ベビーマッサージの効果・やり方
ベビーマッサージで赤ちゃんとのスキンシップを楽しもう!
ベビーマッサージは、赤ちゃんにとっても、ママやパパにとっても、メリットがたくさんあります。夜泣きをする、寝つきが悪い、便秘気味といった赤ちゃんのお悩みを抱えている方は、ぜひ実践してみてください。ベビーマッサージの効果、いつからできるのか、具体的なやり方や注意点をご紹介します!
ベビーマッサージとは?赤ちゃんとのスキンシップを楽しもう!
べビーマッサージとは、ママやパパの手によって赤ちゃんの体を優しくさするスキンシップの方法で、「タッチケア」と呼ばれることもあります。多くの場合、手にベビーオイルなどをつけて行うので、スキンケアとしての効果も期待できます。
ただし、オイルの感触を嫌がったり、肌に合わない赤ちゃんはオイルを使わなくてもまったく問題ありません。
ベビーマッサージの効果ややり方、注意点をお伝えします!大切なのは、ママとパパが赤ちゃんに優しく触れ、赤ちゃんが気持ち良いと感じ、親子がリラックスした時間を過ごすことです。
ベビーマッサージはいつから?生後2~3ヶ月で首がすわってからがオススメ
1ヶ月健診で異常がないと判断されたのなら、生後2~3ヶ月頃に始めるのがひとつの目安です。
新生児期だと赤ちゃんの体は頼りなく、寝ている時間も長いので、おすすめできません。頻繁な授乳やおむつ替えで十分赤ちゃんとの関わりは多いはずでし、ママも疲れが溜まっていますから、無理をせずに身体を休めましょう。
生後2ヶ月を過ぎると少しずつ身体がしっかりし、生後3カ月になると首が座り、顔上げなどができる子も増えてきます。やはりこの時期をひとつの開始目安としましょう。
ベビーマッサージは喜んでる間は続けてあげよう
ベビーマッサージは赤ちゃんが喜んでいる間は続けてあげましょう。成長すると、大人しく寝転がらずにハイハイで脱走し、マッサージをしたがらなくなるケースも増えてきます。
嫌がったらベビーマッサージを終える合図と考え、大人しく寝てくれる間は続けて良いでしょう。
注意!ベビーマッサージで揉む・ひねるは絶対NG!
ベビーマッサージは、温めた手で、赤ちゃんの肌を優しくなでるだけの方法です。
大人が受けるマッサージのようにもみほぐす施術は効果がないどころか、未熟な赤ちゃんの筋肉や骨格に悪影響を及ぼす危険があります。
指圧マッサージのように押す・揉む行為はしないでください。また、整体のようにひねる動作は絶対にNGです!
ベビーマッサージ9つの効果
ベビーマッサージには、多くの効果が期待できます。赤ちゃんだけじゃなくママやパパも嬉しいメリットがあるので確認してみましょう。
1.オイルを使えば赤ちゃんのスキンケアになる
ベビーマッサージは、オイルなどの保湿剤を手で温めて行います。そのため、赤ちゃんは心地よさを感じながら、自然にお肌のケアをしてもらえます。
2.スキンシップにより赤ちゃんが精神的に安定する
赤ちゃんは触れられると心地良いと感じます。また、ベビーマッサージは、単に肌との触れ合いだけでなく、赤ちゃんの目を見て、優しく話しかけることが大切です。
普段は、ママやパパは赤ちゃんのお世話以外にもやることがあり、家の中を忙しく動き回るものです。しかし、ベビーマッサージの時間は、ママやパパは赤ちゃんの様子に集中してします。赤ちゃんにとっては、何にも邪魔されず、大好きなママやパパを独占できる至福の時間です。
マッサージの心地よさはもちろん、自分はママやパパに愛されていると実感できるため、精神的に安定します。
3.赤ちゃんのストレスが軽減される
ベビーマッサージをされているときの赤ちゃんは、安らいだ表情をしたり、嬉しそうに微笑むなどの様子が見受けられます。大好きなママとパパとのスキンシップは、ストレスを軽減する効果が期待できます。
ストレスとは「外から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を指し、意外に思うかもしれませんが、赤ちゃんもストレスを抱えながら日々を過ごしています。
