妊娠初期の旅行のリスク&注意点

妊娠初期の旅行がタブーな理由・リスク回避のためできること

妊娠初期の旅行は避けるべき理由があります。楽しみにしていた旅行だからと安易に強行突破するのはNG!妊娠初期はお腹の中の赤ちゃんにも大切な時期である上、妊娠初期の身体は乗り物や海外旅行の影響を受けやすいのです。妊娠中の旅行はいつからが良いのか、気を付けることなどを解説

妊娠初期の旅行がタブーな理由・リスク回避のためできること

妊娠初期の旅行、行っても大丈夫?妊娠2ヶ月・3カ月・4ヶ月の国内旅行・海外旅行の是非

妊娠初期の旅行は行ってもいいのかどうかは議論になりやすいトピックで、「妊娠発覚後の旅行、キャンセルはすべきか?」といった体験談や相談はネット上でよく見かけます。

確かに妊娠発覚前の超初期に海外旅行をしていたり、海外出張にでかけて何ともなかった人もいます。しかし、妊娠経過は人それぞれですので、安易に「大丈夫」とはいえません。

飛行機のチケット、ホテルなどの宿泊代をキャンセルするのはお金がもったいないけど、旅先で何かあるのも不安。妊娠初期の旅行には、どんなリスクがあるのでしょうか?

妊娠初期の旅行をおすすめできないのには理由があります!

自家用車で旅行先に向かう妊婦さん

前々から計画していた新婚旅行・ハネムーンなどで、妊娠初期に旅行の予定があたってしまうケースは多々みられます。しかし、妊娠初期は胎児・母体ともにとても不安定な時期です。

旅行に出かけると、どうしても長時間の移動や、重い荷物を持ったり、つい長い間歩き回ってしまったりと無理をしてしまいがちですよね。
疲れやストレスにより妊娠経過に異常をきたすこともあるので、妊娠初期の旅行はできることなら避けたほうが賢明です。

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妊娠初期は胎児の器官形成の大切な時期

妊娠初期とは、妊娠第1週目から16週未満、妊娠2ヶ月~4ヶ月までを指します。本来の生理予定日が妊娠4週にあたるので、規則的に月経がある人で妊娠5週ぐらい、不規則な人だと妊娠6週ぐらいまで妊娠に気づかないこともありえます。しかし、実は、妊娠初期は赤ちゃんの体の重要な臓器が形成されるとても大切な時期です。

ちょっとした疲れやストレス、薬の使用や感染症が、赤ちゃんの体の器官の形成に悪影響を与える可能性があります。できれば妊娠初期は、慣れた環境でゆったりと過ごすことが望ましいのです。

妊娠初期の体の変化によるリスクがある

旅行バッグに必要なものを詰め準備をする妊婦さん

それでは、具体的には妊娠初期にはどのような体の変化が起こり、旅行にはどのようなリスクが考えられるのでしょうか?

1.妊娠5週ごろからつわりが始まる

妊娠初期の症状で一番多いのは、つわりでしょう。つわりは個人差が大きいですが、早い人だと妊娠4週目の生理予定日頃から始まり、12週頃まで続きます。妊娠検査薬や病院で確認する前に、吐き気で妊娠に気が付いた、という人も少なくありません。

旅行中は乗り物に乗る機会が増えますが、つわりがあると普段より乗り物酔いもしやすくなります。吐き気があると現地での食事も楽しめず、せっかく旅行に行ったのに、つわりが日に日に重くなり、つらい思いをしただけだった、なんてことになりかねません。

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2.下腹部痛や出血が起こっても病院で適切な処置が受けられるかわからない

妊娠初期には、下腹部の違和感や痛み、出血などの体の変化も多くみられます。なにかと無理をしがちな旅行中は、長時間の移動や、観光で長い時間歩き回などで体に負担がかかることにより、お腹の痛みや妊娠経過に影響を及ぼす出血を起こすことがあるので、注意が必要です。

1番怖いのが旅行先、特に海外旅行では体調に変化があっても、適切な処置を施してくれる医療機関にかかれる保証がないことです。仮に救急車を呼んでも、受け入れ先が決まらないケースは日本でも実際に起こっています。

3.普段よりも疲れやすい

妊娠初期のつわりは吐き気などが代表症状として挙げられますが、疲れやすさやだるさ、猛烈な眠気を感じる人もいます。赤ちゃんの器官が形成される大切な時期だけに、なるべく母体を休ませようとする自然の現象なのでしょう。
ただでさえ疲れやすいときに旅行に行くのは大変ですし、楽しめませんよね。

