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発育に良い絵本の読み聞かせ効果

絵本の読み聞かせの効果とは 0歳からのメリットと語彙力を育てる読み方をやさしく解説

「反応が薄いけど意味あるの?」そんな不安に答えます。絵本の読み聞かせが赤ちゃんのコミュニケーション力や好奇心を育てる理由と、長続きさせるコツ、よくある疑問をQ&Aで解説します。

絵本の読み聞かせってどんな効果があるの?

「絵本の読み聞かせは子どもの脳にいいって聞くけれど、いつから読めばいいの?」そう感じているお母さんは多いのではないでしょうか。一般的には生後3ヶ月頃から始める方が多いようですが、なかには胎教として妊娠7ヶ月頃から声を届けていた、という方もいます。とはいえ「何ヶ月から始めなければいけない」という決まりがあるわけではなく、ママが「読んであげたいな」と思ったときがスタートのタイミングで大丈夫です。

おなかの中にいる赤ちゃんはもちろん、まだ言葉を理解していない赤ちゃんに読んで意味があるのか、と思うかもしれません。けれど、0歳から絵本に触れることには、発達の面でもママとの関わりの面でもうれしい効果が期待できると考えられています。ここでは、赤ちゃんに読み聞かせをしたくなる5つの理由を、研究で言われていることや先輩ママの体験を交えながら紹介していきます。

なお、ここで紹介する効果は「必ずこうなる」と約束するものではなく、あくまで読み聞かせを楽しむなかで期待できる傾向です。発達のスピードには個人差が大きいので、気になる様子があるときは、自己判断で焦らず健診や小児科で相談すると安心です。

時期 読み聞かせのポイント 向いている絵本
妊娠後期〜新生児 内容よりママの声のリズムを届ける気持ちで 短い言葉・くり返しの多いもの
0〜5ヶ月 短時間でOK。抱っこやスキンシップとセットで はっきりした色・擬音が多いもの
6〜11ヶ月 赤ちゃんの反応を一緒に楽しむ 仕掛け絵本・布や厚紙の絵本
1〜2歳 指さしや「これなあに?」のやりとりを大切に くり返しの多いストーリー
3歳頃〜 「なんで?」の質問にていねいに答える 物語性のある絵本

表はあくまで目安です。同じ月齢でも興味の出方は子どもによってさまざまなので、「うちの子はこれが好きそう」という感覚を優先してかまいません。

1.絵本を読み聞かせる間、子どもの脳は活発に働いている

『クシュラの軌跡』という有名なエピソードをご存じでしょうか。重い障害を持って生まれ、医師から難しいと言われていた少女クシュラに、ご両親が愛情をこめて毎日絵本を読み聞かせ続けたところ、彼女は周囲とのやりとりを少しずつ広げ、学校生活を送れるまでに成長したという記録です。3歳になるまでに140冊もの絵本を繰り返し読んでもらったといわれています。

もちろん、これは読み聞かせだけですべてが解決したという話ではなく、ご家族の献身的な関わり全体が支えになった一例です。それでも、親の声と絵本を通したふれあいが、子どもの心の発達によい影響を与え得ることを感じさせてくれるエピソードとして知られています。

読み聞かせの最中には、子どもの脳のなかでも感情や本能、記憶などに関わる「大脳辺縁系」と呼ばれる領域が活発に働いている、という研究も報告されています。喜怒哀楽や情緒、記憶をつかさどる場所が刺激されることで、気持ちを感じ取る力や覚える力が育まれていくと考えられているのです。

0歳のころは、読んであげてもベッドの上であまり反応を見せないこともあります。「本当に聞いているのかな」と不安になりますよね。でも、たとえ反応が薄くても、赤ちゃんはママの声をしっかり受け取っていて、脳はその刺激を吸収しているといわれます。手応えが見えなくても、ガッカリしなくて大丈夫です。

大切なのは、読み聞かせの時間を「知育をしなくちゃ」と気負わず、ママと赤ちゃんのスキンシップを楽しむ時間ととらえること。肩の力を抜いたほうが、結果的に長続きします。

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2.コミュニケーション力と情緒の発達を後押しする

大人に絵本を「読んでもらう」という行為は、子どもにとって特別な時間です。読み聞かせが上手か下手かは関係ありません。物語を読んでいると、自然とその場面に合った声色や表情になっているもので、その変化そのものが赤ちゃんへのメッセージになります。

子どもは、感情を言葉にする経験を重ねることで気持ちの表現が豊かになっていきます。「楽しい」「うれしい」だけでなく、「くやしい」「かなしい」といった感情も物語の中で知っていくと、自分や相手の気持ちに気づける子に育ちやすいといわれます。場面ごとに大げさになりすぎない程度の抑揚をつけて読んであげると、感情のやりとりの練習になります。