オムツが濡れていて気持ち悪い、お腹が空いた、散歩に出たら外が暑かった、ベビーカーに乗っていたら知らない人に囲まれたなど、些細な出来事ですがこれらもストレスには違いありません。
発達上必要な刺激もあるので、ストレス=悪ではありませんが、赤ちゃんの許容量を超えた強い刺激は夜泣きや癇癪を引き起こす原因になります。
4.副交感神経が優位になり、寝つきが良くなる
大人と同じようにマッサージ中は、赤ちゃんもリラックするものです。人間には興奮・緊張状態のときに優位に働く交感神経と、睡眠・休息時に働く副交感神経がありますが、マッサージは副交感神経の働きを優位にしてくれます。
そのため、ベビーマッサージをするようになってから、赤ちゃんの寝つきが良くなったと感じるママやパパは多くいます。
特におすすめなのは、夕方~夜にかけてお風呂上りにベビーマッサージを行う方法です。ぽかぽかと身体が温まっている状態で、優しくなでられれば、自然と睡魔が襲ってくるでしょう。寝つきだけでなく、眠りが深くなり、夜泣き防止にも役立ちます。
5.腹部を刺激し、便秘の予防・解消になる
赤ちゃんが便秘がちなときは、お腹を「の」の字になでるマッサージが効果的だといわれていますが、お腹を優しく刺激するのはベビーマッサージの基本でもあります。
お腹を優しくさすることで、胃や腸の働きを促します。また、お腹が冷えると便秘・下痢などのトラブルに発展しやすくなるため、日頃から血流を良くしておくことで、胃腸のトラブルを予防する効果も期待できます。
6.血流が良くなり、免疫力がアップする
ベビーマッサージを行うと、血流が良くなり、免疫力が高くなる効果が期待できます。
一般的に体温が上がると免疫力は高くなり、下がると免疫力が下がると言われています。これは体温が高くなると血流が良くなり、血液の中に含まれる病原菌から身体を守る「白血球」が身体のすみずみまで巡り、高い免疫力が発揮されるからです。
また、ベビーマッサージにはストレスを軽減したり、寝つきを良くする効果も期待できます。こうした精神的な安定、十分な睡眠も、免疫力を高めるために大切な要素です。
7.五感を働かせ、脳の発達を促す
ベビーマッサージは脳の発達にも良いと考えられています。赤ちゃんにはスキンシップが大切といわれますが、それは身体に触れられた感覚は心地よい刺激として、脳の発達を促すからです。
ベビーマッサージの目的は、赤ちゃんとのスキンシップであり、コミュニケーション。自然な形で、赤ちゃんの発達を促してあげましょう。
8.ママやパパが赤ちゃんの体調変化を気づきやすくなる
定期的にベビーマッサージを行うことで、ママやパパは赤ちゃんの体調変化に気づきやすくなります。そのため、ベビーマッサージはできるだけ全裸で行うのが理想です。
赤ちゃんの肌に直接触れれば、肌の乾燥や湿疹などを見逃すことはありません。お腹が冷えていたり、張っている様子があればわかります。
それ以外にも、マッサージをしながら赤ちゃんの様子に集中するので、「反応が薄いけれど、少し疲れているのかな?」など、体調面に関して察しやすくなります。
9.触れ合い・スキンシップにより育児ストレスが減少する
ベビーマッサージは赤ちゃんのためだと思いがちですが、実はママやパパにも大きな効果が期待できます。
ベビーマッサージによる赤ちゃんとの触れ合いは、ママやパパに「幸せホルモン」「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌を促進させ、赤ちゃんを可愛いと思う気持ちを増幅させ、幸福感を与えてくれるのです。
オキシトシンは、人間を含めた哺乳類が分泌することが知られており、出産を終えたばかりの女性は特にオキシトシンが強く働き、母性的な行動や感情を引き起こすことが知られています。また、オキシトシンは、母体の回復や母乳分泌などの働きもになっており、適切にオキシトシンが分泌されることは産後の女性にとってもメリットが多くあります。
人に優しく撫でられると心地良く、リラックスできますが、これは人間の生まれながらに持っている本能といっても良いでしょう。
ベビーマッサージの準備をしよう!必要な物は?
