赤ちゃんの癇癪の原因・対処法
赤ちゃんの癇癪何とかして!赤ちゃんを落ち着かせる方法
赤ちゃんの癇癪がひどい!気になる他の赤ちゃんの癇癪の様子や、癇癪の原因、泣き止まない赤ちゃんへの対処法について紹介します。どうやっても癇癪が収まらず試行錯誤した経験者の対処法についても紹介。発達に問題があるときの症状についても解説しています。
赤ちゃんの癇癪がひどくてつらい!
機嫌がいいときはニコニコとっても可愛い赤ちゃん。でも、癇癪を起こしている時は誰も手が付けられない状態になります…。
育児系掲示板を見ていると、赤ちゃんが一日中癇癪を起こしているので疲れてしまっている人も多い様子。成長の一過程ならいいけれど、病気の可能性は?など、心配になることもあるかもしれません。
そんな赤ちゃんの癇癪の原因や対処法について解説します。
赤ちゃんの癇癪の様子
癇癪の様子は赤ちゃんによってさまざま。経験者が語る、赤ちゃんの癇癪の様子を紹介します。「うちの子と似ている!」と思う症状もあるかもしれません。
- 眉間にしわを寄せ、一日中顔を真っ赤にしてギャーギャーと奇声をあげる。(6ヶ月)
- 抱っこすると落ちそうなぐらい反り返って泣き叫ぶ。(8ヶ月)
- 怒っておもちゃを投げつける。(1歳6ヶ月)
- いつでもどこでも大の字に寝て泣き叫ぶ。(1歳8ヶ月)
- 夜中に1時間以上大泣きし、何をしてもイヤイヤを繰り返す。(2歳)
- いつもと違うことをすると怒り、狂ったように泣く。(2歳)
- 絶叫するように泣く。怒り狂って叩く、蹴る。お菓子を食べさせろと騒ぐ。(2歳)
1歳未満の赤ちゃんの癇癪は、泣いて奇声を発するだけのものが多いですが、大人の言うことがわかり、様々な感情が芽生えてくる1歳以降の癇癪には色々な様子がありますね。
赤ちゃんが癇癪を起こすのはなぜ?
赤ちゃんだって立派な人間。大人がイライラするのはどんな時か考えてみるのも一つの手です。赤ちゃんはイライラをうまく言葉にできないので、癇癪という形になって現れるのです。
例えば、こんなことがあるとイライラしませんか?
物事が思い通りにいかない
やりたいことがあるのに、思うように進まない時や、人が期待通りに動いてくれない時はイライラしますよね。
赤ちゃんも、おもちゃを思い通りに動かせない時や、構ってほしいのに構ってくれない時などはイライラして癇癪を起こすことがあります。したいこと、してほしいことを言葉でうまく伝えることがまだできないので、癇癪を起こすことになってしまいます。
生理的に不快なことがある
お腹が空いた、暑い、寒い、疲れたなど身体に何らかの不快症状があるとき、人は不機嫌になりますよね。大人だからこそ、それでいちいち騒ぎませんが、赤ちゃんには理性がまだないので、不快症状があれば泣いたり騒いだりします。
癇癪を起こす時期はいつからいつまで?
月齢の低い赤ちゃんは、おっぱい・眠い・暑い・寒いで泣いてばかりいるので、癇癪との見分けがつきづらいかもしれません。
ただ単に泣くのではなく、「怒り」のような感情がこもった泣きかたや奇声が起こるのは生後6ヶ月頃からの場合が多いです。
そして徐々に身体を動かせるようになり、赤ちゃんの行動範囲が増えると同時に、「やりたいのにうまくできないこと」も増えてきます。それが癇癪を起こす原因になることもあります。
1歳頃から、緩やかにイヤイヤ期が始まり、2歳頃にイヤイヤ期がピークになるとともに癇癪もピークを迎えるケースが多いです。そして、少しずつ感情をコントロールできるようになり3歳頃癇癪が収まった、という人が多いです。
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赤ちゃんの癇癪への対処法
赤ちゃんの癇癪がひどすぎて、途方に暮れている方も多くいます。スタンダードな対処法から「そんなアイディアも!」と目から鱗の対処法まで紹介します。
まずは基本的な対処法を試してみましょう
何をやってもダメだった、という人向けのアイディア集は追って説明するとして、まずは基本的な対処法から学んでいきましょう。
赤ちゃんの気持ちに共感してあげる
赤ちゃんは、何か伝えたくて伝えられないという状態にイライラしているので、大人がその様子を注意深く観察し、何をしようとしているのか考えてみましょう。
