赤ちゃんが抱っこされて泣く原因は5つ
体調不良やおむつなどの原因がなさそうなのに、ママやパパなど、おじいちゃん、おばあちゃんなど、特定の人が抱っこすると、赤ちゃんが急に泣きはじめることがあります。
会う頻度が少ない人なら、人見知りが原因の可能性が高いですが、いつも一緒にいるママやパパが抱っこしたときに泣くのはなぜでしょう?
大好きなはずの抱っこで泣く赤ちゃんの気持ちを推察します。
1.抱かれ心地が少し悪い
赤ちゃんには好きな抱っこ時の体勢が存在します。いつもの抱っこの仕方・され方と違う場合、赤ちゃんは「こうじゃないよ!」と泣いて不満や欲求を伝えます。
また、ママの方がいっぱい抱っこしているのに、パパから赤ちゃんを受け取ったら、急に泣くケースもありますが、これは物理的な安定感の違いが原因かもしれません。
ママの腕はパパに比べて華奢ですから、パパからママの腕へと移動した際に、心もとなさを感じてしまったのでしょう。
2.抱っこする人の気持ちを敏感に察知している
抱っこする人が不安やイライラを感じていると、赤ちゃんはそれを敏感に感じとります。
子育て中、「忙しいときに限って、赤ちゃんが泣いたりぐずったりする」という経験をした人は多いのではないでしょうか。
赤ちゃんが泣くときは、ちょっと休憩するサインだと思って、まずは深呼吸。少しでもゆっくり過ごせるようにしましょう。
3.眠いのに上手く寝れない
眠い時に機嫌が悪くなる「寝ぐずり」。寝ぐずりは睡魔を感じると、いつどこで誰が相手でも起こりえます。また、眠いにも関わらず、泣くことで興奮し、「上手く寝れないの!」と長時間グズグズすることも珍しくありません。
大人からすると不可思議な行動ですが、赤ちゃんは基本的にねんねが下手なものです。眠いだけで、抱っこに不満があるわけではありません。そのうち眠りにつきますので、「もしや眠いのでは?」「疲れてきたのかな」と思ったら、トントンしたり、ゆらゆらと振動を与えてあげるのがおすすめです。
4.パパやママの抱っこで安心する
赤ちゃんが泣くのは、欲求や不満があるときに限りません。安心感を得たときにも、赤ちゃんは泣くことがあります。
例えば、普段あまり会わない祖父母などに抱っこされているとき、赤ちゃんは泣くほど嫌なわけじゃないけれど、なんとなく不安だったり、違和感を覚えていることがあります。人見知りとは、見知らぬ人相手に泣くだけではなく、抱っこされていてもママを目で追っているなどの反応も含まれます。
一見すると他の人に大人しく色々な人に抱かれている赤ちゃんも、内心複雑で、ママやパパの腕に戻ってくると安心するのです。
5.おっぱいを期待したのに飲めない
お腹が空いていなくても、赤ちゃんにとっておっぱいを吸うことは精神的な安定を促す行為です。
なんとなく寂しい気持ちのとき、不安なとき、おっぱいの匂いがするママに抱かれると、赤ちゃんは「おっぱいが飲める」と期待します。
しかし、ママは「授乳の時間はまだ先だよね」とおっぱいを与える様子を見せてくれない。赤ちゃんはお預けをさせられている気分になって、泣いてしまうことがあります。
パパが赤ちゃんを抱っこすると泣く原因はパパ見知り?
0歳の頃は、赤ちゃんはどうしてもママと過ごす時間が多くなりがちです。そのため、ママ以外の抱っこを受け付けず、パパが抱っこすると、赤ちゃんが泣いてしまうことがあります。
パパが嫌いなわけではないのですが、生後3カ月を過ぎると赤ちゃんはしだいにママとママ以外の人の区別がつくようになります。その結果として、「パパ見知り」が起こっている可能性もあります。
パパが赤ちゃんを抱っこすると泣く「パパ見知り」の対処法
パパ見知りのときも、パパは赤ちゃんと接する時間を継続して持ち続けた方がよいでしょう。ただし、抱っこを嫌がって泣いている赤ちゃん相手に、無理強いは禁物です。まずは、抱っこ以外のお世話や関わりを増やすようにしましょう。
「パパ見知り」中の赤ちゃんにできること
- ママに抱っこされている赤ちゃんをあやす
- 笑顔でおむつ替えをする
- ミルクを飲ませる
- 家族で散歩にでかける
赤ちゃんがパパ見知りをしないようにママが橋渡しをしてあげよう
もしパパ見知りが起こってしまったら、頼りになるのはやはりママの存在です。中には「今まで遊んであげなかったからでしょ!」とお怒りの方もいるかもしれませんが、パパ見知りをきっかけに育児の大切さ・大変さを理解する男性もいますので、後々のためにも協力してあげましょう!
