育児・お世話

離乳食後期の進め方

離乳食の進め方~後期の食材・困ったときのQ&A

離乳食後期の進め方をご紹介します。いよいよ離乳食も後半戦。この時期にはどんな食材を、どんな形状でどれだけ与えたらいいのでしょう。3回食を与えるタイミングや離乳食後期に知っておくべきことを丁寧にガイドします。食べないときの対処法や、困ったときのQ&Aもチェックを!

離乳食後期、栄養のメインが離乳食に!

離乳食後期とは、生後9~11ヶ月頃のことを指します。歯ぐきでカミカミするようになることから、「カミカミ期」とも言われます。

この時期は、手づかみ食べが始まったり、離乳食が3回になったりと、これまでと大きく変わる時期でもあります。栄養の50%~70%を離乳食から摂るようになるので、栄養バランスのとれたメニューを考える必要があります。何だか大変そうに思える離乳食後期。今回は、離乳食後期の進め方ポイントをご紹介します。

離乳食後期を始めてOKなサイン4つ

後期の離乳食を始めるのは生後9~11ヶ月ですが、これはあくまで目安。赤ちゃんの状況に応じて、始める時期を遅らせても大丈夫です。

赤ちゃんに次の様子が見られたら離乳食後期へとステップアップしていきます。

ただし、母乳育児の場合は、そろそろ母乳の分泌量が減ってくる方がいらっしゃいます。体重の増えが悪くて心配な場合は、上の4つのサインに当てはまらなくても離乳食中期の食材形状のまま、3回食へと移行するのが一つの手です。

離乳食を与える時間帯

離乳食後期は、大人と同じで1日3回食事をとることになります。理想は大人と同じ時間帯に一緒に食卓を囲むことです。大人と一緒に食卓を囲むことで、赤ちゃんに「みんなと一緒の食事は楽しい」と思ってもらえます。

3回目の離乳食は19時までに終わらせましょう。難しい場合は、無理に時間を合わせる必要はありません。赤ちゃんのペースを優先しましょう。

離乳食と離乳食の間は最低4時間程度空けたいので、例えばこんなスケジュールで与えてみます。

しっかり離乳食を食べてもらうために、お天気の良い日は午前と午後に外に出て、たくさん刺激を与えてあげましょう。

赤ちゃんはどんな椅子に座らせる?

おすわりがしっかりしてきた離乳食後期では、赤ちゃん用の食事椅子に座らせて食べさせます。しっかり噛む練習をするためには、足がしっかりと床や足乗せ台についていることが理想的です。

ただし、足がついていると脱走してしまう子もいます。その場合は、転倒すると危ないので、大人のダイニングテーブルに付けるタイプの椅子がおすすめです。足が床についていないので、脱走する心配がありません。

離乳食後期の赤ちゃんに与えて良い食材

離乳食後期では、消化に悪いものや塩分・添加物の多いもの、加熱しても軟らかくならないものでなければ、だいたいの食材は与えられるようになります。調味料も少しだけなら使えます。食の細い赤ちゃんは、味付けを工夫するといいでしょう。

与えて良い食材は次の通りです。

穀物

お米、うどん、そうめん、食パン、コーンフレーク、オートミール、マカロニ、スパゲティ、バゲット

たんぱく質

たら、鯛、ひらめ、かれい、しらす、鮭、めかじき、さわら、あじ、さば、かつお、まぐろ、ぶり、かき、鶏ささみ肉、鶏もも肉、鶏むね肉、鶏ひき肉、合いびき肉、レバー、豆腐、納豆、高野豆腐、きな粉、ゆば、卵、お麩、プレーンヨーグルト、カッテージチーズ、プロセスチーズ

野菜

人参、玉ねぎ、大根、かぶ、ほうれん草、小松菜、白菜、キャベツ、レタス、ブロッコリー、カリフラワー、モロヘイヤ、春菊、青梗菜、もやし、ベビーリーフ、ピーマン、アスパラガス、きゅうり、なす、ズッキーニ、冬瓜、さやいんげん、トマト、かぼちゃ、とうもろこし、じゃがいも、さつま芋