4.感染症や食中毒のリスク~妊娠中は処方できる薬の種類が限られる

妊娠中は母体の免疫力が弱くなっています。そのため、旅行中に公共交通機関を利用したり人の多いところに行くことにより、感染症にかかるリスクは通常よりも高くなります。
また、旅行先で普段食べなれないものを食べたりすることにより、食中毒の危険も考えられます。

妊娠中は使える薬の種類が限られており、胎児に影響を与えないため普段よりが効き目が弱いものしか処方できないこともあります。

5.妊娠継続への悪影響

胎児と母体の状態がまだ不安定なこの時期は、切迫流産などが起こりやすく、危険性が高いときでもあります。流産の98%は12週までに起こると言われるほどです。
ただし、12週まで妊娠を継続できない原因の90%は、染色体異常など、胎児側の問題が原因であると言われています。

旅行に行ったから、無理をしたから赤ちゃんが残念な結果になった、ということではなく、旅行に行っても行かなくても結果は同じだったかもしれません。

しかし問題は、妊婦さん自身がどう思うかということです。せっかくの旅行なのに悲しいことがおきてしまっては、やっぱり旅行になど行かなければよかった、と後悔するのは間違いありません

無理して旅行に行った結果、旅行先の医療機関にお世話になったり…など辛い思いをすることになりかねないので、日程を延期する、無事出産してから子供と一緒に行くなど、予定を変更することも考慮にいれてみてはいかがでしょうか?

妊娠初期は乗り物に乗るときも注意が必要

旅行先に飛行機を使った移動を考えている女性

妊娠初期の旅行を避けたほうがいい理由の一つに、交通機関を利用しての長時間の移動があげられます。妊娠中は静脈血栓症(エコノミークラス症候群)にかかるリスクが通常の6倍とも言われています。旅行以外でも、長時間座りっぱなしにならないよう、移動はなるべく短時間にしておいたほうがよいでしょう。

また、妊娠初期はつわりがあることが多く、乗り物酔いをしやすいので、長時間乗り物に乗ることはおすすめできません。
乗り物に乗る場合には、気分が悪くなったときのためにエチケット袋を用意しておきましょう。また、妊娠中はトイレに行く回数も増えるので、トイレに近い席、トイレに立ちやすい席を選ぶとよいでしょう。以下に、各交通機関について個々に危険性と注意点をみていきましょう。

飛行機にのるときは、脚を動かす!X線検査の影響もない

飛行機というと気圧の変化が心配になりますが、機内の気圧は常に一定に保たれているので、体調さえよければ基本的には問題ありません。
しかし、飛行機は他の交通機関と違い、具合が悪くなっても急に下りることができません。体調が不安定な妊娠初期のフライトは、できることなら避けたほうが無難です。

また、前述したエコノミークラス症候群も、狭い飛行機の機内で起こりやすい疾患です。
もし飛行機に乗る場合は、脚を動かしたりマッサージをする、トイレに立つなどして1時間に1回は歩くことを心がける、こまめに水分補給するなどでエコノミークラス症候群の予防をしてください。

手荷物検査のセキュリティゲートやボディチェックの金属探知機は胎児には影響はないとされていますが、心配なようなら、検査員に妊娠中であることを告げると、配慮してもらえる場合があります。航空会社によって妊婦さんは優先窓口を通してもらえたり、座席を考慮してくれたりすることがあるので、妊娠中に飛行機に乗る場合はその旨を伝えておくとよいでしょう。

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新幹線・電車にのるときは、必ず座れる指定席を予約

新幹線や電車での移動は、飛行機と違い、途中下車することも可能なので、比較的安心です。ただしラッシュ時は座席に座れないというリスクもあるので、指定席がある場合は指定席をとるなどして座席を確保しましょう。
また混雑時の乗車はできるだけ避けるようにするといいでしょう。

車はできるだけ運転手にならない・バスは酔いやすいので体調に注意

自家用車での移動は、

  • 人の目を気にしないで済む
  • 自分のペースで移動できる
  • 荷物をたくさん持っていける

などの利点があります。しかし渋滞に巻き込まれると、予定どおりに休憩が取れない可能性もありますし、妊娠初期特有のだるさや眠気で注意力が散漫になる可能性もありますから、できるだけパートナーなどに運転してもらった方が良いです。また、車も長時間同じ姿勢で座りっぱなしになりますので、できるだけこまめに休憩をとり、エコノミークラス症候群を予防するように心がけてください。

バスでの移動は大きく揺れることがあるのであまりおすすめできません。混雑しておらず、できるだけ座れる路線を選んで乗った方が良いでしょう。バス旅行なら負担は少ないですが、やはり揺れや匂いで乗り物酔いやつわりが悪化する可能性があります。

妊娠初期の海外旅行は特に危険?病院設備や医療費・保険も考えて!

