妊婦のうつ伏せ寝の注意点

妊婦のうつ伏せ寝はいつまで?止める目安とおすすめの寝方

妊婦さんはいつまでうつ伏せ寝してよいのか不安な方へ。妊婦さんがうつ伏せ寝をできる時期とうつ伏せ寝をする時の注意点をご説明していきます。妊婦さんに好まれる寝方であるシムスの姿勢についても詳しくご紹介!

妊婦のうつ伏せ寝はいつまで?止める目安とおすすめの寝方

妊婦はうつ伏せ寝してもOK?妊娠期別オススメの寝方

妊婦さんがうつ伏せ寝すると赤ちゃんに負担がかかるのでは?と不安になる方もいるのではないでしょうか。ただ、妊娠前からの習慣でうつ伏せ寝の方が寝やすい方は、うつ伏せ寝ができないと困ってしまいます。

妊婦でもうつ伏せ寝して良いのか心配な方のために、妊婦がうつ伏せ寝してもよい時期・妊娠時期別オススメの寝方など、妊婦さんが気になる妊娠中の寝方についてご説明いたします。妊婦さんの睡眠を助ける便利グッズについてもご紹介していきます。妊娠中こそ、良い睡眠をとりましょう。

妊婦もうつ伏せ寝できるの?

うつ伏せで寝る女性

「うつ伏せ寝をするとお腹が圧迫されて赤ちゃんが苦しいのでは?」と感じる妊婦さんも多いでしょうが、妊婦さんが絶対にうつ伏せ寝をしてはいけないということはありません。お腹の赤ちゃんは、胎盤や羊水で外部の刺激から守られているので、妊婦さんがうつ伏せ寝をしても、赤ちゃんを圧迫してしまうことはありません。

妊婦のうつ伏せ寝はいつまで?

妊婦さんのうつ伏せ寝は、妊娠中期頃までであれば、妊婦さんが苦しさを感じなければ問題ありません。だいたい、妊娠20週頃になるとお腹が大きくなり、うつ伏せ寝の姿勢が苦しくなる妊婦さんが多いです。

妊婦がうつ伏せ寝をする時の3つの注意点

寝方は人それぞれで、だれにでも寝やすい姿勢というものがあります。うつ伏せ寝が好きな妊婦さんが、妊娠中もうつ伏せ寝を続ける場合、どのような点に注意しておく必要があるのでしょうか。

1.お腹が大きくなったら止める

お腹をおさえて悩んでいる妊婦

妊娠中期に入りお腹が大きくなってからのうつ伏せ寝は、妊婦さん自身の体に負担をかけてしまいます。妊婦さん自身も、お腹が大きくなってからのうつ伏せ寝は、寝づらいと感じる人が多いです。

2.息苦しさを感じたら止める

妊娠中期を過ぎるとお腹もかなり大きくなり、うつ伏せ寝をすると妊婦さん自身が息苦しさを感じることが多いです。妊婦さんが息苦しさを感じるようであれば、良い睡眠をとることは出来ませんので、うつ伏せ寝以外の寝方で寝る工夫をしてみましょう。

血中の酸素濃度の低下に注意!

息苦しさを感じたままうつ伏せ寝を続けていると、妊婦さん自身の血中の酸素濃度が低下することがあります。そうなると、お腹の赤ちゃんにも酸素が届きづらくなりますので、息苦しさを感じたら早めに寝方を変えましょう。

3.違和感が治まらない場合は医師に相談

医師に相談している妊婦

うつ伏せ寝をしていて息苦しさや違和感があり、うつ伏せ寝を止めてもその痛みや違和感が治まらない場合には、一度かかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。妊娠中は、些細な体の変化に対しても敏感になるものです。不安なことがある場合は、医師に相談することで早めに解決することができます。

いつまでもうつ伏せ寝を続けることによる悪影響

お腹が大きくなりうつ伏せ寝が息苦しく感じるようになったら、早めに寝方を変えるようにしましょう。いつまでも、うつ伏せ寝を続けていると、妊婦さんにもお腹の赤ちゃんにも悪影響を及ぼします。

妊婦さんへの悪影響

寝ている時に息苦しさを感じていると、熟睡することができません。睡眠不足が続くと、睡眠により疲れがとれず、疲労が蓄積したり、ストレスが溜まってしまったりする可能性があります。体の状態がよくないと、悪阻の症状もより感じやすくなる場合もあります。

お腹の赤ちゃんへの悪影響

お腹が大きくなってからもうつ伏せ寝を続けていると、お腹が圧迫されて、妊婦さんや赤ちゃんへの血液の循環が上手くいかず、低酸素状態になってしまう恐れがあります。

妊娠時期別オススメの寝方

妊娠中は赤ちゃんの成長に伴いお腹もどんどん大きくなりますし、妊婦さん自身の体調も日々変化していきます。それぞれの時期にあった寝方をしていくことで、少しでも楽に過ごせるようにしましょう。

