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母乳の保存方法と注意点

母乳の保存方法|冷蔵・冷凍の期限、栄養を壊さない与え方

母乳を保存するのは難しい、赤ちゃんを預ける時はミルクしかない…と思っていませんか?衛生的で安全な母乳保存のステップ、冷蔵・冷凍の保存目安と解凍方法、赤ちゃんに母乳をあげる時の注意点を解説します。保存パックはジップロックでもいいのか、おすすめの母乳保存パックはどれか口コミも必見!

母乳の保存方法|冷蔵・冷凍の期限、栄養を壊さない与え方

【母乳保存方法】赤ちゃんを預けるときもミルクに頼らず完母育児を押し通す!

完全母乳で育てている方でも、美容室に行ったり、病気になって通院しなければいけなかったりと、誰かに赤ちゃんを預けて外出する場面はありますよね。

混合育児・ミルク育児の方であれば、誰かにミルクをあげることもお願いできますが、完全母乳の赤ちゃんに急にミルクをあげても、味が違うと嫌がって飲まないケースも想像できます。

でも、実は母乳は保存が可能なのです!完全母乳の方は、預けるためだけに混合育児にシフトする必要はありません。母乳保存のハウツーを解説します。

母乳保存にはメリットがたくさん!

ミルクをあげた後に赤ちゃんと一緒に遊ぶママ

母乳保存のメリットは、なんといっても完全母乳で育てている方の行動範囲に自由ができること。

完全母乳だと、赤ちゃんと離れることもできないの?と、閉塞感を持って疲れている方もいらっしゃるかもしれません。でも、母乳を保存しておけば、誰でも赤ちゃんに母乳をあげられるようになります。

その他、こんな場合に母乳保存が活用できます。

  • 病気で数日間薬を服用することになり、その間母乳をあげられない
  • 入院している赤ちゃんに母乳を届けて飲ませたい
  • 保育園に通うことが決まったけれど、完全母乳育児を続けたい
  • 乳首が切れて痛くなってしまい、直接授乳をお休みしたい
  • 夜中の授乳がつらくてほかの人に代わってもらいたい

赤ちゃんに母乳を長く与えることは、母子ともにメリットが多くあります。授乳できない期間がある=断乳、とすぐ決めてしまわずに、母乳をあげることが辛くないのであれば、母乳保存も選択肢に入れておくといいですよ。

ミルクの作り方のコツは?安心安全な作り方と管理方法
ミルクの作り方のコツは?安心安全な作り方と管理方法
ミルクの作り方で重要なのが赤ちゃんの安心安全を最優先すること。初めての育児をする方の参考になる白湯や湯冷ましの作り方、ミルクの冷まし方などミルク作りの基本から外出先での便利な作り方なども紹介します。

母乳保存の方法3STEP&ポイント

早速、母乳保存の方法について詳しく解説していきます。母乳保存はそう難しいプロセスはありません。絞って→容器に入れ→冷蔵庫または冷凍庫で保存するだけです。

ステップ1:手か搾乳機で搾乳する

安全な母乳保存のコツ

まず初めに搾乳を行います。搾乳は、赤ちゃんが飲んでいるのと同じ量だけ出ることはあまりなく、初めは量を確保するのに苦労するかもしれません。

たくさん母乳が出て、母乳パッドを使わないと服にシミができてしまう、という方であれば手で搾乳すれば充分でしょう。
一方、母乳は出るけれど普段あまりおっぱいが張らない、という「差し乳」の方は搾乳機を使うのがおすすめ。

搾乳の前には、次の準備をしておきましょう。

  • 手をきれいに洗う。
  • 搾乳した母乳を入れる清潔な容器(哺乳瓶など)を用意する。
  • おっぱいの血行をよくするようマッサージをする。

手で搾乳するときのポイント

手で搾乳するとき、どのあたりをつまんでいいか難しいという方は、赤ちゃんがおっぱいをくわえる位置を参考にしましょう。赤ちゃんは、乳頭全体を深くくわえていますよね。

乳頭の先っぽをつまむのではなく、乳頭より半径1センチくらい外側を親指と人差し指でつまみ、先端に向かって絞り出しましょう。

搾乳機で搾乳するときのポイント

搾乳機で絞ったママの母乳

搾乳機には手動タイプと電動タイプがあります。どちらも手で搾乳するのに比べ、絞る位置の決め方にコツがいらないので簡単です。

自分で絞るリズムを細かくコントロールしたい人は手動タイプを、自分で絞るのは手首が疲れてしまうという人は電動タイプを選びましょう。

搾乳機は、絞りやすい反面、搾乳の強さを強めに設定してしまうと乳頭が痛くなることがあるので注意が必要です。初めは弱めの設定にしておき、慣れたら徐々に強さをあげていくようにしましょう。

