臨月にお腹が下がる理由と注意点

臨月にお腹が下がる理由~出産まではどのくらい?

臨月にお腹が下がるのは、いよいよ出産が近付いてきた証拠です!お腹が下がるのはいつごろで、その後陣痛はどのぐらいでやってくるのか、お腹のふくらみの位置が変わることがなぜ出産兆候となるのかを解説。出産までのカウントダウンが始まったと捉えて、心と身体の準備をしていきましょう!

臨月にお腹が下がる理由~出産まではどのくらい?

臨月にお腹が下がるのはなぜ?出産兆候といわれる理由

臨月に入ると、お腹のふくらみはそれまで一番膨らんでいたおへそ辺りから、徐々に下腹部の方に移動します。これはスムーズにお産が進むための準備期に入ったという証拠です。

子宮口解剖図

37週目あたりになると妊婦さんの身体は出産に向けて、本格的な準備をスタートさせます。赤ちゃんの通り道である子宮頚管(しきゅうけいかん)はそれまで硬く閉じられていましたが、徐々に柔らかくなり、大きくなった赤ちゃんの頭がぶつかることで子宮頸管が開いていくのです。

その結果、赤ちゃんの体が重力によって下に降りてくるので、下腹部が膨らみます。
お母さんの身体と、赤ちゃんの出産への準備が進んだ状態が見た目にもわかるようになるのです。

お腹が下がり始める時期は?陣痛はいつ来る?

お腹が下がり始める時期は個人差がありますが、一般的には出産の3~4週前くらいから子宮頚管が柔らかくなり始めるので、臨月になると下がり始める人が多いです。

お腹が下がらないときはどうなる?

子宮頸管が熟化(柔らかくなること)したかどうか、お腹の膨らみの位置の変化によって、一目見てわかる人もいますが、見た目ではわかりにくい人もいます。見た目でわかりにくくても、子宮頸管が柔らかく開き始めているなら問題はありません。

ただし、体質的に子宮頚管が柔らかくなりにくい人もおり、子宮口が開かなければ経腟分娩はできません。出産予定日を過ぎた場合には、医師の判断で子宮頚管熟化剤などを使用し、分娩を誘発する場合もあります。

子宮頚管無力症とは?

体質的に子宮頚管が柔らかい人もおり、臨月に入る前に子宮頚管が開いてしまう『子宮頚管無力症』になる可能性もあります。

自覚症状はなく、健診時のエコーなどで発見されるケースが多いです。経産婦の場合は1人目の出産時に子宮頚管が傷ついたことが原因で子宮頚管無力症になる可能性も考えられます。

早産を避けるため、手術によって子宮頚管を縛るという処置が行われます。その後37週あたりで抜糸をしてお腹の赤ちゃんが自然に下がるのを待ちます。

お腹が下がってからどれくらいで出産なの?

エコー写真を見る妊婦

お腹が下がるのは出産が近づいている証拠です。となると気になるのが「あとどれくらいで陣痛がやってくるのか?」という点です。もちろん個人差がありますが、初産婦と経産婦でも違いがあります。

初産婦の場合は、お腹が下がってから約2~3週間後に陣痛がやってきて出産となるケースが多く見受けられます。一方、経産婦の場合は、陣痛がやってくる出産数日~数時間前にお腹が下がり、陣痛がやってくる場合もあります。

急にお腹が下がったような気がしても、そのまますぐに本格的な陣痛が始まるわけではないので、焦る必要はないでしょう。

臨月にお腹が下がることで起こる身体への変化

臨月に入り、お腹が下がると、妊婦の身体には変化が起こります。身体的に辛い変化もあるでしょうが、赤ちゃんが元気に産まれてくる兆候だと思って乗り切りましょう。

お腹が張る

張るお腹を触る臨月の妊婦

臨月に入ってお腹が下がると、お腹の張りを感じることが多くなります。これは子宮口を柔らかくする働きがある「プロスタグランジン」というホルモンが分泌されるのが原因です。

プロスタグランジンの働きによって子宮の収縮が促されるので、それまでよりもお腹が張ったり、お腹が硬くなったりするという症状が出やすくなります。

しかしお腹が張るのは臨月の妊婦さんにとって自然なことなので、過度に心配する必要はありません。

臨月のお腹の張りや痛み・気をつけたい陣痛の特徴・対処法
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臨月のお腹の張りは、前駆陣痛の可能性も!

