赤ちゃんミルクの温度調整

赤ちゃんに適したミルク温度を簡単に調節する方法

赤ちゃんのミルクの温度調節どうしていますか?ゴクゴクミルクを飲んでくれなかったのはもしかしたら温度のせいかもしれません。しかしミルクを適温にするのはとても大変です。簡単にミルクを作る方法やコツをご紹介します。

赤ちゃんに適したミルク温度を簡単に調節する方法

赤ちゃんが飲みやすいミルクの適温とは?

ミルクを作る際、熱過ぎはいけないと一生懸命冷ましますが、冷ましすぎも実はよくありません。赤ちゃん上手に飲んでくれないこともあります。かといって赤ちゃんが泣いているとミルク作るママは本当に焦りますよね。

人肌の温度を意識はしますが本当に最適なミルクの温度とはどれくらいなのか詳しく説明します。

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ミルクを作るときの適温は70度

ママに感謝をする赤ちゃん

哺乳瓶を殺菌しても肝心のミルクに雑菌が沸いては元も子もありません。
一度煮沸したお湯を70度まで冷まして使いましょう。70度設定ができるポットもあるので活用しましょう。

70度でミルクを作る理由とは

粉ミルクの中にはサカザキ菌やサルモネラ菌がごく微量ですが含まれている場合があります。それらの菌は70度以上のお湯で殺菌することができます
しかし熱ければ熱いほどいいということではなく、熱すぎると今度は逆に大切な栄養素であるビタミンCが破壊されます。熱に弱いビタミンCは熱湯で20%ほど失われてしまいます。

しかし、一部の粉ミルクメーカーのホームページでは栄養素が壊れるのは間違いないが赤ちゃんの成長に必要十分な栄養は含まれているとの記載があります。

そのため基本的には70度くらいで作るのを推奨しますが、急いでいてポット等ですぐ70度のお湯が用意できない場合はやむを得ず熱湯で作っても、栄養がないミルクになったわけではなく、赤ちゃんに必要な要素はちゃんと残っているので心配ありません。

サカザキ菌とは

サカザキ菌は、動物の腸管内やトウモロコシやきゅうり、レモンなどの果実や野菜からも検出される菌です。
1歳未満の赤ちゃん、特に未熟児や免疫不全児、低出生体重児は注意が必要で「敗血症」や「壊死性腸炎」の原因となります。重くなると「髄膜炎」を併発することがある危険な菌です。

大人は菌の影響があったとしても非常に軽度なものです。

サルモネラ菌とは

サルモネラ菌は、聞いたことがある方がほとんどだと思います。
下痢、発熱などの食中毒をおこす菌で、赤ちゃんの口に入っては大変です。
サルモネラ菌は、粉ミルクの製造過程で混入する可能性は非常に低く、開封後や粉ミルクを作るときに混入することがあります

ミルクの温度調整 ミルクをすばやく適温にする方法

ミルクを冷やすための流水

作りおきができないため、ミルクを作るのは時間との勝負です。
赤ちゃんが泣いているときや、深夜のミルク作りは気持ちだけが焦りますよね。できるだけ素早く適温にする方法をご紹介します。

水と混ぜ合わせる方法

70度のお湯(前項でも書いたとおり急いでいて用意がなければ熱湯でも可)でミルクをといた後湯冷ましか、もしくは赤ちゃん用ミネラルウォーターで薄めましょう。
冷まし過ぎてもだめなので水もお湯も少し多めに用意して調整しながら作りましょう。

流水の当て方を工夫する

流水を当ててぐるぐるまわしたり、哺乳瓶の乳首の口を押さえて振ったりすると比較的早く冷ますことができます。
ボウルに水をため氷を入れそこに哺乳瓶を入れながら流水をかけるという方法もあります。

湯冷ましやミネラルウォーターの氷を使う

これは筆者おすすめの方法なのですが、湯冷ましや赤ちゃん用ミネラルウォーターを製氷器に入れて凍らせておきそれでミルクを冷ます方法です。
慣れれば氷何個分でちょうどいいかもすぐわかりますし、ミネラルウォーターをすべて氷にしておけば開封後しばらく置いておくこともなく凍らせられるので菌の繁殖もほぼしません。
手軽にすぐに冷ますことができます。

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適温かどうかの確かめ方

ミルクの温度を確かめるママ

ミルクは人肌、とよくいいますが実際はさめることも考慮に入れて40度くらいにしておきます。
手の甲に少したらして判断すると思いますが、熱いけれど我慢できるくらいの温度が40度です。手の甲に落として、あったかいなと感じる程度であれば少し冷まし過ぎているので注意しましょう。

ミルク温度が適温でないとどうなるの?