赤ちゃんがパパ見知りして抱っこできなくてもパパにできるお世話はある
赤ちゃんがパパの抱っこで泣くような状態だと、ママは「パパ相手だと泣くしな…」とお世話を頼むのに気が引けてしまいます。育児に非協力的なパパだと尚更「どうせ手伝ってくれないから」とあきらめも起こりがちです。
しかし、どんなときも、パパを育児から遠ざけないようにしましょう。
子供と接していると、男性でも「オキシトシン」と呼ばれるホルモンが増加することが分かっています。「オキシトシン」が増加すると、子供への愛情が深くなり、育児に協力的になりやすいのです。
抱っこは無理でも、ベビーカーで外に散歩に連れ出したり、おむつを替えたりなどのお世話はできます。お世話を続けていると、赤ちゃんもパパに慣れてきて、抱っこされても平気になります。抱っこで泣かれなくなると、パパはますます赤ちゃんが可愛くなるはずです。
ママとパパが仲良しだと赤ちゃんも安心
ママがパパと仲良くしていると、赤ちゃんも安心感を覚えやすいです。ママからパパを赤ちゃんとの遊びに誘ったり、お世話をお願いしましょう。パパが協力してくれると、ママの負担も減るので、夫婦仲にもいい影響が期待できるでしょう。
赤ちゃんが抱っこで泣いても抱っこが赤ちゃんに与えるメリットは大きい
赤ちゃんを抱っこするのは、意外に体力を使います。
しかし、抱っこにはとても素晴らしいメリットがたくさんあります。抱っこが赤ちゃんに与える影響を見ていきましょう。
赤ちゃんが安心する
大人もそうですが、ストレスや不安にさらされていると周囲が見えなくなり、記憶力や集中力が低下してしまいます。逆に、穏やかな環境にいれば伸び伸びと毎日を過ごし、記憶力や集中力も高まります。
赤ちゃんも同じで、抱っこされることで得られる安心感は、赤ちゃんの成長にとても良い影響を与えてくれます。
スキンシップで安心感を与えてあげていると、いつでも家族が守ってくれる、味方でいてくれるという安心感から臆することなく自立できるようになります。
赤ちゃんの体作りの基礎ができる
抱っこされる方の赤ちゃんは、ゆったりしているようで実はバランスを取ったり、親にしがみついたりといったことで体を使っています。赤ちゃんのときに、こうした動きをしていると身体能力が上がります。
また、抱っこされたいという欲求が満たされた赤ちゃんは、次の発達段階に進むのが早くなるという研究もあります。
ストレスに強い子になる
赤ちゃんのときに、親とのスキンシップが多いと、ストレスホルモンの分泌が少なくなることが分かっています。新しい環境や苦しい状況でもストレスを感じにくくなるので、ストレスに強い人になれます。
ぐっすり眠れて成長を促す
ぐっすり眠れるのは、毎日安心して生活できるからこそです。何があってもママやパパが守ってくれるという安心感は、子供にとって生死に関係する大きなもの。ですから、抱っこで安心させるのはとても重要なことなのです。
赤ちゃんがぐっすり眠ってくれると、家事や休憩時間が増えるのでママのストレスが軽減されます。これが赤ちゃんに構ってあげる余裕になり、スキンシップが増えるという良いスパイラルができていきます。
赤ちゃんが抱っこで泣いても抱き癖を心配しなくて大丈夫
以前は赤ちゃんを抱きすぎると「抱き癖」が付くと言われていました。また肺が強くなるから、少々泣かせておきなさいという人もいます。
母親やお姑さん世代は、未だにこの考え方を引きずっている人がいますが、抱き癖を心配して意識的に抱かないようにする必要はありません。
赤ちゃんは、泣くことでしか要望を伝えられません。全身を使って一生懸命大きな声で、ママや周囲の大人に自分の気持ちを伝えているのに、それを放置されたらどんな気持ちでしょうか?赤ちゃんは大きな孤独を感じることになります。
抱いてあげられるのは、ほんの数年です。忙しくて構ってあげられないこともありますが、赤ちゃんが泣いたらできる限り抱っこしてあげてください。