かみついたり、待てなかったりする行動は、月齢や発達の途中ではよく見られるもので、読み聞かせをしていないから起こる、というものではありません。ただ、気持ちを言葉で受け止めてもらう経験を積み重ねることは、自分の感情とのつき合い方を学ぶ助けになると考えられています。気になる行動が続くときは、保育園の先生や健診で相談してみると安心です。

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最近はスマートフォンのアプリでも読み聞かせができますが、できれば実際の絵本を、両親のぬくもりと声で読んであげるのがおすすめです。肌のふれあいや声のやりとりには、赤ちゃんの気持ちを落ち着かせる働きがあるといわれているからです。

とくにママやパパの声には、抱きしめたときに近い安心感を与える力があるとされ、生まれて間もない赤ちゃんでも声に反応して手足を動かすという報告もあります。忙しい日は短い1冊でも十分。声を届けること自体に意味があります。

3.語彙力・日本語力が自然と育まれる

会話が上手な人は、たいてい言葉をたくさん知っています。ある研究者たちは、生後2年半ごろまでの子どもへの語りかけの量と、その後の言葉の力との関係を調べました。それによると、たくさん語りかけられた子どもと、語りかけが少なかった子どもとでは、成長後の語彙力や読解力に差が見られたと報告されています。

語りかけは、量だけでなく質も大切だといわれます。「お昼寝の時間だよ」といった指示の言葉ばかりでなく、赤ちゃん自身に考えさせるような問いかけを混ぜると、言葉のやりとりがぐっと豊かになります。たとえば、こんな声かけがおすすめです。

赤ちゃんは答えられなくても、「何を言っているのかな?」と考えること自体が、頭を働かせるよい刺激になります。それなら語りかけだけで十分では、と思うかもしれませんが、ここで絵本の出番です。

言葉には「話し言葉」と「書き言葉」があります。日常会話だけだと、赤ちゃんが触れる言葉は身近な大人の使う範囲にとどまりがちです。ときには「ヤバい」「マジで」といったくだけた言葉づかいがうつってしまうことも。「うっ、思い当たる…」というママもいるかもしれませんね。

その点、絵本にはやさしくも整った日本語や、日常ではあまり使わない擬音語・擬態語・形容詞がたくさん登場します。こうした言葉に触れることが、ただ語りかけるよりも表現の幅を広げる助けになると考えられています。

4.表現力が高まり、他言語の学習にも生きてくる

読み聞かせで表現力が育まれるといわれるのは、感情や記憶に関わる脳の領域が刺激されるためと考えられています。では、なぜ表現力を育てることが大切なのでしょうか。

表現が苦手な人には、大きく分けて2つのタイプがあるといわれます。

前者は何を聞かれても「なんでもいい」「まかせる」となりがちな人、後者は言いたいことがあるのに口にするのが苦手な人、とイメージするとわかりやすいでしょう。わが子には、自分の気持ちや考えをのびのび表せる子に育ってほしいですよね。

人は生きていくなかで、必ず誰かと関わり、言葉を交わします。気持ちをうまく伝えられないと、ちょっとした行き違いから誤解が生まれることもあります。逆に、語彙が増えて表現の引き出しが多いと、伝えたいことを伝えやすくなり、人との関わりがスムーズになります。

赤ちゃんのころからさまざまな言葉や文章に触れておくと、語彙が育ち、「言葉で表すのは楽しい」という感覚が身についていきます。その土台は、日本語だけでなく、のちのち英語など他の言語を学ぶときにも役立つと期待できます。

5.豊かな心を育む好奇心を刺激する

好奇心が学びによい影響を与えることはよく知られていますが、ほかにどんな効果があるかと聞かれると、すぐには出てきませんよね。好奇心が旺盛な人は、興味を持ったことへの集中力が高く、納得するまで調べたり取り組んだりする行動力があるといわれます。

好奇心が学びを助けるのは、記憶の働きを高めてくれるからだと考えられています。ある大学の研究グループの実験では、クイズに強く興味を持った人は、そうでない人に比べて、答えだけでなく、その前後に見せられた無関係な情報までよく覚えていたと報告されました。しかもその効果は、短期の記憶だけでなく長く残る記憶にも及んでいたといいます。

少し成長した子どもに読み聞かせをしていると、「なんで?」「どうして?」と質問が飛んでくることがあります。これは、物語を聞きながら子どもの頭にたくさんの疑問が浮かんでいるサインです。ひとつひとつにていねいに答えてあげると、子どもは「知るって面白い」と感じ、さらに好奇心がふくらんでいきます。

では、まだ言葉のわからない赤ちゃんには好奇心を刺激する方法がないのでしょうか。そんなことはありません。特別なことは必要なく、場面ごとに声の抑揚や大きさにメリハリをつけて読むだけで十分。時間がないからと飛ばし読みをしたり、最後に「教訓」を付け足したりするのは控えて、物語そのものを一緒に楽しみましょう。