そして、すぐに助けを出すのではなく「○○がしたかったんだよね?一緒にやってみようか」と、赤ちゃんのしたいことを言葉にしてあげて、自分で出来るようサポートしてあげましょう。
ただし、少し大きくなった赤ちゃんで「お菓子が食べたい」「おもちゃを買ってほしい」などの理由で癇癪を起こす子の言いなりになってしまうのはNGです。「泣けば、言うことを聞いてもらえる」とインプットされ、癇癪はいっそうひどくなってしまいます。
身体の不快症状を取り除いてあげる
お腹が空いた・暑い・寒いなどの不快な状態になっていないか、赤ちゃんの様子を良く確認しましょう。大人は快適でも赤ちゃんにとっては暑くて汗びっしょりなんていうこともよくあります。
ある程度月齢が上がると「泣いたらおっぱい」はやめましょう、とよく言われますが癇癪を起こすほどお腹が空いているのなら話は別。おっぱいをあげることで、赤ちゃんも大人もストレスが軽減されるなら、無理をして他の手段であやし続ける必要はありません。
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やさしく抱きしめてあげる
赤ちゃんは、自分でも何だかわからないけれど不安、寂しい、落ち着かない、という状態になっていることもあります。
哺乳類はお母さんにぴったりくっついていることが多く、肌のぬくもりは本能的に心を鎮めます。
低月齢の頃は、自分で移動できないので抱っこしている時間が長いですが、歩けるようになると、ゆっくり抱きしめる時間が減っていることもしばしば。癇癪が多い赤ちゃんは、意識して抱きしめる時間を作ってあげましょう。
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ほかのことで気をそらす
何か一つのことに執着して癇癪を起こしている場合は、他のことに目を向けさせるという方法も。別のおもちゃを差し出してあげたり、外にお散歩に出たりすると落ち着くことがあります。
これで癇癪が収まった!経験者のアイディア集
基本的な対処法を試してみて効果がイマイチ、という場合は、赤ちゃんの癇癪に様々なことを試してきた経験者のアイディアを参考にしてみましょう。
市販の漢方薬を飲ませる
赤ちゃんの癇癪に効果的な漢方薬があります。例えば、宇津救命丸株式会社から発売されている、第2類医薬品である宇津救命丸は、効能に「かんむし」と記載があります。
「かんむし」とはぐずり、癇癪のことです。ぐずりや癇癪に漢方薬が効くとは驚きですね。生後3ヶ月から服用できます。
自分が耳栓をする
赤ちゃんの癇癪でこわいのが、お世話をしている人がノイローゼになってしまうこと。あまりに赤ちゃんの癇癪がひどいと、手が出そうになってしまう、と悩んでいる人も少なくありません。
「あの声を聞くと頭がおかしくなりそう…」というところまでツラくなってしまった場合は、落ち着くまで耳栓をするのも一つの手です。奇声がシャットアウトされるだけでも、ストレスはだいぶ和らぎます。ただし、赤ちゃんの様子はしっかり見ておくようにしましょう。
小児鍼に通う
鍼灸治療院では「小児鍼」と言って赤ちゃんにも施術できる鍼治療を行っているところもあります。夜泣きや癇癪が、小児鍼で改善するケースもあるようです。
小児鍼は、大人の鍼治療とは異なり針を皮膚に刺すわけではありません。ヘラのようなもので、皮膚をさすったりトントンしたりします。
赤ちゃんの癇癪に関する気がかりQ&A
あまりに癇癪がひどいと、心配なこともたくさん出てきますよね。自己流の対処でいいのか迷うことも。癇癪に関する気がかりにお答えします。
癇癪がひどすぎる場合は発達に問題がある可能性有り?
癇癪がひどいだけでは、発達に問題があると判断することはできません。発達に問題がある場合には、癇癪以外に様々な気になる症状が現れます。
- 目が合わない
- 名前を呼んでも振り向かない
- 抱っこを嫌がる
- 言葉が出ない
- 親から離れていなくなってしまう
- 何か一つのことに以上にこだわり続ける
などの症状があります。
また、赤ちゃんのうちは発達に個人差が大きいため、上記のような症状が出ていたとしてもすぐには診断がつかず、注意深く経過を観察することになります。はっきりと診断されるのは、幼児期から学童期以降になります。
発達の状態が気になる場合は、自治体などで行っている発達相談を利用するという方法もあります。
癇癪がひどいと将来切れやすい大人になってしまう?