妊娠初期

妊娠初期は、妊婦さんのお腹はそれほど大きくなっている訳ではありませんので、ご自分の楽な姿勢で寝てください。妊娠初期から妊娠中期にかけては悪阻に悩まされる妊婦さんが多くなっています。ホルモンバランスの変化により、神経が過敏になってしまい普段より寝付きが悪くなってしまう方も多いです。夜眠れない場合などは、昼間少し横になってみるなど小まめに睡眠をとるようにして、睡眠不足により疲れが溜まらないように注意してください。

妊娠中期~妊娠後期

妊娠中期になるとお腹が大きくなるので、うつ伏せ寝が苦しくなる方が多くなります。今までうつ伏せ寝で寝ていた妊婦さんは、他の寝方を試して見ましょう。お腹が大きくなってからは、「シムスの姿勢」という左側を下にした横向き寝がオススメです。

妊婦におすすめ「シムスの姿勢」

シムスの姿勢は、妊娠中の全期間において妊婦やお腹の赤ちゃんへの負担が少ない姿勢として、推奨されています。妊婦にオススメのシムスの姿勢について、その効果とやり方を詳しくご説明していきます。ただ、妊婦さんの中にはシムスの姿勢が寝づらいという方もいます。感じ方は人それぞれですので、妊婦さん自身が体への負担が少なくよく眠ることができる姿勢で寝るのが一番です。

シムスの姿勢とは?

シムスの姿勢で寝ている女性のイラスト

シムスの姿勢(シムスの体位)とは、左側を下にして片膝または両膝を曲げて横向きに寝る姿勢のことです。シムスの姿勢という名は、考案者であるアメリカの産婦人科医・J・マリオン・シムズの名前にちなんで付けられました。シムスの姿勢は、私たちがとてもリラックスできる姿勢であることから、妊婦さんだけでなく、医療や介護の現場で取り入れられています。

シムスの姿勢の4つの効果

シムスの姿勢には、妊婦さんを苦痛から逃してくれる効果があります。寝方を変えるだけで、妊娠中に起こりがちな苦しみから少しでも解放されるのは、嬉しいものです。

1.お腹が圧迫されない

シムスの姿勢は、うつ伏せ寝で感じるお腹の圧迫感を感じることはありません。お腹を圧迫されながら寝ているとよく眠れませんので、お腹が圧迫されないシムスの姿勢は助かります。

2.血液の流れが良くなる

仰向け寝からシムスの姿勢に変えることで、子宮の圧迫による血液の流れの悪化から解放されます。血液の流れが悪くなると、赤ちゃんや妊婦さんが低酸素状態になってしまうので非常に危険です。

3.息苦しさが治まる

妊娠中に、仰向け寝をしていると、大きくなった子宮の圧迫により血液の流れが悪くなり息苦しさを感じることがあります。シムスの姿勢では、子宮が血管を圧迫することがないため、呼吸が楽になります。

4.妊娠中のむくみが改善する(血液の循環がよくなるため)

シムスの姿勢で寝ることで、妊婦さんの血液の循環が良くなるため、妊婦さんで悩む方の多い妊娠中のむくみが改善されます。

シムスの姿勢は、陣痛が始まってからの陣痛の痛みを逃すのにも有効です。陣痛中に、シムスの姿勢になって旦那さんや助産師さんに腰からおしりにかけてをマッサージしてもらうと、痛みが治まる場合もあります。

シムスの姿勢のやり方

シムスの姿勢は、特に難しい寝方ではありません。もしかしたら、普段からシムスの姿勢で寝ているという方もいるかもしれません。シムスの姿勢のやり方をご説明していきます。

1.体の左側面を下にして横になる

シムスの姿勢で寝る時に一番注意すべき点は、体の向きを間違えないことです。必ず、左側を下にして横になってください。体の左側を下にして横になることで、血液の流れや老廃物の排出がスムーズになります。また、胃も圧迫されることがありませんので、悪阻による胃のまわりの不快感も解消されることがあります。

シムスの姿勢で寝る時に一番注意すべき点は、体の向きを間違えないことです。必ず、左側を下にして横になってください。体の左側を下にして横になることで、血液の流れや老廃物の排出がスムーズになります。また、胃も圧迫されることがありませんので、悪阻による胃のまわりの不快感も解消されることがあります。

2.左足をやや後ろに下げてまっすぐ伸ばす

下になっている左足は、やや後ろに投げ出すイメージでまっすぐに伸ばします。足をまっすぐに伸ばす姿勢が苦しい場合には、足首を曲げたり、膝を少し曲げたりしても構いません。

3.右足を前に出して膝を曲げる

上になっている右足は、前の方に出し膝を少し曲げて楽な姿勢をとりましょう。右足・左足が重なってしまうと足の付け根周りの血管を圧迫させてしまうので、左足は後ろ・右足は前にするのがポイントです。

4.左手は背中側に、右手は胸の前に伸ばす

下になっている左手は、背中の方に伸ばし、上になっている右手は胸の前に自然に伸ばしてください。両手を前後に伸ばすことで、肩が自然と解放されます。

仰向け寝による「仰臥位低血圧症候群」に注意!