ベビーマッサージを行う際には必要なものがあります。それぞれ用意してからベビーマッサージを始めてあげましょう。
肌の滑りを良くするベビーオイル!植物性がおすすめ
ベビーオイルを使用しなくてもベビーマッサージは可能ですが、オイルを使用することで、滑りが良くなり、肌の摩擦を防ぐことができます。またベビーマッサージを行っている最中も赤ちゃんの肌は乾燥してしまいます。
赤ちゃんの肌はとてもデリケートのなので、肌に問題がない限りは、ベビーオイルを使ってあげましょう。ベビーオイルを購入する際は、以下の2点に注意して購入してください。
- 植物性100%のオイルがおすすめ
- 少量から購入する
植物性100%のオイルは、低刺激のものが多いため、赤ちゃんの肌がトラブルを起こしにくメリットがあります。ただし、最初から大容量のオイルを購入するのは控えましょう。ベビーマッサージの前にはパッチテストを行う必要があり、もし肌に合わない場合は、それがどんなオイルでも使用を中止しなくてはなりません。
出産祝いにもらってたらラッキー!肌触りの良いバスタオル
ベビーマッサージを行う際は、バスタオルを敷いて行いましょう。お風呂上がり行う場合も、体を拭いたバスタオルだと濡れていて身体が冷えてしまします。
ベビーマッサージは、リラックスすることが大切ですから、できるだけ肌触りの良いものを用意してあげましょう。
ベビーマッサージのやり方
自宅で行うベビーマッサージの方法をお伝えします。
部屋は十分に暖めてから、赤ちゃんがリラックスできる環境で、やさしく触ってあげましょう。
マッサージを始める前の準備
自宅でベビーマッサージを行う場合は、まずは部屋の室温を調整しましょう。ママやパパの手指の状態も忘れずにチェックしておきましょう。
部屋の温度は25℃以上、裸でも寒くないような室温にする
ベビーマッサージをする場合、できるだけ赤ちゃんは裸か、それに近い状態にしてあげましょう。そのため、部屋の室温は高めにして、裸でいても寒さを感じないように設定してください。
特にお風呂上がりにベビーマッサージを行う場合は、部屋の温度には気をつけてください。ママやパパも一緒にお風呂に入っていると、身体が温まっているのであまり寒さを感じませんが、赤ちゃんは裸ですし、湯冷めの心配もあります。
オムツをしたままマッサージをするなら、ウエストは緩める
もしもオムツをしたままベビーマッサージを行う場合は、ウエスト部分を緩めてあげましょう。できるだけ締め付けがなく、リラックスできる状態で始めてあげてください。
ママやパパの手や爪は清潔にし、温めておく
赤ちゃんの肌はとてもデリケートなので手や爪は清潔にしておきましょう。爪が伸びてたり、ささくれがあると赤ちゃんの肌を傷つけてしまう恐れがあります。できるなら結婚指輪も外した方が良いでしょう。
ママやパパの手が冷たいと赤ちゃんはびっくりしてしまいます。お湯などで手を温めたり、先にオイルを手によく馴染ませて、指の先まで温かくなってから、赤ちゃんに触れてあげましょう。
黙ってマッサージはNG!赤ちゃんへの声かけを大切にしよう
ベビーマッサージは、赤ちゃんとママやパパのスキンシップやコミュニケーションを目的としたものです。
ベビーマッサージを始める前に、「マッサージしようね」「これからなでなでするよ」と話しかけ、マッサージ中も「気持ちいいね」など声をかけながら優しくさわってあげるようにしましょう。
ベビーマッサージの手順・1回のマッサージは15分以内に終えること
