妊婦が生卵を食べる時の注意点

妊婦が生卵を食べる時の注意点7つサルモネラ菌の正体は?

妊婦は生卵を食べても良いのかと不安な方へ。妊婦が生卵を食べる時に気をつけたい7つの注意点とサルモネラ菌感染による食中毒の症状をご説明します。妊婦さんは夏場の生卵は我慢しましょう。

妊婦が生卵を食べる時の注意点7つサルモネラ菌の正体は?

妊婦は生卵を控えるべき?生卵の胎児への影響と食べる時の注意点

妊娠すると皆さん食生活に気をつけるようになります。今まで、普通に食べていたものも、「これ食べても大丈夫かな?」と急に心配になる妊婦さんもいるのではないでしょうか。生卵について、妊婦さんが控えた方が良いと言われる理由・生卵を食べる時の注意などを詳しくご説明していきます。また、妊婦さんにとって最も気になる生卵を食べることによる胎児への影響についてもご紹介します。

妊婦が生卵を食べる時の注意点7つ

妊婦さんだからと言って生卵を絶対に食べては行けないという訳ではありません。妊婦さんが生卵を食べる時には、サルモネラ菌感染による食中毒のリスクを下げるためにも、以下の点に注意するようにしましょう。

1.新鮮な生卵を選ぶ

パックに入っている生卵

妊婦さんが卵を購入する場合には、卵のパックに記載されている採卵日や賞味期限を確認して、新鮮な卵を選んで購入してください。「生食用の卵」や「朝採り卵」など、新鮮さを売りにした卵がいいでしょう。

新鮮な卵の見分け方

卵を割ったときに黄身部分がぷっくりと丸く盛り上がっているのが新鮮な卵です。黄身が平らになるほど、古い卵となります。

2.割れた卵は食べない

帰宅途中や冷蔵庫の中で殻が割れてしまったりヒビが入ってしまったりした卵は、生では食べないようにしてください。割れた卵は、出来るだけ早く十分に加熱調理して食べるようにしましょう。

3.生卵は冷蔵庫に保管する

冷蔵庫に入っている卵

妊婦さんは卵を購入して帰ってきたら、すぐに冷蔵庫に入れて保管するようにしてください。卵の保管温度が低いほど、サルモネラ菌が増殖しにくくなります。冷蔵庫の開閉回数は日頃から少なくするように心がけて、冷蔵庫の中の温度を出来るだけ上昇させないようにしてください。

冷蔵庫内は、サルモネラ菌が増殖しにくい10度以下になっているかと思いますが、冷蔵庫の開閉回数の増加・食品の詰め込みすぎにより冷蔵庫内の温度が上昇してしまうことがありますので、冷蔵庫の温度管理を徹底してください。

4.食べる直前に冷蔵庫から出しすぐに食べる

生卵を食べる時には、食べる直前に冷蔵庫から出すようにしましょう。くれぐれも卵を割った状態でいつまでも置いておくことにないようにしてください。すき焼きを食べる時には、早めに卵を取り皿に割って準備しておく妊婦さんもいますが、お料理が出来る直前に割るようにしましょう。また、すき焼きは食事時間が長くなりがちですが、生卵につけて食べる場合には、できるだけ早く食べ終わるようにしてください。

5.使用した調理器具や食器はすぐに洗う

生卵を食べるときに使用した調理器具や食器類は、使用し終わったらすぐに洗うようにしましょう。余裕があれば熱湯消毒をしておくと安心です。家事が辛い妊婦さんもいますが、洗い終わったらよく乾かして清潔に保つようにしてください。

6.生卵を触ったらよく手を洗う

台所の水道で手を洗う

生卵を触った後は、手をよく洗うようにしましょう。妊婦さん自身だけでなく、旦那さんなど周りの人にも手洗いの習慣を徹底してもらい、サルモネラ菌感染の拡大を防いでください。また、洗った手をふくタオルも清潔なものを使いましょう。

7.生卵は自宅でのみ食べよう

妊婦さんが生卵を食べたくなったら、自宅でのみ生卵を楽しむようにしてください。レストランなど外で食べる生卵は、いつとれたものなのか、保存状態がどのようなものなのか判りません。不安に思いながら外で生卵を食べるのではなく、自宅で新鮮な卵を購入してきて食べる方が安心です。

妊婦が生卵を控えた方がよいと言われる理由

妊婦が生卵を食べない方が良いと言われる理由は、生卵を食べるとサルモネラ菌に感染し食中毒になる可能性があるからです。サルモネラ菌という名前は聞いたことがある方も多いでしょう。サルモネラ菌は、食中毒を起こす細菌として有名なものの一つです。