「前駆陣痛」は本陣痛とは違い子宮が収縮することによって引き起こされる痛みで、お腹が下がってくると起こりやすくなります。本陣痛は規則的な痛みが徐々に強くなっていきますが、前駆陣痛の場合は不規則な痛みで、すぐに痛みが治まることもあります。

おへその位置が下の方になる

ふと鏡を見て見るとおへその位置がいつもより下にあることに気が付く妊婦さんもいるでしょう。これは赤ちゃんが下に降りてきたことによってママのお腹が引っ張られておへそが下に移動したように見えるだけです。出産後は元に戻るので安心してください。

便秘になる

赤ちゃんが成長して下がってくることで、子宮の下に位置する腸が圧迫されます。これによって便が排出しにくくなったり、ガスが溜まっておならが出やすくなる場合もあります。

頻尿になる

便秘の原因と同様で、膀胱も圧迫されるようになります。通常よりも尿を溜め込むことができなくなるので、頻繁に尿意を感じるようになります。また残尿感や常に尿意を感じるという妊婦さんもいます。

食欲が増す

赤ちゃんが下がることによって腸や膀胱は圧迫されますが、子宮よりも上にある胃はそれまでよりも解放されます。臨月に入るまでは胃が圧迫されてあまり食欲がなかった妊婦さんも、急に食欲が旺盛になる傾向があります。

おりものの量が増える

出産が近付くにつれて分泌が盛んになるホルモン「エストロゲン」の働きによっておりものの量が増える妊婦さんもいます。おりものは赤ちゃんが産道を通る時に潤滑油の役目をしてくれます。

陰部がかぶれたりすると、衛生的にもあまり良くないので、おりものシートなどで対応しましょう。

臨月のおりものは量・色・においが変わる?おしるしとの違い
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血が混じったおりものは「おしるし」かも!

お腹が下がってくると子宮口が開き始め、少量の出血が見られる場合がありますが、これを「おしるし」と言います。

赤ちゃんを包み込んでいる卵膜が子宮口から剥がれることが原因で出血します。おしるしはない人もいますが、出産準備のひとつなので突然起こっても焦らないようにしましょう。

胎動に変化がある

妊娠中期から感じるようになる胎動ですが、赤ちゃんの位置が下がれば胎動を感じる位置も下がります。また位置だけではなく胎動が減ったと感じる場合もあります。これは大きく成長した赤ちゃんが子宮の中で動く範囲が狭くなったからです。

臨月に胎動が減る理由|胎動が激しいと出産はまだまだ?
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眠りが浅くなる

臨月に入ると眠りが浅くなるという症状を感じる妊婦さんは多いです。これは出産前になると分泌量が増える「エストロゲン」というホルモンのせいです。

エストロゲンは自律神経のバランスを整える働きがありますが、過剰に分泌されることで自律神経のバランスは崩れてしまい、不眠症状を引き起こします。

また産後しばらくは夜中でも授乳をしなければいけません。赤ちゃんが泣いたらすぐに気付いて起きなければならないので、熟睡しないように無意識のうちに予行練習をしているという説もあります。

臨月に眠れない時の対処法・寝つきを良くする過ごし方
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脚の付け根に痛みを感じる

臨月に入ると産道である子宮頚管が柔らかくなりますが、それと同時に骨盤も開きやすい状態になります。骨盤も子宮頚管と同様に「産道」なので、開かなければ赤ちゃんは通れません。そのため脚の付け根や骨盤の前方にある恥骨結合部分に痛みを感じる場合があります。

お腹が下がらない時の対処法

もう臨月なのにお腹が下がってこない…と不安を感じる妊婦さんもいます。個人差があるのであまり心配する必要はありませんが、気になるという方は自身で行える方法を試してみてください。

軽い運動をする

臨月に入ればお腹も大きくなって疲れやすくなるので、無理のない程度にしましょう。

臨月の運動が安産への鍵!?運動の効果とおすすめ運動法
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ウォーキング

手軽にできるウォーキングですが、振動によってお腹の中の赤ちゃんが下がりやすくなります。さらに血行が良くなり、自律神経のバランスも良くなります。有酸素運動なので体重管理にも役立つので、メリットの多い運動方法です。

スクワット

ウォーキングに出かけられない日は、家の中でできる運動がおすすめです。テレビを観ながらできるスクワットは、お腹の赤ちゃんを下げたり、子宮口を柔らかくする効果も期待できます。
あまり激しい本気のスクワットではなく、壁や椅子の背もたれなど支えにつかまって行う程度で十分です。

臨月スクワット7つの効果!正しい方法を覚えて安産準備
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雑巾がけ

臨月に雑巾がけをすると安産になるという話を聞いたことありませんか?これは理にかなっているジンクスと言えます。

しゃがむと子宮口が開きやすくなり、赤ちゃんが下がりやすい体勢です。また骨盤周りが柔らかくなるので、スムーズな出産につながります。さらに家もキレイになるというメリットもあります。

早く産みたい妊婦さんが臨月に行った陣痛促進方法
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ストレッチ

骨盤周りの筋肉をほぐすことで骨盤が開きやすくなるので、赤ちゃんも下がりやすくなります。あぐらをかく体勢は大きいお腹でも楽な姿勢で行えるストレッチなので、リラックスタイムに行うのもおすすめです。

また入浴中は血行が良くなり、全身の筋肉がほぐれているので効果的なストレッチを行うことができます。湯船の中で膝を開いてあぐらをかき、股関節の筋肉をほぐしてあげましょう。

