晴らしい営みなのだと、この教えは伝えてくれているように感じます。

インディアンの教えでよくある質問

最後に、「インディアンの教え」を実践しようとするときによく聞かれる疑問をまとめました。

Q. 共働きで一緒にいる時間が短く「肌を離すな」が守れません

時間の長さよりも、関わるときの「質」を大切にすれば大丈夫です。短い時間でも、抱きしめる、目を見て話す、寝る前に少し触れ合うなど、密度の濃いスキンシップを意識すれば、安心感は十分に伝わります。親が無理をして疲れきってしまうほうが逆効果なので、できる範囲で続けることを大切にしてください。

Q. つい叱りすぎてしまい、自己嫌悪になります

感情的に叱ってしまう日があるのは、ごく自然なことです。大切なのは、あとで「さっきは言いすぎたね」とフォローを入れたり、落ち着いてから抱きしめたりすること。完璧な親でなくても、関わり直しを重ねていけば子どもには気持ちが伝わります。つらさが続くときは、自治体の子育て相談窓口に話してみるのもおすすめです。

Q. 「目を離すな」と「干渉しすぎ」の境界が難しいです

目安は「安全に関わることは介入、それ以外は見守る」と分けて考えること。命や安全に関わる場面ではしっかり関わり、本人で挑戦できることは口を出さずに見守る、とメリハリをつけると迷いにくくなります。失敗しても見守ってもらえた経験は、子どもの自信につながります。

インディアンの教えに習う~子供がいくつになっても子育ての基本となるのは愛情

「インディアンの教え」が一貫して伝えているのは、成長に合わせて距離は変えても、愛情と心のつながりだけは手放さない、というシンプルな真実です。大人になったときに「自分は愛されて育った」と実感し、それに感謝できる人に育ってほしい――その願いは、どの時代の親にも共通するものでしょう。

そのためにできることは、けっして難しいことではありません。乳児期は肌で、幼児期は手で、少年期は目で、青年期は心で。形を変えながら、どの年代でも愛情をベースに、心は決して離さずに接していくこと。それだけで十分です。育児書どおりにできなくても、迷ってしまっても大丈夫。迷ったときにこの4つの言葉を思い出し、「今は心を離さないでいよう」と立ち返れること自体が、すでに素敵な子育ての一歩になっています。