特に新婚旅行・ハネムーンの行き先として、人気が高いのがハワイなどリゾート地での海外旅行ですが、国内と違い、海外ならではのさまざまなリスクが考えられます。妊娠初期は、出血や腹痛などのトラブルにより、急に受診が必要になる可能性がありますが、海外だと、地域によっては近くに十分な医療機関が無く、国によっては衛生的に問題がある場合もあります。

また、もし旅先で流産してしまったり、切迫早産になると日本への帰国は簡単にできません。日本の健康保険がききませんのでは医療費が数百万円にもなることがあります。どうしても妊娠中に海外に行く場合には、リスクを考慮に入れた上で医療保険は妊娠・出産にまつわる入院・治療もしっかりとカバーするものに入っておきましょう。ただし、こうした妊婦でも入れる保険は非常に数が少なく、保証も限定的なものが多いです。

また、海外では食べ物や水が日本とは違うので、妊娠中には特に不便を感じることも考えられます。海外では感染症のリスクも上がりますので、初期に限らず妊娠中の海外旅行はおすすめできません

妊娠中の旅行はいつからなら大丈夫なの?

海外でバカンスする予定の出産を控えた女性

妊娠中は、安定期であっても絶対に大丈夫、という時期は存在しません。なかには「妊娠期間中は安定期などというものはない」というお医者様もいます。

あくまでも自分の体調次第ですが、どうしても旅行に行くようなら、比較的、体調が安定する妊娠5ヶ月から妊娠7ヶ月の妊娠中期にするのがいいでしょう。それ以降になると、お腹が大きくなり転倒のリスクが高くなりますし、早産等の危険もあるので、無理な移動はせず、静かに過ごしたほうが安心です。

妊娠中の国内旅行の行き先選びで気を付けたいこと3つ

前述したように、海外旅行はリスクが大きいことから妊娠中は避けたほうがいいでしょう。
国内旅行でも観光やテーマパークなど、アクティブに歩き回るような旅行は避け、一か所滞在型でのんびりするのがいいでしょう。あまり辺鄙な場所は避け、近くに最低限の医療機関があるところにしておきましょう。

また、泊りでなくても、近場で日帰りでも楽しめるところはたくさんあります。日常とちょっと違った環境で一日過ごすだけでも、十分、気分転換になります。

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1.スケジュールは余裕をもって宿泊地周辺に病院があるところを選ぶ

妊娠中の旅行で気を付けてほしいのが、行程とスケジュールの組み方。団体行動のパック旅行ではなく、行動や時間の融通がきく個人旅行で行ったほうがよいでしょう。いつもより時間に余裕を持ったスケジュールで、予定を詰め込み過ぎないようにしてください。少しでも疲れたと思ったら座って休めるようにして、無理をしなくて済むような行程を組みましょう。宅配便を上手に利用すると、重い荷物を持たなくて済みます。
また、いざという時のために、訪問先・宿泊先周辺のホテル・旅館近くの産院や救急病院を調べておくといいでしょう。

2.妊娠中も温泉旅行OKだが、泉質や転倒に注意する

ひと昔前は、妊婦は温泉は入ってはいけないといわれていましたが、現在は医学的には妊娠や胎児に影響はないとされ、環境省が定める「温泉施設に関する注意書きと効能」からも、「妊娠中の温泉への入浴を避けるべき」という項目は削除されています。

しかし、妊娠中は脳震盪を起こしやすい、肌が敏感になっているので肌トラブルの元になる、衛生面でリスクがある、などの問題点もあります。
妊娠中に温泉に行く場合には、以下の点に留意しましょう。

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妊婦の温泉入浴は可能なのか理由を解説します。妊娠中の入浴はいつからいつまで、おすすめの泉質や感染症について、安全に入浴するための注意点、おすすめのマタ旅プランも紹介します。

妊娠中の温泉 気を付けたいこと

・単純泉と呼ばれる、一番シンプルな泉質の温泉を選ぶ
・細菌感染を防ぐため、源泉かけ流しの温泉を選ぶ
・温泉成分で足元が滑りやすくなっているので転倒に十分気を付ける
・熱いお湯に長くつかりすぎない
・上がった後、体を冷やさないようにする
・寒い時期の露天風呂は避ける