妊娠中は、お腹を圧迫しない仰向け寝が良いのではと考える妊婦さんも多いかもしれません。しかし、仰向け寝をすることで、「仰臥位低血圧症候群」を発症する可能性がありますので注意が必要です。仰臥位低血圧症候群の症状と発症時の対処法について、ご説明していきます。

「仰臥位低血圧症候群」とは?

仰向けに寝ている妊婦と胎児のイラスト

仰臥位(きょうがい)低血圧症候群とは、仰向け(仰臥位)で寝ている時に急激に血圧が低下してしまうことです(注1)。急激な血圧低下により、妊婦さんの意識がもうろうとし、吐き気を感じたり、ひどい場合は気絶してしまったりします。また、お腹の赤ちゃんの心拍も急激に低下してしまい、場合によっては低酸素状態となってしまいますので注意が必要です。

妊娠中期以降になると成長した胎児や羊水で子宮が大きくなるので仰向けで寝ている状態だと、心臓の手前の位置に血液が心臓に帰る時に通る下大静脈を圧迫してしまいます。下大静脈が圧迫されると、心臓に血液が十分に届かなくなり、血圧が低下し、妊婦さんの脳に届く血液量や胎児に届く血液量が減ってしまいます。

仰臥位低血圧症候群になった時の対処法

妊婦さんが仰向けに寝ている時に、気が遠くなるような感じがした場合には、できるだけ早い対処が必要です。

仰向け寝で寝ている時に、仰臥位低血圧症候群と思われるような症状を感じた場合には、できるだけ早く、体の左側面を下にしたシムスの姿勢に替えてください。多くの場合、寝る姿勢を変えることにより、呼吸困難やめまいなどの症状が改善されていきます。

寝方を変えても症状が治まらない場合は、何か他の要因が隠れていることがあります。妊婦さんの体の様子に不安な点がある時は、早めに主治医に相談してください。

妊婦の睡眠を助けるクッション

抱き枕を抱いて眠る妊婦のイラスト

妊娠中は、寝ている時もお腹の重さや赤ちゃんの胎動などで、リラックスできないことが多いです。シムスの姿勢は、妊婦さんと赤ちゃんへの負担が少ない寝方と言われていますが、今まで横向きで寝ていなかった人にとっては、なかなか慣れない場合もあります。

より快適にシムスの姿勢で寝るために、「クッション」や「抱き枕」を活用している妊婦さんも多くいます。お腹の下にクッションや抱き枕を敷くと、お腹と敷き布団の隙間がなくなるので、寝やすくなります。

抱き枕・クッションを選ぶ時のポイント

  • お腹への負担が少ない、柔らかく弾力がある材質のものを選ぶ
  • 肩から膝当りまで届く長めのものを選ぶ
  • 肌触りの良いカバーのものを選ぶ
  • カバーを洗濯でき清潔に保てるものを選ぶ
  • 授乳クッションに活用できるものを選ぶと経済的
  • できれば実物を見て肌触りや材質を試すのが良い

大手通販サイトやマタニティ・ベビー用品専門サイトなどでも、抱き枕や授乳用クッションが沢山販売されていますが、体を任せるものなので、できれば購入前に実物に触れておくと安心です。

妊婦に抱き枕は必要だった体験談15選び方のポイントは?
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妊娠中こそ良質な睡眠をとろう!

妊娠中は、体も重くなり疲れやすくなります。妊娠中こそ、より良質な睡眠をとることで、疲れやストレスを溜めないようにしましょう。うつ伏せ寝にこだわらずお腹に負担がかからない自分なりの寝方を見つけて、より快適に眠ることができるようにしてください。寝るときに、クッションや抱き枕を使うことも有効ですが、その他にも良質な眠りを促す工夫をしてみましょう。

より良い眠りをもたらす工夫

  • ぬるめのお湯でゆっくりと入浴して体を温める
  • 寝室にアロマをたいてリラックスする
  • 寝る前までスマホやテレビを見続けない
  • 眠たいと思う時に眠る

妊娠初期はうつ伏せ寝でOK!

妊娠中の寝方には、色々な危険が隠れていることが判りました。ただ、妊娠初期であればうつ伏せ寝をしても問題ありません。妊娠中に寝不足になってしまうと、妊婦さんの体もつらいですので、ご自分の楽な姿勢を見つけて、より快適に寝られるようにしてください。

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