ステップ2:母乳を保存パックか哺乳瓶に入れる

赤ちゃんが飲み残したミルク

搾乳した母乳は、哺乳瓶に一旦ためる方がほとんどでしょう。24時間以内に搾乳した母乳を飲ませられる場合は、哺乳瓶に入れたまま冷蔵庫で保存すればOKです。

哺乳瓶で保存する場合のポイントは次の通りです。

  • 哺乳瓶はきれいに洗い、消毒したものを使用する。
  • 哺乳瓶の口にはラップをかけて、上から輪ゴムで止めて密封する。

数回分の母乳を保存したい場合は、哺乳瓶では数が足りなくなるケースが多いでしょう。その場合は搾乳した母乳が入っている哺乳瓶などから保存パックに移し替えましょう。

保存パックは、専用のものがドラッグストアや赤ちゃん用品店などに販売されています。

ステップ3:保存。冷凍or冷蔵どっちがいいの?

母乳が冷凍保存された冷蔵庫

24時間以内に飲ませられる場合は、冷蔵保存がおすすめです。冷凍保存した母乳は、わずかながら失われる栄養分があります。また、解凍する際も急速に解凍すると栄養分が失われてしまいます。

栄養分が失われない解凍方法については後の項で詳しく解説します。

母乳保存の注意点

保存した母乳を、赤ちゃんに安心して飲ませられるよう、保存方法と赤ちゃんへの与え方についての注意点をしっかり押さえておきましょう。

保存はいつまで可能?

母乳の正しい冷凍保存の仕方をメモにとるママ

保存期間については、搾乳機大手のメデラ社がガイドラインをホームページに掲載しています。

冷蔵した母乳の場合:その日のうちに

冷蔵した母乳は3日~8日以内に飲ませるように、としていますが、これは温度管理がしっかりなされた病院の冷蔵庫の場合を想定しています。

温度変化が少なからずある家庭の冷蔵庫においては、その日のうちに飲ませたほうがよいでしょう。

冷蔵庫に母乳を保存する際は、庫内の温度が高くならないよう設定温度を低めにし、開け閉めした時の影響を受けにくい場所に保存しましょう。

冷凍した母乳の場合:1ヶ月以内に

同じく、メデラ社のガイドラインでは冷凍した母乳の保存期間は6ヶ月~12ヶ月としていますが、これは急速冷凍ができる冷凍庫を想定しています。家庭の冷凍庫においては、1ヶ月以内に飲ませるようにしましょう。

母乳保存パックに冷凍保存が可能な期間が記載されていることもあります。ピジョンの母乳フリーザーバッグには、3週間が目安と明示されています。

冷凍した母乳を解凍したら、冷蔵保存で10時間以内に飲ませるようにしましょう。

保存パックはどんなものでもいい?

母乳の保存期限について考えるママ

よく「保存パックは一般的なフリーザーバッグ(商品名では、ジップロック®など)でもいい?」という質問がありますが、フリーザーバッグではなく母乳専用の保存パックの使用をおすすめします。

専用の母乳保存パックには、滅菌状態・密封状態が保てる工夫や、空気を抜きやすい仕組みがあるので衛生的に母乳を保存できます。一般的なフリーザーバッグとは衛生面の配慮が全く違います。

母乳保存パックは、安いものであれば80ミリリットル入りのもの1枚あたり30円程度で買えますので、赤ちゃんの安全のための出費は惜しまないようにしましょう。

母乳保存パックの、各社価格をまとめました。

人気の母乳保存パック・価格比較(2016年8月現在・Amazon価格)

・ピジョン 母乳フリーザーパック160ml・20枚入り748円
・カネソン 母乳パック150ml・20枚入り1,549円
・ランシノー ストレージバッグ180ml・50枚入り2,080円
・メデラ 母乳保存バッグ150ml・20枚入り1,836円

各社母乳保存パックの口コミまとめ

母乳育児中の方は、店頭でゆっくりと母乳保存パックについて調べることが難しいこともありますよね。各社母乳保存パックの口コミをまとめました。購入の際の参考にしてみてください。

少しお値段は張りますが、「カネソン」のものが注ぎやすく使いやすい、という口コミが多くみられました。

ピジョン母乳フリーザーパックの口コミ

・チャックの部分が広くて使いやすい。
・日付シールが便利。
・冷凍庫で保存するときにかさばらない。

カネソン母乳パックの口コミ

・破れたりすることもなく安心して使える。
・注ぎ口が使いやすい。簡単に手でカットできて便利。
・しっかりと閉じるので、母乳が漏れだす心配がない。

メデラ母乳保存バッグの口コミ

・メデラの搾乳機を使っている場合、同じメーカーのこちらが使いやすい。
・搾乳機から直接注げるので、母乳を哺乳瓶などに一旦入れる手間が省ける。

飲み残しは再冷凍しないで

おでかけ先で保存しておいたミルクを与えるママ

たとえ滅菌状態が保たれている母乳保存パックを使った場合でも、飲み残した母乳を再冷凍することは避けましょう。

一度空気に触れた母乳は、雑菌が繁殖しやすい状態になっています。特に、搾乳するのに苦労している方は、母乳を捨ててしまうのは心苦しいかもしれませんが、飲み残しは廃棄するようにしましょう。

赤ちゃんに飲みムラがあったり、一度に多くを飲めない場合は、小さめの母乳保存パックを使うことがおすすめです。母乳保存パックは、40ミリリットルほどの小さな商品もあります。

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保存した母乳を赤ちゃんに飲ませるときの方法&注意点

保存した母乳を赤ちゃんにあげる時は、赤ちゃんが安全に母乳を飲めるよう、母乳を与えてくれる人に注意事項を伝えておきましょう。

冷凍母乳の解凍方法:急速な解凍はNG!