ミルクの温度が熱ければ、赤ちゃんは飲みません。おそらくやけどするほど熱いものをあげる可能性は低いので飲んでくれないという状況に陥るでしょう。

ただ、温度が低くても飲んでくれるときはあるのでついつい冷めたものをあげてしまうママたちもいるようです。欧米では当たり前のようになされている光景ですが、温度の低いミルクも注意が必要なのです。

赤ちゃんが飲みたがらずぐずってしまう可能性も

ミルクが飲みたくてグズる赤ちゃん

やけどとまではいかなくても熱かったり適温でなかった場合はその時点でご機嫌を損ねてしまう可能性があります。その中で冷ましたり、温めたりするのは大変です。できるだけぴたっと適温のものをあげたいですよね。

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赤ちゃんにとっての適温

赤ちゃんにとっての適温は基本的にはお母さんの母乳の温度37度前後を目指しますが、前項でも触れたとおり冷めることも計算に入れて少し熱めに作りましょう。ただし赤ちゃんにも好みがあります。適温なのに飲まない場合は多少温度を変えてみて飲ませてみるのもいいでしょう

前項にも書いていた方法で手の甲に落として確認するのもいいですし、哺乳瓶に張るタイプの温度計もありますので、それを利用するのもいいですね。

適温でないとさまざまな問題が

適温より温度が低いミルク

熱いだけでなく冷たくてもさまざまな問題があります。また冷まして確認したつもりでもうまくできていない可能性もあります。赤ちゃんのお口に入るものなのできっちり対応したいですね。

うまく混ざらず熱いミルクになる可能性も

手の甲ではかったとき、側面に張ったシール温度計で計ったときには適温だったのに、いざ飲ませると熱くて赤ちゃんが泣いてしまうということもあります。うまく混ざっておらず、熱い状態になってしまっているためです。
冷ますときも、確認するときも良くふり、良く混ざるように心がけましょう

冷めたミルクはあげないで!

飲みかけのミルクは冷蔵庫に入れたとしても24時間以内には飲みきらなくてはいけません。常温や冷えたままであげるのもNGです。赤ちゃんのお腹を冷やしてしまい下痢等の危険性もありますので注意しましょう。
温める際は湯せんで温めるようにし、電子レンジは栄養を破壊する可能性が高いため止めましょう。

ミルク温度調節の仕方~基本の溶かし方~

基本の調乳の仕方をおさらいしましょう。

  1. ミルクを哺乳瓶に入れます。きちんと添付のスプーンですりきりではかりましょう。
    使用したスプーンはミルク缶の中に戻さずきちんと消毒してフック等でつるしておきましょう。
  2. 用意したお湯で粉ミルクを溶かします。
    哺乳瓶の乳首をささえるか、フードをつけて良く振りましょう。
  3. ミルクを良く冷まし、温度を確認します。
  4. 空気を飲ませないように注意し、深く乳首をくわえさせ飲ませましょう。
  5. 飲み終わったら赤ちゃんの背中をさすりげっぷさせてあげましょう。

手や道具は清潔に!

煮沸殺菌された赤ちゃんグッズ

まず、器具をきちっと消毒し、できれば一度煮沸し70度にしたお湯をポット等で置いておきましょう。
忘れがちなところが、手を洗うのも大事です。たとえ大人は大丈夫でも赤ちゃんは免疫がきちんとできていません。
スリッパなどを触ったりしていませんか?

手を拭くのも毎回清潔なタオルで拭くのが大変な場合は、アルコール除菌スプレーやペーパータオルを用意しておいてそのつど吹くのも便利です。哺乳瓶を拭くのにも重宝するので用意して置きたいですね。加えてママが作るときは気をつけているけど、おばあちゃんやパパが作るときは守られていない・・ではだめですよ!
赤ちゃんのためにきちんとルールを徹底しましょう。

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できるだけすばやく適温にしてあげましょう。

ミルクを作るときは大抵赤ちゃんのお腹がすいているときなので、ミルク作りも手早くしたいと思いますよね。
それによってイライラしたり、気持ちが落ち込んでは大変です。菌に対する抵抗力がまだ完成していない赤ちゃんの口に入るものですので、きちんと殺菌・消毒・手洗いを忘れないようにしましょう。

ミルクを冷ますときには全体が良く混ざっているかどうかに注意し、適温を見極めましょう。ミネラルウォーターを使用する際は、普通のミネラルウォーターでなく赤ちゃん用のものを使用しましょう。
理由は、普通のミネラルウォーターではその名のとおりミネラルが多すぎるため、栄養のバランスがとれなくなってしまうので注意が必要です。

氷を作るときは製氷機の殺菌も忘れることなくきちんとしましょう。それさえしておけばとても簡単に、ミルクを冷ますことができますよ。これらの点に気をつけて、すばやく正しいミルクを赤ちゃんにあげるようにしましょう!
きっと赤ちゃんも喜んでくれますよ!