果物

りんご、バナナ、桃、いちご、みかん、メロン、すいか、梨、柿、ぶどう、キウイ、ドライフルーツ

離乳食後期の赤ちゃんが食べられる固さ・大きさ

離乳食後期の赤ちゃんが食べられる固さは、完熟バナナくらいの固さです。歯ぐきではなかなかかみつぶすことができないのでは?と思うこともありますが、歯がないおじいちゃん・おばあちゃんとは違って、赤ちゃんの場合は歯ぐきの下にこれから生える歯がスタンバイしているので、意外と歯ぐきは固いんです。

おかゆの形状

おかゆは、離乳食中期で与えていた7倍がゆから少し水の量を減らし、「5倍がゆ」を与えます。5倍がゆに慣れてきて、しっかり噛むことができているようならば「軟飯」にステップアップしてもOKです。

軟飯は、お米の2倍の量の水で炊くご飯です。軟らかいですが、おかゆと違って丸めるて与えたり、おにぎりにして手づかみ食べを促すこともできます。

野菜の形状

野菜は小さな角切りにしましょう。大きさは3~5ミリ程度が目安。赤ちゃんの様子に応じて3ミリ角からスタートし、徐々に大きくしてみてください。葉野菜は、軟らかく茹でて細かいみじん切りにしましょう。

手づかみ食べにチャレンジする場合は、1センチ×4センチぐらいのスティック状にしてください。にんじんやジャガイモ・さつまいもなどの根菜類がチャレンジしやすいですよ。

たんぱく質の形状

たんぱく質が摂れる魚や肉は、歯ぐきでつぶすとほぐれるぐらいの軟らかさにし、粗くほぐして与えましょう。お豆腐は軟らかいので、7~8ミリくらいの大きさに切っておけば大丈夫です。

1食の量の増やし方・授乳量

離乳食後期の1食の目安量は次の通りです(注1)。栄養全体の50~70%を離乳食から摂るようになります。

授乳は、母乳の場合1日5~8回、ミルクは1日4~5回(400ml~1,000ml)与えます。離乳食の前に授乳してしまうと、離乳食を食べなくなってしまうこともあるので、食後に授乳するように心がけましょう。

離乳食後期の進め方で特に注意したいこと

栄養のほとんどを離乳食から摂るようになる離乳食後期。注意点もしっかり押さえておきましょう。

鉄分不足に注意

生後9ヶ月までは、赤ちゃんはお母さんからもらった「貯蔵鉄」という鉄分を身体に持っています。この貯蔵鉄のおかげで、生後9ヶ月までの赤ちゃんは貧血の心配がほとんどありません。ですが、生後9ヶ月頃になるとこの貯蔵鉄が減ってくるので、食べ物から鉄分を摂取しないと鉄分不足になってしまいます(注2)。

鉄分の多い食材には次のものがあります。意識して離乳食に取りいれましょう。

おすすめ!鶏レバーふりかけ

癖があってなかなか食べにくいレバー。レバーには吸収率の良い鉄分が豊富に含まれているので、この時期の赤ちゃんには是非与えたい食材です。

おすすめは鶏レバーふりかけ。レバーの臭みが消えて食べやすくなり、保存がきくので毎日ご飯にパラパラとふりかけて与えることができますよ。作り方をご紹介します。

調味料は少量に

この時期から調味料を使うことができます。しかし、大人と同じ味付けにするのはまだ早いです。ごく少量、風味をつける程度にとどめましょう。

この時期に使える調味料の量(1食あたり)は次の通りです(注3)。

お菓子はなるべく与えない

生後9ヶ月頃から与えられるお菓子はたくさんありますが、少しの間おとなしくなるからとむやみにお菓子を与えるのはNGです。お菓子のおいしさや食べやすさを知ってしまうと、離乳食を食べなくなってしまうことがあります。与え過ぎにないように注意しましょう。

3回食の準備が大変な離乳食後期は時短テクを活用!

