赤ちゃんの口臭は病気のサインなの?においの原因と対策
赤ちゃんの口臭は病気のサインなのか、においの原因と対策について探っていきましょう。口臭がきついようならまずは家庭でできるケアを実践し、歯が生えてきたら歯磨きといっしょにお口ケアを習慣にしましょう!
赤ちゃんの口臭が気になる!みんなどう感じている?
「うちの子の口臭が強い!もしかしてうちの子だけ?」と感じるお母さん。安心して下さい。赤ちゃんの口臭に驚いているのはあなただけではありません。赤ちゃんの口臭に対するTwitterのつぶやきをいくつかご紹介いたします。
赤ちゃんの口臭最高おじさん
— たべっ子どうぶつ (@maggiemydear) 2016年9月5日
特に良いにおいなわけでもないのに息子の口臭が好きすぎて隙あらばハスハスしてる
— たると (@petit_tart) 2016年8月28日
赤ちゃんの口臭て独特のにおいだよね…
@yuko_rinrin 娘の口臭が臭かった時にああ、この人赤ちゃんじゃないやって一番痛感したよ。だから友達の赤ちゃんに会いに行ってチャージする!においかぎたい!!
— さとぴー (@higuchi3105) 2016年8月10日
結構、みなさん赤ちゃんの口臭にインパクトを感じていらっしゃるようですね。すっぱい系のにおいとして認識しているママが多いようですね。
赤ちゃんの口臭は独特…においの原因は?
では、赤ちゃんの口臭の原因は何なのでしょうか。考えられるいくつかの原因を説明します。
起床時口臭
いつもたくさんよだれが出ている赤ちゃんですが、寝ているときにはよだれの量が減り、口の中が乾燥してしまい、よだれが粘つくことで口臭が出ることもあります。
これを『起床時口臭』と呼びます。起床時口臭は生理的な現象ですので、赤ちゃんだけでなく子どもも大人も誰にでも生じる現象です。病気とは関係ないのでご安心ください。
また、ミルクや母乳を飲んでから3時間くらい経過すると、よだれの量が減り、口の中が乾燥してよだれが粘ついて起床時口臭と同じ匂いが発生します。
においが気になるときは、ミルクや母乳、湯冷ましや薄めた麦茶等で口の中を潤わせてあげましょう。
口呼吸による乾燥
風邪などをひいて鼻が詰まってしまい、口で呼吸するようになると、口の中が乾燥しやすくなります。口の中が乾燥すると、起床時口臭と同じ原理で口臭が発生してしまいます。鼻の詰まりが解消し、鼻を使って呼吸するようになると口臭は減っていきますので、特に心配する必要はありません。
ただし、鼻の奥にあるアデノイド(咽頭扁桃)が肥大すると、鼻づまりや口呼吸、いびき、睡眠時無呼吸就航群、集中力の低下などが見られるようになります。
これを『アデノイド肥大』と呼びますが、通常2~5歳の幼児は体を病気から守るためにアデノイドが大きく、徐々に小さくなっていきますので、少々大きいくらいでは病気だと判断しません。
専門の検査を受けて、鼻づまりや口呼吸、いびき等の原因が『アデノイド肥大』で、治療を要すると判断したときは切除等の処置を受けます。
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部屋の乾燥による口の渇き
部屋が乾燥して口内が乾燥し、よだれの量が減って粘ついてくると口臭が強くなることもあります。もちろん、この場合は口臭だけでなく、喉を傷めたり、風邪を引きやすくなったりしますので健康管理上も望ましい状況ではありません。
エアコンの直風が赤ちゃんに当たらないように工夫をしたり、加湿器や濡れたタオルを室内に設置したりすることで、部屋の乾燥を防ぐようにしましょう。
よだれの放置
赤ちゃんは口の周りの筋肉の力が大人と比べて弱く、いつも口が開きっぱなしになってしまうためによだれが出てしまうことが多いです。
特に生後2ヶ月~1歳の間は、よだれが多く見られる時期です。
また、生後5ヶ月頃から離乳食が始まると、消化促進のためにもよだれの量が増え、いつも以上に口から出てしまいやすくなります。その他にも、乳歯が生え始める生後7ヶ月目頃も、よだれの量が多くなる時期です。
よだれがたくさん出たり口からこぼれたりすると、よだれのニオイが強くなり、口臭と勘違いしてしまうかもしれません。