おすすめの食べ物

お腹を下げるためには食生活に気を付けることもポイントになります。積極的に摂ることで効果を発揮する食べ物をご紹介します。

おすすめの食べ物

にんにく

便秘で腸が膨張していると赤ちゃんがスムーズに下がることができません。便秘には食物繊維も効果的ですが、実はにんにくも腸を活発にして排便を促してくれる優秀な食材です。さらに体内の余分な水分や塩分を排出する働きがある「カリウム」も豊富なので、むくみ防止にも効果があります。

ただし、刺激が強いので妊婦さんは食べ過ぎに注意する必要があります。多くても1日3片までにしておきましょう。

ドライフルーツ

美容食として女性からは注目度が高いドライフルーツですが、食物繊維が豊富で便秘解消効果が高く、美肌など妊婦さんにとって嬉しい効果が期待できる栄養素も豊富に含まれています。中でもパイナップルには子宮を収縮する成分が含まれているのでおすすめです。

ラズベリーリーフティー

ハーブの一種である「ラズベリーリーフ」」には、「フラガリン」という成分が含まれています。フラガリンは骨盤周りや子宮の筋肉を緩める効果が期待できるので、赤ちゃんが下がりやすくなります。さらにリラックス効果も期待できるので、出産を控えてナーバスになっている臨月にはピッタリの飲み物です。

医師による処置

妊婦のエコー検査をする女医

臨月に入れば健診も週1回になり、毎回お腹が下がっているか、また子宮口は開いているかがチェックされます。予定日までに出産の兆候が見られない場合は、医師と相談してお腹が下がるような処置が行われる場合もあります。

骨盤レントゲン

ママの骨盤が狭い場合は、赤ちゃんがなかなか下がれない可能性があるので、骨盤の大きさを調べるためにレントゲンを撮る場合があります。赤ちゃんの大きさに対して骨盤が狭すぎるようなら、帝王切開での出産になる可能性もあります。

陣痛促進剤

予定日を過ぎても赤ちゃんが下がってこない時などは、人工的に陣痛を起こすために「陣痛促進剤」が投与されるケースがあります。

効果には個人差がありますが、すぐに陣痛が始まって出産する場合もあれば、2,3日点滴をしてやっと陣痛が始まる場合もあります。

バルーン

陣痛促進剤を使用してもなかなか赤ちゃんが下がらず子宮口が開かない時は、バルーンという器具を使います。子宮口にセットして減菌水を注入することでバルーンが膨らみ、同時に子宮口も開きます。

帝王切開

ママの骨盤が小さい場合、陣痛促進剤の効果が出ない場合、経腟分娩では難しいと判断された場合は帝王切開での出産になることもあります。予定日を過ぎても赤ちゃんが下がらず陣痛が来ない場合は、帝王切開の可能性もあるということを覚えておけば心の準備が出来ます。

お腹が下がってきたら注意すること

臨月に入ってお腹が下がってきたら、注意するべきポイントもあります。出産までもう少しですから、気を抜かずに、陣痛を待ちましょう。

台所で摘まみ食いをする妊婦

食べ過ぎは、急激な体重増加の原因に!

お腹が下がると、それまで圧迫されていた胃が解放されるので食欲が増します。しかし、食べたいものを食べたいだけ…というのは考えものです。臨月は、ただでさえ体重が増加する時期なので、食生活の管理はしっかり行う必要があります。

また脂っこいものや塩分が多いものを摂り過ぎると、「妊娠高血圧症候群」や「妊娠糖尿病」のリスクも高まります。

臨月の体重増加は何kgまで?理想的な体重にするためのコツ
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頻尿や尿漏れ対策をしておこう

臨月は、立ち上がる瞬間やくしゃみをした時などお腹に力が入る時に尿漏れが起こりやすくなります。また、就寝時などに頻繁にトイレに起きてしまう方も珍しくありません。

頻尿や尿漏れは精神的な部分も大きく、不安を抱えながら生活は辛いですし、トイレが心配で眠れなくなってしまう妊婦さんもいます。あまりにも頻繁で不快感がある場合は、尿漏れパッドなどを使用しましょう。

お腹のバランスが変わるので、転倒には要注意

臨月になるとお腹は最大の大きさになるので、足元が見えなくなります。さらにお腹が下がると、身体の重心が下がるため、バランス感覚が狂って転倒する危険が増します。

靴は履きやすく歩きやすいタイプを選んで、足元が悪い所は慎重に歩き、階段は手すりを使うようにしましょう。

妊娠線ケアは最後まで気を抜かない!

妊娠線が一番できやすいのが臨月です。赤ちゃんが下がって、お腹の皮膚が引っ張られると乾燥しやすくなりますが、これが妊娠線の原因になります。最後まで気を抜かずに、保湿ケアを行いましょう。

臨月にお腹が下がるのは正常な出産兆候!

臨月に入りお腹が下がってくると身体に様々な変化が起こりますが、それらはすべてもうすぐ赤ちゃんに会える証拠です。この時期にしか味わえない神秘的な身体の変化を十分に楽しんで、出産の日を迎えましょう。

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