ベビーマッサージを行う際は、心臓から離れたところから順番に行っていきます。
ただし、赤ちゃんが特定の部位を嫌がるときは、無理強いする必要はないので、様子を見ながら進めてください。
また、優しいマッサージとはいえ、赤ちゃんもずっと身体を撫でられていると疲れてきます。1回のマッサージは15分以内を目安にしましょう。
1.足は太ももから足先に向かって撫で降ろす
はじめに足のマッサージを行います。足の付け根太ももを両手で軽く持ち上げます。そして片足ずつ足首まで撫で下ろすようにマッサージします。もちろん力は入れませんが、赤ちゃんが気持ち良さそうならタオルをしぼるように手を動かしても構いません。
右足、左足を交互に終えたら、最後に足首をつかみ、足のうらや足の指をママやパパの親指で優しくなでてあげましょう。
2.お尻は軽く持ち上げて行う
赤ちゃんのお尻を手で軽く持ち上げましょう。赤ちゃんのお尻の下に手を入れて、内から外に向かえって優しく円を描くように撫で上げましょう。
3.お腹は優しく手のひらで円を描くように
赤ちゃんのお腹の上に手のひらを置いて、時計回りに円を描くように撫でてあげましょう。力が入らないようにし、滑りが悪くなってきたらオイルを足しましょう。
4.胸はハートを描くようになでる
胸に軽く両手の平を置いて、大きくハートを描くように撫でてあげましょう。3~4回繰り返します。
5.胸から肩に手を伸ばす
胸から肩に向かってするすると撫で上げます。その後、肩から腕、指先まで優しく撫でさすります。
6.うつ伏せにして背中を大きく撫でおろす
最後に赤ちゃんをうつ伏せの状態にして、肩からお尻まで大きく撫でおろしましょう。
まだうつ伏せができない赤ちゃんの場合、背中のマッサージは時間をかけないように簡単に行うだけにしましょう。抱っこをした状態で行うこともできます。
7.マッサージ後は水分補給を忘れずに!
マッサージが終わったら、赤ちゃんに「おしまい」「気持ち良かったね」と声をかけ、余分なオイルをタオルで拭き取りましょう。オムツを付け替えて、服を着せたら、優しく抱っこしてあげてください。
血流が良くなっているので、喉が渇いているはずです。水分補給をしてあげましょう。お風呂上りに行った場合は、授乳をし、そのまま寝かしつけることもできます。
ベビーマッサージを行う際の注意点
ベビーマッサージを行う際の注意点、マッサージをやらない方がよい日や時間帯を確認しましょう。
オイルのパッチテストは毎回行う
ベビーマッサージを行う際に使うオイルは、必ずパッチテストを実施してから使用してください。「一度パッチテストしてるから大丈夫」ではなく、体調によっても合わなくなることがあります。毎回、使用前にパッチテストを行いましょう。
吐き戻しの心配があるため、授乳直後は行わない
授乳直後は、ベビーマッサージを行わないようにしましょう。赤ちゃんの胃はもともと吐きやすい形をしており、お腹を少し押されるだけで、先ほど飲んだ母乳やミルクを吐いてしまう可能性があります。
赤ちゃんの機嫌が悪い時はやらない
普段はベビーマッサージ中に気持ち良さそうな赤ちゃんでも、なんとなくマッサージの気分じゃない日や時間というものは存在します。このようなときは、無理にマッサージを行うのはやめましょう。
予防接種のあとは体調が変わりやすいのでやらない
予防接種後のベビーマッサージは避けましょう。予防接種を受けた後は、発熱の恐れもありますし、体調が変わりやすくなっています。