また、よだれを放置することで、ニオイが一層強くなるように感じるかもしれません。あまりにもよだれのニオイが強い時は水分不足の可能性もあるので、湯冷ましや薄めた麦茶や番茶などを飲ませて水分を補給するようにしましょう。
よだれを放置しておくとニオイが強くなるだけでなく、赤ちゃんの口周りの皮膚がかぶれてしまうこともあります。こまめにガーゼなどで口周りを拭いて、赤ちゃんがかゆくならないように注意してあげましょうね。
病気による鼻水
赤ちゃんの口臭が強いときは、ほとんどのケースにおいてよだれが不足しているかよだれが多すぎるかのどちらかですが、病気によって口臭が強くなっていることもあるので注意が必要です。
特に風邪や扁桃炎、副鼻腔炎、蓄膿症などが原因となって、鼻水で鼻が詰まり、口呼吸になり、口臭が強くなっていることもあります。
口臭が強くなっているだけでなく鼻水や鼻づまりが見られたら、小児科や耳鼻咽喉科に連れて行って、診断してもらうのも良いかもしれません。熱が38度以下の場合は、赤ちゃんが苦しそうでないときは家で様子見をしても良いでしょう。
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地図状舌
赤ちゃんの舌に食べ物の残りかすや細菌などがついて、苔状の白いしみ(舌苔:ぜったい)が出来ているために口臭が強くなっていることもあります。
チーズのような発酵した酸っぱいにおいがすることもあります。
睡眠不足
睡眠が不足すると、唾液の分泌量が減り、口の中の粘つきや口臭の原因になることもあります。しっかりと夜眠れているか、お昼寝はちゃんとできているか、赤ちゃんのタイムスケジュールを今一度見直してみましょう。
また赤ちゃんは大人よりも暑がりですので夏など暑さを感じてなかなか寝付けないこともあります。大人にとっては適温でも、赤ちゃんが心地よく過ごせているか、室温・湿度・空気の流れ等を確認して見ましょう。
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甘いものを食べ過ぎている
離乳食期以降、甘いお菓子などを食べ過ぎていると口内で細菌が繁殖して口臭の原因になることもあります。市販の甘いお菓子は控えるようにし、砂糖量を調整できる手作りのお菓子を与えたり、甘みがひかえめなフルーツなどを間食に与えたりする方が良いでしょう。
赤ちゃんの口臭を抑える!家庭でできるケア
では、赤ちゃんの口臭を抑えるためには、何をすることができるでしょうか。原因別に対策を見ていきましょう。
空調で湿度をチェック
エアコンが、赤ちゃんの口内を乾燥させる原因になっているかもしれません。湿度をこまめにチェックして、部屋の湿度が低くなりすぎていないか確認しましょう。赤ちゃんにとって快適な湿度40%~60%なので、特に空気が乾燥しがちな冬場は部屋の湿度が40%未満に下がらないように調整してあげましょう。
水分補給で口内を潤す
水分が不足すると、口内の粘つきやそれに伴う口臭の原因になります。母乳やミルクを少し飲ませたり、湯冷ましや薄めた麦茶、赤ちゃん用のドリンク(ただし甘いものは除く)などを飲ませたりして、口内を適度に潤すようにしましょう。
よだれのケア
よだれが過剰に出ることで、口臭と間違うようなニオイの原因になることがあります。口の周りをこまめに拭いたり、スタイをこまめに交換したりして、よだれのニオイが強くならないように管理していきましょう。
鼻づまりケア
鼻が詰まってしまうと口呼吸になりますので、自然と口臭が強くなってしまいます。鼻水がつまっているときは吸引機で吸いだしたり、充分に注意して細めの綿棒やティッシュペーパーなどで鼻水を取り除いたりしてあげましょう。また、鼻水が固まっている場合は、お湯で湿らせたガーゼを鼻に当て、鼻水を柔らかくしてから綿棒やティッシュペーパーで取り除きます。
赤ちゃんの口腔ケア
赤ちゃんの口腔ケアをこまめに行うことで、口臭を抑えることができます。
ミルク・母乳のあとは少量の湯冷ましを
ミルクや母乳が歯茎や舌に付着することが、口臭の原因になることもあります。赤ちゃんはまだ口をすすぐことはできませんが、ミルクや母乳を飲んだ後に少量の湯冷ましを飲ませることで、舌や歯茎にミルク等が付着しにくくすることができます。
舌苔のとりかた