赤ちゃんの頃の癇癪のひどさと、大人になってからの性格とは関係がありません。癇癪は3歳頃には落ち着くことが多いです。
普通の高校生です
40代ママ
うちの娘も、3歳ころまでは癇癪がひどかったです。泣き叫んで、たたく、噛みつくなんていうことはしょっちゅう…。私の眼鏡をもぎ取ってたたきつけることもありました。でも、次第に癇癪はおさまり、今高校生ですが、いたって普通です。切れやすいなどということもありません。優しい女の子です。
ひきつけを起こしてしまうことも。病気の可能性は?
癇癪を起こした時に、ひきつけ(けいれん)を起こすことがあります。これは「憤怒けいれん」と呼ばれるもので、次のような症状が出ます。
- 泣きすぎて呼吸がうまくできなくなり、唇が青ざめる。
- 身体がピクピクとけいれんする。
- あごが震える
これらの症状は、1分以内におさまります。病気ではありませんが、もし症状が1分以上続くようであれば受診した方がよいとされています。
特に、呼吸がうまくできなくなる症状が1分以上続いたら救急車を呼んで時間外でも受診しましょう。また、あまり頻繁に起こる場合は(1週間に1回以上)かかりつけ医に相談しましょう。
病院で診てもらったほうがいい場合はある?
ほとんどの場合、癇癪は成長の過程の一つであり、赤ちゃんの個性でもあるので心配はいりません。また、もし発達問題が隠れていたとしても、乳児期には確定診断をすることが困難なので、病院を受診しても「様子をみましょう」と言われるケースがほとんどです。
しかし、どうしても心配という場合は、コミュニケーション障害の早期発見をするテストを受けられる場合もあります。「ボエルテスト」といって、生後9ヶ月頃に受けられるものです。自治体によっては、9~10ヶ月健診で実施するところもあります。
また、赤ちゃんの癇癪でお世話をする人にストレスがたまりすぎるようであれば、病院を受診してもよいかもしれません。癇癪の症状が和らぐ漢方薬を処方してもらえる場合もあります。
保育園に預ける予定があるので心配…
赤ちゃんの癇癪で、保育士さんや他の赤ちゃんに迷惑をかけてしまうのでは?と心配する方もいらっしゃるでしょう。でも、保育士さんはプロなので心配はいりません。
むしろ、保育園に預けるようになったことで癇癪が収まった、という方もいます。保育園で目いっぱい遊び、疲れて癇癪を起こす気力もなくなった様子、というケースも。
癇癪があるから預けられないということはありません。安心してプロの保育士さんにお任せしましょう。
- 0歳児にはどのようなおもちゃが適しているでしょうか?赤ちゃんの知的好奇心を刺激して能の発育に役立つおもちゃの選び方と、具体的なおもちゃをいくつかご紹介いたします。
赤ちゃんの癇癪に疲れてしまったら
一日中癇癪を起こす赤ちゃんと二人きりで過ごしていると、精神的に参ってしまうこともありますよね。叩いてしまいそう、可愛いと思えなくなりそう…など、悩みは尽きません。
ストレスが限界に達してしまう前に、無理せずSOSを出しましょう。
誰かに預けてリフレッシュを
癇癪があるから誰にも預けられない、と遠慮してずっと2人きりでいると息が詰まってしまいます。自分を守るためにも、罪悪感などを持つ必要はありません。無理せず、人に預けて赤ちゃんと離れる時間を持ちましょう。
祖父母や夫など、頼れる人がいない場合には一時預かりなどを利用する方法もあります。また、託児サービス付きの美容院などもあるので、そういった施設を利用するのもおすすめです。
子育て支援センターなどで相談してみよう
赤ちゃんの癇癪については、様々な機関で相談できますよ。
- 児童館や子育て支援センター
- 保健センター
- 療育センター
自治体ごとに設置されている機関は異なるので、一度調べてみるのもよいでしょう。一人で悩んだり、知人に相談したりしても解決の糸口が見えることはあまりありません。
むしろ、癇癪を起こさない他の赤ちゃんを見て落ち込んでしまうこともあるかもしれません。専門家に相談するのが一番です。専門的な、家庭での療育法などについてもアドバイスを受けられます。
赤ちゃんの癇癪、一人で抱え込まないで!
育児系のコミュニティサイトなどでは、赤ちゃんの癇癪に悩む、悲痛な声が数多く見受けられます。
癇癪に悩んでいる時は、終わりのない苦しみのように思えますが、保育園や幼稚園などへの入園をきっかけに収まるなど、必ず終わりが来ます。
それまでの間、一人で抱え込み、心身に不調をきたしてしまうなどということのないよう、無理せず早めに周囲に助けを求めてくださいね。