貸切風呂や客室内に温泉がある宿だと、周りの人を気にせず入浴できるので安心です。
温泉によっては、妊娠中の人は入浴しないようにとの注意書きがあるところもあるので、温泉施設の人に必ず確認をとってから入るようにしてください。

3.妊娠中の旅行で持っていくべきもの、母子手帳と健康保険証

妊娠中に旅行に行く場合には、母子健康手帳、妊娠中の検査結果のコピー、および保険証は必ず持参しましょう。母子健康手帳には、あらかじめ主治医に必要事項を記入してもらっておくといいでしょう。もし海外に行くなら、英語での書き添えも必要です。

妊娠中の旅行は、服装も普段より気を配る必要があります。基本は疲れにくい、楽なゆったりとした服装で、靴もヒールの低い履き慣れたものを選びましょう。窮屈な下着や服装は避けたほうがよいでしょう。

妊娠中は特に体の冷えは大敵なので、上着やブランケット、温泉旅行なら、お風呂に入ったあとの湯冷め防止に、厚手の靴下があると便利です。つわりがあるようなら、エチケット袋と、つわり対策の飴、梅干し、お菓子などを用意するといいでしょう。

妊娠中は旅行に行く前・計画する前にまずは主治医へ相談を

長期旅行のため大きめのバッグに荷物を詰め込む女性

妊娠初期に国内旅行や海外旅行の予定があるなら、まずは主治医に相談してみましょう。過去の妊娠歴や病歴、現在の妊娠の経過などを把握している主治医の先生なら、適格なアドバイスをしてくれるでしょう。ただし、医師や助産師さんからアドバイスをもらっても、最終的には自分の判断になります。あくまでも自己責任で行くということを忘れずに。

旅行に出かけると決まったら、出発の1週間くらい前~前日に検診を受け、体調を確認しておきましょう。それでも、昨日は何もなかったからといって今日も大丈夫という保証はありません。

妊娠により旅行や出張をキャンセルしたい…友人や職場へはどう伝えたらいい?

職場の仲間や友人と旅行に行く約束をしていたけれど、そんなときに妊娠が発覚。安定期までは周囲の人たちにも言いたくないけれど、どうしたらいい?っていうこと、ありますよね。遠方への出張や海外出張を職場から命じられていたというケースも考えられます。

友人との旅行の断り方は、正直&誠意をもって!

本当に親しい友人なら、これを機に、妊娠している旨を伝えるのもいいでしょう。まだ妊娠初期であること、安定期に入るまでは大事にしたいことを伝えれば、理解してくれるはず。
まだ妊娠を言いたくなければ、急な仕事が入った、出張が決まった、など、仕事を理由に断ってみては?仕事を理由にできない場合には、心苦しいですが、親の病気やケガを理由にするのもありかもしれません。

どちらにしろ、安定期に入ったら妊娠を報告し、ウソをついてしまったことを謝罪しておきましょう。相手もなんとなく気づいていたかもしれませんし、きちんと話せばきっと理解してくれることと思います。

遠方への出張・海外出張を断る場合は、直属の上司など限られた人のにみ報告

妊娠初期に遠方への出張や海外出張の予定があった場合、まずは直属の上司に妊娠を報告しましょう。本来なら職場への報告は安定期に入ってからがいいですが、世間にはつわりが辛くて仕事に支障が出るため、妊娠6週、7週の段階で報告せざるを得なかったり、同僚に自然に察せられてしまうことも珍しくありません。

ただし、やはり公にするにはまだ早い時期ですから、直属の上司など限られた範囲での報告に留めましょう。よほどの企業でない限り、妊婦本人の希望を受け入れてくれます。もし妊婦自身が体調不良や不安を抱えているのに、出張に行かせようとする場合はマタニティ・ハラスメントにあたる可能性が高いので、人事部や厚生労働省の相談窓口に相談しましょう。

妊娠初期の旅行はあくまでも自己責任で 

妊娠中の旅行は、最終的には自己責任です。ましてや体調が不安定な妊娠初期であればなおさらで、旅行に行かなければよかったと後悔して自分を責めることになったり、一緒に行った人も責任を感じてしまう事態も想定してください。

旅行の予定の直前に体調が変化した場合には、キャンセルする勇気も必要です。もったいないから、一緒に行く人に申し訳ないから、と無理して行っても、取り返しのつかないことになったらつらい思いをするのは自分です。
妊娠中の旅行に関しては、もちろん行って何も問題なかった、楽しかった、という人もたくさんいるので、「行ってよい」「行ってはいけない」と答えがあるものではありません。最後に自分が後悔しないように、よく考えてから行動してくださいね。

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