濡らしたガーゼ(乾いたガーゼを使用すると、舌の細胞を傷つける恐れがあるのでNGです!)で食後に舌をなぞるように拭くことで、ある程度は舌苔がつくことを予防できます。
また、歯が生えてきたら、乳児用の毛先の柔らかい歯ブラシでやさしく舌苔をこすっても良いでしょう。
ただし、ごしごしとこすってしまうと、舌そのものを傷つけてしまいますので、やさしくなぞるようにこすることがポイントです。
舌苔をとる専門の薬品なども通信販売やドラッグストアなどで売られていますが、舌苔は絶対とらなくてはいけないというものでもありませんので、赤ちゃんに不快感を与えたり薬品を飲み込ませたりせずに上手に使えるか自信がない場合は、無理に使用する必要はありません。
ガーゼで拭いても白い汚れが取れない場合や、舌だけでなく歯茎や口腔内も白くなっている場合は、『口腔カンジダ症』にかかっている可能性があります。
口腔カンジダ症は舌や口腔内が白くなるだけで、熱等の他の症状はほとんど出ませんので、赤ちゃんにも不快な感覚はありません。
時間が経てば自然治癒する病気ですが、悪化してしまうと喉に炎症が広がったり、他の疾病を引き起こしたりすることもあるので、気付いたときは早めに病院に連れて行く方が良いでしょう。
乳幼児用の歯ブラシで歯のケア
乳歯が生えてきたら、本格的な口腔ケアの始まりです。赤ちゃんが口を自分でゆすぐことができないうちは歯磨き粉を付けることはできませんので、乳歯用の歯ブラシを使って毎食後にブラッシングをするようにしましょう。ごく軽く歯ぐきや舌に歯ブラシを当てることで、食べ物の汚れや細菌、それらに起因する口臭が付着するのを防ぐこともできますので、食後のブラッシングを習慣化するようにしましょうね。
離乳食が始まった赤ちゃんの口臭ケア
離乳食が始まっている赤ちゃんは甘いものを与え過ぎないように注意し、食後には湯冷ましや薄めた麦茶などで口内をさっぱりさせる習慣を付けていくことで口臭だけでなく虫歯も防ぐことができます。
食べ物のカスが歯と歯の間や歯と歯茎の間に詰まっているのは、歯ブラシでないととるのが難しいですが乳歯が生え始めるのは前歯からですのでガーゼや綿棒でも充分に歯の汚れや歯の間の詰まりを取り除くことができますので、ガーゼや綿棒などから口腔ケアを初めても良いかもしれませんね。
初めて使う歯ブラシの選び方のポイント
前歯以外にも歯が生えてきたら、本格的な歯ブラシで口腔ケアを始めて行きます。スーパーやドラッグストアで乳歯用の歯ブラシは多数売られていますが、初めて使う歯ブラシを選ぶときは、次のポイントを重視して選んで見るのはいかがでしょうか?
ヘッドがなるべく小さいもの
稀に外国の製品などで、乳歯用の歯ブラシにもかかわらずヘッド部分が大きなものもあります。ヘッドが大きいと小回りが利かず、赤ちゃんの小さな歯を360度キレイに磨くことはできません。
ヘッドの前方が丸まっているもの
外国の製品や雑貨店などが販売しているもので、見た目のオシャレさを追求するあまり、ヘッドの前方が角ばっているものがあります。
赤ちゃんが何かの拍子で動いても、喉や口腔内を傷つけないために、必ずヘッドの前方が丸くなっているものを選ぶようにしましょう。
ブラシ部分が柔らかいもの
歯だけでなく歯茎や舌もやさしくブラッシングしてあげたいので、ブラシ部分はできるだけ柔らかいものが好ましいです。ですがほとんどの歯ブラシは箱に入って販売されていますので、どの程度柔らかいか触って確認することはできませんよね。
店員さんに尋ねても分からないときは、まずは値段が高くないものを2~3本買って見て、もっとも柔らかいものを次回からも購入するようにしましょう。
キャラクターが描いてあるものやカラフルなもの
赤ちゃんを虫歯から守ることも大切ですが、赤ちゃんに歯磨きが楽しいと思ってもらうことも大切です。
赤ちゃんに好印象を持ってもらうために、歯ブラシは赤ちゃんが好きなキャラクター等の絵が描いてあるものや、カラフルで見ているだけでも楽しいものが良いでしょう。
赤ちゃんの口臭は要ケアのサインかも
赤ちゃんの口臭は自然なことですので、口臭があるからと言って慌てて病院に連れて行く必要はありません。
ですが室内の乾燥や赤ちゃんの水分不足、鼻づまり、口腔ケアの不足、病気等などのサインになっていることも少なくありませんので、まずは原因を考えて、必要と考えられるケアをしてあげるようにしましょう。