「サルモネラ菌」感染による食中毒の可能性あり

卵とサルモネラ菌と博士のイラスト

サルモネラ菌は、卵の殻に付着している可能性がある菌です。もちろん、卵は商品として出荷される前に徹底的に殺菌されていますので、産みたての時より菌の量はかなり減っていますし、すべての卵にサルモネラ菌が付着している訳ではありません。ただ、妊婦さんは、生卵を食べることでサルモネラ菌感染の可能性があることを頭に入れておきましょう。

サルモネラ菌は、潜伏期間が6~72時間と長くなっています。生卵を食べた場合、食べてから2~3日後に食中毒の症状が現れる人もいますし、初めは卵のサルモネラ菌感染による食中毒とすぐに原因が思い当たらないこともあります。

サルモネラ菌とは

サルモネラ菌は、私たちが毎日のように口にしている肉類の鶏・豚・牛などの腸管に存在します。また、自然界においても、土壌・河川・下水など広く分布しているため、珍しい細菌ではありません。大量のサルモネラ菌が存在しないとサルモネラ菌感染による食中毒は発生しないと、以前は考えられていましたが、実際には少量のサルモネラ菌でも食中毒が起こることがあります。

サルモネラ菌は食べ物がもともと感染している場合だけでなく、ペットなど動物を介して食品がサルモネラ菌に汚染されることがあるので、注意が必要です。

サルモネラ菌は、10度以上の環境下で増殖を始めるとされています。サルモネラ菌の増殖を防ぐためにも、生卵を購入したら出来るだけ低温状態で持ち帰り、すぐに冷蔵庫に入れて保存しましょう。

国内のサルモネラ菌感染による食中毒報告事例

たまにテレビや新聞などで集団食中毒が発生したというニュースを見かけます。普通の人は、食中毒の原因菌が何だったのかということまで気にとめないかもしれませんが、妊婦になると食中毒という言葉には敏感に反応してしまうものです。

厚生労働省が近年報告している国内でサルモネラ菌感染による食中毒の事例をご紹介しておきます。平成25年1月~12月までに国内で発生した食中毒は、931件です。その中でサルモネラ菌感染による食中毒の件数は、34件となっています。

サルモネラ菌感染による食中毒の発生件数の推移を見ていくと、平成15年が350件、平成20年が99件と減少傾向にあります。ただ、ゼロになっているわけではないので、今後も注意していく必要があります。また、平成25年のサルモネラ菌感染による食中毒の発生時期を見ると、夏場の7~9月が21件と多くを占めています。やはり、サルモネラ菌が増殖しやすい夏には特に注意が必要と言えます。

サルモネラ菌感染時の症状

サルモネラ菌感染による食中毒になった場合にみられる主な症状は、以下の通りとなります。症状の重さは、人により異なります。

  • 激しい下痢
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 発熱(38~40度)
  • 発熱と下痢に伴う脱水症状

サルモネラ菌感染による食中毒の症状は、通常4~7日で治まりますが、中には重症化して入院による治療が必要な妊婦さんもいます。下痢や腹痛などの症状が治まり完治したように思っても、体の消化・吸収の働きが完全に回復するまでには時間がかかる場合もありますので、サルモネラ菌感染後しばらくは、食べ物には十分に注意するようにしてください。

妊婦は重症化しやすい

病院で微笑んでいる女医と妊婦

妊婦さんは、免疫力が低下していますので、サルモネラ菌感染による食中毒を発症した場合、重症化する可能性が普通の人より高くなります。また、妊婦さんは胎児への影響の観点から服用できる薬に制限がありますので、症状が長引くこともあります。

妊婦さんが、サルモネラ菌感染による食中毒になった場合、先にご説明したサルモネラ菌感染による食中毒の主な症状の他に、子宮が収縮する可能性があります。また、嘔吐や下痢が続くことにより、思うように食事が摂れなくなる可能性もあります。妊婦さんが生卵を食べて体に不調を感じた場合には、早めに主治医に相談しましょう。

妊婦のサルモネラ菌感染の胎児への影響

妊婦さんがサルモネラ菌に感染した時に、一番気になるのがやはり「お腹の赤ちゃんにどのような影響があるのか?」ということになるでしょう。

胎児への影響

妊婦さんがサルモネラ菌に感染したとしても、母子感染により胎児までサルモネラ菌に感染することは、ありません。ただ、サルモネラ菌感染による食中毒の下痢や腹痛などの症状により、子宮が収縮してお腹の赤ちゃんが苦しい思いをする可能性があります。