離乳食後期はまだ、素材を軟らかくしたり細かくしたり、薄味にしたりとなかなか大人の取り分けも難しい時期。なのに、3回も食事を準備しなければいけないとなると、大人の食事も含めて1日中ご飯の準備をしているような状態になってしまいます。時短テクを活用し、少しでも負担を減らしていきましょう。

時短テク①100円ショップのミニタッパーを活用

この頃作る5倍がゆまたは軟飯は、なんといっても炊飯器が便利。大人の食事とは違う時間帯に、まとめてたくさんのおかゆを作ってしまいましょう。

おかゆを作ったら、100円ショップに売っている100ml程度のタッパーに小分けしてください。タッパーのまま解凍し、与えることができます。

時短テク②圧力鍋で野菜ストック

時間がないときは、おかゆに野菜と肉や魚などのたんぱく質をトッピングすれば、立派な一食になります。3~4品も準備できない!という場合は、野菜ストックで乗り切りましょう。

初めに出汁パックで出汁を500ml程度とっておき、圧力鍋に人参・たまねぎ・白菜などお好きな野菜と出し汁を入れて10分加圧します。野菜はスプーンでも細かくできるほど軟らかくなるので、つぶしたりフードプロセッサーにかけたりして小さいタッパーや製氷皿で冷凍してください。

必要な分だけ温めておかゆに混ぜれば、野菜たっぷりのヘルシーな一品になります。ツナやしらすなど、すぐに使えるたんぱく質をトッピングすれば、栄養バランス満点な献立が短時間でできますよ。

離乳食後期・食べてくれないときの対処法

離乳食後期は栄養のほとんどを離乳食から摂る時期…と言われると、赤ちゃんが離乳食を食べないととっても心配になります。中には毎日の離乳食の時間が苦痛、という人も。対処法をご紹介するので、試してみてください。

風邪をひいたとき・下痢・便秘をしたときはどうする?

赤ちゃんが風邪をひいたときや下痢のときは、1段階前の形状に戻して消化に良いものを与えましょう。水分がしっかり含まれていることも大切。おかゆなら、7倍がゆに戻して与えましょう

便秘のときにおすすめなのは、乳酸菌がしっかり含まれているプレーンヨーグルトに、ドライフルーツをトッピングしたもの。プルーンはお通じを改善するので特におすすめです。

ドライフルーツはそのままだと固いので、しばらくお湯につけて軟らかくし、細かく刻んでトッピングしましょう。

離乳食後期で困った!Q&A

ここでは、離乳食後期によくあるお悩みへの対処法を紹介していきます。

味が濃くないと食べない

調味料を使うようになって、味付きのものが好きになってしまい、味がしっかりしていないと食べない、というこだわり赤ちゃんは意外と多いです。味の濃いものは赤ちゃんの体に負担がかかります。濃い味付けにすでに慣れてしまった、という場合は、今からでも薄味に戻しましょう

薄味でも食べてもらうためには、しっかりとお出汁をとってあげることが有効です。化学調味料や保存料無添加のティーバッグタイプの出汁パックは、スーパーで手に入ります。是非、活用してみてください。

離乳食前におっぱいやミルクを欲しがってしまう

離乳食をあげる時間帯はちょうどお腹が空いているので、手軽に満腹になるおっぱいやミルクを欲しがってしまうのも無理はありません。ぐずって食べないという場合は、麦茶やお味噌汁など、飲みやすい水分を与えて落ち着かせてから離乳食を始めてみましょう

アレルギーがあるのでメニューがワンパターンになってしまう

小麦・牛乳・卵などの離乳食に使いやすい食材でアレルギーがあると、離乳食メニューを考えるのは大変です。しかし、すべての食材が食べられないということはまずありません。アレルギーのない食材を上手に組み合わせてメニューを作りましょう

どんな食材を代替えにするといいのか、どんな食材を組み合わせるといいのか、かかりつけ医に相談してください。アレルギーは成長につれて治る場合もあります。赤ちゃんにアレルギーがある時は、かかりつけ医の指示に従って離乳食を作りましょう。

離乳食は楽しく!食べる楽しみを教えてあげましょう

本やインターネットには、○ヶ月にはこれだけ食べさせましょうという離乳食の情報が数多く載っています。しかし、大人だって食べたくないものを無理やり食べさせられるのは苦痛です。赤ちゃんも大人と同じで食べたくない時もあります。

「どうしてうちの子はこんなに食べないの?」「食べムラばかり・・・」と怒る必要はありません。食べないときは仕方ない、と割り切りましょう。一生ミルクやおっぱいで生きる人間はいません。離乳食は、ポイントを抑えて進めていけば、いつか食べるようになるさ、と気楽に構えておきましょうね。