間違った母乳の解凍方法をしていたママ

電子レンジや熱湯などで急速に解凍するのはNGです。母乳の大切な栄養分が失われてしまいます。冷凍母乳の解凍方法は、次のいずれかがおすすめ。

  • 冷蔵庫に入れて解凍
  • 流水解凍

東京慈恵医科大学医学部の論文によれば、1ヶ月間冷凍した母乳でも流水解凍をすれば栄養分や免疫成分を損なわなかったとのこと。

冷蔵庫による解凍にしても、流水解凍にしても、冷凍した母乳を解凍するのはかなりの時間と手間を必要とします。母乳をあげてくれる人には冷凍された状態の母乳を渡すのではなく、解凍した母乳を渡したほうがスムーズです。

解凍した母乳は、10時間程度冷蔵庫で保存できるので、朝必要な量だけ解凍した状態にしておけば、その日1日は冷蔵保存の母乳をあげてもらえます。

冷凍のまま母乳をあげる人に渡さなければいけない場合も

保育園に保存した母乳を預けるときは、冷凍のままで預けるよう指示される場合もあります。保育園で保育士さんが解凍し、赤ちゃんに母乳を与えてくれます。

その場合、解凍に時間がかかるので小さめの母乳保存パックで持ってくるように言われることもあり得ます。母乳保存パックは、一気にまとめ買いせず、どんなシーンで使うのか、母乳をあげてくれる人は誰なのか、よく確認したうえで購入するのがおすすめです。

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解凍した母乳を温める温度は40度未満

母乳の適切な温度を知ったママ

赤ちゃんに解凍した母乳を飲ませるときは、ぬるま湯で人肌程度に温めてから飲ませましょう。温めるお湯の温度の目安は40度未満です。

40度以上の温度で解凍すると、母乳に含まれる脂質が減少してしまいます。母乳に含まれる脂質は、赤ちゃんが摂取するエネルギーの約半分を占め、必須脂肪酸や脂溶性ビタミンが含まれる大切な成分です。脂質が減少することは、母乳の大切な栄養が失われることを意味します。

栄養分が壊れることを防ぐため、解凍するときと同様、電子レンジや熱湯などを使って急に温めないように気を付けましょう。特に電子レンジでの温めは、哺乳瓶を触って熱くないと思っても中の母乳の温度が高くなって赤ちゃんがやけどしてしまうケースもあるので絶対に避けましょう。

赤ちゃんを哺乳瓶に慣れさせておく

完全母乳の赤ちゃんの場合、哺乳瓶を嫌がってしまう可能性もあります。誰かに赤ちゃんを預ける予定のある方は、なるべく低月齢のうちから哺乳瓶に慣れさせておくとよいでしょう。

普段から、1日に1度は哺乳瓶で母乳をあげるようにすれば、いざ誰かに預けるということになったときに赤ちゃんがスムーズに哺乳瓶から母乳を飲んでくれます。

保存した母乳をあげてくれる人への説明はわかりやすく!

赤ちゃんの授乳について会議する保育士の先生

スムーズに母乳をあげられるよう、準備をしっかりしておきましょう。次のアイテムを、母乳をあげる人がすぐわかる場所に用意しておきましょう。

  • 消毒済の哺乳瓶
  • 母乳を冷凍した場合は、解凍済みの母乳保存パック
  • ガーゼ
  • 授乳クッション

母乳をあげてくれる人が、普段赤ちゃんがどのように母乳を飲んでいるかよく知らない場合は次のことも伝えておきましょう。

  • 母乳をあげる時間帯・回数・量
  • どんな姿勢であげると飲みやすいか
  • ゲップの出させ方
  • 母乳の温め方

また、当然ですが赤ちゃんに母乳をあげる前には手をきれいに洗うこともお願いしておきましょう。

母乳保存は、完全母乳育児の強い味方!

母乳が充分に出ている方にとっては、何らかの事情で赤ちゃんに母乳をあげられない場合でもミルクに変えなくていいのはとってもありがたいことですよね。

赤ちゃんがミルクの味に慣れていない場合でも安心して与えられ、ミルク代がかからないのも大きなメリットですよね。

衛生面や温度などには気を付けて、赤ちゃんに母乳を与えてあげましょう。