妊娠初期は特に注意

胎児への影響という観点から言うと、妊娠初期は特にサルモネラ菌感染による食中毒にならないように注意が必要です。妊娠初期は、赤ちゃんとママを繋いでいる胎盤もしっかりとしていないため、ちょっとした妊婦さんの体調の変化でもお腹の赤ちゃんに悪影響を与えてしまうことがあります。妊娠初期は特にサルモネラ菌感染による食中毒には注意をして、お腹に負担を与えないようにしてください。

温泉卵は生卵なの?

温泉卵のアップ

トロッとした舌触りがとっても美味しい温泉卵。旅館やホテルなどの朝食で出される定番メニューのひとつです。温泉卵は、完全には加熱されていないように思われますが、生卵になるのでしょうか。

温泉卵の標準的な加熱時間は、65度以上で約30分となっています。サルモネラ菌を死滅させるためには、75度以上で1分間の加熱が必要ということですので、温泉卵はサルモネラ菌が完全に死滅しているのか確信が持てません。

お店により調理時間も異なるでしょうから、妊婦さんは温泉卵は外で食べるのではなく、自宅で75度以上の高めの温度で調理した温泉卵を食べるのが安心です。

夏場は生卵を我慢しよう

夏場は、気温が高くサルモネラ菌が増殖しやすくなっていますので、生卵を食べるのは控えた方が良いでしょう。卵の保管温度の目安は10度以下ですが、夏場は冷蔵庫の開閉回数も多くなるため冷蔵庫内の温度も上昇してしまいます。妊婦さんは、冷蔵庫に保管しているからと安心しすぎないようにしましょう。夏場に卵料理をたべる場合には、生ではなく75度以上で1分以上加熱した料理にしてください。

妊娠中の卵と赤ちゃんのアレルギーは無関係

「妊娠中に卵を食べると、赤ちゃんがアレルギーになりやすい」という話を聞いたことがある方がいるかもしれませんが、妊婦さんが卵を食べることと赤ちゃんのアレルギーについての関連性についての医学的な根拠はありません。以前は、卵の摂取によりコレステロール上昇の危険性があることから、卵を食べ過ぎないように注意するように言われていましたが、最近では直接の原因ではないとされています。

妊娠中は、色々な食べ物をバランスよく食べるのが望ましいです。毎日のように卵をいくつも食べるのでは無く、卵は1日1個などと決めて、より多くの食材を取り入れた献立を考えるようにすると良いでしょう。

生卵以外のサルモネラ菌感染に注意したい食べ物

生卵以外にもサルモネラ菌感染による食中毒を引き起こす可能性のある食べ物があります。特に、生の牛肉・豚肉・鶏肉からのサルモネラ菌検出事例が多くなっています。生肉のタタキ料理には、注意が必要です。

  • 卵を加工した食べ物
  • 自家製のマヨネーズ
  • 生の牛肉
  • 鶏肉
  • うなぎ
  • すっぽん
  • 乾燥イカ
  • 冷静ポタージュ
妊婦が食べてはいけない食べ物とは?妊娠中の食事の注意点
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妊婦さんの食中毒予防に料理温度計が便利

生卵に付着しているサルモネラ菌は、加熱調理することにより死滅させることが出来ます。しかし、75度と言われても、一体どのくらいの温度か判りません。そんな時に便利なのが「料理温度計」です。

料理温度計は、温度計の先が細長いスティックタイプになっていて、お鍋の中にスティック部分を入れて温度を測ることができます。デジタルタイプなので、測定時間も短くなっています。

料理温度計は、揚げ物の温度測定など妊娠期間が終わっても、普段のお料理に活用することが出来ます。インターネットの通販サイトでも1,000円程度で販売されていますので、興味のある方は一度調べて見てください。

妊婦さんは加熱した卵料理を楽しもう

妊娠中に生卵を食べて体調を崩したり、お腹の赤ちゃんに影響を与えたりしてしまうと、後々後悔することになるでしょう。妊婦さんは、加熱した卵料理を楽しんでください。ただ、生卵が大好きという方は、無理に生卵を我慢してしまうと、それがストレスになってしまうことがあります。妊婦さんにストレスは禁物ですので、夏場以外は生卵をたまには食べても良いでしょう。ただ、生鮮な卵を使い、割ったらすぐに食べるなど注意事項は必ず守るようにしてください。

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