先輩ママのリアルな声と、長続きさせるコツ

とはいえ、毎日の読み聞かせは思うようにいかないこともあります。先輩ママからは、こんな「あるある」がよく聞かれます。

でも、これらはどれも心配しすぎなくて大丈夫なことばかりです。反応が薄くても声は届いていますし、同じ絵本を繰り返したがるのは「安心できる」「展開がわかって楽しい」という前向きなサイン。途中でページを飛ばしても、それは赤ちゃんなりの絵本の楽しみ方です。長続きさせるコツは、次のとおりです。

絵本の読み聞かせでよくある質問

Q. 読み聞かせはいつから始めればいいですか?

「何ヶ月から」という決まりはありません。胎教として妊娠後期から声を届ける方もいれば、生後3ヶ月頃から始める方も多くいます。ママが読んであげたいと思ったときが始めどきで大丈夫です。新生児期は内容よりも、声のリズムやぬくもりを届ける気持ちを大切にしてみてください。

Q. 反応が薄くても効果はありますか?

0歳のうちは、読んでいてもあまり反応を見せないことはよくあります。それでも赤ちゃんは声を受け取っていて、脳はその刺激を吸収しているといわれます。手応えが見えないからと中断する必要はありません。表情や声かけを楽しみながら、気長に続けてあげてください。

Q. 同じ絵本ばかり読みたがりますが、大丈夫ですか?

まったく問題ありません。同じ絵本を繰り返したがるのは、展開がわかって安心できるからで、子どもにとってはとても心地よい時間です。繰り返し聞くことで言葉やお話の流れが記憶に定着しやすくなるともいわれます。「また同じ本?」と思っても、付き合ってあげると喜びます。

Q. スマホの読み聞かせアプリを使ってもいいですか?

外出先や手が離せないときの選択肢としては便利です。ただ、ふれあいや声のやりとりという面では、できる範囲で実際の絵本を、ママ・パパの声で読んであげるのがおすすめです。画面の見せすぎが気になる場合は、使う時間を決めておくと安心です。

無料サイトで英語学習!グローバルな子供に育てるコツ

自分の子どもには、いずれ世界に目を向けて育ってほしい。そう願うお母さんも多いのではないでしょうか。赤ちゃんのころからさまざまな言葉に触れておくと、日本語だけでなく英語など他言語を学ぶときにも役立つとお伝えしましたが、「英語は苦手だし、ネイティブの発音なんてとても…」とためらう方も少なくありません。

たしかに、英語の絵本を読み聞かせるのはハードルが高く感じますよね。それでも、赤ちゃんのうちから英語を身近に感じてほしいと思うのが親心。そんなときは、会員登録なしで無料で聴ける英語絵本の朗読サイトを取り入れてみてはいかがでしょうか。完璧を目指さず、BGMのように流すだけでも十分です。

英語の絵本を無料で読み聞かせられる!Storyline Online


出典:www.storylineonline.net

「Storyline Online」は、海外の著名な俳優たちが絵本を読み聞かせてくれる無料サイトです。映画でおなじみの俳優が登場することもあり、表情ゆたかな朗読を楽しめます。

出典:www.youtube.com

日本語の中で暮らしている赤ちゃんにとって、耳なじみのない英語の音は新鮮な刺激になります。海外のサイトなので日本語訳はありませんが、子ども向けの絵本なので難しい文法は使われていません。最初は意味がわからなくても問題ありません。これを機に、お母さん自身も一緒に英語を楽しんでみるのもおすすめです。せっかく「音読」で気持ちが前向きになっているところですしね。

音読は赤ちゃんにもママにも好影響のある『脳トレ』

実は、絵本の読み聞かせには、お母さん自身にもうれしいメリットがあります。読み聞かせをするときは、文字や赤ちゃんの反応を見る「視覚」、自分の声を聴く「聴覚」、場面ごとに動く表情や声を出す筋肉と、いくつもの器官を同時に使います。勉強のときに音読がよいといわれるのと同じように、声に出して読むことで、お母さんの脳もいつも以上に活発に働くといわれています。

さらに、子どもに読み聞かせをすると、その子への愛情がより深まると感じる方も多いようです。ひざに乗せたり、横に寄り添って寝転んだりしながら、反応を見つつ読んであげる時間は、親子の絆を育む大切なひとときになります。

読書という行為はもともと脳を刺激しますが、「黙読」ではなく「音読」にすると、計画を立てたり意欲を高めたりする働きに関わる前頭葉も刺激されるといわれます。つまり、読み聞かせは赤ちゃんの発達を支えると同時に、ママの気持ちを前向きにしてくれる「ちょっとした脳トレ」でもあるのです。

仕事や家事で疲れてしまった日こそ、自分の気分転換も兼ねて、赤ちゃんに絵本を読んであげてみてください。上手に読もうとしなくて大丈夫。短い1冊でも、声を届けるその時間が、赤ちゃんにとってもママにとってもかけがえのない宝物になっていきます。気負わず、今日できる範囲から、絵本のある暮らしを楽しんでいきましょう。